デジタル人文学

スウェーデン王立図書館(NLS)へのラボ創設のための調査報告書が公開:国立図書館のラボの調査等を実施

2018年10月16日、スウェーデン・ウメオ大学のPelle Snickars教授が、スウェーデン王立図書館(NLS, スウェーデン語ではKB)がラボを創設することを提案する報告書“datalab.kb.se A Report for the National Library of Sweden”を公開しました。

同氏が、スウェーデン王立図書館にラボを設置するための情報を調査・評価することの提案を受け、同館等からの資金援助や人的支援を受けて、調査を実施した結果をまとめたものです。

報告書は、“Library Labs” 、“Digital Scholarship” 、“Recommendations”の3つの章から構成されています。

“Library Labs”は、各館の環境の違いに注意しながら、近年、国立図書館等に設置されたラボの現状を概観したもので、英国図書館(BL)、オランダ王立図書館(KB)、米国議会図書館(LC)、Europeana、デンマーク王立図書館、オーストリア国立図書館のラボが取り上げられています。

武蔵野美術大学美術館・図書館、展覧会「和語表記による和様刊本の源流」を開催:良質な複製図版の作成や類似字形検出システムの開発等も紹介

武蔵野美術大学美術館・図書館が、武蔵野美術大学美術館において、2018年11月1日から12月18日にかけて、展覧会「和語表記による和様刊本の源流」を開催します。

同大学の研究プロジェクト「日本近世における文字印刷文化の総合的研究」の研究成果を紹介するもので、日本の近世における木版印刷による刊本を、造形的視点から再見することにより、「和様刊本」を日本の造本デザイン史に位置づけることを目的としています。

また、漢字・平仮名・片仮名などの字形をはじめ、料紙・印刷・製本等、造本における造形要素の考察を通して、和語表記による「和様刊本」の多様な造本美の世界を紹介するとしています。

展示の「見どころ」として、実物の書物と複製図版との間の落差という課題を解決するために実施した展覧会図録の研究開発に関わっての、同展の図録制作にまつわる様々な資料の公開や、古典籍の撮影から印刷・製本に到る一連のプロセスの解説、高速類似画像検索システム「enra enra」を応用した類似字形が検出できる独自システムの開発などがあげられています。

【イベント】公開研究会「古典籍画像に対する文字認識と内容解析への取り組み」(10/9・東京)

2018年10月9日、国文学研究資料館において、公開研究会「古典籍画像に対する文字認識と内容解析への取り組み」が開催されます。

画像処理・アルゴリズムを専門とする公立はこだて未来大学准教授の寺沢憲吾氏を講師として、古典籍画像に対する文字認識と内容解析に関し、現在進めている最新の研究内容や今後の可能性についての講演が行われます。入場無料で事前の申込みは不要です。

日本語の歴史的典籍の国際共同研究ネットワーク構築計画(国文学研究資料館)
https://www.nijl.ac.jp/pages/cijproject/
※2018年9月26日の「お知らせ」に公開研究会の情報が掲載されています。

公開研究会「古典籍画像に対する文字認識と内容解析への取り組み」[PDF:1ページ]
https://www.nijl.ac.jp/pages/cijproject/images/20181009_leaflet.pdf

欧州の19機関、人文・社会科学分野におけるオープンクラウドエコシステム構築のためのプロジェクトSSHOCを開始

2018年9月20日、欧州研究図書館協会(LIBER)は、欧州の他の18機関とともに、人文・社会科学分野(SSH)におけるオープンクラウドエコシステム構築のためのプロジェクトSSHOC(Social Sciences & Humanities Open Cloud)を2019年1月から開始すると発表しています。

Horizon 2020の枠組みのもとで構築されるプログラムで、人文・社会科学分野のデータ利用者が活用できる、データ・ツール・トレーニングを提供し、機密データの共有・利用のための安全な環境を促すことで、オープンサイエンスのための課題と、 European Open Science Cloud (EOSC)の実現に貢献することを目的としています。

HathiTrust Research Center、HathiTrust搭載資料のテキストデータへのアクセスを、データマイニング等の非商用利用に限り、著作権保護期間中の資料にも拡大

