出版

SCOAP3、オープンアクセス論文が20,000件に達したことを発表

2018年4月12日、高エネルギー物理学分野のオープンアクセス(OA)プロジェクト“SCOAP3”が、公開したOA論文が20,000件になったと発表しています。

OA論文は全てCC BYで公開されており、出版社のウェブサイトとSCOAP3のリポジトリの両方からアクセスすることができます。最近では米国物理学会(APS)が発行するジャーナル3誌が追加され、これによりSCOAP3のリポジトリは高エネルギー物理学分野の雑誌出版の約90%を網羅したとしています。

SCOAP3 celebrates the publication of its 20,000th Open Access article(SCOAP3,2018/4/12)
https://scoap3.org/20000_scoap3_articles/

SCOAP3 Repository
http://repo.scoap3.org/

国際出版連合(IPA)・世界知的所有権機構(WIPO)、世界の出版業界統計のパイロット調査報告書を公開

2018年3月29日、国際出版連合(IPA)は、世界知的所有権機構(WIPO)と連携して実施した、世界の出版業界統計のパイロット調査報告書“The Global Publishing Industry in 2016”を公開しました。

年度比較や政策の影響、市場の変化等を測定することを目的とした今後の年度調査の継続的実施のために行なわれたものです。

今回のパイロット調査は、35か国の出版協会・著作権管理団体を対象に行われており、商業出版、教育出版、学術出版の3分野を含みます。

主な知見として、比較可能な11か国のデータによる販売・ライセンスによる総売上高は419億米ドル、中国の出版数が最も多く5,780万タイトル、冊子体による収益が大部分を占めるが中国では28%/コロンビアでは24%が電子版による、ことが指摘されています。

査読登録サービスPublonsがTaylor & Francis社とのパートナーシップ締結を発表

2018年3月20日、研究者の査読レポート等を登録できるサービスPublonsが、Taylor & Francis社とパートナーシップを結んだことを発表しました。最大250のTaylor & Francis社発行誌でPublonsのサービスが利用できるようになります。

PublonsとTaylor & Francis社は2017年4月から、30誌を対象にパイロットを行っていました。その結果、研究コミュニティにおいてPublonsへの需要が高いことが確認され、対象誌を拡大してのパートナーシップ締結に至ったとのことです。

Springer Compact(オフセット契約)によるオープンアクセス(OA)の状況

2018年3月22日、オープンアクセス(OA)におけるAPC(論文処理加工料)の透明性が高く、効率的な管理体制の構築を目的とするドイツの団体INTACTが、Springer Nature社のオフセット契約モデルSpringer CompactによるOAの実現状況に関する調査結果をブログで公開しました。

オフセット契約とは電子ジャーナルのビッグディール費用とAPCを一括して機関が支払うモデルです。INTACTの調査では、オーストリアの大学図書館協会、ドイツのマックス・プランク・デジタル・ライブラリ(MPDL)、オランダのVSNU、スウェーデンのBibsamコンソーシアム、そしてイギリスのJISCのデータを用い、2016~2017年のSpringer Compact対象雑誌について、OA論文の割合や、そのうちオフセット契約の結果OAになったものの割合等を調査しています。

匿名の研究者により続けられる「ハゲタカ出版」の監視(記事紹介)

2018年3月16日付けでオンライン公開されたNature誌記事”The undercover academic keeping tabs on ‘predatory’ publishing”において、単なる“金もうけ”の疑いのある、いわゆる「ハゲタカ出版」のリストを更新し続けている研究者に取材した様子や、研究者らの間でのリストへの需要の高さが紹介されています。

「ハゲタカ出版」のリストは元々、米国コロラド大学デンバー校図書館のJeffrey Beall氏が自身のブログで公開・更新していましたが、2017年1月に突如、削除されてしまいました。雇用主である大学からなんらかの圧力があったことが理由とBeall氏は述べています(大学当局は否定)。

Beall氏のリストの公開停止直後から、リストのコピーはインターネット上に複数、公開されていますが、1年以上が経った現在において、そのうち少なくとも1件は元のままではなく、新たな出版者・雑誌を加える等、更新されています。更新されているリストを公開しているサイトの運営者は明かされていませんが、Nature誌はこの匿名の運営者に取材を申し込み、運営者はハラスメントへの懸念から名前を明かさないとしつつも、取材に応じました。

