出版

欧州研究図書館協会(LIBER)、研究図書館が出版社とオープンアクセスについて交渉する際の5つの原則を発表

2017年9月7日、欧州研究図書館協会(LIBER)は、研究図書館が出版社とオープンアクセス(OA)について交渉する際の5つの原則を発表しました。

同原則は、LIBERに参加する図書館の過去2年間の経験に基づいています。また、研究図書館やコンソーシアムが、購読者支払型からAPCに基づいた執筆者支払型のモデルへと移行することを支援するために作られました。同原則は、欧州委員会(EC)の専門家グループOpen Science Policy Platform(OSPP)が発行した“Recommendations on Open Science Publishing”に準じているとしています。

研究図書館が出版社とOAについて交渉する際の5つの原則の概要は以下の通りです。

1. 雑誌購読契約とOAを密接に関連させる。
購読料とAPCの二重支払い(ダブル・ディッピング)を無くし、APCの増加が購読費用の低下に結び付くようにするべきである。

2. OAが認められなければ、購読料の値上げを容認しない。
毎年の購読料の値上げは出版社のサービスの革新に充てられているはずであり、研究コミュニティにとっての革新とは研究成果の自由な利用なので、もしOAが契約に至らない場合は、今後の購読料の値上げに応じるべきでない。

独・De Gruyter社、1749年からの同社の既刊本のデジタル化を発表

2017年9月5日、独・De Gruyter社が、1749年まで遡る同社の既刊本4万タイトルをデジタル化すると発表しました。

2020年までに完了させる計画で、2017年末までに、主要な図書から3,000タイトルがデジタル化される予定です。

同社では、絶版本を電子形態もしくはオンデマンド出版で提供するサービス“e-dition”を実施していますが、このサービスは段階的に廃止されます。

The De Gruyter Book Archive: digitizing a treasure(De Gruyter,2017/9/5)
https://www.degruyter.com/dg/newsitem/231/de-gruyter-book-archive-260-jahre-verlagsgeschichte-digital

版元ドットコム、TRC新刊オープンデータの取込、openBDへの配信を開始

2017年9月4日、版元ドットコムが、TRC新刊オープンデータの取込、openBDへの配信を開始したと発表しました。

版元ドットコムでは、今後、TRCの既刊本の基本書誌情報の提供も受ける予定とのことです。

版元ドットコムはTRC新刊オープンデータの取込、openBDへの配信を開始しました。(版元ドットコム,2017/9/4)
http://www.hanmoto.com/press-release-20170904

参考:
E1924 - 図書館のOPACなどで書影の利用が可能なopenBD
カレントアウェアネス-E No.327 2017.06.22
http://current.ndl.go.jp/e1924

カナダ・バンクーバー公共図書館、“Writers in Residence”プログラムに漫画家を初選出

2017年8月21日、カナダ・バンクーバー公共図書館(VPL)が、同館の2017年の“Writers in Residence”プログラムを担当する作家に、グラフィックノベル作家・漫画家のMiriam Libicki氏を選出したと発表しています。

同館の“Writers in Residence”は2005年に開始され、今年で13回目ですが、グラフィックノベル作家・漫画家が選ばれたのは初めてとのことです。

Libicki氏は、同館の“Writers in Residence”として、相談・ワークショップ・伝記漫画事業等を通じた作家の支援・指導活動を行なうとともに、自身の新しい作品を創作することになります。

報道によると、カナダの他の図書館では、エドモントン公共図書館がラッパーを、コンコルディア大学がグラフィックノベル作家を“Writers in Residence”に選出した事例があるとのことです。

松田町(神奈川県)と講談社、「学校教育環境の充実に関する包括連携協定」を締結

2017年8月17日、神奈川県の松田町と講談社が、「学校教育環境の充実に関する包括連携協定」を締結したと発表されています。

松田町では、小・中学生に一人一台タブレット端末が支給されており、協定に関する取組の第一弾として、講談社が、同社運営のクラウド書店「じぶん書店」の仕組みを活用して、町内の小学生(5・6年生)および中学生(全学年)を対象に、「朝の読書の時間」に毎月10冊程度の電子書籍を、月替わりブッククラブ形式で提供します。

