出版

arXivを活用した組み合わせ数学に関するオーバーレイ雑誌”Advances in Combinatorics”創刊

2018年6月4日、分野別リポジトリarXivを活用した、組み合わせ数学(Combinatorics)分野の新たな雑誌”Advances in Combinatorics”の創刊が発表されました。

同誌はarXivに投稿された論文を対象に、いわゆるオーバーレイ・ジャーナルとして運用されるものです。著者にAPC等は要求せず、運用にかかるコストや管理業務はカナダのクイーンズ大学図書館が担うとのことです。

同誌の創刊にはクイーンズ大学図書館とオープンアクセスリポジトリ連合(COAR)が注力してきたとのことで、両者はAdvances in Combinatoricsが、arXivの枠組みを越え、リポジトリ一般に拡張したオーバーレイモデルの構築につながるものと捉えているとされています。COARのウェブサイトでは、リポジトリの上に査読システム等を構築する点で、COARが考える次世代リポジトリにも非常に近いものであるとも評されています。

科学技術振興機構(JST)、J-STAGE収録誌の一部でAltmetricsを試験的に表示

2018年5月26日、科学技術振興機構(JST)は、J-STAGE収録誌の一部の書誌画面で、ソーシャルメディアやマスメディア等の社会的な影響を加味した学術論文の評価指標Altmetricsの試験表示を開始しました。

J-STAGEの収録誌でAltmetricsのスコアを有する論文の点数をタイトル毎に累計し、タイトル全体で高いスコアを持つものを試験表示の対象誌としています。

ニュース(J-STAGE)
https://www.jstage.jst.go.jp/static/pages/News/TAB1/Current/Page1/-char/ja
※「2018年5月18日 Altmetricsを2018年5月26日より一部の資料の書誌画面に試行的に表示します。」とあります。

韓国図書館協会(KLA)と韓国書店組合連合会(KFOBA)、「本の生態系活性化のための業務協約」を締結

韓国図書館協会(KLA)と韓国書店組合連合会(KFOBA)が、2018年5月29日に、「本の生態系活性化のための業務協約」を締結したと発表しました。

全国規模で、または、地域の書店と図書館とが協力できる多角的なプログラムの開発や、本の生態系活性化に関連する課題への共同対応が締結の目的です。

また、地域の文化活動活性化のために地域の書店や図書館の情報を定期的に共有し、今後の読書振興や情報弱者の読書文化の活性化のための協力も行なうとされています。

[안내]한도협-한국서련, 책 생태계 활성화를 위한 업무협약식 개최(KLA,2018/5/29)
http://www.kla.kr/jsp/info/association.do?procType=view&f_board_seq=55304

Clarivate AnalyticsとREDIBがイベロアメリカ地域の学術雑誌ランキングを発表

2018年5月16日、Clarivate AnalyticsとRed Iberoamericana de Innovación y Conocimiento Científico (REDIB)は、両者の協働の下で開発した、イベロアメリカ地域(ラテンアメリカのうちスペイン語・ポルトガル語圏の国々)と、イベリア半島のスペイン、ポルトガル、アンドラを含む地域の学術雑誌のランキングREDIB Journals Rankingを発表しました。

REDIBはスペインの政府系研究機関CSICとイベロアメリカ地域の大学ネットワークUniversiaのジョイントベンチャーとして立ち上げられた、イベロアメリカ地域の学術的電子出版物のプラットフォームです。今回発表されたランキングではClarivate AnalyticsのWeb of Scienceのデータを用い、被引用数等からREDIB収録誌のランク付けを行っています。

Springer Natureが英国のOAに関するケーススタディを公表 過去5年でゴールドOA論文は174%増加 ハイブリッドOAに限定すれば463%増

2018年5月17日、Springer Natureは英国における、同社の雑誌を通じたゴールドオープンアクセス(OA)の状況をまとめたケーススタディを公表しました。

このケーススタディによれば、Springer NatureのOA雑誌等で刊行された論文のうち、責任著者の所在が英国であるものが過去5年間で約28,000本に及んでいます。2013年に比べて2017年のゴールドOA論文数は174%増加しており、内訳として、雑誌自体がOAである雑誌でのOA論文数は89%、一部の論文のみOAとなるハイブリッドOAによるOA論文数は463%の増加であった、とのことです。その結果、2017年には英国の責任著者による、Springer Nature刊行誌掲載論文の77%がゴールドOAとなっていたとされています。また、数学では2013年に8%に過ぎなかったOA論文の割合が2017年には75%に、人文学では10%から80%に、社会科学では11%から60%にと、従来ゴールドOAが進んでいなかった分野でのゴールドOAの普及が著しかったことも紹介されています。

