オーラルヒストリー

米・ノースカロライナ大学チャペルヒル校ウィルソン図書館、地域の歴史を記録し保存する取組を支援するコミュニティー主導型のアーカイブ事業を開始

2018年4月5日、米・ノースカロライナ大学(UNC)ウィルソン図書館が、試験事業“Archivist in a Backpack”の開始を発表しています。

アンドリュー・W・メロン財団の助成を受けて、同館の南部史コレクション(Southern Historical Collection)担当のアーキビストであるマクロビー(Josephine McRobbie)氏が3年間の計画で行なう、コミュニティー主導型のアーカイブ事業です。

同館のアーキビストが技術・ノウハウ・道具類を提供することにより、地域の歴史を記録し保存する、地元の歴史家による草の根の取組を支援することが目的で、オーラルヒストリーインタビューの録音や、写真・手紙・文書・遺物を整理するための、音声録音機・ノート・ポータブルスキャナー・中性紙保存箱等が梱包されたバックパックやキャスター付きスーツケースが用意されています。

日本脚本アーカイブズ推進コンソーシアム、「日本アニメ脚本・脚本家データベース」を公開

2018年3月30日、一般社団法人日本脚本アーカイブズ推進コンソーシアムが、日本アニメ脚本・脚本家データベースを公開しました。

文化庁の「平成29年度文化芸術振興費補助金メディア芸術アーカイブ推進支援事業」として制作・公開されたもので、脚本アーカイブズ活動で寄贈されたアニメ脚本が検索できるデータベースです。

今後、テレビアニメの創成期に関わった脚本家・制作者のインタビューを順次公開予定です。

一般社団法人日本脚本アーカイブズ推進コンソーシアム
https://www.nkac.jp/
※NEWS欄に「アニメ脚本と脚本家のデータベース」公開開始(2018/3/30)」とあります。

アニメ脚本と脚本家のデータベース
http://animedb.nkac.or.jp/

【イベント】日本アーカイブズ学会2018年度大会(4/21-22・東京)

2018年4月21日と22日に、東京都文京区の東洋大学白山キャンパスにおいて、日本アーカイブズ学会2018年度大会が開催されます

4月21日は会員のみ参加可能な総会の後、宇賀克也氏(東京大学大学院法学政治学研究科教授)による講演会「意思形成過程の公文書の作成・保存と情報公開」が行われます。

4月22日は以下のような自由論題研究発表、ポスター研究発表、シンポジウムが開催されます。

〇自由論題研究発表会
【第1会場】
蓮沼素子氏
「まんがアーカイブズ利用に向けたFinding Aidsに関する一考察」

青木祐一氏・名村優子氏
「民間団体アーカイブズの整理・編成・記述のこころみ:日本力行会を事例として」

清水ふさ子氏
「公文書から社史に描かれた企業活動を読み解くー国立公文書館収蔵の企業関連資料の調査分析を事例としてー」

水島和哉氏
「第二次世界大戦敗戦直後における日本の民間所在資料の状況ー「近世庶民史料所在調査」調査書の分析を中心にー」

【第2会場】
筒井弥生氏
「大学アーカイブズと大学美術館アーカイブズの関係を人的ネットワークから読み解くーハーバード大学調査報告ー」

【イベント】JOHAシンポジウム「オーラルヒストリーのアーカイブ化を目指して」(3/17・東京)

2018年3月17日、日本オーラル・ヒストリー学会(JOHA)主催のJOHAシンポジウム「オーラルヒストリーのアーカイブ化を目指して」が、東京都千代田区の上智大学四谷キャンパスで開催されます。

同シンポジウムは、日本移民学会および総合女性史学会が共催となり実施されます。移民史研究、地域女性史研究、戦争体験の継承等のオーラルヒストリー(音声資料)が私蔵されがちで、各地のコレクションのネットワーク化が十分でないという問題意識から、アーカイブ化に向けた公的な仕組みづくりの可能性と課題について論じます。プログラムは趣旨説明の後以下の4つの報告が行われ、コメントと総合討論が予定されています。

「オーラルヒストリーを受け継ぐために-飯田市歴史研究所での経験から-」
安岡健一(大阪大学)
「地域女性史とオーラルヒストリー-その展開と保存の可能性をめぐって」
宮﨑黎子(地域女性史研究会)
「オーラルヒストリーとアーカイヴ化の可能性—2012年質的データアーカイヴ化研究会調査より」
小林多寿子(一橋大学)
「北米におけるオーラルヒストリーのデジタルアーカイビング—UCLA JARP COLLECTION を中心に—」
森本豊富(早稲田大学)

米国デジタル公共図書館(DPLA)、オハイオ州のサービス・ハブからのコンテンツの提供を開始

2018年3月2日、米国デジタル公共図書館(DPLA)は、オハイオ州のサービス・ハブ(州単位で複数機関のデータを集約する連携先)である“Ohio Digital Network”からのコンテンツの提供を開始したと発表しています。

