オープンアクセス

スウェーデン・Bibsamコンソーシアム、米国物理学協会の出版部門(AIP Publishing)と試験的な“Read and Publish”契約を締結

2019年6月18日、スウェーデン・Bibsamコンソーシアムを代表してライセンス契約の交渉を行っているスウェーデン王立図書館(NLS)は、Bibsamコンソーシアムが米国物理学協会の出版部門(AIP Publishing)と試験的な“Read and Publish”契約を締結したことを発表しました。AIP Publishingの“Read and Publish”契約に参加した研究図書館のコンソーシアムは今回のBibsamが初めての事例になります。

この“Read and Publish”契約に参加したコンソーシアム内の11大学及び当局所属の研究者は、2019年12月末までAPCを負担することなくAIP Publishingのハイブリッドジャーナルへ投稿してオープンアクセス(OA)化することができます。

北海道大学、「北海道大学オープンアクセス方針」を策定

2019年6月28日、北海道大学附属図書館は、同大学が2019年6月25日に「北海道大学学術成果コレクション運営方針」を廃止し、新たに「北海道大学オープンアクセス方針 (Hokkaido University Open Access Policy)」を策定したことを発表しました。

「北海道大学オープンアクセス方針」は日本語版と英語版が公開されています。また、主な変更点として以下の2点を挙げています。

・これまでは研究成果の公開を「強く奨励する」としていたが、新方針では「原則公開」としたこと
・オープンアクセスジャーナルへの投稿や外部機関のリポジトリへの収録など、同大学の学術成果コレクション(HUSCAP)への掲載以外の方法による研究成果のオープンアクセスも許容すること(どの方法で公開するかは著者が選択可能)

お知らせ(北海道大学附属図書館)
https://www.lib.hokudai.ac.jp/news/
※2019年6月28日付けのお知らせに「「北海道大学オープンアクセス方針」を策定しました」とあります。

内閣府、「統合イノベーション戦略2019」を公表

内閣府が2019年6月21日に閣議決定された「統合イノベーション戦略2019」を公表しています。

「統合イノベーション戦略」(2018 年6月15日閣議決定)の策定以降、科学技術イノベーションを巡る内外の進展、変化が著しく、同戦略についても強化、見直しが求められていることを背景に、以下の4点を柱として策定されたものです。

①Society 5.0の社会実装、創業・政府事業のイノベーション化の推進
②研究力の強化
③国際連携の抜本的強化
④最先端(重要)分野の重点的戦略の構築

「統合イノベーション戦略」(2018 年6月15日閣議決定)では、「第2章 知の源泉」の中で「(2)オープンサイエンスのためのデータ基盤の整備」等への言及がありましたが、「統合イノベーション戦略2019」では、これらの実施状況の確認と改善に向けた目標、施策の見直しも行われています。

統合イノベーション戦略(内閣府)
https://www8.cao.go.jp/cstp/tougosenryaku/index.html

E2150 - Asia OA Meeting 2019<報告>

梅雨の時節となり,筆者が勤務する大学構内でも色とりどりの傘が行き交う様をよく見る。相合傘でしのぐ学生たちをほほえましく思う傍ら,最近では傘からオープンサイエンスを連想することも多くなった。

Ex Libris、研究者が直面する課題と研究担当部署・図書館による支援の水準に関する調査結果をまとめたペーパーを公開

2019年6月13日、ProQuest社傘下の事業部門Ex Librisは、研究者が直面する課題と研究担当部署・図書館による支援の水準に関する調査結果をまとめたペーパー“Supporting Academic Research : Understanding the Challenges”の公開を発表しました。

調査はEx Librisの委託を受けたAlterline社によって、米国、英国、オーストラリアの研究者300人への質問紙調査と研究担当部署の上席スタッフ9人へのインタビューとして行われ、公開されたペーパーは調査から得られた知見をまとめたものになっています。