松田町と「学校教育環境の充実に関する包括連携協定」を締結(講談社,2017/8/17)
http://www.kodansha.co.jp/upload/pr.kodansha.co.jp/files/pdf/20170817matsudamachiHP.pdf

日本図書館協会図書館の自由委員会、「出版者から回収・差替えの要求があったとき」を改訂

日本図書館協会(JLA)図書館の自由委員会が、「出版者から回収・差替えの要求があったとき」を改訂したと発表しています。

改訂は2017年8月9日付で、より具体的な記述とし、事例照会等をアップデートしたとのことです。

@JLA_information(twitter,2017/8/18)
https://twitter.com/JLA_information/status/898357342781063168

出版者から回収・差替えの要求があったとき(2017/08/09 改訂版)(JLA)
http://www.jla.or.jp/committees/jiyu///tabid/660/Default.aspx

Knowledge Exchange、雑誌論文のオープンアクセス(OA)化にかかる費用についてのレポートを公開

高等教育・研究向けインフラの活用と開発を目的とし、英・JiscやオランダのSURF等5機関で構成されるKnowledge Exchangeが、雑誌論文のオープンアクセス(OA)化にかかる費用についてのレポートを公開しています。

レポートは、調査の概要をまとめた“Paying for Open Access: The Authors perspective”と、調査結果の詳細を掲載した“Financial and administrative issues around article publication costs for Open Access”の2本です。

6の研究機関に所属する著者1,069名が、OAジャーナルやハイブリッドジャーナルに掲載した記事2,015件についてオンライン調査に回答しています。主なトピックは、OAの視点からの掲載誌の選択、OA出版を行う理由、APC助成の効果、APC支払における課題、などです。調査対象の研究機関が所在する6か国(英国、フランス、ドイツ、フィンランド、デンマーク、オランダ)のOAの状況などについてもまとめられています。

Elsevier社、機関リポジトリソフトウェアを提供するbepress社を買収

2017年8月2日、Elsevier社は、機関リポジトリソフトウェアを提供するbepress社を買収したことを発表しました。

bepress社は機関リポジトリソフトウェア“Digital Commons”を開発・提供しており、米国の大学等500機関以上がこのソフトウェアを採用しています。現在全体で約230万件の雑誌記事が登録されており、ダウンロード件数は毎年1億件に及びます。

化学分野のプレプリントサーバー“ChemRxiv”のベータ版が公開

2017年8月14日、米国化学会(ACS)は、化学分野のプレプリントサーバー“ChemRxiv”のベータ版を公開したことを発表しました。

構築には英国王立化学協会(Royal Society of Chemistry:RSC)やドイツ化学会(Gesellschaft Deutscher Chemiker:GDCh)などが戦略的な助言を行っており、またfigshareの新しいプレプリントサービスを利用しています。管理・運営はACSが行ない、2018年まで継続的にアップデートが行なわれる予定です。

2016年8月に、ACSは“ChemRxiv”構築の意向を表明していました。

第三者が保有する特許における引用から研究機関を評価する、Nature Index 2017 Innovationが公開

2017年8月10日、第三者が保有する特許における研究論文の引用を分析し、研究機関を評価する指標“Nature Index 2017 Innovation”が公開されました。

Nature Index Innovationは、第三者が保有する特許における研究論文の引用に基づく指標です。Lensが開発した指標を用いています。この指標は200の研究機関で1980年から2015年に行われた研究活動が、特許の文献でいかに引用されたのかを解析し、各研究機関がどれだけ発明に貢献したのかを数値化しています。Lensは、技術革新のシステムを透明化することを目指し、世界の特許情報を学術文献と関連付ける活動などを行っています。

上位50機関のうち38機関は米国の研究機関です。日本では大阪大学が31位、理化学研究所が39位に入っています。

ページ