オープンアクセス

米国心理学会(APA)、同学会誌掲載論文の無断転載を監視するパイロットプログラムを開始 研究者の反発を受けて研究者個人のウェブサイト等は対象ではないとする声明を発表

米国心理学会(APA)が2017年6月より、同学会が発行する雑誌に掲載された論文の無断転載を監視し、発見した場合には削除を求めるパイロットプログラムを開始しています。

このパイロットプログラムは2017年2月に、APAの5雑誌掲載論文を対象に開始されたもので、6月から同学会が発行する全ての雑誌(29誌)に対象が拡大されました。APAの著作権を侵害し、論文をオンライン公開している海賊版ウェブサイト等に削除要請が行われているとのことですが、要請を送られた中にはAPAの掲載ガイドラインに違反している大学のウェブサイトも含まれているとのことです。

このAPAのパイロットプログラムに対し、研究者らから自身のウェブサイトで公開している論文も削除しなければいけないのか、という反発も起こっています。反発を受け、APAは監視プログラムの対象は海賊版等を公開するウェブサイトであり、個人のウェブサイト等は対象ではないこと、APAのガイドラインに則った著者最終版の個人のウェブサイト、機関リポジトリ等での公開は問題ないこと等を述べる声明を発表しています。

CA1903 - 動向レビュー:研究助成機関によるオープンアクセス義務化への大学の対応―英国の事例― / 花﨑佳代子

 英国では近年、RCUK(英国研究会議)やHEFCE(イングランド高等教育助成会議)などの主な研究助成機関により、オープンアクセス(OA)義務化ポリシーが発表されている。本稿では、英国において、これらの研究助成機関のOAポリシーを背景にOAが進展する中で発生している新たな課題と、その課題への大学およびその関連機関による対応について紹介する。

オープンアクセスリポジトリ連合、アジア地域のオープンアクセスの動向について調査した報告書を公開

2017年6月9日、オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)が、アジア地域におけるオープンアクセス(OA)の動向について調査した報告書を公開しました。

調査は2017年の初頭に行われたもので、アジアの16の地域のOAの現状についてまとめています。

Asia Open Access Regional Survey(COAR,2017/6/9)
https://www.coar-repositories.org/news-media/asia-open-access-regional-survey/

Asian Open Access: Regional Survey(COAR)
https://www.coar-repositories.org/files/Asia-OA-survey-results-June-8-2017-2.pdf

日本学術会議、「学術の総合的発展をめざして―人文・社会科学からの提言―」を公表

2017年6月1日、日本学術会議は、提言「学術の総合的発展をめざして―人文・社会科学からの提言―」を公表しました。

この提言では、日本の学術が直面する状況や解決すべき喫緊の課題を整理し、学術振興のために人文・社会科学が果たすべき役割と課題を検討しています。

人文・社会科学分野においても、分野の特性に応じた評価指標を確立するために、研究成果の公開・共有・可視性の向上を図る必要があること、中長期的な視野に立って、データベースの構築、資料電子化の基盤整備などを行うべきことなどが言及されています。

トップ・ニュース(日本学術会議)
http://www.scj.go.jp/
※「提言「学術の総合的発展をめざして―人文・社会科学からの提言―」を公表いたしました。(平成29年6月1日)」とあります。

Elsevier社、生物学分野のプレプリントサービスBioRNを開始

Elsevier社は新たに、生物学分野のプレプリントサービスBioRNを開始しています。BioRNは2016年5月にElsevier社が買収したSSRN(Social Science Research Network)のResearch Networksのひとつとして開設されています。

BioRNはプレプリントを共有するほか、4,000本あまりの生物学関連の論文を閲覧することができます。

SSRNのResearch Networksは2017年6月2日時点で25あります。社会科学分野以外には、古典(CLN)・文学(LIT)・哲学(PRN)などの人文科学分野のResearch Networksがあり、BioRNは唯一の理系分野のものです。

