多文化・多言語サービス

CA1922 - 動向レビュー:スカンジナビアにおける難民・庇護希望者に対する公共図書館サービス / 和気尚美

 2015年頃から顕在化した欧州難民危機により、北欧(1)に滞在する難民の数は急激に増加している。北欧諸国に難民申請する者の数は2014年には10万3,915人であったが、2015年には23万9,555人になった(2)。2017年3月に欧州連合(EU)が発表した統計によると、2015年および2016年の2年間に難民申請があった件数は、北欧全体で27万7,560件であり、これはEU全体での難民申請件数の約11.3%にあたる(3)

優れた准専門職図書館員を称える、2018年の“Paralibrarian of the Year”が発表される(米国)

2018年3月6日付けの米・Library Journal(LJ)誌(オンライン)が、優れた准専門職図書館員(=図書館情報学修士号(MLIS)を持たない)を表彰する“Paralibrarian of the Year”賞の2018年の受賞者を発表しています。

選ばれたのは、カリフォルニア州モンントレー・カウンティ公共図書館(Monterey County Free Libraries)のオルベラ(Orquidea Olvera)氏です。

英語とスペイン語を話すことができるオルベラ氏が、移動図書館車“Safari Van”で、未就学児の教室・同館の分館や各種イベントを訪問し、特にスペイン語を母語とする未就学児に対して、本の貸出しに加え、読み聞かせ・歌・ゲーム・科学実験・工作などといった、リテラシーや科学に関するプログラムを実施していること等が評価されたものです

スコットランド国立図書館(NLS)、ゲール語資料の収集・保存・活用に関する5か年計画“Gaelic Language Plan 2018-2023”の草案を公表

2018年2月21日、スコットランド国立図書館(NLS)が、“Gaelic Language Plan 2018-2023”の草案を公表し、意見を求めています。

ゲール語(スコットランド語)を推進するために2005年に成立したスコットランド・ゲール語法に基づいた計画で、ゲール語資料のデジタル化を実施した2012-2017版の計画に続くものです。

計画には、ゲール語の書籍・雑誌等の収集、ゲール語資料の出版者との連携、教育的な公共イベントの開催等が含まれています。

Have your say on the Library's 2018-2023 Gaelic Language Plan(NLS,2018/2/21)
https://www.nls.uk/news/archive/2018/02/draft-gaelic-language-plan-2018-2023

E2002 - 留学初年度の大学院生に必要な図書館の支援とは<文献紹介>

2008年に,日本政府が2020年を目途に30万人の留学生受入を目指す「留学生30万人計画」を策定して今年で10年を迎える。独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)による最新調査では,2017年5月現在の外国人留学生数は26万7,042人で,大学院留学生に限っても4万6,373人在籍し,策定時と比べ41.9%増加している。また,日本の高等教育機関への留学生の92%はアジア地域出身者が占めているという。増加する外国人留学生への大学図書館(以下,図書館)の対応状況だが,日本図書館協会(JLA)が2017年3月に刊行した報告書は,留学生を対象とした図書館のサービスの必要性は徐々に認識され他部局との連携が進みつつあるものの,具体的な実践や要望調査の積み重ねが不足していると指摘する(E1900参照)。

図書館員向けの英会話アプリ「図書館英会話」がリリース

図書館員向けの英会話のアプリ「図書館英会話」が2018年1月30日にリリースされました。アプリは大学図書館での会話を想定したフレーズが収録されており、ネイティブによる本文音声を再生して聞き取りや発音の練習をすることができます。

収録内容は、名古屋大学附属図書館が発行した「大学図書館英会話集:名古屋大学中央図書館カウンターでの対応」に基づいています。丸善雄松堂が開発しており、アプリのダウンロードは有料で、現在iOS版がリリースされており、Android版も今後リリースを予定しています。

「図書館英会話」(AppStore)
https://itunes.apple.com/jp/app/%E5%9B%B3%E6%9B%B8%E9%A4%A8%E8%8B%B1%E4%...

