オープンアクセス

E1942 - 学術情報流通の「オープンさ」指標あれこれ<文献紹介>

従来,学術情報流通に関する指標の多くは論文同士の引用関係に基づき算出されてきた。学術文献をオープンアクセス(OA)にすることのメリットも,被引用数が増えるといった点から論じられるほどである(CA1693参照)。しかし学術文献のOAや研究データの公開など,「オープンであること」が推奨されるようになった現在,「オープンさ」そのものを測定する指標があっても良いのではないか。そのような意図のもとで,本文献では既存のオープンさに関する研究等をまとめた上で,新たな観点も加えて様々な指標を提案している。

チェコ共和国政府、オープンアクセスに関する国家戦略を承認

OpenAIREのブログで、2017年6月14日にチェコ共和国政府が、科学技術情報のオープンアクセス(OA)に関する国家戦略を承認したことが紹介されています。

ブログの記事によると、同戦略では、公的資金の助成を受けたプロジェクトでの出版物及びデータのOA及びデータ管理計画(DMP)を要求しているほか、相互運用性・OpenAIREとの互換性のあるOAのシステム基盤を構築するとともに、普及啓発活動が行なわれることとなっています。

The Czech Republic National Strategy of Open Access to Scientific Information and Data(OpenAIRE BLOG,2017/7/27)
https://blogs.openaire.eu/?p=2159

PeerJが対象分野を拡大 気候変動・環境学に関わる5つの領域を投稿受付対象に

2017年7月20日、オープンアクセス(OA)雑誌PeerJが、新たに気候変動・環境学に関わる5つの領域の研究を論文投稿の受付対象とすると発表しました。

新たに対象となるのは生物圏相互作用(Biosphere Interactions)、気候変動生物学(Climate Change Biology)、環境毒性学(Ecotoxicology)、淡水生物学(Freshwater Biology)、自然資源管理(Natural Resource Management)の5領域です。それぞれについてすでにAdvisory BoardやEditorも集められています。

オープンアクセス誌“D-lib Magazine”、2017年7・8月号をもって定期刊行を終了

オープンアクセス誌“D-lib Magazine”の2017年7・8月号のEditorial“The End of an Era”にて、同誌が同号をもって定期刊行を終了することが発表されています。

財政的支援の減少、質の高い投稿原稿の減少、そして“Digital Libraries”というフレーズがもはやイノベーティブではなくなったことなどを理由に挙げています。一方、過去の記事のオンラインアーカイブは引き続き維持されます。また、コミュニティに資する新たな方法が見つかれば、それを試みる用意はあるとしています。

同誌は1995年7月に創刊号を刊行して以来、これまでの約20年間に265号を刊行しました。掲載した記事は1,000本を超えます。

Laurence Lannom. The End of an Era. D-Lib Magazine. 2017, 23(7/8).
https://doi.org/10.1045/july2017-editorial

韓国国立中央図書館、機関リポジトリ普及促進事業OAKの2017年の対象機関を発表:参加機関が44機関に

2017年7月14日、韓国国立中央図書館(NLK)が、同館が主管する機関リポジトリ普及促進事業OAKの2017年の対象機関を発表しました。

新規に普及のための協約を締結する機関は、韓国開発研究院、韓国法制研究院、韓国コンテンツ振興院の3機関で、これにより同事業には44機関が参加していることになります。また、亜洲大学校医学部、延世代学校医学図書館、韓国保健社会研究院の3機関が、改善のための協約を締結します。

締結機関は、OAKのメタデータ標準に対応したリポジトリ構築、内部システム連携、無償でのシステムメンテナンス(1年)、担当者研修などの支援を受けることができます。

지식 세계화를 위한 도전, 열린지식저장소 보급 확대(NLK,2017/7/14)
http://www.nl.go.kr/nl/commu/libnews/article_view.jsp?board_no=9190&notice_type_code=3&cate_no=0