Introducing BioRN, an SSRN network (Elsevier)
https://www.elsevier.com/solutions/ssrn/biorn

『大学図書館研究』の冊子の発行が終了、今後はオープンアクセス誌に

2017年6月1日、国公私立大学図書館協力委員会は、『大学図書館研究』の冊子の発行を106号をもって終了する旨のお知らせをウェブサイトに掲載しました。

今後はJ-STAGEからオープンアクセス誌として公開する予定とのことです。

「大学図書館研究」冊子発行終了のお知らせ(国公私立大学図書館協力委員会, 2017/6/1)
http://julib.jp/blog/archives/619

参考:
『大学図書館研究』の電子的公開が開始
Posted 2015年2月19日
http://current.ndl.go.jp/node/28014

CHORUSに英国王立化学協会(RSC)が参加

2017年5月26日、出版社・学協会が公的助成研究成果のパブリックアクセス拡大に向けて組織した官民イニシアティブであるCHORUSは、英国王立化学協会(Royal Society of Chemistry)が参加したことを発表しました。

Royal Society of Chemistry joins CHORUS!(CHORUS, 2017/5/26)
https://www.chorusaccess.org/royal-society-chemistry-joins-chorus/

英国化学会、CHORUS新メンバーに(STI Updates, 2017/5/30)
http://jipsti.jst.go.jp/johokanri/sti_updates/?id=9747

国立大学図書館協会、「オープンアクセスへの取り組み状況に関する実態調査」報告書を公表

2017年5月26日、国立大学図書館協会は同協会のオープンアクセス委員会が作成した「オープンアクセスへの取り組み状況に関する実態調査」報告書をウェブサイトで公開しました。

この報告書は国立大学図書館協会に加盟する92機関を対象に、2016年12月25日から2017年1月20日にかけて実施された質問紙調査に基づくもので、80機関から回答が寄せられたとのことです。機関リポジトリについて、学位論文(博士)の公表について、ID管理について、オープンアクセス(OA)への取り組みについて、研究データについて、デジタルアーカイブについて、OAに関連する外部組織への関与について、等の設問に会する回答結果がまとめられています。

「オープンアクセスへの取り組み状況に関する実態調査」報告書(国立大学図書館協会)
http://www.janul.jp/j/projects/oa/OA_report_201703.pdf

米アリゾナ州立大学が「ハイブリッド」なオープンアクセス方針を制定

2017年5月19日、米国のアリゾナ州立大学が、オープンアクセス(OA)方針を採択したことを発表しました。

同大学のOA方針は大学評議会のOA方針タスクフォースが策定し、大学評議会と学長の承認を経て制定されたものです。アリゾナ州立大学図書館の学術コミュニケーション担当図書館員Anali Perry氏によれば、同方針は他に類を見ない、「ハイブリッド方針」であるとされています。具体的には、同方針では所属する研究者らが、OA方針を有する助成機関から助成を受けて行った研究の成果についてはその助成機関のOA方針に従うこととし、助成機関等のOA方針がない場合にはアリゾナ州立大学の方針を選択することができる、とされています。

ASU approves Open Access Policy(Arizona State University、2017/5/19付け)
https://asunow.asu.edu/20170519-asu-approves-open-access-policy

中野区立図書館(東京都)、「中野区立図書館デジタルアーカイブ」を公開:IIIFに対応

東京都の中野区立図書館が、2017年6月1日に、「中野区立図書館デジタルアーカイブ」を公開すると発表しています。

同館の指定管理者であるヴィアックス・紀伊國屋書店共同事業体の代表企業、ヴィアックスからのプレスリリースによると、IIIFに対応したデジタルアーカイブシステムとのことです。

「中野区立図書館デジタルアーカイブ」を開始します(中野区立図書館,2017/5/29)
https://www3.city.tokyo-nakano.lg.jp/tosho/text/oshirase_201705_archive.html

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