国際規格

E2047 - 2018年ISO/TC46国際会議<報告>

2018年5月14日から18日まで,ポルトガルのリスボンでISO/TC46(International Organization for Standardization/Technical Committee 46)の国際会議(E1833ほか参照)が開催された。TC46は「情報とドキュメンテーション」を担当する専門委員会である。今回はTC46総会と4つの分科委員会(Subcommittee:SC)の各総会及び作業部会が開催され,日本から3名が参加した。筆者は「技術的相互運用性(Technical Interoperability)」を担当する第4分科委員会(SC4)の作業部会と総会,「識別と記述(Identification and Description)」を担当する第9分科委員会(SC9)の作業部会と総会,及びTC46総会に参加した。以下,筆者が参加した会議について,概要を報告する。

E2036 - YouTubeが国際標準名称識別子(ISNI)の登録機関に

2018年1月,国際標準名称識別子(ISNI)国際機関は,動画共有サイトを運営するYouTubeが新たにISNIの登録機関になったことを発表した。ISNIは,著作,実演,研究,出版といった創作活動の分野を問わず,メディアコンテンツの生産,流通,管理に従事している個人や団体に使われることを想定したクリエイター識別子の国際規格(ISO 27729:2012)で,付与対象はクリエイターの「公開アイデンティティ」である(E1773参照)。登録機関は,ISNI国際機関の管理の下,特定領域や特定地域において自身が管理するデータのみならず他機関が管理するデータについてもISNIの付与を行う権限が与えられている。2018年6月25日現在,登録機関は,各国国立図書館や共同書誌作成機関等19機関で,登録されたISNIの総数は約986万件である。YouTubeは,音楽コンテンツにISNIを付与する初めての登録機関であり,ISNIにとっては,ウェブ上の音楽配信サービスにおけるユースケースを示す絶好の機会が与えられたことになる。

九州大学附属図書館の九大コレクションがIIIFに対応

2018年4月16日、九州大学附属図書館は、九大コレクションがデジタル画像の相互運用のための国際規格IIIFに対応したことを発表しました。

九大コレクションで公開している資料のうち、画像ファイル(JPEG形式)があるもの(貴重資料の一部、蔵書印画像、炭鉱画像)が対象になります。ビューワーにはUniversal Viewerを採用しています。

九大コレクションは2017年12月、IIIFのImage APIに対応していましたが、今回Presentation APIを実装し、IIIFに正式に対応しました。

附属図書館所蔵資料のデジタル画像が活用しやすくなりました(国際規格IIIFに対応)(九州大学附属図書館, 2018/4/16)
https://www.lib.kyushu-u.ac.jp/ja/news/16059

九大コレクション
https://catalog.lib.kyushu-u.ac.jp/opac_search/

国際図書館資料識別子(ILII)に関するISO規格(ISO 20247:2018)が発行

2018年1月、国際図書館資料識別子(ILII)に関する規格ISO 20247:2018が発行されました。

ILIIは、図書館及び関連組織のための国際標準識別子(ISIL)(ISO 15511)が定める図書館及び関連組織が所蔵・管理する資料の一意の識別のために用いられるもので、図書館間貸出や蔵書の共同管理といった、図書館システム間で所蔵資料に関する情報が共有されている際に、各資料の識別を容易にすること等を目的としています。

ISO 20247:2018 Information and documentation -- International library item identifier(ILII)(ISO)
https://www.iso.org/standard/67408.html

参考:
CA1872 - 国際図書館資料識別子(ILII) / 宮澤 彰
カレントアウェアネス No.328 2016年6月20日
http://current.ndl.go.jp/ca1872

ウェブアーカイブの保存用ファイルフォーマットWARCに関するISO規格が改訂

2017年8月、ウェブアーカイブの保存用ファイルフォーマットであるWARCに関する国際規格ISO 28500:2009が、ISO 28500:2017として改訂されました。
 
この改訂規格は、国際インターネット保存コンソーシアム(IIPC)で策定されたWARC改訂版が基になっています。
 
ISO 28500:2017  Information and documentation -- WARC file format(International Organization for Standardization)
https://www.iso.org/standard/68004.html
 
The WARC Format 1.1(IIPC)

国際ISBN機関、ISBNに関するISO規格の第5版(ISO 2108:2017)の発行を発表

2018年1月9日、国際ISBN機関(International ISBN Agency)が、国際標準図書番号(ISBN)に関するISO規格(ISO 2108:2017 Information and documentation -- International Standard Book Number (ISBN))の発行を発表しています。

新しい版には、デジタル出版物への割り当てに関するガイダンスの拡張、ONIX 3.0に合わせたメタデータ仕様の改訂、DOIやURNのなかでISBNを表示するなど永続的識別子を用いることでデジタルネットワーク上でのISBNを解決可能 (resolvable)なものとするための付属情報(informative annex)等が含まれると紹介されています。

“Data on the Web Best Practices”がW3C勧告に

2017年1月31日、World Wide Web Consortium(W3C)は、“Data on the Web Best Practices”をW3C勧告として公開しました。

データプラットフォームとしてのウェブの可能性を最大化するようなデータ共有に関する、35のベストプラクティスが挙げられています。

これと併せてワーキングドラフトが公開されていた、データセットの利用とデータの品質の2つに関する語彙は、2016年12月15日にWorking Group Noteとして公開されています。

またこのW3C勧告は、位置についての情報をもった空間データの公開・利用に関するベストプラクティスが挙げられているSpatial Data on the Web Best Practicesの策定作業の基礎でもあるとのことです。こちらは2017年1月5日にWorking Group Noteとして公開されていますが、まだ大幅な修正が行なわれています。

DATA ON THE WEB BEST PRACTICES ARE NOW A W3C RECOMMENDATION(W3C, 2017/1/31)

E1833 - 2016年ISO/TC46国際会議<報告>

 2016年5月9日から13日まで,ニュージーランドのウェリントンでISO/TC46(International Organization for Standardization/Technical Committee 46)の国際会議(E1693ほか参照)が開催された。TC46は「情報とドキュメンテーション」を担当する専門委員会である。今回はTC46総会と5つの分科委員会(Subcommittee:SC)の総会及び作業部会が開催され,日本から4名が参加した。筆者は「識別及び記述」(Identification and Description)を担当する第9分科委員会(SC9)の国内委員としてSC9の作業部会,総会及びTC46総会に参加した。以下SC9の会議内容を中心に報告する。

CA1872 - 国際図書館資料識別子(ILII) / 宮澤 彰

現在,国際標準化機構第46専門委員会(ISO/TC46)の,識別と記述分科会(SC9)で,ISO 20247 国際図書館資料識別子(International Library Item Identifier: ILII)の標準化が進んでいる。現段階は2016年7月16日締め切りのCD(Committee Draft: 委員会原案)投票(1)にかけられているところである。...

E1693 - 2015年ISO/TC46国際会議<報告>

    2015年6月1日から5日まで,中国の北京でISO/TC46(International Organization for Standardization/Technical Committee 46:TC46)の国際会議が開催された。TC46は「情報とドキュメンテーション」を担当する専門委員会である。今回は,TC46総会と5つの分科委員会(Subcommittee:SC)の総会及び作業部会が開催され,日本からは計5名が参加した。筆者は第9分科委員会(SC9)の国内委員としてSC9の作業部会,総会及びTC46総会に参加した。以下SC9の会議内容を中心に報告する。

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