オープンアクセス

アジア開発銀行、研究成果を公開するオープンアクセスリポジトリ開設

2015年2月12日、フィリピン・マニラに拠点を置くアジア開発銀行(ADB)が、ADBが行うアジア・太平洋地域の経済・開発に関する研究成果を公開するオープンアクセス(OA)リポジトリを公開しました。公開時点でADBによる近年の研究成果2,000件以上が閲覧できるほか、1966年のADB創設以来の5,000件以上の文献の情報が検索できるとのことです。

ADBのプレスリリースでは、Vice-President for Knowledge Management and Sustainable DevelopmentであるBindu N. Lohani氏の言葉として、「(例えば)アゼルバイジャンの大学院生の中に、次代の開発に関わる優れたアイディアを持っている人がいるかも知れない」、「彼ら・彼女らがその優れたアイディアの実現のために必要な情報や研究成果に制限なくアクセスできるよう保障することは、我々の義務である」というコメントが紹介されています。

ADB Adopts Open Access for its Development Research(Asian Development Bank、2015/2/12付け)
http://www.adb.org/news/adb-adopts-open-access-its-development-research

オープンアクセス雑誌がインパクトファクターを得ることの投稿数への影響 ChemistryOpenの場合

2011年に創刊した化学分野のオープンアクセス雑誌、”ChemistryOpen”の2015年2月9日付けのエディトリアル記事で、インパクトファクターの付与が同誌の投稿数に与えた影響について紹介されています。

ChemistryOpenは2014年7月に初めてのインパクトファクターが公開されました。さらにその機に合わせてChemistryOpenは通常2,500ユーロのAPCを1年間無料にするキャンペーンも開始しています。その結果、それまで月5本程度であった投稿数が2014年8月には24本まで、2014年12月には40本近くにまで増加したとのことです。

Ortúzar, N. (2015), Open‐Access Chemistry with Impact. ChemistryOpen, doi:10.1002/open.201402150
http://onlinelibrary.wiley.com/enhanced/doi/10.1002/open.201402150/

インパクトファクターのインパクト / オープンアクセス誌ChemistryOpen、初めてのIF獲得で投稿論文数に変化は?(ワイリー・サイエンスカフェ、2015/2/10付け)
http://www.wiley.co.jp/blog/pse/?p=31137

参考:

PeerJが2015年2月12日で2周年 PeerJ Computer Scienceの投稿受付も開始

生涯投稿料モデルを採用しているオープンアクセス誌“PeerJ”が2015年2月12日で最初の論文公開から2周年を迎えました。これに合わせ、PeerJは新たに創刊する雑誌”PeerJ Computer Science”の論文投稿受付を開始しています。

PeerJは主として医学・生命科学分野を対象とする雑誌でしたが、PeerJ Computer Scienceはコンピュータサイエンス領域の論文を対象に、PeerJと同様の生涯投稿料モデルを採用するとのことです。

Celebrating two-years of publishing, and PeerJ Computer Science now open for submissions(PeerJ the blog、2015/2/12付け)
http://blog.peerj.com/post/110809672023/celebrating-two-years-of-publishing-and-peerj

PeerJ Computer Science
https://peerj.com/computer-science/

PeerJ、新OAジャーナル"PeerJ Computer Science"を発行(STI Updates、2015/2/10付け)

「博士論文のエンバーゴを最大6年間に」のその後の議論 米国歴史学協会2015年年次大会におけるパネルセッションの記録から

2015年2月5日、米国歴史学協会(AHA)は、“Debating the History Dissertation Embargo Policy at the Annual Meeting”という記事をブログに掲載しました。記事は、今年1月に開催されたAHAの年次大会でのパネルセッション”Choosing to Embargo? What to Do with Your History Dissertation”の記録で、これは、2013年7月にAHAが発表した歴史学博士論文のエンバーゴ期間を最大6年間認めるよう求めた声明のその後の議論として行われたものです。同記事の執筆者はそのセッションにパネリストとして参加したハッテム(Michael D. Hattem)氏です。

記事では、ハッテム氏を含む、米国大学出版局協会のバークレー(Peter Berkrey)会長、ユタ大学図書館員アンダーソン(Rick Anderson)氏、テキサス大学オースティン校教授で元AHA専門職委員会副委員長のジョーンズ(Jacqueline Jones)氏らパネリストの発言の要点と、その後の質疑応答での論点がまとめられています。

【イベント】第4回SPARC Japan セミナー2014「グリーンコンテンツの拡大のために我々はなにをすべきか?」(3/9・東京)

2015年3月9日に、第4回 SPARC Japan セミナー2014「グリーンコンテンツの拡大のために我々はなにをすべきか?」が、国立情報学研究所で開催されます。

今回のセミナーでは、学術研究機関が機関リポジトリ等において公開・発信する学術コンテンツ“グリーンコンテンツ”を、研究データ、博物館資料に関するメタデータ及び資料画像データ等も視野に入れた多様なコンテンツとして再定義した上で、当該コンテンツのコレクション構築のあり方や、コンテンツの利用を促進するための手法を探ることをテーマとして扱うとのことです。

