オープンアクセス

欧州原子核研究機構(CERN)、Elsevier社と新たなオープンアクセス協定を結ぶ CERNの研究者が含まれる論文すべてをオープンに

2015年4月2日、欧州原子核研究機構(CERN)とElsevier社が新たなオープンアクセス(OA)協定を結んだことを発表しました。この協定により、Elsevier社の雑誌に掲載される、CERNの研究者による高エネルギー物理学分野等の論文はすべてOAとなります。

対象となるのは2015~2016年にかけて、『Nuclear Instruments and Methods A』、『Nuclear Physics A』などElsevier社の出版する4誌に掲載される、CERNの研究者を1人でも著者に含む論文です。これらの論文については著作権はCERNと著者に留保されたままで、出版後すぐにCC-BYライセンスの下でOA公開されます。また、2014年に出版された論文についても遡及的に同様の形で公開するとのことです。

Elsevier社の高エネルギー物理学分野の雑誌の中では、既に『Physics Letters B』と『Nuclear Physics B』が高エネルギー物理学分野のオープンアクセス(OA)プロジェクト“SCOAP3”の下でOAになっています。今回の協定はそれ以外の雑誌も含め、CERNの研究者の論文をすべてOAにすることを目的とするものです。

CHORUSが運用開始後最初の8カ月間の進捗レポートを公開

2015年4月2日、公的助成研究成果のパブリックアクセスに向けた官民連携イニシアティブ“Clearinghouse for the Open Research of the United States(CHORUS)”が、2014年夏に運用を開始してからの最初の8カ月間の進捗レポートを公開しました。

同レポートによればCHORUSはこれまでに約75,000本の、パブリックアクセスを求める機関から助成を受けた論文について調査し、24,000本は既にパブリックアクセスとなっているとのことです。また、助成機関のうち米エネルギー省とは連携を開始しており、米科学財団等とも連携の予定があるとしています。

CHORUS Progress Report, April 2015(CHORUS、2015/4/2付け)
http://www.chorusaccess.org/chorus-progress-report-march-2015/

CHORUS Reports on Significant Progress as US Agencies Focus on Public Access Policy Implementation(CHORUS、2015/4/2付け)

E1666 - リポジトリの相互運用性:研究情報とオープンアクセスを繋ぐ

E1666 - リポジトリの相互運用性:研究情報とオープンアクセスを繋ぐ

 オープンアクセスリポジトリ連合(Confederation of Open Access Repositories:COAR;E992参照)は,2015年2月に「COARロードマップ:リポジトリの相互運用性のための将来的な方向性」(COAR Roadmap: Future Directions for Repository Interoperability;以下ロードマップ)を公開した。本稿ではロードマップを中心に,COARをめぐるリポジトリの動向について整理する。

あるオープンアクセス雑誌の生と死(記事紹介)

2015年3月31日付けのRichard Poynder氏のブログ”Open and Shut?”の記事に、2003年にBioMed Central(BMC)社の下で創刊された医学図書館系のオープンアクセス(OA)雑誌、Biomedical Digital Libraries(BDL)に編集委員として参加し、後には編集主幹も務めた元図書館員、Marcus Banks氏へのインタビューが掲載されています。

BDL誌は4年間刊行された後、APCの値上げをせざるを得なくなったことが投稿数の減少につながり、BMC以外のプラットフォームでの刊行も試みられたものの、2008年にBanks氏の決断により終刊しました。インタビューではこの短い一生から何を学ぶことができるか、という観点等について尋ねられています。

米国国立標準技術研究所がパブリックアクセス計画を公開

米国国立標準技術研究所(NIST)が公的助成に関するパブリックアクセス計画を公開しています。この方針は米国大統領府科学技術政策局(OSTP)が2013年2月22日に発表した、政府機関に対してパブリックアクセス方針策定を求めた指令に応えるものです。

NISTのパブリックアクセス計画は論文と研究データの双方を対象としています。論文については、NISTの助成を受けた研究者は、その研究の成果に基づく論文について、出版後12カ月以内に、著者最終版をPubMed Centralで公開することが求められています。この方針は3段階で運用される予定で、2015年中は試験運用としてNISTの発行する雑誌等に掲載された論文を対象とし、2年目はNISTに属する研究者の研究成果全体を、3年目以降は助成を受けた全研究者を対象とするとのことです。

また研究データについては、助成を受けた研究者は、研究データ管理計画を策定することや、データの発見可能性や論文とのリンク実現に資するため、関連するデータのカタログを作成すること等が求められています。

National Institute of Standards and Technology Plan for Providing Public Access to the Results of Federally Funded Research

