オープンアクセス

米国の大学・研究図書館協会(ACRL)、学術図書館員による研究成果のオープンアクセスに関する方針の改訂案を公表

2018年5月23日、米国大学・研究図書館協会(ACRL)が、学術図書館員による研究成果のオープンアクセス(OA)に関する方針の改訂案を発表しました。

2016年に承認された後に寄せられた意見をもとに、ACRLの学術環境委員会(ReSEC)が、あらゆる種類の研究成果のOAを含み、また、引用モデルを提供するために改訂したもので、2018年7月1日まで意見を求めています。

ACRL Policy Statement on Open Access to Scholarship by Academic Librarians, Draft Revision Feedback(ACRL,2018/5/23)
https://www.acrl.ala.org/acrlinsider/archives/15876

Springer Natureが英国のOAに関するケーススタディを公表 過去5年でゴールドOA論文は174%増加 ハイブリッドOAに限定すれば463%増

2018年5月17日、Springer Natureは英国における、同社の雑誌を通じたゴールドオープンアクセス(OA)の状況をまとめたケーススタディを公表しました。

このケーススタディによれば、Springer NatureのOA雑誌等で刊行された論文のうち、責任著者の所在が英国であるものが過去5年間で約28,000本に及んでいます。2013年に比べて2017年のゴールドOA論文数は174%増加しており、内訳として、雑誌自体がOAである雑誌でのOA論文数は89%、一部の論文のみOAとなるハイブリッドOAによるOA論文数は463%の増加であった、とのことです。その結果、2017年には英国の責任著者による、Springer Nature刊行誌掲載論文の77%がゴールドOAとなっていたとされています。また、数学では2013年に8%に過ぎなかったOA論文の割合が2017年には75%に、人文学では10%から80%に、社会科学では11%から60%にと、従来ゴールドOAが進んでいなかった分野でのゴールドOAの普及が著しかったことも紹介されています。

Europe PMC、The Collaborative Knowledge Foundationとの連携を発表 オープンソースの論文コンテンツ・ワークフロー管理システム構築へ

2018年5月18日、Europe PMCが、The Collaborative Knowledge Foundation(CoKo)と連携し、Webベースかつオープンソースの論文コンテンツ・ワークフロー管理システムを構築すると発表しました。

CoKoはオープンソースの出版ソフトウェア開発を手掛ける団体です。Europe PMCとの連携により開発されるシステムは、CoKoの出版フレームワークPubSweetを用いて構築されるとのことです。このシステムにより、現代的な、デジタル・ファーストのビジョンを実現し、研究のスピードを改善することにつながるとされています。

Europe PMC and Coko Announce Partnership(Europe PMC、2018/5/18付け)
http://blog.europepmc.org/2018/05/europe-pmc-and-coko-announce-partnership.html

OpenAIRE、学生・研究者がオープンサイエンスに関する能力を身に付けるためのMOOC構築を目指すプロジェクトOpen Science MOOCとの連携を発表

2018年5月17日、OpenAIREが、学生や研究者がオープンサイエンスに関する能力を身に付けるためのMOOC(大規模公開オンライン講座)の構築を目指すプロジェクトOpen Science MOOCとの連携を発表しました。

Open Science MOOCは、2017年初頭に創設され、動画・論文・ダミーのデータセットやコード・宿題からなる10のモジュールで構成されるMOOCの構築を目指しており、現在最初のモジュール“Open Research Software and Open Source”を作成中です。

OpenAIRE partners with the Open Science MOOC(OpenAire,2018/5/17)
https://www.openaire.eu/openaire-partners-with-the-open-science-mooc

スウェーデン・Bibsamコンソーシアム、Elsevier社との契約を更新しないと発表

スウェーデン・Bibsamコンソーシアムが、Elsevier社との契約を更新しないと発表しています。

Bibsamコンソーシアムを代表してライセンス契約の交渉を行っているスウェーデン王立図書館(NLS)が2018年5月16日に発表したもので、同国政府が設定した2026年までのオープンアクセス(OA)を達成するための要件を満たすモデルをElsevier社が提示できなかったことによるものです。

参加館の研究者は現在の契約条件に基づき、引き続き1995年から2017年にかけて発行された論文にはアクセスできますが、2018年6月30日以降にElsevier社のプラットフォームで公開された論文は利用できなくなります。

カナダ・オンタリオ州大学図書館コンソーシアム(OCUL)、“Scholars Portal Books”のBeta版を公開

2018年5月14日、カナダ・オンタリオ州大学図書館コンソーシアム(OCUL)は、OCULが運営するデジタルリポジトリ“Scholars Portal”の書籍版“Scholars Portal Books”のBeta版を公開しました。

