オープンアクセス

ポーランドの高等教育機関コンソーシアム、Elsevier社とオープンアクセス(OA)プログラムを含む3年間のナショナルライセンス契約を締結

2019年6月13日、ポーランド・ワルシャワ大学(University of Warsaw)所属の研究センターICM(Interdyscyplinarne Centrum Modelowania Matematycznego i Komputerowego:Interdisciplinary Centre for Mathematical and Computational Modelling)は、Elsevier社と3年間のナショナルライセンス契約を締結したことを発表しました。

この契約により、ポーランド国内の500以上の大学と研究機関は、ScienceDirect、SciVal、ScopusといったElsevier社の製品が利用可能になります。また、同社から研究成果のオープンアクセス(OA)出版に関する支援を受けることができます。

この契約に含まれるOAプログラムにより、3年間で3,000本(1年目に500本、2年目に1,000本、3年目に1,500本)の論文のOA化が可能となり、出版にかかる費用はナショナルライセンス料によって賄われます。

欧州研究図書館協会(LIBER)、2018/2019年の年次報告書を公開

2019年6月5日、欧州研究図書館協会(LIBER)は2018/2019年の年次報告書である“LIBER:2018-2019 Annual Report”の公開を発表しました。LIBERによる年次報告書の公開は今回が初めてとなり、2018年6月から2019年5月の主な出来事、2018-2022年の戦略計画の進捗状況、関与した国際的なプロジェクト、年次大会や季刊誌“LIBER Quarterly”に関するデータ、会計状況等が報告されています。

年次報告書では対象期間の主な出来事として、EU著作権指令改正におけるテキスト・データ・マイニング(TDM)を例外とするための働きかけ、オープンサイエンスに関するロードマップの作成・配布、研究図書館のための学術指標の提言をまとめた報告書の公開、研究データリポジトリやデジタル人文学等に関する調査、Plan Sの実現にかかる手引き改善のための声明発表、“A Library Manifesto for Europe”への支持などを挙げています。

医学分野のプレプリントサービス“medRxiv”の立ち上げが発表される

2019年6月5日、医学分野(medical and health sciences)のプレプリントサービス“medRxiv”の立ち上げが発表されました。論文の受付開始日は2019年6月6日、サービス開始日は2019年6月25日としています。

medRxivは、bioRxivを運営するコールド・スプリング・ハーバー研究所(CSHL)と医学系雑誌出版社BMJ、米・イエール大学の3機関共同運営によるプレプリントサービスで、査読前の医学分野の論文を受付し、新しい知見の迅速な共有やフィードバックを受けるためのプラットフォームを無料で提供するものです。

medRxivが受付した論文は「査読前」であることが明記されますが、DOIが付与されウェブ上で発見・索引付け・引用が可能になります。

Coming soon: medRxiv(medRxiv)
https://connect.medrxiv.org/

剽窃判別ソフトTurnitin、英国の機関リポジトリアグリゲーターCOREとの連携を発表:テキストの類似性をチェック

2019年5月31日、剽窃判別ソフトTurnitinは、英国の機関リポジトリアグリゲーターCOREとの連携を発表しています。

COREのFastSyncサービスを用いて、TurnitinのウェブクローラーがCOREのオープンアクセス(OA)のコンテンツとメタデータを検索し、テキストの類似性のチェックを行います。

PressTurnitin Partners with CORE, the World’s Leading Aggregator of Open Access Research Articles(Turnitin,2019/5/31)
https://www.turnitin.com/press/turnitin-partners-with-core

Digital Science社、オープンアクセス(OA) の単行書に関する現状調査報告書を公表

2019年6月11日、Digital Science社が、オープンアクセス(OA)の単行書に関する現状を調査した報告書“The State of Open Monographs An analysis of the Open Access monograph landscape and its integration into the digital scholarly network”を公表しました。

得られた主な知見として以下の点等が指摘されています。

・単行書においてはOAまだ比較的小さな位置を占めるに過ぎず、OAの単行書のダイレクトリDOABに掲載されているものは2万点以下である(世界の年間の単行書の出版点数(推計)は8万6,000点)

