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7月 6日, 2020

【イベント】地域連携イベント「学術野営2020 in 奥州市」(7/11-12・オンライン)

2020年7月11日から12日にかけて、国立歴史民俗博物館「総合資料学の創成」事業と合同会社AMANEの主催により、「学術野営2020 in 奥州市」がGoogle Meetを利用したオンライン形式で開催されます。

「学術野営」は、地域資料の保存・伝承・利活用に関わる専門家が交流し、その物理的な継承・情報公開及び共有・社会での利活用等に関する、多面的・学際的議論を展開する集会です。「学術野営2020 in 奥州市」では、地域資料をめぐる事例として、同館が地域資料継承支援に関する覚書を締結した岩手県奥州市の状況に焦点をあてるとともに、地震などの大規模自然災害(有時)および過疎化・人口減少(平時)双方を原因とした資料消失について、その現状や対策を一体的に議論することが試みられます。さらに、新型コロナウイルスの世界的な流行による地域資料継承への影響や今後の展望についても、参加者全員で検討することが予定されており、7月11日には発表やセッション(座)で様々な話題提供と議論が行われます。翌12日には、えさし郷土文化館・奥州市牛の博物館・後藤新平記念館の奥州市に所在する3館を対象に、人の移動が制限(自粛)されている状況下での博物館施設の展示解説の手法を実験する「オンライン巡検」が行われます。

Springer Nature社とスイスの大学の連合団体swissuniversities、“Read and Publish”契約に最終合意

2020年7月1日、Springer Nature社とスイス学術図書館コンソーシアム(Consortium of Swiss Academic Libraries:CSAL)は、2020年4月に取り交わされた覚書を受けて、同社とスイスの大学の連合団体swissuniversitiesとの“Read and Publish”契約が最終合意に至ったことを発表しました。

同契約は2022年12月31日まで有効な3年間の契約です。契約期間中、swissuniversities及びCSALの契約参加機関に所属する著者は、自身の研究成果を2,200誌以上のSpringer Nature社のハイブリッド誌で即時オープンアクセス(OA)化することが可能になります。また、SpringerLink上で公開された全ての研究成果にアクセス可能となります。

同契約はSpringer Nature社にとって、国レベルで転換契約を締結した11番目の事例となります。また、2024年までに研究成果の100%OA化を目指すswissuniversitiesにとって、2020年5月に締結されたElsevier社との契約に続く2番目の大手学術出版社とのOA出版に関する契約となります。

契約書の全文はCSALのウェブサイトで公開されています。

アンドリュー W.メロン財団、REALM Projectに取り組む米国の博物館・図書館サービス機構(IMLS)支援のため150万ドルの助成を実施

2020年6月25日、米国の博物館・図書館サービス機構(IMLS)は、アンドリュー W.メロン財団から150万ドルの助成金を獲得したことを発表しました。

同財団の助成金は新型コロナウイルス感染症流行下において、図書館や博物館における所蔵資料の取り扱いやサービス再開のための、資料の素材に関する研究へ活用されます。IMLSはOCLC、バテル記念研究所とともに、新型コロナウイルス感染拡大下での博物館・図書館・文書館の再開にあたって職員や利用者への影響を軽減するため、信頼度が高く科学的根拠に基づいた資料の取り扱いに関する情報を提供することを目的としたREopening Archives, Libraries, and Museums (REALM) Projectに取り組んでいます。

新型コロナウイルス感染症拡大下における米国の大学出版局(記事紹介)

2020年6月24日付で、米・Ithaka S+Rは、新型コロナウイルス感染症拡大下における米国内の大学出版局の状況について、重役相当の役職者とディスカッションを実施した結果を報告する記事を公開しました。

Ithaka S+Rは、規模の大小や公私にかかわらず、米国内の大学出版局における重役相当の役職者11人と、遠隔勤務への転換をめぐる現実的な対応から、新型コロナウイルス感染症が現在・将来の計画に与える影響まで、幅広いテーマについてディスカッションを実施しました。ディスカッションの結果として、大半の大学出版局では、円滑に遠隔勤務への移行が進み、社員の士気も高く、生産性の向上が見られることを報告しています。

一方で、6月末に決算を迎える多くの大学出版局では、感染症防止のためのロックダウンの影響による第4四半期の印刷版図書の売上不振のため、5%から15%の収益減が見込まれること、全ての大学出版局で出張や会議の一時停止による経費削減が試みられ、給与支払の凍結や社員の一時的な無給の自宅待機等の措置を講じるところも現れていることなどを報告しています。また、今後の見通しとして、次期会計年度の収益は20%から40%減少するという悲観的な見方をとる回答が多かったこと、図書館に対して電子資料へ投じる予算の増加を期待していることなども合わせて報告しています。

