クラウド

欧州の小規模文化遺産機関向けクラウド型電子図書館プラットフォーム“LoCloud”(記事紹介)

2017年8月にポーランドのヴロツワフで開催される第83回世界図書館情報会議(WLIC)・国際図書館連盟(IFLA)年次大会の資料として、ポーランドのPoznan Supercomputer and Networking CenterのWERLA, Marcin氏による、クラウド型(SaaS)電子図書館プラットフォーム“LoCloud”を紹介する“Cloud technologies as a solution for digital collections management in small libraries”と題する記事が公開されています。

クラウド技術の発展により、所蔵資料のデジタル化公開に必要なサーバを安価に利用することが可能となってきた一方で、小規模な文化遺産機関では、ITに詳しい職員を雇用することは困難であり、また、IT関連企業も、文化遺産機関のシステムやEuropeanaとの相互運用性については関心がないことから、小規模館の地域資料が埋もれてしまうという課題認識のもと、小規模館にクラウド技術を提供することで、その潜在力を活用し、コレクションをオンラインやEuropeanaでも公開できるように、ECの資金援助のもと開発されたものです。

2015年から無料で提供されており、現在、欧州の11か国の40機関で採用されています。

米・イェール大学、同大学で上演された演劇の歴史に関するデータベース構築のためのクラウドソースシングプロジェクトを実施中

2017年5月24日付の“Yale News”が、米・イェール大学が、同大学で上演された演劇の歴史に関するデータベースを構築するために実施しているクラウドソーシングプロジェクト“Ensemble @ Yale”を紹介しています。

ニューヨーク公共図書館(NYPL)が、同館のパフォーミング・アーツコレクションに対して行ったクラウドソーシングプロジェクトを参考に構築されており、参加者は、同大学の“Digital Humanities Lab”が開発したソフト(SNSのIDでログイン可能)を用いて、デジタル化された同大学のロバート B. ハイス・ファミリー・アーツ図書館所蔵の演劇プログラム1万2千ページ分を確認し、タイトル、上演日、監督、出演者、裏方の名前をテキスト化します。

米・メイン州立図書館とメイン州立公文書館、同州の歴史史料のクラウドソーシングでのテキスト化プロジェクトを開始

2017年3月3日、米・メイン州は、メイン州立図書館とメイン州立文書館が、同州の歴史史料をより利用しやすくするために、“Digital Maine Transcription Project”を開始すると発表しています。

同州のデジタルリポジトリ“DigitalMaine”を用いて実施するもので、“DigitalMaine”上で、利用者に対して、歴史史料の内容を入力する機能を提供し、それにより史料の全文検索を可能とさせる計画です。また、テキスト化された史料は、視覚障害者等への読み上げソフトに対応させます。

同プロジェクトは、職員が、米国国立公文書館(NARA)やスミソニアン協会が実施した同種の事業を見て計画したとのことです。

Maine State Archives, Library launch Digital Maine Transcription Project(米・メイン州,2017/3/3)
http://www.maine.gov/sos/news/2017/archivesdigitalproject.html

ウェールズ国立図書館が、クラウドソーシングのためのプラットフォームの開発に着手

2017年2月15日、ウェールズ国立図書館が、クラウドソーシングのためのプラットフォームの開発に着手することを発表しています。

クラウドソーシングにより、国内外のボランティアと協力し同館のコレクションへのアクセスを改善することが目的で、同館では既にクラウドソーシングによる資料のオンライン公開事業を行なってきていますが、今回、Digirati社と連携して、カスタマイズや多様なコレクションへの対応が可能なバイリンガルなプラットフォームを作成するものです。

プラットフォームは、IIIFとW3Cの“Web Annotation Data Model”を基盤に構築され、共有や再利用を可能とする予定です。

NLWでは、同プラットフォームを用いて、「カーディガンシャー第一次世界大戦裁判記録」(Cardiganshire Great War Tribunal records)のテキスト化等を計画しています。

A Crowdsourcing Platform for Wales(NLW,2017/2/15)
https://www.llgc.org.uk/blog/?p=14496

総務省、平成28年度総務省「教育の情報化」関連事業に係る成果発表会を開催(3/2・東京)

2017年3月2日、総務省が、東京の野村不動産銀座ビルにおいて、平成28年度総務省「教育の情報化」関連事業に係る成果発表会を開催します。

総務省が、教育の情報化を推進するために行っている、「若年層に対するプログラミング教育の普及推進」事業及び「先導的教育システム実証事業」の成果を、全国の教育現場に横展開していくため、教育委員会・学校関係者、民間教育事業者等を対象に行うもので、併せて、「教育クラウド・プラットフォーム協議会」による展示等も実施されます。

参加には事前の申し込みが必要です。

平成28年度 総務省「教育の情報化」関連事業に係る成果発表会の開催(総務省)
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01ryutsu05_02000090.html
http://www.soumu.go.jp/main_content/000463337.pdf

若年層に対するプログラミング教育の普及推進(平成28年度~)(総務省)
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/kyouiku_joho-ka/jakunensou.html

先導的教育システム実証事業(平成26年度~)(総務省)

