オープンアクセス

オープンアクセスメガジャーナルに論文を発表しているのはどんな人?(文献紹介)

2014年4月22日、オープンアクセス(OA)雑誌PeerJで” A survey of authors publishing in four megajournals”と題した論文が公表されました。著者はミシガン州立大学のDavid J. Solomon氏です。

この論文はBMJ Open、PeerJ、PLOS ONE、SAGE Openの4つのOAメガジャーナルで論文を発表していた著者2,128人を対象に行ったWeb調査の結果を述べたものです。回答率は26%(BMJ Openの著者)~47%(SAGE Openの著者)でした。分析の結果、以下のようなことがわかったとされています。

・これらの著者がメガジャーナルに投稿した論文のうち25%が予備的な結果を述べたものである
・他の雑誌で却下された後にメガジャーナルに投稿された論文は全体の半数に満たない
・雑誌の質と査読の速さがこれらのメガジャーナルが選ばれた主要な理由である。PLOS ONEとBMJ Openはどちらもインパクトファクターがついているが、インパクトファクターを重視していたのはPLOS ONEに投稿した著者だけである
・PeerJに投稿していた著者は査読方針とOAであること自体を重視している

人文社会系版PLOSを目指す”Open Library of Humanities”、アンドリュー・メロン財団の助成を獲得

“Open Library of Humanities(OLH)”がアンドリュー・メロン財団の助成金を獲得したことが、2014年4月7日付けで発表されていました。

OLHはオープンアクセス(OA)メガジャーナルであるPLOSを手本に、人文・社会科学系で類似のOA雑誌を作ることを目指しています。OLHのブログによれば、今回得た助成はビジネスモデルの構築や投稿論文の募集とその査読、技術インフラの構築という3つのコアタスクに用いる予定であるとのことです。

Funding from the Andrew W. Mellon Foundation(Open Library of Humanities、2014/4/7付け)
https://www.openlibhums.org/2014/04/07/funding-from-the-andrew-w-mellon-foundation/

Mellon Funding for the Open Library of the Humanities(The Chronicle of Higher Education、2014/4/18付け)

図書館情報学雑誌はどの程度“オープン”か(文献紹介)

フロリダ州立大学のChealsye Bowley氏らのグループが、“Librarian, Heal Thyself: A Scholarly Communication Analysis of LIS Journals”と題するレポートのプレプリントを公開しました。111の図書館情報学雑誌の著作権ポリシー、オープンアクセス・セルフアーカイビングポリシー、オープンアクセス出版のオプション等を含む“オープンさ”を測定し、分析した調査結果とのことです。

Librarian, Heal Thyself: A Scholarly Communication Analysis of LIS Journals
http://diginole.lib.fsu.edu/cgi/viewcontent.cgi?article=1009&context=library_faculty_publications

英国学士院、人文学および社会科学分野のジャーナル出版へのOA方針の影響についての調査レポートを公開

2014年4月17日、英国学士院(British Academy)が、人文学および社会科学分野のジャーナル出版にオープンアクセス(OA)方針が与える影響について分析を行ったレポート“Open access journals in humanities and social science”を公開しました。

このレポートでは、英国以外のジャーナルがどのぐらい英国のOA方針、特にグリーンOAの方針に合致するものであるか、分野による“利用半減期”、図書館の収集方針とエンバーゴがそれにどの程度影響するのかなどについて分析されているようです。

British Academy report offers new evidence about the impact of Open Access journal publishing(British Academy, 2014/4/17付)
http://www.britac.ac.uk/news/news.cfm/newsid/1080

Open access journals in humanities and social science(British Academy)
http://www.britac.ac.uk/openaccess/index.cfm

2013年は特に劇的な変化はなし 2014年雑誌価格調査の結果(米国)

2014年4月11日付けのLibrary Journal誌の記事で、2014年版の雑誌価格調査の結果“Steps Down the Evolutionary Road | Periodicals Price Survey 2014”が公開されています。

2013年にはSCOAP3の開始などの大きな出来事もあったものの、雑誌出版の世界では劇的な変化は起こっておらず、変わらずどの分野の雑誌も値上がりを続けていることなどが報じられています。

また、同日付の別の記事”Measuring the Value of Journals | Periodicals Price Survey 2014”では、計量書誌学的指標と価格の関係についても分析されています。

Steps Down the Evolutionary Road | Periodicals Price Survey 2014(Library Journal、2014/4/11付け)
http://lj.libraryjournal.com/2014/04/publishing/steps-down-the-evolutionary-road-periodicals-price-survey-2014/

