情報アクセス

持続可能な開発のためのブロードバンド委員会のWG、女性がインターネットにアクセスし利用するにあたって直面する障壁に対処するための推奨事項を概説した報告書を公開

ユネスコと国際電気通信連合(ITU)が設立した持続可能な開発のためのブロードバンド委員会(Broadband Commission for Sustainable Development)のジェンダーに基づくデジタル・デバイドに関するワーキンググループ(Working Group on the Digital Gender Divide)が、女性がインターネットにアクセスし利用するにあたって直面する障壁に対処するための報告書“Recommendations for action: bridging the gender gap in Internet and broadband access and use”を公開しました。

様々な利害関係者(政府、政策決定者、民間セクター、政府間組織、NGO、学界、研究機関)にとっての具体的な推奨事項を概説しています。

世界の全ての地域において女性のほうが男性より女性のインターネット普及率が低く、その格差も拡大しており、特に、後発開発途上国やアフリカにおいてその格差が大きいとのことです。

米・ミルウォーキー市、公共図書館と公立学校が連携し、全ての児童・生徒に対して図書館のデジタル資源を無償で提供するウェブサイトを構築

2017年3月6日、米国・ウィスコンシン州ミルウォーキーのバレット(Tom Barrett)市長が、2017年に市が取り組む課題を発表しており、そのなかで、ミルウォーキー公共図書館とミルウォーキー公立学校(Milwaukee Public Schools)が連携し、同学区の幼稚園児から高校生までを対象に、図書館のデジタル資源への無償でのアクセスを提供すると発表しています。

地元メディアが報じるところによると、児童・生徒は、児童・生徒用のポータルサイトを通じてLibraryNowというウェブサイトにアクセスし、学生IDを入力することで、学校・図書館・自宅どこにおいてもデジタル資源を利用することができます。

利用できるオンライン資源としては、オンラインチュートリアル、電子書籍・電子雑誌、データベース、音楽、ゲームがあげられています。

ホワイトハウスによる、子どもへのデジタル資源の提供を通じた学習成果の改善を目的としたConnectED事業とも歩調を合わせて構築されたものとのことです。

デジタル包摂社会実現のための“Mi Wifi”プロジェクト(英国)(記事紹介)

2017年2月28日付けの、英・Libraries Taskforceのブログで、大ロンドン庁(Greater London Authority:GLA)の職員が、社会的統合政策の一環として、デジタル包摂社会を実現するためにロンドンで試行的に行なおうとしている“Mi Wifi”プロジェクトを紹介しています

デジタル環境から除外されているグループを対象に、基礎的なデジタススキルの訓練とあわせて、公共図書館やコミュニティセンターを通じて、Wi-Fi対応のデバイスを貸出し、その効果や価値を調査するものです。

デジタル環境から除外される理由としては、インターネットへの関心の欠如、難しくて使えないという思い込み、機器の価格等が考えられるが、“Vodafone Mobile Devices project”による最近の調査で、モバイルWi-Fiがデジタル包摂のための最も効果的な方法とされたことから、実施されるようです。

米国図書館協会、低所得世帯のデジタルデバイト解消を目的に、コックス・コミュニケーションズ社と連携

2017年2月24日、米国図書館協会(ALA)が、低所得世帯のデジタルデバイト解消を目的に、ケーブルテレビ(CATV)・情報通信業のコックス・コミュニケーションズ社と連携すると発表しています。

地域の図書館やオンラインを通じて、低所得層の子どもやその家族が、デジタルリテラシー能力を習得し、デジタル資源の利用を可能とするもので、アリゾナ州ツーソン、カンザス州トピカ、ルイジアナ州バトンルージュの図書館においてパイロットプロジェクトが実施され、あわせて、実施成果を測定する調査も行われます。

また同社がサービスを提供している18の州において、地域の図書館と協力して、この取組みについての宣伝キャンペーンがCATVの番組を通じて行われるとのことです。

カナダ・トロント公共図書館、無料のWi-Fi、パソコン、タブレット等を備えた移動図書館車の運行開始

カナダ・トロント公共図書館が、図書に加え、無料のWi-Fi、パソコン、タブレット等を備えた移動図書館車の運行を、2017年5月から開始するとのことです。

2017年2月21日に開催された、同館の図書館委員会(Library Board)に提出されたレポートで報告されており、地元メディアの報道によると、現在2台ある移動図書館車に換えて、30万ドルで作成されたものです。

取材に対し、図書館委員会の委員は、就職活動や研究のために来館している住民にとって素晴らしいことであるし、新しい移動図書館の運行で、より多くの住民にサービスを提供できるようになると述べています。

米国図書館協会を含む米国の69の団体が、連邦政府が政府機関ウェブサイトから情報を削除する際、事前に公衆に周知するよう要請

2017年2月13日、米国図書館協会(ALA)、北米研究図書館協会(ARL)、米国法律図書館協会(AAAL)を含む、米国の69の団体が、連邦政府に対して、政府のウェブサイトから公開情報を削除する際、事前に公衆に対して適切な通知を行ない、法的要件を満たすよう要請しています。

農務省、環境保護局、教育省のウェブサイトから情報が失われているとの報告があるなかで、行政管理予算局に書簡を送り、公的情報に重大な変更を行なう際には、適切な周知を行なうよう政府機関に通知することを求めたものです。

