図書館政策

文部科学省、リーフレット「学校図書館を、もっと身近に、使いやすく」を作成

文部科学省が、リーフレット「学校図書館を、もっと身近に、使いやすく」を作成し、同省ウェブサイトで公開しています。

報道によれば、リーフレットの作成は、2017年度からの「学校図書館図書整備等5か年計画」の周知を図り、各地方公共団体に、学校図書館の現状把握と適切な予算措置を促すことを目的としており、2017年3月22日から順次、全国の教育委員会、学校に配布されるとのことです。

学校図書館を使いやすく 文科省がリーフレット(教育新聞,2017/3/23)
https://www.kyobun.co.jp/news/20170323_03/

フィンランド、「持続可能な開発のための2030アジェンダ」達成のための国家開発計画を発表:公共図書館を市民権・多様性・民主主義を促進するものとして位置付け

2017年2月2日、フィンランドが、国連「持続可能な開発のための2030アジェンダ」達成のための国家開発計画を発表しました。

フィンランド図書館協会の理事長Rauha Maarno氏が、国際図書館連盟(IFLA)のウェブサイトに寄稿した記事によると、同計画では、公共図書館は、市民権・文化の多様性・民主主義を促進するものとして位置付けられているとのことです。

2017年1月に改正された図書館法でも、図書館は、民主主義を構築し、社会の対話と繋がりを進展させるものとして位置付けられており、フィンランド図書館協会では、持続可能な開発に関する国の委員会とも連絡を取って会合を開催したり、国内のNGOの活動にも積極的に関与したり、政府の計画や文書を図書館に紹介したりするなどの活動を行なってきたとのことです。

Libraries included in the recently published Finnish National Development Plan(IFLA,2017/2/22)
http://www.ifla.org/node/11226

地方政府の指導者は公共図書館をデジタル包摂及び教育に関する地域課題を解決するための施設として想定している:ICMA等による調査(米国)

2017年1月付けで、地方自治体行政に関する提言等を行っている米国の団体ICMA(International City/County Management Association)が、地域の課題を解決するための公共図書館の役割に焦点をあてた調査の要約“Local Libraries Advancing Community Goals, 2016 ”を公開しました。

同調査は、公共図書館協会(PLA)や教育・政策研究機関のAspen Instituteと連携し、行政職員や地方政府の指導者2,000人を対象に2016年春に行ったもので、如何に公共図書館を活用して地域の課題を改善させることができるか、如何に政府機関が図書館の指導者と連携し、住民参加や情報提供等による地域の強化が可能かについて理解するために実施され、2010年に行った調査をフォローアップするものとして位置付けられています。

PLAの解説によれば、地域の教育やデジタルインクルージョン(包摂)における課題を支援する重要なリソースとして公共図書館が想定されている事が明らかになったとしています。

Local Libraries Advancing Community Goals, 2016 (ICMA)

韓国の教育部と文化体育観光部、「人文学及び人文精神文化振興基本計画」を発表:図書館・博物館や読書活動に関する事業も

2017年1月12日、韓国の教育部と文化体育観光部が「人文学及び人文精神文化振興基本計画」を発表しています。

2016年8月4日に施行された「人文学及び人文精神文化振興に関する法律」に基づく2017年から2021年までの5か年計画で、社会が直面する複雑な問題の解決策は、洞察力・知恵・調和のとれた感性といった人文的価値のなかにあるとし、この計画により、国民の精神と知恵を豊かにすることで、国民生活の質の向上を目指すものとのことです。

聯合ニュースが報じるところによれば、

・小中学校の国語の時間における読書活動(毎学期1冊本を読む)や演劇等の体験学習の実施
・大学生の人文学系単位の必修化
・人文系のポスドクの就職支援(大学や国公立研究機関での研修機会の提供)
・文学、歴史学、哲学における基礎研究の支援や、アラビア語・ギリシア語等の少数言語分野の研究支援、中長期研究(最大7年)への支援拡大
・韓国全体の人文学資料を参照できる総合ポータルの構築
・EUによる欧州文化首都制度にならった「人文都市事業」の実施
・市民によるサークル活動を増やすとともに、図書館や博物館でプログラムを運営することができる退職者の養成
・人文的な環境構築を目的とした、カフェや書店の併設などといった図書館、博物館の改装の支援
・高齢者支援を目的とした図書館での読書療法プログラムの実施

E1874 - デジタル包摂社会と公共図書館の課題(米国)<文献紹介>

2013年9月から11月にかけて,米国図書館協会(ALA)とメリーランド大学情報政策アクセス・センター(iPAC)は共同で,全ての人がICT技術の恩恵を受けて,生活の質を維持・増進することができるデジタルインクルージョン(包摂)社会を支える公共図書館(以下,図書館)の役割を立証するために,全国調査“The Digital Inclusion Survey 2013”を行なった。本文献は,その実施担当者が,調査によって明らかになった知見・分析結果等を取りまとめたものである。そこでは,パソコンやWi-Fiの無償提供(E1580参照),デジタルリテラシーに関する講習の実施,失業者の就職活動・政府情報の入手・医療保険/失業給付の電子申請に対する支援(E1346参照)といった図書館の取組が紹介され,それらが米国内で広く行われていることから,図書館が地域社会のデジタルデバイドの解消,住民のデジタルリテラシーの促進にとって重要な役割を担っており,図書館はデジタル包摂社会を支えていると結論付けている。...

