オープンアクセス

米・ジョンズホプキンス大学、ハーバード大学やマサチューセッツ工科大学(MIT)と連携し、助成機関と所属機関のOAポリシーに則った研究成果公開を支援するアプリケーションを開発

2018年11月13日、米国のジョンズホプキンス大学Sheridan図書館は、米・ハーバード大学のOffice for Scholarly Communicationや米・マサチューセッツ工科大学(MIT)図書館と連携し、研究者が助成機関と所属機関の双方のオープンアクセス(OA)ポリシーに準じているかを同時に確認できるウェブアプリケーションPublic Access Submission System(PASS)の開発を行うことを発表しました。

2018年7月、PASSはジョンズホプキンス大学のOAポリシー策定の一環として始まりました。同学のブログでは研究者は助成機関と所属機関内のOAポリシーに従った研究成果公開を、個別に行っている現況を指摘し、PASSを用いるとPubMedCentralと機関リポジトリに論文を同時に登録することが可能であると述べています。PASSは自動的にDOIに基づいてメタデータフィールドを完成させ、助成金の情報を論文に添付し、自由記述欄への入力の支援等を行うとしています。

PASSはオープンソースでGitHubに公開されています。2019年春には試行プログラムを実施する予定で、ハーバード大学は保健科学分野で、MITは生命科学分野でテストを行う予定です。

英・JiscとElsevier社、Publications RouterへのScienceDirectのメタデータの提供に関して合意

2018年11月26日、Elsevier社は、英・Jiscと、研究評価の枠組であるREFにおけるオープンアクセス(OA)の基準を履行する機関の共同支援に関して合意したと発表しました。

2016年のScienceDirectのコンポーネントに関する合意を更新するもので、ScienceDirectに搭載された論文・ジャーナルのメタデータ(受理日、エンバーゴ、助成金ID等)を、Elsevier社のAPIを介して、JiscのPublications Routerにより、各機関の機関リポジトリからアクセスできるようにするもので、カスタマイズしたフィードを入手することも可能です。

各機関では、それらのメタデータを図書館システムや機関リポジトリに取り込むことで、所属研究者の出版活動を深く洞察し、OAポリシーを遵守するための措置を講じることができるようになるとしています。

これにより、既にPublications Routerを通じて通知・転送されているものとあわせて、74%の英国の著者の論文を把握できるようになると発表されています。

PeerJシリーズとして新たに化学領域の5誌の創刊が発表される

2018年11月6日、オープンアクセス(OA)誌PeerJのブログにおいて、新たに化学領域のOA誌を5誌、創刊することが発表されました。

PeerJは2012年に創刊された、生涯投稿料を採用したことで話題となったOA誌です(現在は一般的なAPC支払いによる投稿も受け付けています)。PeerJ自体は生命科学領域を対象としており、2015年にはコンピュータ科学領域を対象とする”PeerJ Computer Science”を創刊していました。また、2017年にはPeerJ本誌の対象領域に環境学が追加されています。

PeerJのブログによれば、そのほかにも多くの領域からその領域を対象としたPeerJの創刊を希望する声が寄せられており、中でも多かったのが化学領域であった、とのことです。そこで今回、新たに物理化学を対象とする”PeerJ Physical Chemistry”、有機化学対象の”PeerJ Organic Chemistry”、無機化学対象の”PeerJ Inorganic Chemistry”、分析化学対象の”PeerJ Analytical Chemistry”、そして材料科学対象の”PeerJ Materials Science”の5誌を創刊することとした、とされています。

英・Jisc、永続的識別子(PID)の適切な利用によるオープンアクセス(OA)のワークフロー効率化に関する説明文書を公開

2018年10月24日、英・Jiscが説明文書“The potential of global identifiers to support more efficient workflows for all kinds of OA”を公開しました。

同文書は、永続的識別子(PID)レジストリを適切に利用することで、オープンアクセス(OA)ポリシーの管理上の負担を緩和し、ワークフローを改善できる可能性について説明しています。

研究者(ORCID)、出版物(Crossref)、研究データ(DataCite)、研究機関(ISNI)、助成機関(CrossRefの“Funder Registry”)のPIDが紹介されています。