中国の档案法が改正:2021年1月1日から施行

中国新聞網の2020年6月20日付け記事で、同日、第13期全国人民代表大会常務委員会第19回会議において、中国の档案法(Archives Law)の改正案が審議・採択されたことが報じられています。改正法は2021年1月1日から施行されます。

改正法では、6章27条からなる現行法を8章53条に改めるとともに、档案の情報化に関する章(第5章)と監督検査に関する章(第6章)が新設されました。第5章には電子档案や档案の電子化に関する規定が含まれており、例えば第35条では、情報化発展計画の中に档案の情報化を組み込むこと、電子档案を保全すること、電子化した档案等の保存と有効利用について、各級の人民政府が実施すべき事項として規定しています。

また、档案の公開に関する規定も改められ、現行法では作成から満30年後の公開となっている一方、改正法では作成から満25年後に短縮されました。ただし、経済・教育・科学技術・文化等に関する档案は満25年未満でも公開が可能、国家の安全や重大な利益に関わる档案、その他公開に適さない档案は公開期限の延長が可能です。

英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)、加盟機関における新型コロナウイルス感染症への対応とデジタルシフトの状況を調査したレポートを公表

2020年7月1日、英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)は、加盟機関における新型コロナウイルス感染症への対応とデジタルシフト(デジタルへの移行)の状況を調査したレポート“Covid19 and the digital shift in action”を公表しました。

このレポートは、2020年4月から6月までの間にRLUKが17の加盟機関に対し実施したインタビューと、2020年5月から6月にかけて実施した研究図書館コミュニティに対する2つの定量的調査の結果に基づいています。後者では、累計で約400件の回答が得られました。

デジタル保存におけるリスクの定量評価を支援するツールDiAGRAM(記事紹介)

英・グラスゴー大学におけるデジタル保存の取組を紹介するブログ“Digital Preservation @ University of Glasgow”の2020年6月29日付け記事で、ベイジアンネットワークに基づいた方法論を使用してデジタル保存におけるリスクを定量化し、1つ以上のリスク要因が変化した場合の結果を比較できるツールDiAGRAMが紹介されています。

同ツールは、英国国立公文書館が、国内の5つのアーカイブ及び英・ウォーリック大学の統計学者との協力を通じ開発を行っているものです。2020年7月6日時点では、バージョン0.9.6(プロトタイプ)とあり、ステータスは開発中となっています。

ユーザーは最初に、スタッフの技術スキル、システムのセキュリティ、チェックサムの利用、情報管理、保存するデジタルファイルの種類、ストレージ、物理的なリスク(洪水)に関する内容を含む9つの質問への回答を通じ、デジタル保存のリスクレベルを示すモデルを作成します。作成後のモデルに対し、さまざまなリスク要因を変化させる機能が設けられており、各リスク要因の変化がリスクレベルに及ぼす影響を比較することができます。

人吉市図書館・人吉城歴史館(熊本県)、令和2年7月3日からの大雨による被害のため当面の間休館

2020年7月4日、熊本県の人吉市は、令和2年7月3日からの大雨による被害のため、人吉市図書館と人吉城歴史館を当面の間休館すると発表しています。

人吉市図書館では、返却BOXによる返却も受け付けないとしています。

人吉城歴史館は、「施設設備復旧のため」としています。

カナダ研究図書館協会(CARL)、カナダの高等教育機関によるオープンエデュケーションサービスへの支援状況について調査した報告書を公開

2020年6月29日、カナダ研究図書館協会(CARL)のオープンエデュケーションワーキンググループ(OEWG)が、カナダの高等教育機関によるオープンエデュケーションサービスへの支援状況について調査した報告書を公開しました。

調査は、オープンエデュケーション、特に、オープン教育資源(OER)に利用に関し、大学図書館・研究図書館が果たした役割を明らかにする事を目的としたものです。2019年6月から12月にかけて、250を超す高等教育機関を対象に、主にウェブサイトで公開されている情報をオープンエデュケーションサービスへの支援方法に関する調査が行われました。

報告書には支援方法、サービス内容、技術、成功事例に関する概要や分析が掲載されています。

ウェブサイトで公開されている情報による調査であるため、重要な取組を見落としている可能性があることから、調査プロジェクトがデータ収集のために用いているスプレッドシートにコメントするよう依頼しています。

