オープンアクセス

ビル&メリンダ・ゲイツ財団、助成を行った研究の成果とデータセットをオープンアクセスにする方針を発表

ビル&メリンダ・ゲイツ財団が、同財団が助成を行った研究の成果とデータセットをオープンアクセスにする方針を公開しています。2014年11月20日のブログ記事でも紹介されています。

同財団が助成を行った研究の成果については、以下が求められるとのことです。

1.出版物はオンラインでアクセス、検索できるようにする。(適切なメタデータを付与し、リポジトリで公開される。)
2.出版物は、オープンアクセス(OA)で公開される。(CC-BY 4.0かそれと同等のライセンスを付与して公開される。)
3.財団はこの実現に必要な費用を負担する。
4.出版物は、すぐにオープンアクセスで公開する。(エンバーゴ期間を設けない)
5.出版された研究成果の基礎データをすぐに公開する。

この方針は、2015年1月から実施され、2年間の移行期間を経て、2017年1月から発効するとのことです。移行期間中は、出版社には1年間のエンバーゴ期間が許されるとのことです。

BILL & MELINDA GATES FOUNDATION OPEN ACCESS POLICY(BILL & MELINDA GATES FOUNDATION)

学生の研究成果を機関リポジトリで発信する(記事紹介)

2014年11月発行のCollege & Research Libraries News誌75巻10号に、” Focusing on student research in the institutional repository”と題した、ユタ州立大学(USU)における、学生の研究成果を機関リポジトリを使って公開するプロジェクトを紹介した記事が掲載されています。著者はUSUの機関リポジトリ担当、Danielle Barandiaran氏らです。

同記事によれば、米国でDSpaceもしくはbepressを使って構築された283の機関リポジトリのうち71%は学生の書いた修士論文や博士論文を収録している一方で、それ以外の論文やポスター、プレゼンテーション資料等を収録しているリポジトリは38%にとどまっているとのことです。その中でUSUでは学生の様々な研究成果を積極的に収集・保存しようとしてきたとした上で、活動の事例紹介がなされています。

E1626 - 学術書のオープンアクセスの実現に必要なものは(英国)

人文・社会科学分野の学術書のオープンアクセス(OA)を推進する欧州のコンソーシアムOpen Access Publising in European Networks(OAPEN)の英国でのプロジェクトOAPEN-UKは,2014年夏,当該分野の研究者における,読み手および書き手としての学術書の位置づけについて意識調査を行った。...

カリフォルニア州の州単位のオープンアクセス義務化(記事紹介)

2014年11月6日付けのLibrary Journal電子版に、米カリフォルニア州で成立した、州の助成を受けた研究のオープンアクセス義務化法についての紹介記事が掲載されています。この法案は2013年から審議されていましたが、2014年9月29日に州知事により署名され、成立していました。2015年1月1日より、州の公衆衛生部門による助成を受けた研究の成果に基づく査読論文については、無料でアクセスできるデータベースで公開することが求められるようになります。

Library Journal誌の記事では義務化内容の詳細や、成立までの過程でどのような譲歩がなされたか等が紹介されています。

AB 609: California Leads on Open Access to Publicly Funded Research(Library Journal、2014/11/6付け)
http://lj.libraryjournal.com/2014/11/legislation/ab-609-california-leads-on-open-access-to-publicly-funded-research/

参考:
カリフォルニア州議会に、州の助成を受けた研究のパブリックアクセス義務化を求める法案提出
Posted 2013年4月30日

ハゲタカ出版の雑誌に論文を発表しているのはどんな人?(文献紹介)

Journal of the Association for Information Science and Technology誌に掲載予定の論文、”Who publishes in “predatory” journals?”の早期公開版が、2014年11月6日付けで同誌のWebサイトで公開されています(本文は有料)。著者は米インディアナ大学のJingfeng Xia氏らです。

この論文では論文処理費用(APC)を得ることだけを目的に、まともな査読をせずに論文を掲載する、いわゆる「ハゲタカ出版」の雑誌に論文を発表している著者の特徴を明らかにすることを目的に、ハゲタカ出版の雑誌に論文を発表している著者と、著名なオープンアクセス雑誌に論文を発表している著者の経歴を比較・分析しています。その結果、両者の間には統計的にはっきりとした違いがあり、ハゲタカ出版の雑誌で論文を発表している著者の多くは若く、経験の浅い、発展途上国の研究者であったとのことです。

大学・研究機関の助成によりAPCが支払われた論文のデータ(ドイツ)

