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出版

学術系出版社の6割以上が電子書籍を刊行(英国)

英国の学会・専門協会出版協会(ALPSP)が実施した、学術系出版社による書籍・電子書籍の出版状況の調査結果の概要がウェブサイトで公開されています。電子書籍については、63.2%の出版社が何らかの形で電子書籍を刊行していること、総売上げに占める電子書籍の割合は9.4%であること、3分の2の出版社は過去に出した書籍をデジタル化していること、などが紹介されています。調査は400社を対象とし、60%以上の回答があったものとのことです。

Scholarly Book Publishing Practice: First Survey 2009
http://www.alpsp.org/ngen_public/default.asp?ID=201

Academic publishers seeing strong growth from e-book sales(2010/3/10付けBookseller.comの記事)
http://www.thebookseller.com/news/114429-academic-publishers-seeing-strong-growth-from-e-book-sales.html

総務省・文科省・経産省が「デジタル・ネットワーク社会における出版物の利活用の推進に関する懇談会」を開催

総務省、文部科学省、経済産業省の3省が、「デジタル・ネットワーク社会における出版物の利活用の推進に関する懇談会」を開催するとのことです。収集・保存のあり方、出版物の円滑な利活用のあり方、国民の誰もが出版物にアクセスできる環境の整備、等を検討するとのことです。各省の副大臣・大臣政務官に加え、出版社・書店・印刷会社・図書館・情報通信会社・作家・研究者等の関係者26名が構成員となっています。第1回懇談会は2010年3月17日に開催されるとのことです。

「デジタル・ネットワーク社会における出版物の利活用の推進に関する懇談会」の開催
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/02ryutsu02_000026.html

デジタル書籍の課題や制度を議論、総務・文科・経産省が懇談会開催(2010/3/10付けINTERNET Watchの記事)
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20100310_353847.html

雑誌が目指す、雑誌ウェブサイト活用法とは?(米)

“Columbia Journalism Review”に“Magazines and their websites” という論考が掲載されました。これは、雑誌が雑誌ウェブサイトをどのように利用しているのか、を考察した論文です。ステークホルダーへのインタビュー、質問紙調査(自由記述では、「印刷体の雑誌とは異なる、雑誌ウェブサイトのミッションは何か?」「雑誌ウェブサイトの最大の利点は何か?」「あなたのウェブサイトで最も改善が必要な部分なにか?」を質問)などによってデータを収集し、その結果を、「スタッフの構造と意思決定」「基準と実践」「ビジネスモデル」「ソーシャルメディアとコミュニティ形成」「テクノロジー」「ミッション」という6つの観点から分析しています。

本文
http://cjrarchive.org/img/posts/CJR_Mag_Web_Report.pdf

要約
http://onlinejournalismblog.com/2010/03/06/summary-of-magazines-and-their-websites-columbia-journalism-review-study-by-victor-navasky-and-evan-lerner/

E1021 - EBSCO社による一般雑誌コンテンツ独占契約が呼んだ波紋(米)

米国では,データベースベンダー大手のEBSCO社が複数の有力出版社と締結した,一般雑誌コンテンツの独占契約が波紋を呼んでいる。・・・

逐次刊行物コンテンツ提供の独占を巡り、EBSCO社とGale社が対立

2大データベース企業、EBSCO社とGale社の対立が議論を呼んでいます。発端は、Gale社が逐次刊行物のフルテキスト提供におけるEBSCO社の独占的立場を糾弾する、図書館関係者に宛てたの公開書簡です。この書簡で同社は、「1つの情報プロバイダが逐次刊行物コンテンツを囲い込むやり方は、ライセンス料の高騰に繋がりかねず、正しくない。情報へのアクセスを制限することは図書館の理念に反する」というように、EBSCO社の姿勢を批判しました。一方EBSCO社は、「1つのデータベースに重要な刊行物を集約することは、ベンダーとの複数契約を回避し、図書館が費用を節約することに繋がる。私たちは、図書館を支援するというGale社の主張に同意する」と反論しています。この両者の対立に対し、米国図書館協会の機関誌“American Libraries”は、「1つ確かなことは、ライブラリアンは、EBSCO社の独占権がどのように図書館の予算に影響するのかを注視することである」としています。