韓国のコンソーシアムKESLI、学術出版社に対し、新型コロナウイルス感染症による予算削減に図書館界が対応するための協力を要請する公開書簡を発表

2020年6月30、韓国科学技術情報研究院(KISTI)が所管する、電子情報の共同購入のためのコンソーシアムKESLI(Korean Electronic Site License Initiative)が、学術出版社に対して公開書簡を発表しました。

公開書簡では、同国をはじめとする12か国の科学技術担当大臣による新型コロナウイルス感染症関連の出版物やデータへの即時のアクセスや再利用の要求や、図書館団体等による幅広いアクセスへの要求に対して協力した出版社に感謝の意を表すとともに、新型コロナウイルス感染症対応のため図書館の予算が減少する現下の状況においても、引き続き知識の共有と協力が可能となるよう、電子情報の提供者に対し以下の要請を行っています。

・全世界の公衆衛生や経済の危機が回復するまでの購読料の値下げ
・購読更新期限の延長や支払期限の延長
・オンライン情報へのリモートアクセスの拡大および代替認証方法の開発提供
・購読コンテンツの制限(同時アクセス数、相互貸借、複写)の一時的緩和
・オープンアクセス(OA)出版の拡大

愛媛県議会、「愛媛県議会図書室機能強化のためのアクションプラン実施報告書」を公開

2020年7月3日、愛媛県議会が、「愛媛県議会図書室機能強化のためのアクションプラン実施報告書」を公開しました。

同議会が県議会図書室に関し策定した「愛媛県議会図書室機能強化のためのアクションプラン」にもとづき、2017年度から2019年度までの3年間取り組んだ機能強化の実施報告書です。

県議会の活動 TOPICS(愛媛県議会)
https://www.pref.ehime.jp/gikai/katsudou/topics/index.html
※「令和2年7月3日、愛媛県議会図書室機能強化のためのアクションプラン実施報告書を公開しました。」とあります。

7月 3日

英国図書館(BL)、2020年7月22日から段階的にサービスを再開

2020年7月1日、英国図書館(BL)は、7月22日以降、閲覧室利用に必要な有効期限内のリーダー・パス(Reader Pass)を発行済の利用者に限定して、セントパンクラス館およびボストンスパ館の閲覧室利用を再開予定であることを発表しました。

BLはサービス再開を段階的に実施する方針であり、当面の間は、利用可能な人数の制限、開館日・開館時間の短縮、利用する資料等の事前予約制度などが講じられます。また、展示室等の閲覧室以外のフロアは利用できず、リーダー・パスの新規発行や更新等も行うことはできません。ケータリングサービスも縮小されますが、トイレは清掃体制を強化した上で全て開放される予定です。

We can't wait to see you again(BL,2020/7/1)
https://www.bl.uk/news/2020/july/we-cant-wait-to-see-you-again

オランダ科学研究機構(NWO)、同機構の助成規則におけるPlan S実施のための指針を発表

2020年7月1日、オランダ科学研究機構(NWO)は、2021年1月1日のPlan S発効に先立ち、研究者に十分な準備期間を与える目的で、NWOの助成規則におけるPlan S実施のための指針を発表しました。

NWOでは2015年以降、助成を受けた研究成果は全てオープンアクセス(OA)化するポリシーを実施していますが、2021年1月のPlan S発効後は今回発表された指針の枠組みで、2019年5月31日に発表された改訂版のPlan S実現に取り組みます。

NWOは2021年1月1日以降に公表された助成成果に当たる研究論文は、クリエイティブ・コモンズのCC BYライセンスの下で、エンバーゴの付かない即時OAとしなければならず、即時OA化は以下の3種類のいずれかの方法をとらなければならないとしています。

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)、報告書「COVID-19研究に関する国際共著状況:2020年4月末時点のデータを用いた分析」を公開

2020年7月3日、科学技術・学術政策研究所(NISTEP)が、「DISCUSSION PAPER No.185」として、報告書「COVID-19研究に関する国際共著状況:2020年4月末時点のデータを用いた分析」を公開したことを発表しました。

発表によると、新型コロナウイルス感染症の研究活動における国際協力の状況を把握し、協力関係構築の推進に向けたデータを提供することを目的に、文献産出の地理的状況や国際共著の状況に関して分析が行われました。対象となったのは、2020年4月末時点で、世界保健機関(WHO)が公開している文献データとElsevier社が提供する論文データベースScopusから特定できた、新型コロナウイルス感染症関連の文献4,753件です。

報告書では、文献産出は、アジアが39.9%と最も多く、続く欧州連合(EU)が23.2%、北米が17.7%であり、上位3エリアで合計約80%を占めていること等が指摘されています。また、国際共著状況については、3か国・地域以上による国際共著が長期的に増加していること等が記述されています。

