オープンアクセス

ブラジルのSciELOの15年のオープンアクセスの取組みをまとめた書籍が刊行

オープンアクセスで電子ジャーナルを提供するSciELO(Scientific Electronic Library Online)が、開始から15年を迎え、その経緯や意義をまとめた書籍“SciELO - 15 years of Open Access”がユネスコから刊行されました。Epub形式で無料で全文のダウンロードが可能です。

SciELOは、現在では、ブラジルを中心に、ラテンアメリカの国々の電子ジャーナル約1,200タイトルをオープンアクセスで提供しています。

UNESCO and SciELO launch a new publication on 15 years of Open Access(UNESCO, 2015/1/27)
http://www.unesco.org/new/en/communication-and-information/resources/news-and-in-focus-articles/all-news/news/unesco_and_scielo_launch_a_new_publication_on_15_years_of_open_access/

ミシガン大学図書館等、EEBOのテキスト25,000以上をオンラインで公開

米国のミシガン大学図書館、英国のオックスフォード大学ボドリアン図書館等が協力し、1473年~1700年に英語で刊行された25,000以上の図書のテキストをオンラインで公開しました。ミシガン大学、オックスフォード大学、150以上の学術機関等により1999年から開始されたEarly English Books Online-Text Creation Partnership (EEBO-TCP)による資料テキスト化プロジェクトの成果で、10年後には更に40,000のテキスト公開を計画しているとのことです。

これらのテキストは、ProQuest社のデータベースであるEEBOから文字に起こされたもので、ミシガン大学図書館でフルテキストが公開されており、ボドリアン図書館はePUBファイルを含む複数のフォーマットを提供しているとのことです。

EEBO-TCP database
http://quod.lib.umich.edu/e/eebogroup/

Oxford Text Archive
http://ota.ox.ac.uk/tcp/

EEBO-TCP
http://www.bodleian.ox.ac.uk/eebotcp/

Nature Publishing Group、オープンアクセス誌でCC BYライセンスを標準に

2015年1月26日、Nature Publishing Group(NPG)が、NPGの18誌のオープンアクセス(OA)雑誌すべてと、NPGにより出版されている2誌の学会誌で、クリエイティブコモンズのCC BY 4.0 ライセンスを標準とすることを発表しました。著者は異なるライセンスを希望することも自由ですが、特に希望しなければ、CC-BYライセンスが適用されるとのことです。また、どのライセンスを選択しても、投稿料(APC)を均一にする予定とのことです。

Nature Publishing Group moves to CC BY 4.0 as default for open access journals(NPG, 2015/1/26)
http://www.nature.com/press_releases/cc-by-4-0.html

A recap of a successful year in open access, and introducing CC BY as default(Nature News Blog, 2015/1/26)

英国高等教育助成会議(HEFCE)、単行書のオープンアクセスに関する調査レポートを公開

2015年1月21日、英国高等教育助成会議(HEFCE)が芸術、人文学、社会科学分野の学術書とオープンアクセス(OA)に関する“Monographs and Open Access Project”の成果として、レポートを公開しました。このプロジェクトは、HEFCE、英国芸術・人文科学研究会議(Arts and Humanities Research Council: AHRC)、経済社会研究会議(Economic and Social Research Council:ESRC)が委託し、ロンドン大学のGeoffrey Crossick氏が主導したものとのことです。

レポートの主要なメッセージとしては、以下が挙げられているとのことです。
・単行書が学術コミュニケーションにとって重要でかつ代表的な媒体であり、OAへと移行すべきである。ただし、OA版と同様に、紙版が利用できることも重要である。
・OAは、単行書の出版と利用において、短期、および、長期的観点からも利点がある。
・OA出版を実現する単一の有力なビジネスモデルがあるわけではなく、複数のモデルを組み合わせるのがよいと思われる。フレキシブルな方針が必要とされる。

メインのレポートのほか、5つの付録が公開されています。

Knowledge Unlatchedによる学術書のオープンアクセスの試行についての全体報告が公開

Knowledge Unlatchedによる、学術書をオープンアクセスとするための出版モデルの試行についての全体レポートが“Cultural Science”誌の7巻2号(2014年)として公開されています。Knowledge Unlatchedの副理事のLucy Montgomery氏によるものです。

試行は、2012年1月から2014年9月にかけて行われ、24か国297の図書館が、13の出版社から提供された人文学や社会科学の学術書28タイトルのコストを共同で負担し、オープンアクセスとしたとのことです。最初の12週では、121か国から6,301回ダウンロードされ、24週では、138か国12,763回まで増えたとのことです。

この試行の概要については、2014年5月に発表されていました。

Knowledge Unlatched:A Global Library Consortium Model for Funding Open Access Scholarly Books(Cultural Science)
http://cultural-science.org/journal/index.php/culturalscience/article/view/96