米国化学会(ACS)、化学分野のプレプリントサーバーChemRxivを支援するため、英国王立化学会(RSC)、ドイツ化学会(GDCh)と提携

2018年3月20日、米国化学会(ACS)は、化学分野のプレプリントサーバーChemRxivの財政的・戦略的発展を支援するため、英国王立化学会(Royal Society of Chemistry:RSC)、ドイツ化学会(Gesellschaft Deutscher Chemiker:GDCh)と提携することを発表しました。

剽窃のチェックなどの新しい機能も実装されるようです。

この提携により、ChemRxivは化学分野の研究コミュニティによるプレプリントサーバーとなり、引き続きChemRxivが維持され、化学コミュニティのニーズを満たすことができるだろうとしています。

国際図書館連盟(IFLA)、国際出版連合(IPA)、国際STM出版社協会(STM)が共同で、アイデアの創造や情報へのアクセスに関するプレスリリースを発表

2018年3月15日、国際図書館連盟(IFLA)、国際出版連合(IPA)、国際STM出版社協会(STM)が共同で、アイデアの創造や情報へのアクセスに関するプレスリリースを発表しました。

プレスリリースでは、世界知的所有権機構(WIPO)における著作権関連の議論を前進させるべきこと、研究者を故意に欺くような学術雑誌に関する課題に共同で取り組むこと、文字資料は重要な遺産として適切に保存されるべきこと、情報の量が増えても質も維持されるべきであること、などが述べられています。

Supporting Quality Information: IFLA, Publishers' Organisations Issue Joint Press Release(IFLA, 2018/3/15)
https://www.ifla.org/node/34290

独マックス・プランク協会、英IOP Publishingとオープンアクセスパイロット契約を締結 ハイブリッドOAのAPCを一括管理

2018年3月7日、英IOP Publishingは独マックス・プランク協会(Max-Planck-Gesellschaft)とオープンアクセス(OA)を推進する新たなパイロット・ライセンス契約を結んだことを発表しました。

このパイロット・ライセンス契約においては、いわゆるハイブリッドOAのためのAPC(論文処理加工料)を雑誌購読料とまとめて処理することになります。マックス・プランク協会の研究者がIOPの雑誌(有料の雑誌)で論文を発表する場合、追加の手続き等は一切なく、当該論文はハイブリッドOA化されます。

Max-Planck-Gesellschaft to grow open access publishing with IOP(IOP Publishing、2018/3/7付け)
http://ioppublishing.org/news/max-planck-gesellschaft-to-grow-open-access-publishing-with-iop/

コロコロコミック3月号販売中止 チンギス・ハーンの肖像画に落書きをした漫画掲載に対する抗議を受け

2018年3月6日、小学館は同社の発行する漫画雑誌「月刊コロコロコミック」の3月号の販売を中止することを、同社Webサイトのトップページで発表しました。

コロコロコミック3月号については、同誌3月号掲載の漫画「やりすぎ!!! イタズラくん」の中でチンギス・ハーンの肖像画に男性器を模した落書きが描かれたシーンがあったことについて、在日モンゴル大使館から外務省に抗議が申し入れられ、小学館が同国駐日臨時大使に謝罪する事態になっていました。

小学館によれば、同誌3月号について書店に対しすみやかな返品を依頼するとともに、購入者でも返品を希望する場合には、定価相当額を返金するとしています。

小学館(2018年3月6日現在、コロコロコミック販売中止に関するお知らせを掲載)
https://www.shogakukan.co.jp/

コロコロコミック(2018年3月6日現在、トップページに同問題に関するお詫び等を掲載)
http://corocoro.tv/

オープンアクセス学術出版協会(OASPA)に新たに19機関が加盟

2018年2月19日、オープンアクセス学術出版協会(OASPA)は、2017年の秋以降、新たに19機関が加盟したことを発表しました。

内訳は、学術出版者が10機関、大規模専門出版者が2機関、中規模専門出版者が1機関、小規模専門出版者が4機関、その他の営利団体が1機関、その他の非営利団体が1機関となっています。

OASPA welcomes diverse new set of members(OASPA, 2018/2/19)
https://oaspa.org/oaspa-welcomes-diverse-new-set-members/

参考:
オープンアクセス学術出版協会の加盟機関が100機関に
Posted 2016年9月8日
http://current.ndl.go.jp/node/32497

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