オープンアクセス

Nature Publishing Group、オープンアクセス誌でCC BYライセンスを標準に

2015年1月26日、Nature Publishing Group(NPG)が、NPGの18誌のオープンアクセス(OA)雑誌すべてと、NPGにより出版されている2誌の学会誌で、クリエイティブコモンズのCC BY 4.0 ライセンスを標準とすることを発表しました。著者は異なるライセンスを希望することも自由ですが、特に希望しなければ、CC-BYライセンスが適用されるとのことです。また、どのライセンスを選択しても、投稿料(APC)を均一にする予定とのことです。

Nature Publishing Group moves to CC BY 4.0 as default for open access journals(NPG, 2015/1/26)
http://www.nature.com/press_releases/cc-by-4-0.html

A recap of a successful year in open access, and introducing CC BY as default(Nature News Blog, 2015/1/26)

英国高等教育助成会議(HEFCE)、単行書のオープンアクセスに関する調査レポートを公開

2015年1月21日、英国高等教育助成会議(HEFCE)が芸術、人文学、社会科学分野の学術書とオープンアクセス(OA)に関する“Monographs and Open Access Project”の成果として、レポートを公開しました。このプロジェクトは、HEFCE、英国芸術・人文科学研究会議(Arts and Humanities Research Council: AHRC)、経済社会研究会議(Economic and Social Research Council:ESRC)が委託し、ロンドン大学のGeoffrey Crossick氏が主導したものとのことです。

レポートの主要なメッセージとしては、以下が挙げられているとのことです。
・単行書が学術コミュニケーションにとって重要でかつ代表的な媒体であり、OAへと移行すべきである。ただし、OA版と同様に、紙版が利用できることも重要である。
・OAは、単行書の出版と利用において、短期、および、長期的観点からも利点がある。
・OA出版を実現する単一の有力なビジネスモデルがあるわけではなく、複数のモデルを組み合わせるのがよいと思われる。フレキシブルな方針が必要とされる。

メインのレポートのほか、5つの付録が公開されています。

Knowledge Unlatchedによる学術書のオープンアクセスの試行についての全体報告が公開

Knowledge Unlatchedによる、学術書をオープンアクセスとするための出版モデルの試行についての全体レポートが“Cultural Science”誌の7巻2号(2014年)として公開されています。Knowledge Unlatchedの副理事のLucy Montgomery氏によるものです。

試行は、2012年1月から2014年9月にかけて行われ、24か国297の図書館が、13の出版社から提供された人文学や社会科学の学術書28タイトルのコストを共同で負担し、オープンアクセスとしたとのことです。最初の12週では、121か国から6,301回ダウンロードされ、24週では、138か国12,763回まで増えたとのことです。

この試行の概要については、2014年5月に発表されていました。

Knowledge Unlatched:A Global Library Consortium Model for Funding Open Access Scholarly Books(Cultural Science)
http://cultural-science.org/journal/index.php/culturalscience/article/view/96

RECODE、研究データのオープンアクセス推進のための提言をブックレットにまとめて公開

2015年1月13日、“Policy RECommendations for Open Access to Research Data in Europe(RECODE)”がプロジェクトの成果として、欧州における研究データのオープンアクセスを推進するための提言“Policy recommendations for open access to research data”の概要をブックレットにまとめ公開しました。

RECODEは、物理学、医学、生物工学、環境学、考古学の5つの学問分野を事例として、研究データのオープンアクセスにおける、4つの課題、すなわち、利害関係者の価値やエコシステム、法的・倫理的な懸案事項、インフラと技術的な課題、機関における課題を検討したとのことです。

ブックレットでは、RECODEの調査の成果概要、包括的な10の提言に続き、資金提供者、研究機関、データ管理者、出版社のそれぞれに対して提言がなされています。また、資金提供者、研究機関、出版社を対象に、研究データのオープンアクセスの方針を策定するための実務的なガイドが簡潔に示されています。

Policy recommendations for open access to research data(RECODE project consortium)(PDF:44ページ)

全米人文科学基金(NEH)とアンドリュー・メロン財団、絶版になった優れた人文学書を電子書籍にし、CCライセンスで公開する助成プログラムを発表

2015年1月15日、全米人文科学基金(NEH)とアンドリュー・メロン財団が、絶版になった優れた人文学書を電子書籍にし、CCライセンスで無料公開する助成プログラム“Humanities Open Book: Unlocking Great Books”を発表しました。学術出版社や学会、博物館などの人文書の出版者を対象としたプログラムで、電子書籍への変換、および、テキスト検索が可能で、さまざまな端末で利用できるフォーマットとしてダウンロードできるようにするため、100万ドルを助成するとのことです。

第一段階の応募の締切は、2015年6月10日とのことです。

Humanities Open Book: Unlocking Great Books(National Endowment for the Humanities, 2015/1/15)
http://www.neh.gov/news/press-release/2015-01-15/humanities-open-book