Europeana、今年の年次総会で“Europeana 1914-1918”内の手書きコンテンツを対象とした文字起しのコンペを実施

Europeanaは、2016年11月にラトビアの首都リガで開催される年次総会の開催中に、第一次世界大戦に関する資料を公開している“Europeana 1914-1918”内の手書きコンテンツの文字起しのコンペを行ないます。

Europeanaのネットワークのメンバーを対象とした文字起しツールの体験(ハンズオン)を兼ねており、参加チームが“Europeana 1914-1918”内のコンテンツの文字起し作業を協同で行い、文字起しの量や質、プレゼンテーションの内容で優勝者を決定します。

文字起しツールは“Europeana 1914-1918”内のコンテンツに対して、トランスクリプト、注釈、位置情報を付与できるもので、ツールの開発の背景には、“Europeana 1914-1918”内の手書きコンテンツに対して、上記の情報を付与することにより、教育・研究・出版への利用を容易にすることがあげられています。

Europeanaでは、同ツールを用いたクラウドソーシングによる市民参加型の文字起し事業への参加をソーシャルメディアを通じて呼びかけているほか、学校、大学、図書館、高齢者コミュニティでのワークショップを行なっています。また、今後は、Europeanaの他のコンテンツへ対象を広げることも考えているようです。

スコットランド国立図書館(NLS)が、英国の歴史地名を保存するプロジェクト“GB1900 project”へのボランティア参加を呼びかけ

2016年9月20日、スコットランド国立図書館(NLS)が、英国の歴史地名を保存するプロジェクト“GB1900 project”へのボランティア参加を呼びかけています。

“GB1900 project”は、英国陸地測量部(Ordnance Survey)による1888年から1913年の地図にある、300万件ほどの地名のリストを作成することを目的としたプロジェクトです。英国のRoyal Commission on the Ancient and Historical Monuments of WalesやNLS、ウェールズ国立図書館等の6つの組織がパートナーとなっています。

ボランティアの参加者は、地名を追記するだけでなく、その場所に関する個人の記憶を記録するという形でも貢献できるというものです。

GB1900.org
http://www.gb1900.org/

Place names volunteers(NLS, 2016/9/20)
http://www.nls.uk/news/press/2016/09/place-names-volunteers

Project to preserve historical place names(NLS, 2016/9/20)

米国ホロコースト記念資料館とAncestry.comによる“Holocaust Survivors and Victims Database”の収録件数が100万件を突破

2016年4月7日、米国ワシントンD.C.にある米国ホロコースト記念資料館と家系図情報を提供するAncestry.comの連携による“World Memory Project”は、ナチスによるホロコーストの犠牲者や生存者に関するデータベースの件数が100万件を突破したことを発表しています。

2011年5月に開始されたプロジェクトで、世界各国からのボランティアの参加によるクラウドソーシングで、達成されたものです。

Holocaust Survivors and Victims Database
https://www.ushmm.org/remember/the-holocaust-survivors-and-victims-resource-center/holocaust-survivors-and-victims-database

World Memory Project
https://www.ushmm.org/online/world-memory-project/

Museum and Ancestry Reach One Million Searchable Online Records(United States Holocaust Memorial Museum, 2016/4/7)

奈良文化財研究所、埋蔵文化財の発掘調査報告書をインターネット上で検索・閲覧できる「全国遺跡報告総覧」を公開

奈良文化財研究所は、2015年6月24日、埋蔵文化財の発掘調査報告書をインターネット上で検索・閲覧できる「全国遺跡報告総覧」を6月25日から公開することを発表しました。

これは、埋蔵文化財の発掘調査報告書を全文電子化して収録したもので、32道府県の316機関の報告書が14,374冊収録されています。キーワードによる全文検索や報告書の閲覧などが可能です。

2008年度から2012年度にかけて、島根大学を中心とした全国の21の国立大学が連携して発掘調査報告書を電子化して公開する「全国遺跡資料リポジトリ・プロジェクト」が行なわれましたが、このプロジェクトによる「遺跡資料リポジトリ」に奈良文化財研究所、島根大学等が機能改善を加え、クラウドプラットフォームにシステムを構築して電子化データを統合したものです。

「全国遺跡報告総覧」の公開のお知らせ(奈良文化財研究所, 2015/6/24)
http://www.nabunken.go.jp/fukyu/press.html

「全国遺跡報告総覧」の公開のお知らせ(奈良文化財研究所)
http://repository.nabunken.go.jp/dspace/bitstream/11177/3428/1/sitereports20150624.pdf
※プレスリリース

全国遺跡報告総覧

総務省、公共クラウドシステムを公開

総務省が、2015年3月25日から、公共クラウドシステムを公開しました。公開API機能を備えており、掲載データを利用して、自治体に係る観光等の情報の一括取得やアプリケーションの開発、二次利用(編集、加工等)による新たなコンテンツの作成、データ分析によるサービスの高度化・効率化が可能となっています。今後は順次、対応情報を拡充していくとのことです。

公共クラウドシステム
https://www.chiikinogennki.soumu.go.jp/k-cloud-api/

「全国移住ナビ」及び「公共クラウド」の供用開始(総務省, 2015/3/24)
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01gyosei07_02000026.html

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