“Ohio Digital Network”は、オハイオ州立図書館が、同州の大学図書館コンソーシアム“OhioLINK”、公共図書館ネットワーク“OPLIN”、地元の歴史協会“Ohio History Connection”と連携して運営しています。

第二次世界大戦中のプロバガンダポスター、ケント州立大学銃撃事件に関するオーラルヒストリー、同州ノックス郡のラテンアメリカ系住民の生活記録、チェスの歴史に関するコレクション、1827年から1838年にかけて刊行されたThe Birds of America誌の写真乾板(北米の鳥類の写真)など、約9万点のコンテンツがDPLAから閲覧できるようになりました。

大阪新美術館建設準備室、準備室特設ホームページ「Artrip Museum」内に「戦後日本美術オーラルヒストリー」を開設

2017年11月14日、大阪新美術館建設準備室が、準備室特設ホームページ「Artrip Museum」内に「戦後日本美術オーラルヒストリー」を開設しました。

戦後日本美術を「作品」だけではなく、その作り手や、作り手の周辺の人々の「オーラルヒストリー」の聴取を通じて、制作にいたるプロセスや時代背景に目を向け、新たな、多角的な視点で捉えなおすことを目的としています。

公開時点では、元「具体美術協会」メンバーの向井修二氏と今井祝雄氏のインタビューが掲載されています。

Artrip Museum information(大阪新美術館建設準備室)
http://www.city.osaka.lg.jp/contents/wdu120/artrip/index.html
※「2017.11.14 本ホームページ内に新コーナー「戦後日本美術オーラルヒストリー」を開設しました。」とあります。

米国議会図書館、オーラルヒストリーに関するパネルディスカッションを開催

2017年10月25日、米国議会図書館(LC)の、退役軍人のオーラルヒストリーや手紙・写真・回顧録を保存するプロジェクト“Veterans History Project”がパネルディスカッション“On the Other Side of the Mic: Perspective from the Interviewer”を開催します。

オーラルヒストリーの収集が 、ベトナム戦争50周年を記念するプログラム“U.S. American Vietnam War Commemoration”やLCの活動、さらには、研究者から一般市民までにとってどのように役に立つかや、インタビューという行為がオーラルヒストリーの収集にどのように影響するか等について議論します。

パネルディスカッションの開催にあわせて、“American Vietnam War Commemoration”は、LCに対して、約100点のデジタル化されたオーラルヒストリーを寄贈します。

桑名市立中央図書館(三重県)、第12回「昭和の記憶」収集資料展を開催

三重県の桑名市立中央図書館が、2017年9月28日から10月24日まで、第12回「昭和の記憶」収集資料展を開催しています。

「昭和の記憶」事業は、市民に、特に昭和に関する郷土関連資料を提供してもらい、昭和の記憶の風化を防ぐ為にそれをデータ化して整理し、年に一度展示会を開催するものです。

今回は、吉田初三郎画鳥瞰図「西桑名」原画の展示や、同鳥瞰図に描かれた風景の古写真の展示とオーラルヒストリーの収集などが行われます。

第12回「昭和の記憶」収集資料展 吉田初三郎画鳥瞰図と在りし日の桑名(桑名市立中央図書館)
http://kcl.kuwana-library.jp/files/showa201710.pdf

「昭和の記憶」収集資料展(桑名市立中央図書館)
http://kcl.kuwana-library.jp/events.html

リトアニア国立図書館が実施する高校生による海外移住者のオーラルヒストリー収集プロジェクト(記事紹介)

2017年8月にポーランドのヴロツワフで開催される第83回世界図書館情報会議(WLIC)・国際図書館連盟(IFLA)年次大会での発表資料として、リトアニア国立図書館のLithuanian Studies Research DepartmentのCIDZIKAITĖ, Dalia氏による“Oral History Method: An Affective Tool in Researching Local History”と題する記事が公開されています。

海外への移住者が多い同国の問題に対応するために同館が実施している、高校生を対象としたパイロット事業“Conversations about (E)migration”を紹介するものです。

同事業は、参加者が、同国の歴史に関する講義の受講や同館で文献遺産を見学するほか、オーラルヒストリワークショップに参加してその手法を学び、海外移住者や近年同国に戻った人にインタビューを実施し、その録音記録とトランスクリプトを地域の図書館に保存する取組です。

米国議会図書館、Occupational Folklife Projectの成果を公開:米国の労働者文化のオーラルヒストリーアーカイブ

2017年7月7日、米国議会図書館(LC)が、Occupational Folklife Projectの成果として、2011年から2012年にかけて、水先案内人・水上消防署員・港湾労働者・タグボートの船員・港湾技師・組合事務局・事業主といった、テキサス州のヒューストン港で働く人々に対して行ったインタービュー記録50件を公開しました。

同プロジェクトは、LCのAmerican Folklife Center(AFC)が、経済や社会の移行期における米国の労働者文化を記録すること目的に、2010年から開始したものです。

すでに700もの音声・動画によるインタビュー記録が AFCのアーカイブに保存されており、今後も、毎月、新しいコレクションを追加していく予定とされています。

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