東京大学附属図書館、『オープンアクセスハンドブック』を公開

2017年7月13日、東京大学附属図書館は、『オープンアクセスハンドブック』を公開しました。

『オープンアクセスハンドブック』は学内の研究者がオープンアクセスおよびオープンサイエンスを実施するための手引きとして作成されました。オープンアクセスの沿革、オープンアクセス実施の方法、オープンサイエンスの概要と動向などがまとめられています。

『オープンアクセスハンドブック』を公開しました(東京大学附属図書館、2017/7/13付け)
http://www.lib.u-tokyo.ac.jp/koho/news/news/fuzokuto_17_07_13.html

オープンアクセスハンドブック(UTokyo Repository)
http://hdl.handle.net/2261/72694

ハンガリーの機関リポジトリ(記事紹介)

OpenAIREのブログに2017年7月12日付けで、ハンガリーの機関リポジトリに関する調査の結果を紹介する記事が掲載されています。

この調査は、2017年2月から3月にかけて、ハンガリーの国立図書館でもあるデブレツェン大学(University of Debrecen)図書館が実施しました。ハンガリーの機関リポジトリのネットワーク形成のためのコンソーシアムHUNOR(HUNgarian Open Repositories)のメンバーを対象にオンライン調査を実施し、23の回答を得ました。

次のような結果が紹介されています。

・農学、人文科学、神学などの分野をカバーしている
・収録しているコンテンツのうちオープンアクセスのコンテンツが占める割合が90%以上なのは、5のリポジトリである
・雑誌記事、図書、図書の一部の章、学位論文などが主に収録されている

Landscape of Hungarian Repositories 2017(OpenAIRE Blog, 2017/7/12)
https://blogs.openaire.eu/?p=2071

引用データのオープン化を推進するイニシアティブI4OC、新たに16の出版者が参加

2017年7月11日、学術出版物の引用データのオープン化を推進するイニシアティブInitiative for Open Citations(I4OC)は、4月の立ち上げ以降新たに16の出版者が加わり、参加している出版者は40を超えたことを発表しました。

これにより、引用データ量が多い上位20の出版者のうち、13の出版者が引用データをオープンにしているとのことです。また、オープンな引用データをもつ記事が1,600万件を超え、CrossRef中の記事3,500万件に占めるその割合は45%を超えました。

その他、OASPA、LIBER、Jiscなどの機関が新たにI4OCに賛同していることも発表されています。

I4OCは、CrossRefに引用データを登録している小規模な出版者を中心に、参加を呼び掛けています。

Open Research Funders Group、研究助成機関のOAポリシー策定のためのガイドを公開

2017年7月10日、大手研究助成団体によって結成されているOpen Research Funders Group(ORFG)が、研究助成機関が助成ポリシーを策定するにあたってのガイド“HowOpenIsIt? A Guide for Evaluating the Openness of Journals”を公開しました。

研究助成機関が、オープンアクセス(OA)ポリシーを策定するにあたって、ジャーナルのオープンさを評価する際に、考慮すべき注意点の枠組みを示したものです。

OAの中核的な構成要素として“reader rights”、“reuse rights”、“copyrights”、“author posting rights”、“automatic posting”、“machine readability”の6点をあげ、それらが満たされている程度に基づいて「オープン」「非オープン」間でのオープンさを図示しています。

JPCOAR、COAR2017年(第8回)総会の参加報告書と発表資料を公開

オープンアクセスリポジトリ推進協会(JPCOAR)が、2017年5月8日から10日にかけてヴェネツィア大学で開催されたオープンアクセスリポジトリ連合(COAR)2017年(第8回)総会の参加報告書と、同会における発表資料を公開しています。

同会では国立情報学研究所の山地委員が日本のオープンサイエンスの基盤整備に関する取り組みを紹介するとともに、お茶の水女子大学の香川委員がJPCOARスキーマの策定について事例報告を行ったとのことです。

COAR(オープンアクセスリポジトリ連合)の2017年総会に参加しました(JPCOAR、2017/7/10付け)
https://jpcoar.repo.nii.ac.jp/?page_id=49#_href_125

参考:
E1830 - オープンアクセスリポジトリ推進協会の発足 カレントアウェアネス-E No.309 2016.08.18
http://current.ndl.go.jp/e1830

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