Springer社とJisc、オープンアクセスの所有権と購読にかかるコスト削減で合意

Springer Science+Business MediaとJiscが、オープンアクセスの所有権と購読にかかるコストを削減するモデルに合意したと発表しています。英国の学術機関が、ハイブリッドOAの費用や管理にかかるコストを大幅に減らし、持続可能な形でのOAへの移行を支援することを目的とした合意とのことです。

Springer社の購読誌へのフルアクセスのために英国の高等教育機関が支払う購読料に上限を設け、また、英国高等教育助成会議(HEFCE)のResearch Excellence Framework(REF)、英国研究会議(RCUK)のOA方針など主要な資金提供者のOA方針に適合した形で、その機関の研究者の論文をそれらの雑誌でOAとするという合意が提案されているようです。

Springer and Jisc reach agreement on a model to reduce the total cost of ownership of open access and journal subscriptions(Spriger, 2015/3/31)

「国際的動向を踏まえたオープンサイエンスに関する検討会」報告書が公開

内閣府は、2014年12月9日から全5回の予定で「国際的動向を踏まえたオープンサイエンスに関する検討会」を開催し、2015年3月30日付でその検討結果をとりまとめた報告書を公開しました。

報告書では、オープンサイエンスの重要性、国際動向を踏まえたオープンサイエンス推進の必要性、オープンサイエンスに関する国際動向への対応がまとめられているとのことです。

国際的動向を踏まえたオープンサイエンスに関する検討会(内閣府)
http://www8.cao.go.jp/cstp/sonota/openscience/index.html

「国際的動向を踏まえたオープンサイエンスに関する検討会」報告書エグゼクティブ・サマリー
http://www8.cao.go.jp/cstp/sonota/openscience/150330_openscience_summary.pdf

「国際的動向を踏まえたオープンサイエンスに関する検討会」報告書
http://www8.cao.go.jp/cstp/sonota/openscience/150330_openscience_1.pdf
http://www8.cao.go.jp/cstp/sonota/openscience/150330_openscience_2.pdf

英国研究会議(RCUK)、オープンアクセス方針の適用状況に関するレビュー第1弾を発表

2015年3月26日、英国研究会議(RCUK)は、2013年4月に施行となったオープンアクセス方針の適用状況について、第1弾となるレビューを発表しました。今回のレビューは、当該方針の経過期間である5年間(2013年4月~)のうち、最初の16か月間(2013年4月~2014年7月)を対象とするものであるとのことです。

レビューパネルは研究者のみならず、オープンアクセス、出版などの諸分野の専門家によって構成され、オープンアクセス方針が適用されるプロセスについて、改善のための提案を寄せているようです。レビューにおいてそれらの提案は、“Compliance monitoring”、“Communication”、“Embargoes”、“Licences”、“Administrative effort and costs”、“Block grant”という6つの項目に分けて示されているようです。

RCUK publishes first independent review of its open access policy(RCUK)
http://www.rcuk.ac.uk/media/news/openaccess/

Review of the implementation of the RCUK Policy on Open Access(RCUK)

CLOCKSSとCHORUSが提携、公的助成を得た研究成果への長期的なアクセスの保障へ

2015年3月30日、公的助成研究成果のパブリックアクセスに向けた官民連携イニシアティブ“Clearinghouse for the Open Research of the United States(CHORUS)”が、CLOCKSSと提携したと発表しています。CLOCKSSとの合意により、CHORUSに参加する出版者は、米国政府の公的助成を得た研究成果の保存と長期的なアクセス保障を行うことできるとのことです。

CLOCKSS and CHORUS PARTNER TO SUPPORT PERPETUAL PUBLIC ACCESS TO US FUNDED RESEARCH ARTICLES(CHORUS, )
http://www.chorusaccess.org/clockss-and-chorus-partner-to-support-perpetual-public-access-to-us-funded-research-articles/

The CLOCKSS Archive
http://clockss.org/

参考:
PorticoがCHORUSに協力し、OSTPの指令による公的助成を得た研究の長期アクセスを保障するための保存を支援することで合意
Posted 2014年8月19日

PeerJとPeerJ PreprintsがPorticoの保存対象に

2015年3月25日、電子リソースのアーカイブサービスを提供しているPorticoは、新たに生涯投稿料モデルを採用しているオープンアクセス誌“PeerJ”と、同誌のプレプリント公開サービス”PeerJ Preprints”のコンテンツが、新たに保存対象に加わったことを発表しました。これによりPeerJ等のコンテンツへのアクセスは将来にわたって保証されることになります。

Peer J and PeerJ Preprints to be preserved with Portico(Portico、2015/3/25付け)
http://www.portico.org/digital-preservation/news-events/news/peer-j-and-peerj-preprints-to-be-preserved-with-portico

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