・Knowledge UnlatchedやTOMEといった事業が、単行書のOAが標準となるような新しいビジネスモデルを試みている

・単行書は人文社会科学分野で中心であり続けているが、その出版技術は、印刷業界や雑誌業界の二ーズによって主導されているため、単行書の大部分は成長するデジタル学術情報基盤から外れている

【イベント】海外出版月間・特別セミナー「オープンな研究成果出版−研究評価への総合的アプローチに向けて」(6/19・京都)

2019年6月19日、京都大学学術研究支援室において、同室の海外出版月間・特別セミナー「オープンな研究成果出版−研究評価への総合的アプローチに向けて」が開催されます。

同セミナーではF1000 ResearchのRebecca Lawrence氏を招き、オープンサイエンス時代における研究成果出版と研究評価のあり方を考える、とされています。参加対象者は京都大学所属者、または研究支援職に従事している方ということです。

海外出版月間・特別セミナー ~オープンな研究成果出版−研究評価への総合的アプローチに向けて~(2019年6月19日)(KURA、2019/5/26付け)
https://www.kura.kyoto-u.ac.jp/event/156

E2095 - 第2回 SPARC Japanセミナー2018<報告> カレントアウェアネス-E No.361 2019.01.17
http://current.ndl.go.jp/e2095

米・カリフォルニア大学、学術出版社との転換契約交渉のためのツールキットを公開

2019年6月3日、米・カリフォルニア大学は学術出版社と転換契約(transformative agreements)交渉を行う際のツールキット“Negotiating with scholarly journal publishers: A toolkit from the University of California”の公開を発表しました。

このツールキットは、カリフォルニア大学の教員組織、大学図書館、カリフォルニア電子図書館(CDL)の代表者等で構成され、Elsevier社との契約交渉を担当したThe UC Publisher Strategy and Negotiation Task Forceによって作成されたものです。作成の背景として、Elsevier社との雑誌購読契約交渉の動向が学外からも広く注目を集めたことを挙げ、出版社との雑誌契約再構築に関心のある機関、特に北米の大学図書館員や教員に対して、支援と検討材料を与えることを目的としています。

2019年のオープンアクセスウィークのテーマは“Open for Whom? Equity in Open Knowledge”

2019年6月4日、米・SPARCが、2019年のオープンアクセスウィーク(International Open Access Week)のテーマを“Open for Whom? Equity in Open Knowledge”と発表しました。

2018年のテーマ“Designing Equitable Foundations for Open Knowledge”をもとに設定されたもので、計画的に包括的であることについての議論を深め、その議論を行動に移すため、再び公平性に焦点を当てることが重要だと判断したとのことです。

オープンアクセスウィークは毎年10月に、世界各地でオープンアクセスに関連する様々なイベントを開催する取り組みで、今年は10月21日から27日にかけて行われます。

Coalition S、「Plan Sの実現にかかる手引き」の改訂を発表:効力発生は2021年1月1日からへ延期

2019年5月31日、Coalition Sは、Plan Sの実現にかかる手引き“Guidance on the Implementation of Plan S”の改訂を発表しました。

この改訂は2019年2月まで募集していた同手引きへのフィードバックを受けて行われたものです。エンバーゴなしの即時・完全なオープンアクセス(OA)化、完全なOA化はCC BYライセンスによる実施を原則とする、ハイブリッドOAは支持しない、等の基本的な原則に変更はありませんが、手引きについて、以下のような変更が提示されています。

Springer Nature社、カタール国立図書館(QNL)が組織するコンソーシアムと“Read and Publish”契約の締結で合意

2019年5月27日、Springer Nature社は、カタール国立図書館(QNL)と3年間の“Read and Publish”契約の締結で合意したと発表しています。

QNLは、コンソーシアムを組織しており、コンソーシアム参加機関の研究者は、同社の2,250誌にアクセスできるほか、1,850誌を超すハイブリッドジャーナルで無料で論文を公表することができます

同社の発表によれば、欧州以外の国で同社と同種の契約を締結したのは初めてとのことです。

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