Europe PMC、The Collaborative Knowledge Foundationとの連携を発表 オープンソースの論文コンテンツ・ワークフロー管理システム構築へ

2018年5月18日、Europe PMCが、The Collaborative Knowledge Foundation(CoKo)と連携し、Webベースかつオープンソースの論文コンテンツ・ワークフロー管理システムを構築すると発表しました。

CoKoはオープンソースの出版ソフトウェア開発を手掛ける団体です。Europe PMCとの連携により開発されるシステムは、CoKoの出版フレームワークPubSweetを用いて構築されるとのことです。このシステムにより、現代的な、デジタル・ファーストのビジョンを実現し、研究のスピードを改善することにつながるとされています。

Europe PMC and Coko Announce Partnership(Europe PMC、2018/5/18付け)
http://blog.europepmc.org/2018/05/europe-pmc-and-coko-announce-partnership.html

株式会社メディアドゥ、出版物の販売促進サービスNetGalleyへの取次を開始

2018年5月17日、株式会社メディアドゥが、海外での日本の出版コンテンツの販売促進施策の一環として、図書館員・書店員・書評家・ブロガー・教師などの登録会員に電子書籍のゲラを提供するサービスNetGalleyへの日本の出版コンテンツの取次を開始したことを発表しました。

NetGalleyは、北米では大手を含む300以上の出版社がコンテンツを掲載し31万人以上の会員が利用しています。同社は取次を開始することにより、日本の出版コンテンツの海外での情報拡散や販売促進効果等が期待できるとしています。

日本書籍の海外販売促進ソリューションとして北米献本サイトへの掲載取次サービスを開始(株式会社メディアドゥホールディングス,2018/5/17)
https://www.mediado.jp/group/2268/

NetGalley
https://www.netgalley.com/

Springer Nature社が予定していた32億ユーロの新規株式公開を中止

2018年5月9日、Springer Nature社が同日に予定していた32億ユーロの新規株式公開を中止したことが報じられました。

投資家の需要が伸びないことが理由とされており、今後、改めて新規公開を検討する可能性があるとのことです。

Weak demand forces Springer Nature to cancel 3.2 billion euro float at last minute(Reuters、2018/5/9付け)
https://uk.reuters.com/article/uk-springer-nature-ipo/weak-demand-forces-springer-nature-to-cancel-3-2-billion-euro-float-at-last-minute-idUKKBN1I928O

クリムゾンインタラクティブ社、新サービス「オープンアクセス・ジャーナルファインダー(Open Access Journal Finder:OAJF)」の提供を開始

インドに本社を置き、日本においても英文校正・校閲サービス「エナゴ」等を手掛けるクリムゾンインタラクティブ社が、新サービス「オープンアクセス・ジャーナルファインダー(Open Access Journal Finder:OAJF)」の提供を開始しました。

同サービスはDirectory of Open Access Journals (DOAJ)のオープンアクセス(OA)雑誌インデックスを用い、独自のアルゴリズムで検索者の投稿予定論文と適合するOA雑誌を検索できる、というものです。利用者は自身の論文の英語アブストラクト(50単語以上)を入力すると、適合すると考えられる雑誌を検索できます。検索結果からは雑誌名のほか、査読プロセス、分野、APC価格等が一覧できます。

オープンアクセス・ジャーナルファインダー
https://www.enago.jp/academy/journal-finder/

【イベント】日本出版学会2018年度春季研究発表会・総会(5/12・東京)

2018年5月12日、東京都千代田区の専修大学神田キャンパスで、日本出版学会2018年度春季研究発表会・総会が開催されます。

参加費は、会員1,000円、一般2,000円、学部生無料(学生証提示者のみ)です。事前の申込みが必要です。

内容は次のとおりです。

・研究発表 第1分科会
初期誌面内容の変化にみる『少女倶楽部』〈らしさ〉の創出(嵯峨景子氏)
近代メディアミックスの形成過程Ⅱ――出版の音楽化と音楽出版を中心に(本間理絵氏)
戦後出版界の一コマ――水上勉の虹書房・文潮社時代(掛野剛史氏)
近代木版口絵とその二次利用の可能性(常木佳奈氏)

・研究発表 第2分科会
書店員特性からみた営業担当者の信頼性に関する研究(横山仁久氏)
電子書籍 : 2014年と2015年の紙発行書籍の電子書籍化率(伊藤民雄氏)
「情報の自治」に寄与するための取材・編集活動に根ざした冊子制作の教育上の意義と効果に関する研究(酒井信氏)
業界出版社・紙業タイムス社に関する一考察――日米ビジネス文化比較の視点から(前田正晶氏)

・2018年総会
・日本出版学会賞授賞式

ページ