RECODE、研究データのオープンアクセス推進のための提言をブックレットにまとめて公開

2015年1月13日、“Policy RECommendations for Open Access to Research Data in Europe(RECODE)”がプロジェクトの成果として、欧州における研究データのオープンアクセスを推進するための提言“Policy recommendations for open access to research data”の概要をブックレットにまとめ公開しました。

RECODEは、物理学、医学、生物工学、環境学、考古学の5つの学問分野を事例として、研究データのオープンアクセスにおける、4つの課題、すなわち、利害関係者の価値やエコシステム、法的・倫理的な懸案事項、インフラと技術的な課題、機関における課題を検討したとのことです。

ブックレットでは、RECODEの調査の成果概要、包括的な10の提言に続き、資金提供者、研究機関、データ管理者、出版社のそれぞれに対して提言がなされています。また、資金提供者、研究機関、出版社を対象に、研究データのオープンアクセスの方針を策定するための実務的なガイドが簡潔に示されています。

Policy recommendations for open access to research data(RECODE project consortium)(PDF:44ページ)

全米人文科学基金(NEH)とアンドリュー・メロン財団、絶版になった優れた人文学書を電子書籍にし、CCライセンスで公開する助成プログラムを発表

2015年1月15日、全米人文科学基金(NEH)とアンドリュー・メロン財団が、絶版になった優れた人文学書を電子書籍にし、CCライセンスで無料公開する助成プログラム“Humanities Open Book: Unlocking Great Books”を発表しました。学術出版社や学会、博物館などの人文書の出版者を対象としたプログラムで、電子書籍への変換、および、テキスト検索が可能で、さまざまな端末で利用できるフォーマットとしてダウンロードできるようにするため、100万ドルを助成するとのことです。

第一段階の応募の締切は、2015年6月10日とのことです。

Humanities Open Book: Unlocking Great Books(National Endowment for the Humanities, 2015/1/15)
http://www.neh.gov/news/press-release/2015-01-15/humanities-open-book

Humanities Open Book: Unlocking Great Books
http://www.neh.gov/news/press-release/2015-01-15/humanities-open-book

参考:

コピーライト・クリアランス・センター、APC管理の課題に関するレポートを公開

2015年1月14日、コピーライト・クリアランス・センターが、レポート“Making Open Access Work For Authors, Institutions and Publishers”を公開しました。英国と米国の学術機関、出版社、ベンダーを集めて、論文処理費用(APC)管理の課題をテーマに2014年10月に開催したラウンドテーブルの内容をまとめたものとのことです。

レポートでは、現状のAPC管理は、国や学問分野によるアプローチの違い、非効率な手続き、リソース不足によりバラバラになされていることが指摘され、データ共有や共通の識別子、語彙の開発によりこれらの課題を解決する可能性が示唆されているようです。ラウンドテーブルの締めくくりに承認された声明では、共通の目的に向けた協働の必要性が盛り込まれているとのことです。

Copyright Clearance Center Announces Findings From Open Access Roundtable Discussion With UK Institutions and Publishers(CCC, 2015/1/14)

arXivの収録論文数が100万件を突破

物理学を中心としたプレプリントサーバ"arXiv"の収録論文数が100万件を突破したことを、現在"arXiv"を運営しているコーネル大学図書館(Cornell University Library)が発表しています。既に英Nature誌オンライン版ニュース記事で2014年12月29日に100万件を突破したことが報じられていましたが、2015年1月12日付けでコーネル大学図書館から正式にプレスリリースが出されました。また、arXiv設立者のPaul Ginsparg氏等から寄せられた、収録論文数100万件突破に対する祝福のコメントがYouTubeで公開されています。

arXiv Hits 1 Million Submissions(Cornell University Library、2015/1/12付け)
https://www.library.cornell.edu/about/news/press-releases/arxiv-hits-1-million-submissions-0

Celebrating arXiv's 1 millionth paper, January 2015(YouTube、2015/1/9付け)
https://www.youtube.com/watch?v=ntoxZzh0ha8

米カリフォルニア大学出版局が新たに創刊するOAメガジャーナルで査読者と編集者に謝礼を支払うことを発表

2015年1月12日付けの米Science誌オンライン版で、カリフォルニア大学出版局が新たに創刊するオープンアクセス(OA)メガジャーナル”Collabra”では、査読者と編集者に対して謝礼を支払うことが紹介されています。

Collabraは論文処理加工料(APC)を875ドルに設定する予定ですが、そのうちの250ドルを編集者と査読者への謝礼にあてるとのことです。支払いを受けた編集者・査読者は、自分で受け取るほかに、投稿者のAPC支払いの支援や、自身の所属機関からの投稿論文のAPC補助のために寄付することもできる制度も設けられるそうです。

Collabraは2015年3月から論文の公開を開始します。

New open-access journal plans to pay peer reviewers(Science、2015/1/12付け)
http://news.sciencemag.org/scientific-community/2015/01/new-open-access-journal-plans-pay-peer-reviewers

Collabra
http://www.collabraoa.org/

参考:

ページ