著作権法

文化庁、「改正著作権法第104条の13 第1項の規定に基づく「授業目的公衆送信補償金」の額の認可に係る審査基準及び標準処理期間(案)」へのパブリックコメントを実施中

文化庁が、2018年10月5日から11月4日まで、「改正著作権法第104条の13
第1項の規定に基づく「授業目的公衆送信補償金」の額の認可に係る審査基準及び標準処理期間(案)」へのパブリックコメントを実施しています。

文部科学省では、「著作権法の一部を改正する法律」(平成30年法律第30号)により、「授業目的公衆送信補償金」の額の認可を予定していることから、同案へのパブリック・コメント(意見公募手続)を実施するものです。

「授業目的公衆送信補償金」の額の認可に係る審査基準及び標準処理期間に関するパブリックコメントの実施について(文化庁)
http://www.bunka.go.jp/shinsei_boshu/public_comment/1410127.html

トランプ大統領の署名によりマラケシュ条約実施法が成立:批准のための国内手続きが終了(米国)

2018年10月9日、トランプ大統領の署名により、米国において、マラケシュ条約実施法が成立しました。

これによりマラケシュ条約批准のための国内手続きは終了しましたが、今後、国務省による世界知的所有権機関(WIPO)への加入書の寄託手続きが必要です。

S.2559 - Marrakesh Treaty Implementation Act(Congress.gov)
https://www.congress.gov/bill/115th-congress/senate-bill/2559/actions
※10/09/2018欄に「Signed by President」「Became Public Law No: 115-261」とあります。

米国下院、マラケシュ条約実施法案を承認

2018年9月25日、マラケシュ条約の実施に関する法案“Marrakesh Treaty Implementation Act”(S. 2559)が米国下院を通過しました。

北米研究図書館協会(ARL)の解説によると、今後、大統領による署名、及び、国務省による世界知的所有権機関(WIPO)への加入書の寄託の手続きが必要とのことです。

S.2559 - Marrakesh Treaty Implementation Act(Congress.gov)
https://www.congress.gov/bill/115th-congress/senate-bill/2559/actions
※09/25/2018欄に「Passed/agreed to in House: On passage Passed without objection」、09/28/2018欄に「Presented to President」とあります。

国際図書館連盟(IFLA)、欧州議会での著作権指令改正案可決に対してプレス・リリースを発表

欧州議会が2018年9月12日に著作権指令改正案を可決したことをうけ、9月13日、国際図書館連盟(IFLA)がプレス・リリースを発表しています。

プレスリリースでは、今回可決した改正内容が発効した場合、図書館は、国境を越えたネットワークを通じても含めて、保存のための著作物のデジタル化の可能性が明確となり、また、教育のための著作権の除外規定からの恩恵も受けるとしています。

一方で、オープンアクセス(OA)論文やオープンな教育資源(OER)を搭載するの非営利のプラットフォームに深刻な影響を与える条項、ニュース記事のスニペットへの支払い義務、グローバルイノベーション分野において欧州を遅れさせる混乱・リスクを招くテキスト・データ・マイニングに関する規則の複雑さなどに懸念を示してします。

IFLAでは、欧州の著作権改革は、今後、欧州委員会・欧州議会・加盟国での議論へと進むが、全ての関係者が、より創造的で革新的な未来のために正しい道を進むために必要なことを確実に理解するようにするとしています。

国際図書館連盟(IFLA)、著作権教育及び著作権リテラシーに関する声明を発表

2018年8月27日、国際図書館連盟(IFLA)が、著作権教育及び著作権リテラシーに関する声明を発表しました。

著作権リテラシーを著作権で保護された資料の利用方法について情報に基づいた決定を行なうための十分な著作権知識を有することとし、図書館員がその機能と義務を果たすためには、図書館の多様な業務において著作権リテラシーが重要であることを指摘します。

また、法が適切に行われるためには、アドヴォカシー活動が重要で、その活動を自信を持って行うには、法に関する深い利害が必要であるものの、図書館員を対象とした著作権教育は公共の利益を満たすには不十分としています。

そして、声明では、IFLAの会員に手引きを提供し、そのアドヴォカシー活動を支援するため、政府(政府間組織)、図書館、図書館協会、図書館学の教員に向けた提言が掲載されています。

Accelerating Access: IFLA Releases Statement on Copyright Literacy(IFLA,2018/8/27)
https://www.ifla.org/node/67012

マラケシュ条約実施法案が米国上院を通過

2018年6月28日、マラケシュ条約の実施に関する法案“Marrakesh Treaty Implementation Act”(S. 2559)が米国上院を通過しました。