多様な電子版学術文献を単一のプラットフォームで提供することを目的に開発されたもので、加盟館が研究・教育用に選定した、カナダの大学出版局の出版物を含む17万5,000タイトルの学術出版物が搭載されていますが、自大学が契約している場合利用できるコンテンツ、カナダ国内の大学から利用可能なコンテンツ、オープンアクセス(OA)・パブリックドメインのコンテンツが含まれます。

2018年7月には正式版として公開し、2018年の冬にはタイトルを28万点まで増加させる計画です。

New Scholars Portal Books platform now live!(OCUL,2018/5/14)
https://ocul.on.ca/new-scholars-portal-books-platform-now-live

クリムゾンインタラクティブ社、新サービス「オープンアクセス・ジャーナルファインダー(Open Access Journal Finder:OAJF)」の提供を開始

インドに本社を置き、日本においても英文校正・校閲サービス「エナゴ」等を手掛けるクリムゾンインタラクティブ社が、新サービス「オープンアクセス・ジャーナルファインダー(Open Access Journal Finder:OAJF)」の提供を開始しました。

同サービスはDirectory of Open Access Journals (DOAJ)のオープンアクセス(OA)雑誌インデックスを用い、独自のアルゴリズムで検索者の投稿予定論文と適合するOA雑誌を検索できる、というものです。利用者は自身の論文の英語アブストラクト(50単語以上)を入力すると、適合すると考えられる雑誌を検索できます。検索結果からは雑誌名のほか、査読プロセス、分野、APC価格等が一覧できます。

オープンアクセス・ジャーナルファインダー
https://www.enago.jp/academy/journal-finder/

研究・出版のために開発されているオープンソースを研究の生態系に適合させるための取組“ Joint Roadmap for Open Science Tools”(JROST)が創設

2018年5月11日、研究や出版のためのオープンソースを開発している団体が連携し、オープンサイエンスの研究者であるSamantha Hindle氏及びDaniel Mietchen氏とともに、オープンサイエンスのツールのためのロードマップ策定のための取組“ Joint Roadmap for Open Science Tools”(JROST)が創設されたことが発表されています。

各団体のオープンソースを、研究の生態系に適合させるための包括的な努力がこれまでなかったことから、将来の科学を支援するため、そのことを実現することを目的に、共通の目標を持つ人々や団体による私的なグループとして創設されたものです。

Knowledge Unlatched (KU)、単行書のOA化のための二重支払を防ぐ事を目的とした“Anti-Double Dipping Alliance”の立ち上げを発表

2018年5月7日、Knowledge Unlatched (KU)は、KUの主導のもと、15の団体により“Anti-Double Dipping Alliance”が立ち上げられたことを発表しています。

オープンアクセス(OA)の単行書の登場により、既に他でOAとなっているタイトルに対して、改めてOA化のための費用を図書館が支出することを防ぐため、各団体が協力して、KUでOAとなっている単行書に関して、各種システム内において既にOAとなっていることを明示する事を目的としています。

現在の加盟団体は、Delbanco、Dietmar Dreier、JSTOR、Knowledge Unlatched、LM Information Delivery、LYRASIS、Missing Link、OAPEN、Project MUSEで、更なる参加を呼び掛けています。

【イベント】日本出版学会2018年度春季研究発表会・総会(5/12・東京)

2018年5月12日、東京都千代田区の専修大学神田キャンパスで、日本出版学会2018年度春季研究発表会・総会が開催されます。

参加費は、会員1,000円、一般2,000円、学部生無料(学生証提示者のみ)です。事前の申込みが必要です。

内容は次のとおりです。

・研究発表 第1分科会
初期誌面内容の変化にみる『少女倶楽部』〈らしさ〉の創出(嵯峨景子氏)
近代メディアミックスの形成過程Ⅱ――出版の音楽化と音楽出版を中心に(本間理絵氏)
戦後出版界の一コマ――水上勉の虹書房・文潮社時代(掛野剛史氏)
近代木版口絵とその二次利用の可能性(常木佳奈氏)

・研究発表 第2分科会
書店員特性からみた営業担当者の信頼性に関する研究(横山仁久氏)
電子書籍 : 2014年と2015年の紙発行書籍の電子書籍化率(伊藤民雄氏)
「情報の自治」に寄与するための取材・編集活動に根ざした冊子制作の教育上の意義と効果に関する研究(酒井信氏)
業界出版社・紙業タイムス社に関する一考察――日米ビジネス文化比較の視点から(前田正晶氏)

・2018年総会
・日本出版学会賞授賞式

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