第4回 SPARC Japan セミナー2014「グリーンコンテンツの拡大のために我々はなにをすべきか?」
http://www.nii.ac.jp/sparc/event/2014/20150309.html

オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)、リポジトリの相互運用性の向上を目指したロードマップを発表

2015年2月付で、オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)が、リポジトリの相互運用性の向上を目指したロードマップ“COAR Roadmap: Future Directions for Repository Interoperability”を公開しました。

学術コミュニケーションは、研究成果のオープンアクセスへの要求、ピアレビューの新しい形、インパクトを測る様々な方法など、大きな変化を遂げつつあるとのことです。同時に、コミュニケーションやインタフェース等における技術開発も、関連するアプリケーションやシステム間の双方向のデータ交換を促進しているとのことです。

ロードマップでは、リポジトリのコミュニティにとって重要なトレンド、関連して起こすべきアクションのポイントをまとめており、将来的な相互運用性を目指し、COARの重点分野を把握できるものとなっているとのことです。

COAR Roadmap Future Directions for Repository Interoperability(COAR, 2015/2)
https://www.coar-repositories.org/files/Roadmap_final_formatted_20150203.pdf

インド科学技術省の2機関によるオープンアクセス方針

インド科学技術省のDepartment of Biotechnology(DBT)とDepartment of Science and Technology(DST)が2014年12月にオープンアクセス方針を発表していました。DBTとDSTの助成を受けた研究プロジェクトの最終稿やメタデータ、補足資料の、研究機関のリポジトリへの登録の義務化について述べられています。研究機関がリポジトリを持っていない場合は、DBTとDSTが構築している中央リポジトリへの登録が必要とされています。

India’s Science and Technology Outputs are Now Under Open Access (Open Knowledge India blog, 2015/2/3)
http://in.okfn.org/2015/02/03/indias-science-and-technology-outputs-are-now-under-open-access/#sthash.SmptJpxr.dpuf

DBT and DST Open Access Policy

フォード財団、助成を行ったプロジェクトや研究にオープンライセンスポリシーを適用することを発表

フォード財団(Ford Foundation)が、同財団が助成を行ったプロジェクトや研究にオープンライセンスポリシーを適用することを発表しました。2015年2月1日から、クリエイティブコモンズのCC BY 4.0 ライセンスを標準とするとのことです。

Ford Foundation Expands Creative Commons Licensing for All Grant-Funded Projects (Ford Foundation, 2015/2/3)
http://www.fordfoundation.org/newsroom/news-from-ford/934

Ford Foundation to require CC BY for all grant-funded projects(Creative Commons, 2015/2/3)
http://creativecommons.org/weblog/entry/44865

オランダ、デンマーク、スイスのOAに関する計量書誌学的調査

2015年1月付けで、オランダ・ライデン大学のCentre for Science and Technology Studies(CWTS)が作成した調査報告” Bibliometric study on Dutch Open Access published output 2000-2012/2013”が公開されていました。

同報告はCWTSがオランダの科学・文化・教育省(Ministry of Science, Culture & Education)に対して提出したもので、オランダの科学者による過去10年のオープンアクセス(OA)出版動向に関する大規模調査の一部として、予備的な結果をまとめたものです。オランダのほか、同国に近い傾向を持つであろう国としてデンマークとスイスについても調査対象に含めています。Web of Scienceのデータを出発点とした場合とDirectory of Open Access Journalsのデータを出発点とした場合の2つの方法で、これらの国々の2000~2012年の学術論文におけるOAの割合や、OA、非OAそれぞれの被引用数の状況の推移等をまとめています。

Bibliometric study on Dutch Open Access published output

PeerJの最初のインパクトファクターは1.879~1.984?(記事紹介)

2015年2月2日付けの学術出版系ブログ“The Scholarly Kitchen”に、” PeerJ–A PLOS ONE Contender in 2015?”と題した記事が掲載されています。著者はPhil Davis氏です。この記事では2014年10月にWeb of Scienceに収録されることが発表された生涯投稿料モデルを採用しているオープンアクセス誌の“PeerJ”について、2015年6月に発表されるであろうインパクトファクターの値を予想しています。

PeerJはブログ記事執筆時点ではまだWeb of Scienceに収録されていません。そこでDavis氏はすでに収録されている雑誌掲載論文の引用文献を検索できる、Cited Reference Search機能を用いて算出したPeerJ掲載論文の2014年の被引用数を、2013年の出版論文数で除すことでインパクトファクターの値を見積もりました。結果は1.740でしたが、これにさらに現在は収録されていないPeerJ掲載論文自身からの被引用数も加わることを考えると、実際の値は1.879から1.984程度になるのではないか、としています。

PeerJ–A PLOS ONE Contender in 2015?(The Scholarly Kitchen、2015/2/2付け)

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