EBSCO, Gale Spar Over Exclusivity
- American Libraries 2010/1/26付けの記事
http://americanlibrariesmagazine.org/news/01262010/ebsco-gale-spar-over-exclusivity

フランスの出版協会、Googleブックス訴訟の和解案に異議

フランスの出版協会“Le Syndicat National de l'Edition”が、Googleブックス訴訟の修正和解案についての意見提出期限である2010年1月28日を前に、同案に異議を唱える10ページの文書を担当判事宛に送付したと報じられています。

Le SNE poursuit le lutte contre Google(Le Figaro 2010/1/20付けの記事)
http://www.lefigaro.fr/medias/2010/01/20/04002-20100120ARTFIG00879-le-sne-poursuit-le-lutte-contre-google-.php

French PA to make new Google objections(Bookseller.com 2010/1/21付けの記事)
http://www.thebookseller.com/news/110280-french-pa-to-make-new-google-objections.html

参考:
CA1702 - 動向レビュー:Google Book Searchクラスアクション(集合代表訴訟)和解の動向とわが国の著作権制度の課題 / 鳥澤孝之
http://current.ndl.go.jp/ca1702

2009年の書籍・雑誌の販売金額、21年ぶりに2兆円を下回る

2009年に刊行された出版物(書籍・雑誌)の推定販売金額は前年比4.1%減の1兆9356億円で、21年ぶりに2兆円を下回ったとのことです。出版科学研究所の発表によるもので、前年に比べて書籍が4.4%減、雑誌が3.9%減とのことです。

出版:09年販売額2兆円割る 21年ぶり(2010/1/25付け毎日.jpの記事)
http://mainichi.jp/enta/book/archive/news/2010/01/20100125k0000e040068000c.html

Amazon、Kindle向け書籍の印税率を7割にする新オプションを適用へ

Amazon社が、Kindle向けの電子書籍について、著者や出版社の印税率を7割に引き上げる新オプションをスタートすることを発表しました。この新オプションは、2010年6月30日から適用可能になります。ただし既存の印税率オプションに取って代わるわけではなく、この新オプションの適用を受けるには、Amazon社側が定めた条件を満たす必要があります。

Amazon、Kindleのデジタル出版に新しく70%のロイヤルティ契約を用意
- Tech Crunch Japan 2010/1/20付けの記事
http://jp.techcrunch.com/archives/20100120amazon-royalty-kindle-dtp/

米Amazon、電子書籍端末「Kindle」で著者の印税率を70%に引き上げ発表、Appleタブレット対策か?
- hon.jp DayWatch
http://hon.jp/news/1.0/0/1404/

電子書籍価格の70%を著者らに 米アマゾンが導入へ
- 共同通信 2010/1/21付けの記事
http://www.47news.jp/CN/201001/CN2010012101000125.html

Amazon社のプレスリリース

オンライン上の書籍の著作権侵害行為による損失額は30億ドル(米国)

米国のAttributor社の調査によると、オンライン上での書籍の著作権侵害行為によって出版社が被った損失は30億ドルにも上るとのことです。文書ファイルを共有するサイト等に掲載されている違法に複製された913冊を対象にダウンロードの回数が調べられており、3か月間で900万回という調査結果が出ています。

書籍の違法コピーDL損失額が30億ドル近くに、米国書籍市場の1割(INTERNET Watch 2009/1/19付けの記事)
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20100119_343268.html

Attributor Study Finds Pervasive Online Book Piracy(Publishers Weekly 2010/1/14付けの記事)
http://www.publishersweekly.com/article/CA6714772.html