米国国立医学図書館(NLM)と英国ウェルカム図書館が150年分の生物医学分野の雑誌をデジタル化して無料公開へ

米国国立医学図書館(NLM)と英国ウェルカム図書館(Wellcome Library)が共同で、歴史的に重要な生物医学分野の雑誌近150年分のバックナンバーをオンラインで無料公開するという覚書を交わしました。NLMが75万ポンド(120万ドル)の寄付を受け、同館の蔵書を3年間かけて記事レベルでスキャニングを行い、ウェルカム図書館が著作権処理や出版者への許諾処理を行うとのことです。NLMはデジタル化済みのオリジナルの資料についても保存していくとのことです。

デジタル化済みの資料は、米国国立衛生研究所(NIH)のリポジトリであるPubMed Central、EuropePMCで公開される予定とのことです。このプロジェクトは、“Medical Journal Backfiles Digitization Project (2004-2010) ”の成果を基にしたものと位置づけられているようです。

NLM and Wellcome Library Establish Agreement to Make 150 Years of Biomedical Journals Freely Available Online(NLM, 2014/4/14付)
http://www.nlm.nih.gov/news/welcome_library_agreement.html

米国デジタル公共図書館(DPLA)を紹介するセミナー資料が公開

米国デジタル公共図書館(DPLA)の事務局長であるDan Cohen氏が2014年3月7日に行ったセミナー"Inside the Digital Public Library of America"の発表資料と録画が公開されています。OCLCの“Distinguished Seminar Series”の一つとして行われたとのことです。

セミナーでは、どのようにDPLAが作られ、ポータルやプラットフォームとしてどのように機能しているのか、また、現在スタッフが取り組んでいること、新しいプロジェクトや組織について紹介されているとのことです。

"Inside the Digital Public Library of America" Presentation by Dan Cohen(OCLC, 2014/3/7付)
http://oclc.org/research/events/2014/03-07.html

録画(1:27)
http://youtu.be/lyYs1H2jSbc

発表資料(PDF;62ページ)
http://oclc.org/content/dam/research/events/dss/pdf/cohen-oclc-dss-2014.pdf

Distinguished Seminar Series(OCLC)

OAの進展状況をチェックする指標の提案(英国)

2014年4月7日、英国の研究情報ネットワーク(RIN)が、オープンアクセス(OA)の進展状況をチェックするための指標策定に関するワーキンググループがまとめた提案”Monitoring Progress in the Transition to Open Access”を公開しました。

この提案では英国におけるOAの進展状況について、アクセシビリティ、OAオプション、文献の利用、財政面での持続可能性、著者・読者に対するサービスの質の6項目に分けて、毎年同一の指標で調査することを提案しています。さらに例えばアクセシビリティについてであれば、完全なOA誌、ハイブリッド誌、エンバーゴ期間の後に雑誌プラットフォーム上で無料公開される雑誌、リポジトリや他のウェブサイトに掲載された論文の数やすべての論文に対する割合を調べること、調査時にはプレプリントと著者最終稿、出版者版を分けて集計することなど、調査対象や手順の詳細についても踏み込んで提案しています。

Monitoring Progress in the Transition to Open Access(RIN)
http://www.researchinfonet.org/wp-content/uploads/2013/02/Report-final.pdf

APCが支払われた論文リストの公開から見えてきたこと 有志による活躍(記事紹介)

2014年3月28日、英ウェルカム財団のブログに” The cost of open access publishing: a progress report”と題した記事が掲載されました。この記事は2014年3月17日に同財団が公開していた、2012-2013年に同財団の助成の中からAPC(論文加工料)が支払われた論文のリストについて、その後の反応やそこから見えてきたことを紹介するものです。

記事によれば、ウェルカム財団によってデータが公開された直後から、有志によって元のリストにはなかった論文掲載誌のインパクトや各論文のライセンス、ハイブリッドオープンアクセス(OA)誌か完全なOA誌か、本当にOAになっているか等の情報が付け加えられていきました。その結果、助成を受けながらOAになっていない論文があったこと(たとえばElsevierは助成を受けていた422論文のうち6本がOAになっていなかった)、ハイブリッドOA誌のAPCは完全OA誌の2倍近くにもなっていること等がわかったそうです。

米SHAREプロジェクト、IMLSとスローン財団から100万ドルの助成を獲得

2014年3月28日、米国の博物館・図書館サービス機構(IMLS)は、北米研究図書館協会(ARL)等が進める研究成果の共有や公開、保存のためのプロジェクト“SHared Access Research Ecosystem: SHARE”が、IMLSのNational Leadership Grant for Librariesを獲得したことを発表しました。SHAREにはIMLSから50万ドル、アルフレッド・P・スローン財団から同じく50万ドルの計100万ドルが与えられます。

IMLS and Sloan Foundation Award $1 Million to ARL for SHARE Notification Service(IMLS、2014/3/28付け)
http://www.imls.gov/imls_and_sloan_foundation_award_1_million_to_arl_for_share_notification_service.aspx

ARL’s SHARE Project Awarded $1 Million Grant by IMLS and Sloan Foundation(LJ INFOdocket、2014/3/28付け)

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