利用者教育

E1827 - 学生の「成功」のために大学図書館は学内で連携を(米国)

 米国の大学・研究図書館協会(ACRL)では,大学・研究図書館(以下図書館)が設置母体に対してその価値を示すための活動“Value of Academic Libraries Initiative”(E1103E1298参照)に取組んでいる。その取組の一環として,ACRLは,2013年から,3年間のプロジェクト“Assessment in Action: Academic Libraries and Student Success”(AiA)を開始した。同プロジェクトでは,(1)大学の組織目標として掲げられる学生の学業面での「成功」に係る図書館の価値を立証・発信する図書館員の能力の向上,(2)学内外の利害関係者との連携強化,(3)大学の評価に対して図書館が貢献しうる戦略の策定・実行,を目標としている。2016年4月にACRLが公表したレポート“Documented Library Contributions to Student Learning and Success: Building Evidence with Team-Based Assessment in Action Campus Projects”は,2014年4月から2015年6月まで実施されたAiAの2年目のプログラムの成果をまとめたものである。

墨田区立図書館、「小学生のための図書館&データベース活用セミナー」を開催

2016年6月4日、東京都の墨田区立図書館で「小学生のための図書館&データベース活用セミナー」が開催されます。

ポプラ社の飯田建氏をまねき、小学校3年生以上を対象とし、図書館資料の活用のほか、オンライン百科事典サービス「ポプラディアネット」などが紹介されます。

小学生のための 図書館&データベース活用セミナー(墨田区立図書館, 2016/5/1)
http://www.library.sumida.tokyo.jp/infoevent?2&pid=699
http://www.library.sumida.tokyo.jp/images/upload/partners_280604.pdf
※2つ目のリンクはチラシです。

Pew Research Center、米国における「図書館と学習」に関する調査のレポートを公開

2016年4月7日、米国の調査機関・Pew Research Centerが、“Libraries and Learning”と題したレポートを公開しました。

2015年10月13日から11月15日まで実施された調査“Educational Ecosystem Survey 2015”を元にしたレポートで、調査は、サンプル数は2,752で、18歳以上の人を対象にしていました。

レポートでは、約76%に及ぶ米国民が、図書館は地域社会の教育、学習のニーズにこたえている、と回答しているものの、かなりの割合の米国民が、地域の図書館で提供している、教育・学習に関する主要なリソースについてどのようなものがあるか認識していない、という結果が紹介されています。

Libraries and Learning
http://www.pewinternet.org/files/2016/04/PI_2016.04.07_Libraries-and-Learning_FINAL.pdf

Topline Questionnaire
http://www.pewinternet.org/files/2016/04/PI_2016.04.07_Libraries-and-Learning_TOPLINE.pdf

幕別町図書館(北海道)の、図書館を核にした地域情報の編集を担うための編集力を養う「Editまくべつ2015 編集力養成講座」を20名が修了

2016年2月6日、幕別町図書館(北海道)で2015年10月から実施されていた「Editまくべつ2015 編集力養成講座」の修了証授与式が行われたようです。

幕別町図書館では、幕別町の様々な地域情報を編集し、インターネットでの公開や、図書館の本棚構成やイベント企画などといった活動を担う「まぶさ」(まくべつBOOKサポーター)を募集しており、同講座はそのための編集力を養成するものであったようです。

講座は、全5回の「リアル講座」と、インターネットを利用した「ネット講座」を組み合わせて実施され、編集術基礎や取材・インタビュー術、ブログ(原稿)作成術、カメラ撮影術、文脈的本棚構成術、物語術、SNSの心得などの内容であったとのことで、20名が修了しています。

なお、修了者には、同時に「まぶさ」認定書が授与されています。

幕別町図書館で「図書館エディター養成講座」修了証授与式(図書館と地域をむすぶ協議会, 2016/2/8)

ベルリンの公共図書館での難民向け「ウェルカムカード」の取組(記事紹介)

2016年2月7日付の国際図書館連盟(IFLA)のブログに、世界の公共図書館の現状を紹介する“'Guest Blogger' series”の記事として、ベルリン中央・地域図書館のSarah Dubek氏による“Refugees Welcome: library membership cards for refugees in Berlin—first numbers after four months”と題する記事が掲載されています。

IFLAの公共図書館常任委員会では、欧州の公共図書館におけるシリア難民に関する対応を収集しているとのことで、この記事では、2015年10月から2016年1月までのベルリン中央・地域図書館における対応状況が紹介されています。

