出版

Clarivate Analytics、Impactstoryへの資金提供を発表 oaDOIサービスの開発を支援

2017年6月23日、Clarivate Analytics社はaltmetricsサービスImpactstoryに対し資金提供を行うことを発表しました。ImpactstoryのoaDOIサービスの開発を支援するとのことです。

oaDOIはAPIを通じて論文のオープンアクセス(OA)版への情報を提供する非営利のサービスで、1日あたり200万回以上のリクエストを受けるまでに普及しています。2017年3月に話題となったChrome拡張機能、UnpaywallもoaDOIを活用したものです。

Derk Haank氏がSpringer Nature社のCEOから退くことを発表

2017年6月27日、Springer Nature社は同社CEO・Derk Haank氏が2017年末を以て退職すると発表しました。

Haank氏は30年にわたって学術出版界で活動してきた人物で、電子ジャーナルへの移行等を推し進めてきたうちの一人です。2004年にSpringer社のCEOに就任して以来、2008年のBioMed Central買収をはじめとするオープンアクセス(OA)出版の拡大や、2015年のMacmillan Science and Educationとの合併によるSpringer Nature誕生等を実現してきました。

後任はオランダのオンライン通販サイト、bol.comのCEOを務めるDaniel Ropers氏とのことです。

Oxford University Press、学生・研究者が参考資料をどのようなものと理解し、どう発見し、どう利用しているのかに関するホワイトペーパーを公開

Oxford University Pressは2017年6月付けで、学生・研究者等の学術的な利用者が、参考資料をどのようなものと理解し、どう発見し、そしてどう利用しているのかに関する調査結果をまとめたホワイトペーパー”How academic users understand, discover, and utilize reference resources”を公開しています。利用登録をすれば、本文を無料で閲覧することができます。

同文書は文献調査のまとめと、16名の図書館員と18名のエンドユーザ(教員・学生)に対するインタビュー調査、164名の図書館員に対する質問紙調査の結果をまとめたものです。結果からわかった主な事項として、以下等をあげています。

・独自のカテゴリとしての「参考資料」への認識は下がってきているが、コンテキスト情報に対するニーズは健在であり、分野によっては新たなニーズも生まれている。

・単なる事実情報・用語情報に対するニーズは無料のオンライン資源によって低下している。

・入門的な情報と専門的な情報の間をつなぐものとして、あるいは学際的な領域をサポートするものとして、ある領域のガイダンス的な情報が利用者により求められるようになっている。

米国化学会(ACS)も、海賊版論文の公開サイトSci-Hubを提訴

2017年6月28日、米国化学会(ACS)は、海賊版論文の公開サイトSci-Hubを6月23日に米バージニア州東部地区連邦地方裁判所に提訴したことを発表しました。

ACSは、Sci-Hubが違法に入手したACSのコンテンツへ利用者を誘導するためACSのサイトをまねたウェブサイトを開設したなどとして、著作権の侵害や商標の偽造などを主張しており、Sci-Hubに対して、ACSに著作権があるコンテンツの違法な配布やACSの商標の違法な使用を即刻中止すること、損害賠償金を支払うこと、正当な対価を支払うことなどを求めています。

American Chemical Society files suit against Sci-Hub(ACS, 2017/6/28)
https://www.acs.org/content/acs/en/pressroom/newsreleases/2017/june/acs-files-suit-against-sci-hub.html

慶應義塾大学SFC研究所・KADOKAWA・講談社・集英社・小学館・出版デジタル機構、未来の出版に関する研究をおこなうAdvanced Publishing Laboratoryを設置

2017年6月27日、慶應義塾大学SFC研究所・KADOKAWA・講談社・集英社・小学館・出版デジタル機構は、共同で慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)に、未来の出版に関する研究をおこなうAdvanced Publishing Laboratory(APL)を設置することで合意したと発表しています。

電子書籍の国際標準規格EPUBの管理運営が、インターネットの国際標準化団体World Wide Web Consortium(W3C)に統合されたことをうけ、W3Cの東アジア(中国を除く)担当ホストである慶應義塾大学SFC研究所の協力を得て設置されるものです。