Humanities Open Book: Unlocking Great Books
http://www.neh.gov/news/press-release/2015-01-15/humanities-open-book

参考:

コピーライト・クリアランス・センター、APC管理の課題に関するレポートを公開

2015年1月14日、コピーライト・クリアランス・センターが、レポート“Making Open Access Work For Authors, Institutions and Publishers”を公開しました。英国と米国の学術機関、出版社、ベンダーを集めて、論文処理費用(APC)管理の課題をテーマに2014年10月に開催したラウンドテーブルの内容をまとめたものとのことです。

レポートでは、現状のAPC管理は、国や学問分野によるアプローチの違い、非効率な手続き、リソース不足によりバラバラになされていることが指摘され、データ共有や共通の識別子、語彙の開発によりこれらの課題を解決する可能性が示唆されているようです。ラウンドテーブルの締めくくりに承認された声明では、共通の目的に向けた協働の必要性が盛り込まれているとのことです。

Copyright Clearance Center Announces Findings From Open Access Roundtable Discussion With UK Institutions and Publishers(CCC, 2015/1/14)

arXivの収録論文数が100万件を突破

物理学を中心としたプレプリントサーバ"arXiv"の収録論文数が100万件を突破したことを、現在"arXiv"を運営しているコーネル大学図書館(Cornell University Library)が発表しています。既に英Nature誌オンライン版ニュース記事で2014年12月29日に100万件を突破したことが報じられていましたが、2015年1月12日付けでコーネル大学図書館から正式にプレスリリースが出されました。また、arXiv設立者のPaul Ginsparg氏等から寄せられた、収録論文数100万件突破に対する祝福のコメントがYouTubeで公開されています。

arXiv Hits 1 Million Submissions(Cornell University Library、2015/1/12付け)
https://www.library.cornell.edu/about/news/press-releases/arxiv-hits-1-million-submissions-0

Celebrating arXiv's 1 millionth paper, January 2015(YouTube、2015/1/9付け)
https://www.youtube.com/watch?v=ntoxZzh0ha8

米カリフォルニア大学出版局が新たに創刊するOAメガジャーナルで査読者と編集者に謝礼を支払うことを発表

2015年1月12日付けの米Science誌オンライン版で、カリフォルニア大学出版局が新たに創刊するオープンアクセス(OA)メガジャーナル”Collabra”では、査読者と編集者に対して謝礼を支払うことが紹介されています。

Collabraは論文処理加工料(APC)を875ドルに設定する予定ですが、そのうちの250ドルを編集者と査読者への謝礼にあてるとのことです。支払いを受けた編集者・査読者は、自分で受け取るほかに、投稿者のAPC支払いの支援や、自身の所属機関からの投稿論文のAPC補助のために寄付することもできる制度も設けられるそうです。

Collabraは2015年3月から論文の公開を開始します。

New open-access journal plans to pay peer reviewers(Science、2015/1/12付け)
http://news.sciencemag.org/scientific-community/2015/01/new-open-access-journal-plans-pay-peer-reviewers

Collabra
http://www.collabraoa.org/

参考:

Elsevierが2015年中に全科学分野を対象とするオープンアクセス雑誌を創刊予定

2015年1月8日付けのElsevier社のブログElsevier Connectの記事で、同社が2015年中に、全科学分野を対象とするオープンアクセス(OA)雑誌を創刊する予定であることが発表されました。

同記事によれば、このOA雑誌ではScopusのデータや技術を用いて投稿論文を担当する編集者や査読者を迅速に発見する仕組みを導入し、査読にかかる期間を短くすることや、Mendeleyで開発された技術を用いて論文の発見可能性を高めること等を試みるとのことです。

New open access journal will publish across all disciplines(Elsevier Connect、2015/1/8付け)
http://www.elsevier.com/connect/new-open-access-journal-will-publish-across-all-disciplines

Elsevier Launches Open Access Journal Publishing Sound Research Across All Disciplines(STM Publishing News、2015/1/9付け)

【イベント】JAIRO Cloudの今後の運用モデルと利用料金に関する説明・懇談会(2/24・京都、4/23・福岡、5/18・東京、6/5・仙台)

国立情報学研究所が、共用リポジトリサービスJAIRO Cloudの今後の運用モデルと利用料金に関する説明・懇談会を開催することを発表しました。

この説明・懇談会は2015年2月24日の京都会場を皮切りに、4月23日に福岡、5月18日に東京、6月5日に仙台と国内4か所で順次開催されます。それぞれ2部構成で、第1部ではJAIRO Cloudへの参加を検討している機関を対象とする機関リポジトリとJAIRO Cloudの説明会、第2部は今後の運用モデルと利用料金に関する意見交換の場となるとのことです。

JAIRO Cloudの今後の運用モデルと利用料金に関する説明・懇談会(機関リポジトリ構築連携支援事業、2015/1/9付け)
http://www.nii.ac.jp/irp/2015/01/jairo_cloud_2.html

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