持続可能な開発目標(SDGs)に基づく国家の開発計画に図書館を含めるための活動を支援する国際図書館連盟による取組み

国際図書館連盟(IFLA)が、国連の「持続可能な開発のための2030年アジェンダ」に定められた持続可能な開発目標(SDGs)に基づく各国の開発計画に、図書館を含めることを促がすため、シンガポール、モンテビデオ(ウルグアイ)、プレトリア(南アフリカ)、ハーグ(オランダ)でワークショップを開催し、50か国から100人の参加があり、同活動のためのコミュニティが結成されたことを紹介しています。

次の計画として、IFLAでは、2017年1月に、初回のワークショップに未参加の国を優先して、各国で啓発活動を実施するための資金提供の募集を行なうとともに、第1四半期には、カリブ海及び中東・北アフリカ地域でワークショップを開催し、第4四半期には、経験や成功事例の共有、将来計画のための国際大会を開催するとしています。

IFLA signs agreements with 50 countries to work towards getting Libraries included in National Development Plans(IFLA,2016/12/21)
http://www.ifla.org/node/11077

参考:
E1763 - 国連2030アジェンダと図書館:IFLAのツールキット
カレントアウェアネス-E No.297 2016.02.04

英・Libraries Taskforceが、活動計画“Libraries Deliver: an Ambition for Libraries in England 2016-2021”を発表

2016年12月1日、英・Libraries Taskforceが、活動計画“Libraries Deliver: an Ambition for Libraries in England 2016-2021”を発表しています。

中央および地方政府の政策決定者から、住民の協同、生活支援のアクセス手段といったコミュニティのハブとしての図書館の役割についての理解を得て、計画に掲げられたプログラムへの支援がなされることをその目的としており、各地域で行われるそのような活動を、Libraries Taskforceとして支援していくことが述べられています。

図書館がコミュニティに貢献できることとして、

・豊かな文化や創造力
・読書やリテラシーの促進
・デジタルアクセスやデジタルリテラシーの改善
・住民の可能性の最大化の支援
・健康で幸福な暮らし
・さらなる繁栄
・強固で回復力が高いコミュニティの形成

米国博物館・図書館サービス機構、2014会計年度の州図書館行政機関の調査レポートを公開

2016年11月2日、米国の博物館・図書館サービス機構(IMLS)が、2014会計年度の、米国内の州図書館行政機関(State Library Administrative Agencies:SLAA)についての調査レポート“State Library Administrative Agencies Survey Fiscal Year 2014”を公開しました。

州全体のプログラムのためのIMLSからの補助金を管理したり、州全体の図書館サービス計画を確立することで図書館を支援したりいったように、SLAAが多様なサービスを提供している一方、2007年から2009年までの不況の時期と同様、歳入・歳出・職員数において、複数年に渡って減少傾向を示していることが紹介されています。

Report on Condition of State Library Administrative Agencies Now Available(IMLS,2016/11/2)
https://www.imls.gov/news-events/news-releases/report-condition-state-library-administrative-agencies-now-available

ジャマイカ国立図書館の機能改善計画を同国政府が発表

10月20日に、ジャマイカの文化・ジェンダー・娯楽・スポーツ担当大臣が、国立図書館の機能改善計画を発表しています。

地域の芸術家や歴史家が作成した作品のコレクションや書誌データを増加させるというもので、短期的には、図書館が、西インド諸島地域のレファレンスライブラリーとして取得した、トリニダードトバゴ、バルバドス、ガイアナの新聞のオフサイトストレージの建設が、長期的には、国内刊行物や同国について書かれたものを保存する国立図書館の義務を果たすために新しい建物を建設することが指摘されています。

また、納本対象となる、あらゆる分野での、著述だけでなく、映像や音楽を含めた地域のコンテンツ作成者の形成を促すことや、それを国立図書館が支援することについても言及しています。

National Library of Jamaica to be Upgraded(Jamaica Informaton Service,2016/10/21)
http://jis.gov.jm/national-library-jamaica-upgraded/

日本図書館協会、図書館に係る地方交付税算定におけるトップランナー方式導入反対を表明

2016年9月6日付で、日本図書館協会は、「図書館に係る地方交付税算定におけるトップランナー方式導入に強く反対します」というタイトルで、ウェブサイトに「日本図書館協会の見解・意見・要望」として公開しました。

総務省が歳出の効率化を推進する、として、先進的な自治体が達成した経費水準の内容を、基準財政需要額の算定に反映する「トップランナー方式」について、反対理由を示し、地方交付税におけるトップランナー方式の導入を図書館に適用しないよう、求めるものです。

図書館に係る地方交付税算定におけるトップランナー方式導入に強く反対します(日本図書館協会, 2016/9/6)
http://www.jla.or.jp/demand/tabid/78/Default.aspx?itemid=2990

関連:
地方行財政制度(内閣府)
http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/important/chihouzaisei.html
経済・財政一体改革の具体化・加速に向けた地方行財政の取組について(2015/11/27付)
http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2015/1127/shiryo_04.pdf

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