活動は2年間を予定しているとのことです。

SFC研究所と株式会社KADOKAWA、株式会社講談社、株式会社集英社、株式会社小学館、株式会社出版デジタル機構は、未来の出版に関する研究をおこなうAdvanced Publishing Laboratory(APL)を共同設置(慶応義塾大学湘南藤沢キャンパス,2017/6/27)
http://www.sfc.keio.ac.jp/news/012493.html

オランダ王立図書館、児童書出版社Kluitmanと、同社の1940年から2000年までの出版物のデジタル化公開について合意

2017年6月27日、オランダ王立図書館(KB)は、児童書の出版を手がけるKluitman社と、同社の1940年から2000年までの出版物のデジタル化公開について合意したと発表しています。

出版物の大部分は著作権保護期間中ですが、同社が著作権を保持しています。

同期間に同社が発行した2,600点以上の作品のうち1,800点を、KBが運営する歴史的資料に関するポータルサイト“Delpher”上で無料で公開する計画で、2018年初頭には700点以上の作品を利用可能とする予定です。

KB en uitgeverij Kluitman tekenen digitaliseringsovereenkomst(KB,2017/6/27)
https://www.kb.nl/nieuws/2017/kb-en-uitgeverij-kluitman-tekenen-digitaliseringsovereenkomst

figshareと米国の言語聴覚士職能団体ASHAがパートナーシップを締結 ASHAの研究成果専用ポータルを提供

2017年6月23日、研究成果共有プラットフォームfigshareが、新たに米国の言語聴覚士の職能団体American Speech-Language-Hearing Association (ASHA)とパートナーシップを結んだことを発表しました。ASHAの査読付き学術雑誌に掲載された論文に関連する研究成果については、figshare上に用意されたASHA専用ポータルに集約・提供されることになります。

米連邦地裁、海賊版論文公開サイトSci-HubによるElsevier社の著作権侵害を認定 1,500万ドルの損害賠償を命じる

2017年6月21日、米ニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所が、海賊版論文の公開サイトSci-HubによるElsevier社の著作権侵害を認定し、Sci-Hubに対し1,500万ドルの損害賠償を命じる判決を下したことが報じられています。

Sci-HubはElsevier社をはじめ、主要な出版者の電子ジャーナル掲載論文を違法にアップロードしたウェブサイトです。カザフスタンの大学院生であったAlexandra Elbakyan氏が、研究者の論文へのアクセスをより容易にすることを目的に開始したもので、現在はロシアから運営されています。

今回の判決はElsevier社の訴えを受けて下されたもので、米国出版社協会(AAP)は支持を表明しています。一方、Nature誌はSci-Hubが違法であることは明らかであるものの、多くの研究者から非常に高い人気を得ているのは、それだけ現在の学術出版に対する不満が高まっていることのあらわれだ、とする研究者のコメントも紹介しています。また、Elbakyan氏からはなんらのコメントも発表されていないものの、損害賠償が支払われるかは疑問であるし、Sci-Hubが閉鎖することもないだろうとする関係者の声も掲載しています。

E1924 - 図書館のOPACなどで書影の利用が可能なopenBD

版元ドットコムは,書誌情報・書影を出版業界各所やインターネットで発信して,制作・発売した本の販売促進に役立てようと2000年に30社ほどで発足した,中小出版社の業界団体である(現在約240社が加盟)。

米HighWire Pressが査読の透明性向上へ向け、Peer Review Evaluationとパートナーシップを締結

2017年6月12日、米HighWire Pressは米国科学技術振興協会(AAAS)が運営する査読の透明性向上サービス、Peer Review Evaluation(PRE)とパートナーシップを締結したことを発表しました。

PREは投稿・査読システムから査読に関わるメタデータを収集し、APIにより当該文献の査読プロセスの詳細を確認できるようにするサービスです。HighWireに含まれる雑誌のうち、最初にPREの導入を決定した5誌については、サービス開発コストをPREが負担するとされています。

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