ドイツにおいて、大学や研究機関の助成を受けてAPC(論文加工料)が支払われた論文のデータがGitHubで公開されています。対象となっているのは、ドイツ研究振興協会(DFG)の支援の下で大学単位でのAPC助成プログラムを展開しているBielefeld Universityなど6大学と、マックスプランク協会の助成を受けた論文です。助成機関、助成金額、掲載誌等の情報に加え、データ分析用のサンプルプログラム等もあわせて公開されています。

njahn82/unibiAPC(GitHub)
https://github.com/njahn82/unibiAPC

Datasets on fee-based Open Access publishing(データの説明等の掲載ページ)
http://njahn82.github.io/unibiAPC/

Elsevier社とオランダの大学図書館による購読料とオープンアクセスについての交渉が決裂

2014年11月4日、オランダ大学協会(VSNU)が、Elsevier社とオランダの大学図書館による購読料とオープンアクセスについての交渉が暗礁に乗り上げたと発表しています。大学側は、オランダ教育・文化・科学省の方針に従い、学術出版物の自由利用を求めていたとのことです。

個々の学術出版社の学術ジャーナルの購読契約は、オランダ科学研究機構(NWO)、Royal Netherl
ands Academy of Arts and Sciences (KNAW)、やその他の研究機関だけでなく、オランダの研究大学と応用科学大学等すべてに対してなされているとのことです。いくつかの出版社は、オープンアクセスに対して消極的で、収益モデルの劇的な変化を望んでいないとのことですが、Elsevier社以外の出版社は、オープンアクセスへの移行に成功しているとも発表されているようです。

Negotiations between Elsevier and universities failed(NSNU, 2014/11/)
http://vsnu.nl/news/newsitem/11-negotiations-between-elsevier-and-universities-failed.html

英国国立公文書館、“Open Government Licence v3.0”を導入

2014年10月31日、英国国立公文書館(TNA)が、“Open Government Licence”のバージョン3.0を導入したとのことです。英国政府のライセンスのフレームワークである(UK Government Licensing Framework:UKGLF)の一つとのことで、政府やその他の公的セクターの幅広い情報の利用と再利用を許可するライセンスで、基本的な用語や条件は変更されていないとのことです。

主な変更点としては、帰属の記述の公開に関する書きぶりの変更があげられるとのことです。これにより、さまざまな異なった情報源から情報を利用したとしても、再利用を行う者は、いつでも、情報提供者により規定されているあらゆる記述を含める必要があることが明示されたとのことです。

なお、Open Government Licenceのバージョン1.0や2.0のもとに提供された情報は、引き続きそのバージョンのライセンスで利用できるとのことです。

Launch of Open Government Licence 3.0(TNA, 2014/10/31)
http://www.nationalarchives.gov.uk/news/970.htm?news=rss

関連:
データガバナンス委員会(オープンデータ流通推進コンソーシアム)

米SPARC、北米の大学におけるオープンアクセス出版費用支援の5年間の推移に関するレポート公開

米SPARCが北米の大学におけるオープンアクセス(OA)出版にかかる費用支援に関して、2009年からの5年間の推移をまとめたレポートを公開しています。

同レポートによれば、2009年当時はOA出版にかかる費用を支援するための、大学による基金等は北米に9件しかなかったものが、2014年には51件と5倍以上に増加しており、これらの基金による支援を受けた論文数も2009年の207本から2014年には3,863本と18倍以上、支援を受けた著者数も187人から3,121人と16倍以上に増えていたとのことです。

North American Campus - Based Open Access Funds: A Five - Year Progress Report(SPARC)
http://www.sparc.arl.org/sites/default/files/OA%20Fund%205%20Year%20Review.pdf

OA Fund Five Year Review(SPARC)
http://www.sparc.arl.org/resource/oa-fund-five-year-review

参考:
E1606 - 大学/研究機関はOA費用とどう向き合うべきか<報告> カレントアウェアネス-E No.266 2014.09.11

データへのアクセスにおいて出版社に期待する役割についての提言(記事紹介)

2014年10月28日にオープンアクセス(OA)雑誌の出版社であるPLOSから、データへのアクセスにおいて出版社に期待する役割についての提言をまとめた記事“Recommendations for the Role of Publishers in Access to Data”が公開されました。

この記事は、2014年2月26日のInternational Digital Curation Conferenceと同時に開催されたイベントで、図書館や機関を支援し、データへのアクセスや入手可能性を高めるために、出版社に何ができるかについてなされた議論をまとめたものとのことです。ファシリテーターとしてのPLOSを除いて、出版社からの参加を排除し、リポジトリ管理者、図書館員、助成機関からの参加者、研究者等が参加したとのことです。

以下の8つの提言がなされているようです。

1.データ公開を義務付ける方針の策定
2.データマネジメントと共有に関する標準の構築支援
3.信頼できるリポジトリへのデータ保存に関する標準の構築支援
4.データ共有に関する正式なルートの提供
5.データ登録の効率化のためのリポジトリとの協働
6.出版物に関連するすべてのデータの適切な引用の義務づけ
7.最上級の学術成果物としてのデータを扱う指標の開発とその報告

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