著作権法第121条に規定される視覚障害その他の障害者のための複製に係る例外規定(チェーフィー改正 : Chafee Amendment)に対する若干の改正が行われたため、大統領による署名の前に、下院司法委員会による著作権法改正への同意が必要とのことです。

S.2559 - Marrakesh Treaty Implementation Act(Congress.gov)
https://www.congress.gov/bill/115th-congress/senate-bill/2559/actions
※06/28/2018欄に「Passed/agreed to in Senate: Passed Senate without
amendment by Unanimous Consent」とあります。

E2041 - マラケシュ条約の締結・著作権法の改正と障害者サービス

2018年4月25日,参議院本会議において,「盲人,視覚障害者その他の印刷物の判読に障害のある者が発行された著作物を利用する機会を促進するためのマラケシュ条約」(以下「マラケシュ条約」;E1455,CA1831参照)の締結について承認を求める件が承認され,この条約の国会承認の手続が完了した。この条約は,2013年6月27日に世界知的所有権機関(WIPO)の外交会議において採択され,2016年9月30日には20か国目の加入が完了し,発効した。2018年7月10日現在,40か国が締約国となっている。なお,この条約は,締約国について,当該国がWIPO事務局長に批准書又は加入書を寄託した日から3か月後に発効することとされている(第19条(b))。日本政府は,「説明書」において,この条約の早期締結の必要性に言及していることから,近いうちに寄託が行われ,日本国内でも発効するものとみられる。

デジタル教科書の利用に対応した学校教育法改正法案が成立

2018年5月25日、第196回通常国会の参議院本会議で、学校教育法の一部を改正する法律が可決され、成立しました。小学校・中学校・高等学校等では紙の教科書の使用が義務付けられていますが、今回の法改正により、紙の教科書の内容を記録した「デジタル教科書」がある場合には、教育課程の一部で、通常の紙の教科書に代わりにデジタル教科書が使用できるようになります。

ただし、視覚障害や発達障害等のため通常の紙の教科書での学習が困難な児童生徒に対しては、文字の拡大や音声読み上げ等が学習の補助となる場合、教育課程の全部において、デジタル教科書を使用できるようになります。

また、特別支援学校や工業高校など高等学校の専門教科等で検定済教科書が無い場合等に使用する図書についても同様に、その内容を電磁的に記録した教材を使用できるようになります。

施行日は2019年4月1日です。

デジタル化・ネットワーク化の進展や障害者の情報アクセス機会の拡充等に対応した改正著作権法が成立

2018年5月18日、第196回通常国会の参議院本会議で、著作権法の一部を改正する法律が可決され、成立しました。

改正の概要は次のとおりです。

(1)ビッグデータを活用したサービス等のための著作物の利用を許諾なく行えるようにする。また、情報通信技術の進展に伴い新たな著作物の利用方法が生まれた場合にも柔軟に対応できるよう、ある程度抽象的な規定を整備する。

(2)学校等の授業や予習・復習用に、教師が他人の著作物を用いて作成した教材をネットワークを通じて生徒の端末に送信する行為等を、著作権者に相当の額の補償金を支払うことで許諾なく行えるようにする。

(3)2018年4月25日に参議院本会議で承認されたマラケシュ条約締結に向けて、現在視覚障害者等が対象となっている規定を見直し、肢体不自由等を含めた障害を持つ者のために録音図書の作成等を許諾なく行えるようにする。

(4)美術館等の展示作品の解説・紹介用資料をデジタル方式で作成し、タブレット端末等で閲覧可能にすること等や、国立国会図書館による外国の図書館への絶版等資料の送付を許諾なく行えるようにする。また、著作権者不明等の場合に国及び地方公共団体等が文化庁の裁定制度を利用する際、補償金の供託を不要とする。

国際図書館連盟(IFLA)、メキシコの著作権法改正に関して声明を発表

2018年5月4日、国際図書館連盟(IFLA)の事務局長(Secretary General)ライトナー(Gerald Leitner)氏が、メキシコにおいて、著作権侵害が疑われるだけでオンライン上の著作物をオフラインにしたり削除したりすることを可能とする内容の法律が成立したことを受け、声明を発表しています。

声明では、同規定は、情報アクセスの自由や表現の自由といった基本的人権を不当・不必要に制限するものであり、合法的な著作物を容易に削除されることになりかねないとし、メキシコ政府と議会に対し、少なくとも改正による影響に関して適切な協議がなされるまで改正を停止するよう求めています。

IFLA Secretary General's Statement on the Mexican copyright reform (IFLA,2018/5/4)
https://www.ifla.org/node/39310

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