国際図書館連盟(IFLA)、女性の文化的権利と図書館に関する報告書を公開

2018年1月2日、国際図書館連盟(IFLA)の情報への自由なアクセスと表現の自由に関する委員会(FAIFE)が、報告書“Libraries and the Cultural Rights of Women”を公開しました。
 
この報告書は、IFLAの女性・情報・図書館に関するSpecial Interest Groupによる2017年IFLA年次大会のサテライト・ミーティングでの発表内容から得られた示唆をまとめたものです。近年急増している難民のうち、女性は男性に比べて多くの困難や暴力に直面しているとし、そのような女性の文化的権利を守るための図書館の役割に焦点を当てています。
 
具体的には、ウガンダ、ナイジェリア、ギリシアでの図書館の難民支援、ルワンダ及びインドでの紛争における女性の体験を記録する図書館の取組のほか、Wikipediaでの女性に関する記述を増やすための図書館の取組、資料のデジタル保存における倫理的配慮についても言及されています。
 
Libraries Protect Women's Cultural Rights(IFLA,2018/1/2)

【イベント】「なぜ進まない?!多文化サービス:はじめの一歩を踏み出すために-『多文化サービス実態調査2015報告書』を通して-」(1/20・大阪)

2018年1月20日、大阪市立生涯学習センター難波市民学習センターにおいて、日本図書館協会が主催する「なぜ進まない?!多文化サービス:はじめの一歩を踏み出すために-『多文化サービス実態調査2015報告書』を通して-」が実施されます。

国や地方公共団体が多文化共生の指針等の策定に動いており、図書館にも「多文化・多言語」の視点が求められていることから、特別な語学能力や予算がなくても今すぐ始められることを一緒に考えることを目的として開催されます。

定員は50人で、資料代200円が必要です。

「なぜ進まない?!多文化サービス:はじめの一歩を踏み出すために-『多文化サービス実態調査2015報告書』を通して-」を開催いたします(日本図書館協会多文化サービス委員会)
http://www.jla.or.jp/committees/tabunka/tabid/202/Default.aspx#notice2

美濃加茂市東図書館(岐阜県)、シャンティ国際ボランティア会の取組に協力し、「ミャンマーに絵本を届ける運動(ワークショップ)」を実施

2018年1月8日、岐阜県の美濃加茂市東図書館が、シャンティ国際ボランティア会の取組に協力し、「ミャンマーに絵本を届ける運動(ワークショップ)」を実施します。

カレン族の子どもたちの読書用に、日本語の絵本にカレン語の翻訳シールを貼る作業を行なうものです。

事前の申し込みが必要で、定員は60人です。参加費として1冊60円が必要です。

ミャンマーに絵本を届ける運動(ワークショップ)(美濃加茂市図書館)
http://www3.city.minokamo.gifu.jp/news_view.cfm?news_id=677

2017年の“I Love My Librarian Award”受賞者が発表される(米国)

2017年11月30日、米国図書館協会(ALA)が、コミュニティのメンバーに対し多大な貢献をしたライブラリアンに贈られる賞“I Love My Librarian Award”の2017年の受賞者10名を発表しました。

図書館の利用者から寄せられた1,125人の候補者のなかから選ばれたもので、今年の受賞者には、LGBTQコミュニティの歴史の保存に取り組んだ大学図書館職員、経済的に恵まれない家族と社会福祉サービスを結びつけた公共図書館職員、移民や英語が第二言語である子どもの読書を促進した学校図書館職員、若者が自身の好きな道を探って大学に進学することを支援した公共図書館職員など、大学図書館職員3人、公共図書館職員4人、学校図書館職員3人が選ばれています。

東京都立図書館、カザフスタン共和国国立アカデミック図書館との図書の国際交換の実施を発表

2017年11月7日、東京都立図書館が、カザフスタン共和国国立アカデミック図書館との図書の国際交換の実施を発表しています。

東京都立図書館が寄贈を受けるのは、カザフ語・ロシア語・英語で書かれたカザフスタンに関する図書(歴史・文化・政治・経済・文学など)約100冊で、これを記念して、寄贈を受けた図書に加え、東京都立中央図書館所蔵の同国関連図書及び写真パネルの展示が、11月14日から行われます。

カザフスタン共和国国立アカデミック図書館と図書の国際交換を行います。(東京都立図書館,2017/11/7)
http://www.library.metro.tokyo.jp/home/news/tabid/2287/Default.aspx?itemid=1716

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