記事によると、2015年に、ベルリンには約7万9,000人の難民があり、そのうち24%はシリアからであったとのことで、これを受け、ベルリンの公共図書館協会(Verbund der Öffentlichen Bibliotheken Berlins:VÖBB)は、国内で先がけて図書館カードについて難民が登録する際の正式な証明書を不要とし、一時的な滞在証明書や宿泊証明での発行を可能としたようです。

【イベント】松山大学司書課程研究室、「生涯学習社会における「情報を使う力」―学びを支える図書館―」をテーマとした講演会を開催(愛媛・12/15)

2015年12月5日、松山大学司書課程研究室は、松山大学で、「生涯学習社会における「情報を使う力」―学びを支える図書館―」をテーマとした講演会を開催します。講師は、青山学院大学准教授で日本図書館協会図書館利用教育委員会委員長の野末俊比古氏です。

対象者は、大学及び公共図書館の図書館職員、一般市民、司書課程の学生、同学の教職員・学生で、生涯学習社会において必要とされるリテラシーとは何か、図書館の役割とは何かについて考えるものとのことです。

なお、参加費は無料ですが、申込が必要なようです。

長野県の塩尻市立図書館、3Dプリンターを導入し、体験イベントを開催

長野県の塩尻市立図書館が、8月10日と17日、11日と18日の2つの日程で、「3Dプリンター体験講座」を開催します。

内容は、子ども(小学校中核年から中学生程度)の夏休み工作向けにミニカーを設計し、3Dプリンターで出力し、組み立てるものとのことです。

中日新聞が報じるところによると、9、10月ころには、一般の利用や使用方法を学ぶ講座も開かれる予定とのことです。

Facebook(えんぱーく 塩尻市立図書館)
https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=879013365516840&id=493952637356250

3Dプリンターを導入 塩尻市立図書館(中日新聞, 2015/8/4)
http://www.chunichi.co.jp/article/nagano/20150804/CK2015080402000012.html

参考:
Library of the Year 2015の優秀賞候補機関が発表
Posted 2015年7月13日
http://current.ndl.go.jp/node/28905

総務省情報通信政策研究所、「『ファブ社会』の展望に関する検討会」による報告書を公表
Posted 2014年6月30日

E1684 - 図書館における青少年へのメディア指導:ALSC白書から

 米国図書館協会(ALA)の児童サービス部会(Association for Library Service to Children:ALSC)が2015年5月8日に発表した白書“Media Mentorship in Libraries Serving Youth”(以下白書)では,図書館における青少年及びその家族のためのメディア指導に関してまとめられている。白書は,(1)先行する調査,文献等の総括,(2)図書館員が青少年をはじめとした,地域社会の人々のメディアリテラシーを養う「メディア指導者」(media mentor)として果たすべき責務及び図書館等がメディア指導者養成のために採るべき方策についてのALSCの立場,という2点で構成されている。また,ALSCのウェブサイト上では,2014年8月に,ALSCなどが実施した,(1)図書館と児童の関係や,図書館でのタブレット等のメディア利用に関する調査の結果,(2)北米の図書館におけるメディア指導の実践例などが掲載されている。本稿では,これらに触れつつ,白書の内容について紹介する。なお,「デジタルルメディア」とは,アプリケーションや電子書籍のほか,放送メディア,ストリーミングメディア,ソフトウェアプログラムも含むものである。

大学1年生向けの図書館オリエンテーション「アメージング・ライブラリー・レース」を通じた、学生の主体的学習と学習理解度の評価(文献紹介)

‘Jounal of Information Literacy’誌で、「アメージング・ライブラリー・レース」(Amazing Library Race)という米国の大学図書館におけるオリエンテーションに関し、学生の主体的学習の到達度や学習理解度を調査・分析した論文が掲載されています。

「アメージング・ライブラリー・レース」は、大学1年生向けの図書館オリエンテーションの名称で、説明を受けた後、図書館の様々な部門とサービスに関して課題が課され、3~5人程度のグループで取り組むもので、米国のテレビ番組“The Amazing Race”に肖って名づけられたようです。2006年にアリゾナ大学で初めて実施されて以降、学生の情報リテラシーを評価するために改良され、実施されているものとのことです。

この論文では、「アメージング・ライブラリー・レース」の有効性を評価するに当たって、ルーブリック(rubric)が開発されており、(1)「アメージング・ライブラリー・レース」に参加した学生を14時間観察した結果と(2)学生グループが課題に取り組んだ結果(64件)を数値化したデータ(例:ワークショップで制限時間内に課題をクリアできた学生の割合、課題に対するミスの数等)から、IBM社の統計解析ソフト“SPSS”なども用いて分析が行われています。

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