また、政府機関に対して、ウェブサイトの情報を削除する前に削除の正当性を説明することや、削除された情報へのアクセス方法について説明することも求めています。

Public interest groups: Agencies must notify public before stripping online government data(OPEN THE GOVERNMENT.ORG,2017/2/13)
http://www.openthegovernment.org/node/5427

書簡

ProQuest、入国禁止措置を受けて所属大学・図書館に戻れなくなった学生・研究者向けに無料で同社のデータベースにアクセスできるプログラムを発表

2017年2月9日、ProQuest社は入国禁止措置やその他の移民政策の変化により、所属する大学や図書館の環境に戻れなくなった学生・研究者向けに、同社のデータベースへのアクセスを無料で提供するプログラムを発表しました。

同社のプレスリリースによれば、アクセスが必要な学生・研究者はProQuestに直接メールし、本来所属していた大学・図書館名、指導教員の氏名等を伝えることで、データベース等へのアクセスが提供されるとのことです。アクセス提供を受けるデータベース数に制限はありません。

なお、リリース中では特定の国・政策を同プログラム立ち上げの理由に挙げることはされていません。

ProQuest Launches Displaced Researchers Program(ProQuest、2017/2/9付け)
http://www.proquest.com/about/news/2017/ProQuest-Launches-Displaced-Researchers-Program.html

参考:
米国の情報科学技術協会(ASIS&T)もトランプ新政権の移民政策に対して反対を表明
Posted 2017年2月8日
http://current.ndl.go.jp/node/33411

ワールド・ワイド・ウェブ財団、2017年から2022年までの戦略計画“Digital Equality An Open Web For A More Equal World”を公開

2017年2月10日、ワールド・ワイド・ウェブ財団(World Wide Web Foundation)が、2017年から2022年までの戦略計画“Digital Equality An Open Web For A More Equal World”を公開しました。

ウェブを用いた平等な世界の実現を掲げており、計画では以下の3つの目標をあげています。

1)Power: All People Can Make Their Voices Heard Equally
人々のウェブ上の権利(表現の自由、プライバシーの保護など)が法的に保護されることや、オンラインコンテンツの多様性の推進

2)Accountability: Citizens Hold Governments and Companies to Account
重要な情報をオンラインで公開し、政府・企業に責任を持たせるため、これらデータを使うInterest Groupの設立

3)Opportunity: Women and Other Excluded Groups Gain Economic and Social Opportunities and Resources
無料のWi-Fiやデジタルスキルプログラムの拡大、デジタル金融サービスを通じた女性の金融包摂の支援

E1881 - JALプロジェクトから得た3度の「提言」を考える

「JALプロジェクト」(E1643参照)は,2014年度当初の3年計画のとおり,2015年度および2016年度も継続し,3度の公開ワークショップ(以下,WS)を開催して,実質的な幕を下ろした。JALとはJapanese-Art Librarianの略称であり,正式の事業名は「海外日本美術資料専門家(司書)の招へい・研修・交流事業」である。公開WSは,「日本美術の資料に関わる情報発信力の向上のための提言」と銘打って,回を重ねた。初年度の2014年度は,英米仏の5都市から日本人のJALが7名参加,2015年度は7か国8都市から9名,2016年度は7か国9都市から9名を招へいした(2015年度および2016年度の招へいの日本人は各1名)。いずれの年もおよそ10日間の日本滞在期間中に東京・京都・奈良および福岡県(2015年度のみ)に所在する日本美術関連機関(東京国立近代美術館,東京国立博物館,東京文化財研究所,奈良国立博物館,九州国立博物館,福岡アジア美術館等)および国立国会図書館,国際日本文化研究センターなどにおいて研修・見学を行った上で,最終日に公開WSを開催している。2016年度は11月27日に招へいし,最終日の12月9日にWSを開催した。2014年度および2015年度の事業およびWSについては,詳細な報告書がすでに刊行され,事業主務館の東京国立近代美術館のウェブサイトに掲載されているので参照されたい。...

米国の情報科学技術協会(ASIS&T)もトランプ新政権の移民政策に対して反対を表明

2017年1月31日、米国の情報科学技術協会(ASIS&T)は会長および理事会名で、イスラム系7か国からの入国を一時的に禁止するトランプ新政権の大統領令に反対する声明を発表しました。

同大統領令については2月3日付けでシアトル連邦地方裁判所により一時差し止めを命じる判断がなされています。政権側が上訴したことにより、2月8日現在、連邦高等裁判所で審理が行われています。

ASIS&T Opposes Executive Order to Suspend Visa to Nationals from Seven Countries(ASIS&T、2017/1/31付け)
https://www.asist.org/news/asist-opposes-executive-order-to-suspend-visa-to-nationals-from-seven-countries/

参考:
米国図書館協会(ALA)と大学・研究図書館協会(ACRL)、トランプ新政権の政策に対して反対を表明
Posted 2017年1月31日
http://current.ndl.go.jp/node/33364

北米研究図書館協会(ARL)と米国大学出版協会(AAUP)、トランプ新政権の移民政策に対して反対を表明
Posted 2017年1月31日

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