ポット出版、新刊の電子本を紙版とほぼ同時期に発売へ

ポット出版は、2010年1月15日以降に発行する新刊を、基本的に紙版と電子本でほぼ同時期に発売すると発表しています。2010年1月15日に発売された電子本2冊は2009年7月に紙版が刊行されたものですが、次回(1月22日)以降に発売されるものについては、新刊とほぼ同時に電子版を発売する計画とのことです。希望小売価格は950円(税別)となっています。電子書籍のフォーマットは.book形式、発売サイトは理想書店、対応機器はiPhoneとPCとなっていますが、いずれも今後拡大予定とのことです。

ポット出版は今後の新刊を書籍版と電子本で発売します(2010/1/12付けポット出版のお知らせ)
http://www.pot.co.jp/news/20100112_193222493916289.html

学術出版とパブリックアクセスのあり方はこれから?(米国)

2009年秋、連邦議会科学技術委員会と大統領府科学技術政策局 (OSTP)は共同で、
学術出版の現状を調査し、学術雑誌論文のパブリックアクセス拡大に向けた提言を検討するラウンドテーブル(Scholarly Publishing Roundtable)を召集しました。ラウンドテーブルには、商業出版社、大学出版、大学図書館などの関係者が参加し、議論を重ねてきました。このほどその最終報告書が完成し、発表されています。学術出版の利益を守りながら、パブリックアクセスを発展させるための方向性が「政府機関はパブリックアクセスポリシーを検討する際、全てのステークホルダーと協議すべきである」「政府機関は刊行とパブリックアクセスの間に特定のエンバーゴ期間を定めるべきである」といった提言としてまとめられています。

Scholarly Publishing Roundtable Report and Recommendations(報告書本文)
http://www.aau.edu/WorkArea/DownloadAsset.aspx?id=10044

プレスリリース
http://www.aau.edu/WorkArea/DownloadAsset.aspx?id=10052

ラウンドテーブルに関する情報が集められた米国大学協会のウェブページ

Cell社、学術記事のオンライン表示のための新しいフォーマットを導入

米国の出版社Cell社が、学術記事のオンライン表示のための新しいフォーマットを導入すると発表しています。記事中の各要素はタブ単位で表示されるようになっており、抄録タブや考察タブのほか、記事中の図表をサムネイル画像とともに一覧することができるデータタブ、発行年別のグラフも見ることができる参照文献タブなどがあるようです。

Cell launches a new format for the presentation of research articles online(Cell Pressのニュースリリース)
http://beta.cell.com/index.php/2010/01/cell-launches-article-of-the-future-format

CA1701 - 韓国の図書館における電子書籍の提供 / 田中福太郎

1. はじめに 図書館において、紙媒体資料のみならず、CD-ROMなどのパッケージ系電子資料、電子ジャーナルなどのネットワーク系電子資料が提供されるようになって久しい。 韓国では、電子書籍を提供・貸出している図書館も多い。 以下では、韓国における電子出版事情を概観した後、図書館での電子書籍の提供の現状について述べる。...

CA1700 - 「偽学術雑誌」が科学コミュニケーションにもたらす問題 / 藤垣裕子

科学関係の大手出版社であるElsevier社発行のThe Australasian Journal of Bone and Joint Medicineはじめ6誌が、2000年から2005年の間に他の雑誌からの転載論文を掲載し、かつ、その転載論文が医薬品メーカーであるメルク社から資金を受けて研究された論文であったにもかかわらずそのことを公表していなかった、という事実が2009年4月から5月にかけて発覚した。...

CA1699 - 「読みやすい図書のためのIFLA指針」の改訂について / 野村美佐子

1.はじめに 1997年に、「読みやすい図書のためのIFLA指針」(IFLA Guidelines for Easy-to-Read Materials;以下「IFLA指針」という)が、LSDP(Library Serving Disadvantaged Persons Section―利用において不利な立場にある人々への図書館サ-ビスに関する分科会)より発行された。この指針は、同分科会の常任委員会委員であったスウェーデンの「読みやすい図書センター」の所長であるブロール・トロンバッケ(Bror Tronbacke)を中心として作成された。...