ペーパーは調査から得られた主な知見として以下のような点を挙げています。

学術雑誌のオープン・ピア・レビュー、共同査読、プレプリント公開に関する方針を確認できるデータベース”Transpose”公開

2019年6月13日、学術雑誌のオープン・ピア・レビュー、共同査読、プレプリント公開に関する方針を確認できるデータベース”Transpose”が公開されました。

このデータベースはbioRxivやCrossRef、ASAPbioの関係者らによる同名のイニシアティブによって構築・公開されたものです。収録された学術雑誌のオープン・ピア・レビューや共同査読(主として経験の浅い研究者が、主担当の査読者と協力して査読を行うこと)、プレプリント公開に関する方針を検索できるほか、複数の雑誌の方針を見比べることもできる機能もあります。

方針等の登録は誰でも可能ですが、出版者によるチェックを受けるとのことです。公開時点の収録対象誌は2,900誌で、うち数百誌がチェック済みの状態であるとされています。

Transpose
https://transpose-publishing.github.io/

オープンアクセスリポジトリ推進協会(JPCOAR)、『知識解縛:オープンアクセスに関する著作選,2002-2011』を公開:オープンアクセスに関する重要文献の日本語訳

2019年6月21日、オープンアクセスリポジトリ推進協会(JPCOAR)は、『知識解縛:オープンアクセスに関する著作選,2002-2011』の公開を発表しました。

オープンアクセス運動を支える理論家として知られるPeter Suber氏の著作“Knowledge unbound : selected writings on open access, 2002-2011”(MIT Press, 2016)の日本語訳です。

原著はオープンアクセス版がクリエイティブ・コモンズ表示4.0 国際ライセンス(CC-BY)で公開されており、今回の日本語訳も原著にならいCC-BYで公開するとあります。

オープンアクセスリポジトリ推進協会
https://jpcoar.repo.nii.ac.jp/
※トップページの「お知らせ」に、2019年6月21日付けのお知らせとして「ピーター・スーバー著『知識解縛』の公開」とあります。

Springer Nature社、学術書のオープンアクセス出版に関する研究者の考え方を調査したホワイトペーパーを公表:世界の学術書著者2,542人が調査対象

2019年6月19日、Springer Nature社は、ホワイトペーパー“The future of open access books: Findings from a global survey of academic book authors”の公開を発表しました。

2019年2月から3月にかけて、世界の学術書著者2542人を対象に、学術書のオープンアクセス(OA)出版に関する考え方について調査した結果をまとめたものです。

調査により得られた主な知見として、以下の点が挙げられています。

・過半数の著者は、将来の学術書は全てOAとすべきであるという考えを支持している。
・OAへの支持は若手研究者、欧州及びアジアの研究者、過去にOA出版の経験がある研究者により強く見られる。
・倫理的理由(アクセスの公平性)とより多くの読者獲得が、OA出版を選ぶ主な動機となっている。
・過半数の著者は、学術書のOA出版へのより多くの助成を求めている。
・出版に際してはOAポリシーのうちゴールドOAが最も好まれている。
・出版社の評判はOA出版の著者にとってさほど重要ではなくなっているが、それでも依然として出版の決定要因となっている。

米・オハイオ州の図書館コンソーシアムOhioLINK、Wiley社とオープンアクセス(OA)出版に関する契約を締結

2019年6月12日、米・オハイオ州の大学図書館等118館で構成されるコンソーシアムOhioLINKは、Wiley社と試験的なオープンアクセス(OA)出版に関する契約を締結したことを発表しました。

この契約により2019年の秋からOhioLINKに所属する研究者は、コンソーシアムが新たに設けたオープンアクセスアカウントをAPC支払のための中央基金として利用することができます。コンソーシアムによるOA化のための中央基金創設は今回のOhioLINKの事例が北米では初めてのことになります。

また、OhioLINKはこの契約によりオープンアクセスアカウントダッシュボードの利用が可能になり、ダッシュボード上で著者からのAPC支払リクエストへの対応やレポート機能による出版状況の確認を行うことができます。

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