英国のウェルカム・トラスト、新たなオープンアクセス(OA)ポリシーを発表

2018年11月5日、英国のウェルカム・トラストは、同財団が助成する研究成果の新たなオープンアクセス(OA)ポリシーを同財団のブログで発表しました。新たなポリシーは2020年1月1日以降に査読誌に投稿された論文に適用されます。

同財団のブログでは、新たなポリシーの主要な変更点5点が挙げられています。

1. 助成を受けた研究論文は、PubMed Central(PMC)またはEurope PMCで出版と同時に査読済みのバージョンを公開しなければならないこと(現行のポリシーでは6か月のエンバーゴを認めている)。
2. 全ての論文をクリエイティブコモンズのCC-BYライセンスで公開しなければならないこと(現行のポリシーでは、APC(論文処理加工料)を支払った論文のみを対象としている)。
3. ハイブリッドOA誌の投稿料の助成を取りやめること。
4. 助成を受けている研究者のプレプリントをCC-BYライセンスで出版することを強く推奨すること。
5. 助成を受けている団体は、研究評価に関するサンフランシスコ宣言(DORA)等に署名または参加しなければならないこと。

OpenAIRE、新しいコンテンツ収集ポリシー(CAP)の公表を発表

2018年11月6日、OpenAIREが、10月5日に、新しいコンテンツ収集ポリシー(Content Acquisition Policy:CAP)を公表したことを発表しています。

新しいCAPでは、OpenAIREの“information space”に含めることを検討している、OpenAIREのコンテンツプロバイダから収集された学術成果のメタデータの条件や、収集するオブジェクトの種類、受入れるメタデータの最低限の質を定義しています。

また、オープンアクセスでないコンテンツへの範囲の拡大もなされており、OpenAIREのガイドラインで示されたモデルやセマンティックに従って構造化した学術成果のメタデータは受け入れるとしています。

現在、新しいCAPに対して質問を受け付けています。

CHORUS、米国農務省(USDA)と覚書を締結

2018年11月5日、出版社・学協会が公的助成研究成果のパブリックアクセス拡大に向けて組織した官民イニシアティブCHORUSは、米国農務省(USDA)と、USDAが助成した学術成果のアクセス拡大を目的とした覚書を締結したと発表しています。

CHORUSが、USDAが助成した研究成果論文のオープンアクセス(OA)の遵守を監視するとともに、永久的なアクセスを提供します。両機関は2016年に覚書を締結していますが、それを拡大させるものです。

USDAでは、USDAの研究者によって発表された論文の検索・全文アクセスが可能なPubAgポータルを公開していますが、今回の覚書により、PubAgポータルから、CHORUS加盟出版者のウェブサイトで公開されている著者最終稿や、OAの論文へのリンクが設けられます。

LA Referencia、ラテンアメリカでのオープンサイエンス促進のため欧州原子核研究機構(CERN)と覚書を締結

2018年10月29日、研究成果のオープンアクセス化を推進するラテンアメリカの国際組織であるLA Referenciaは、ラテンアメリカでのオープンサイエンス促進のため、10月24日に欧州原子核研究機構(CERN)と覚書を締結したと発表しました。

覚書の目的として、CERNとOpenAIREが開発した研究成果共有のためのリポジトリ“Zenodo”のラテンアメリカでの利用促進等が挙げられています。

オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)が、戦略方針とその実行計画である“COAR Strategy 2019-2021 AND COAR Work Plan 2019”を発表

2018年10月26日、オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)が、Twitterで同連合の戦略方針とその実行計画である“COAR Strategy 2019-2021 AND COAR Work Plan 2019”の公開を発表しています。

リポジトリ間及びリポジトリと他システム間の連携協力、相互運用性の促進など、5つの戦略方針(Strategic Direction)が挙げられており、実行計画(Work Plan)では、戦略方針ごとに具体的なアクションプランが示されています。

@COAR_eV(Twitter, 2018/10/26)
https://twitter.com/COAR_eV/status/1055783238034247680

figshare、研究データの公開に関する年次調査報告書“The State of Open Data Report 2018”を公開

2018年10月22日、研究データ等の研究成果の公開プラットフォーム“figshare”が、研究データの公開に関する年次調査報告書“The State of Open Data Report 2018”を公開しました。

今回の調査はSpringer Nature社と連携して実施されたもので、2016年、2017年に続く3回目の調査となり、過去の調査結果との比較も行われています。

figshareのブログ記事では、調査で得られた主な知見として以下の点を挙げています。

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