CA1697 - 縮小する雑誌市場とデジタル雑誌の動向 / 湯浅俊彦

1. はじめに 日本における出版販売額は1996年をピークに長期下落傾向にあり、出版産業は深刻な事態に陥っている。とりわけ雑誌の販売不振がその大きな要因となっており、このままでは新聞(CA1694参照)とともにメディアとしての雑誌が終焉に向かうのではないかという論調も見られるようになってきた。...

ウェブサイトと連動した人類学の単行書(米国)

米国のフォーダム大学出版会がこのほど出版した人類学の単行書“Dangerous Citizens: The Greek Left and the Terror of the State”が、ウェブと連動してテーマの理解を深める取組を行っています。ウェブサイトには、単行書に掲載しきれなかった画像、テキスト、年表といったデータが公開されており、これらを見ることによって、読者は本の内容をより深く理解できるようになります。今後、双方向型の地図もウェブサイトに掲載されるということです。

Columbia Univ. Launches Interactive Anthropology Monograph
- AAA blog 2009/12/17付けの記事
http://blog.aaanet.org/2009/12/17/columbia-univ-launches-interactive-anthropology-monograph/

Dangerous Citizens
http://dangerouscitizens.columbia.edu/

コロンビア大学、“Compact for OA Publishing Equity”への参加を表明

コロンビア大学が、オープンアクセス出版に関する共同支援組織“Compact for Open-Access Publishing Equity”への参加を表明しています。オープンアクセス誌の記事の著者に対して出版費用を援助することを目的としており、ハーバード大学、マサチューセッツ工科大学などが参加しています。

Columbia University Commits to Open-Access Publication Compact(コロンビア大学図書館のニュースリリース)
http://www.columbia.edu/cu/lweb/news/libraries/2009/20091211.compact.html

参照:
ハーバード・MITなど5大学がオープンアクセス出版の支援組織を結成
http://current.ndl.go.jp/node/14504

出版大手2社、書籍の電子版をハードカバー版より遅らせて販売へ(米国)

米国出版大手のSimon & Schuster社が、2010年前半に出版する主要な35タイトルについて電子版の販売開始をハードカバー版から4か月後に行うことを予定していると報じられています。同社の責任者は、電子版の販売開始をハードカバー版の後、ペーパーバック版より前に行うのがよいという見解を示しています。また、Hachette Book Group社も同様の計画を立てているとのことです。

Two Major Publishers To Hold Back E-Books(Wall Street Journal 2009/12/9付けの記事)
http://online.wsj.com/article/SB10001424052748704825504574584372263227740.html

Simon & Schuster imposing four-month delay on e-book versions of major upcoming releases(engadget 2009/12/9付けの記事)
http://www.engadget.com/2009/12/09/simon-and-schuster-imposing-four-month-delay-on-e-book-versions-of/

米国の新聞・雑誌出版大手5社、電子版の共同販売へ

米国の新聞・雑誌出版大手5社は、出版物の電子版を共同で販売することで合意したと報じられています。標準プラットフォームの構築を目指しており、フルカラーで広告の掲載も可能なものにするとのことです。

米国の出版・新聞企業連合、「デジタルニューススタンド」を立ち上げへ(AFPBB News 2009/12/9付けの記事)
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/it/2672697/5015485

電子新聞・雑誌を共同販売 米メディア大手5社が合意(47NEWS 2009/12/9付けの記事)
http://www.47news.jp/CN/200912/CN2009120901000205.html

Five Magazine and Newspaper Publishers Introduce Their Digital Newsstand(NYTimes.com 2009/12/8付けの記事)
http://mediadecoder.blogs.nytimes.com/2009/12/08/five-major-magazine-and-newspaper-publishers-unveil-their-digital-newsstand/

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