ルクセンブルク国立図書館(BnL)、資料移送の様子に関する動画を公開

2020年7月1日、ルクセンブルク国立図書館(BnL)は、キルヒベルクに建てられた同館の新館へのコレクションの移送に関する動画を公開したと発表しました。

動画では、資料の移送、排架の作業等を行っている館内の映像を見ることができます。

Un an déjà: le déménagement de la BnL en vidéo(BnL, 2020/7/1)
https://bnl.public.lu/fr/actualites/articles-actualites/2020/unandemenagement.html

国立国語研究所、「国語研変体仮名字形データベース」を公開

2020年7月1日、国立国語研究所は、「国語研変体仮名字形データベース」を公開したことを発表しました。

同研究所は公開したデータベースの特長を以下のように紹介しています。

・『春色梅児与美』の巻一・二・三、及び『比翼連理花廼志満台』の初編上・中・下を収録(2020年3月現在)した「字形データベース」から、平仮名・片仮名・漢字・合字・踊り字・その他の字形画像を閲覧可能

・平仮名(変体仮名)を、音価・字母・Unicodeの3階層に分類して表示

・音価・字母・Unicodeの各階層の見出しラベルから、「学術情報交換用変体仮名」ウェブサイトの該当文字(または検索結果)へのリンクを設定

・個々の字形画像から、原資料の該当箇所へのリンクを設定

・「資料一覧」にリストする資料名から、個々の原資料画像の閲覧が可能、また、原資料画像に埋め込んだ翻刻テキストから、「変体仮名字形データベース」の字形一覧へのリンクを設定

Elsevier社と米・フロリダ大学図書館、オープンアクセス出版と研究を支援する試験的な契約を締結

2020年7月1日、Elsevier社が、米・フロリダ大学のジョージA. スマザーズ図書館と、オープンアクセス(OA)出版と研究を支援する試験的な契約を締結したと発表しました。

発表によると、今回の契約は同社と同大学の現行のライセンス契約を修正したもので、2020年7月1日から発効しています。

同契約により、同大学の論文著者は、同社が刊行する大部分のOAジャーナルおよびハイブリッドジャーナルでOA論文の出版費用が割引されます。

米・ペンシルベニア州立大学図書館、20世紀の米国労働者階級史に関するアーカイブコレクションのデジタル化を完了し公開

2020年6月24日、米国のペンシルベニア州立大学は、同大学の図書館が20世紀の米国労働者階級史に関するアーカイブコレクション“Beneath the Surface and Cast in Steel: Forging the American Industrial Union Movement”のデジタル化を完了し利用可能になったことを発表しました。

米国国立公文書館(NARA)、デジタル保存に関するフレームワークを公開

2020年6月30日、米国国立公文書館(NARA)は、デジタル保存のフレームワークを公開したことを発表しました。

同フレームワークは、NARAの現在の実践等を記録したものであり、電子記録ファイルにおけるリスクを特定する方法や、16種類の電子記録の保存上の特徴、500種類以上のファイルフォーマットの保存に関する計画を記述した一連の文書で構成されています。

草案が2019年9月に公開され、2019年11月までパブリックコメントが実施されていました。今後も改訂を行っていく予定とされ、フィードバックを募集しています。

National Archives Releases Digital Preservation Framework(NARA, 2020/6/30)
https://www.archives.gov/press/press-releases/2020/nr20-58

ルクセンブルク国立図書館(BnL)、デジタル資料の長期保存のための永続的識別子サービス“Persist.lu”の提供を開始

2020年7月1日、ルクセンブルク国立図書館(BnL)は、ルクセンブルクのデジタル資料の保存を行うための、URIフォーマットであるArchival Resource Key (ARK)に基づいた永続的識別子サービス“Persist.lu”の提供を開始したことを発表しました。

ARKの使用により、2020年にシステム内に保存されたデジタルコンテンツは、プラットフォーム等における変更や提供停止によらず、2040年まで検索可能です。また、同国内の各機関は、一定の条件を満たせば、同サービスに直接アクセスして独自のARK識別子を作成できます。最初の連携先および提供先としては、ルクセンブルク国立公文書館が挙げられています。

発表によると、資料の保存というBnLの法的使命や、ボーンデジタル資料およびデジタル化資料の長期保存戦略、同国内のデジタル資料の永続的かつ迅速なアクセスの保証等が背景にあります。また、ARKの作成と使用により、URLが持つ変化しやすいという性質を克服できるとしています。

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