2018年9月20日、HathiTrustは、ポリシーと分析ツールを更新し、HathiTrust Research Center(HTRC)において、データマイニングやコンピューターによる解析といった非商用利用に限り、著作権保護期間中のものも含めて、HathiTrustに搭載された1,670万件分のアイテムのテキストへのアクセスを提供すると発表しました。

人文学オープンデータ共同利用センター(CODH)、 IIIF Curation Platformの公式ページを公開:IIIF Curation Finderの詳細情報も公開

2018年9月19日、人文学オープンデータ共同利用センター(CODH)が、 IIIF Curation Platformの公式ページを公開したと発表しています。

あわせて、IIIF Curation Finderの詳細情報も公開しています。

CODH お知らせ
http://codh.rois.ac.jp/
※2018-09-19欄に「IIIF Curation Platformの公式ページを公開しました。またIIIF Curation Finderの詳細情報を公開しました。」とあります。

IIIF Curation Platform
http://codh.rois.ac.jp/icp/

IIIF Curation Finder(CODH)
http://codh.rois.ac.jp/software/iiif-curation-finder/

欧州研究図書館協会(LIBER)、欧州の研究図書館におけるデジタル人文学への取り組みに関する小調査の結果を公開

2018年8月27日、欧州研究図書館協会(LIBER)が、欧州の研究図書館を対象に実施した、図書館におけるデジタル人文学(DH)への取り組みに関する小規模調査の結果を公開しています。

この調査は2018年4月から7月にかけ、行われたもので、回答館は22館でした。集計結果が公開されているほか、データ公開に同意した17館については個別の回答データも公開されています。

調査ではDH活動への取組の概要、財源、用いているコレクションの種類(ボーンデジタルか否か、自身がデジタル化したものか外部のコレクションか、あるいはメタデータのみか)やライセンスの状況、研究者との協働の状況等が扱われています。

【イベント】第4回日本語の歴史的典籍国際研究集会(7/27-28・立川)

2018年7月27日から28日にかけて、東京都立川市の国文学研究資料館で、同館による第4回日本語の歴史的典籍国際研究集会が開催されます。入場は無料で、聴講も自由です。同会はライブ配信が予定されています。

プログラムは以下の通りです。

●7月27日
・基調講演 「聖語論(ヒエログロシア)から見た道元禅師の和漢言説」
・パネル1 「津軽デジタル風土記 ナビゲーションからコミュニケーションへ」

●7月28日
・パネル2 「比較書誌学の観点による日本古典籍の特質と問題」
・研究報告 「画像解析技術の進展と歴史的典籍への展開」
・パネル3 「古典芸能における身体―ことばと絵画から立ち上がるもの―」
・パネル4 「漢文化圏におけるデジタル化:東アジアの漢文系データベースと人文学研究の最前線」

オーストラリア国立図書館(NLA)が所蔵するオーストラリア先住民の言語を採録したコレクションのデジタルアーカイブが公開

2018年6月11日、オーストラリア国立図書館(NLA)が、“Digital Daisy Bate”を公開しています。

民族学者・ベイツ(Daisy Bates)が採録した、西オーストラリアのオーストラリア先住民(Aboriginal)の言語に関するコレクションをオンラインで利用できるようにしたもので、メルボルン大学芸術学部・オーストラリア研究会議(ARC)・ARCのダイナミックな言語に関する研究拠点(Centre of Excellence for the Dynamics of Language)・NLAの支援を受けて、メルボルン大学のNick Thieberger准教授が作成しました。

古いものでは採録時期が1900年代に遡る2万3,000ページ分のオーストラリア先住民の言語のリストや4,000ページ分のタイプ打ち原稿等がデジタル化され検索・閲覧できるようになっており、検索結果画面では、オリジナルの画像とテキスト・注釈が並べて表示されます。

7月13日にARCが公開したNick Thieberger准教授へのインタビュー記事によると、今回のデジタル化にあたっては、人文科学のテキストの符号化・交換のための規格TEIの技術が用いられているようです。

【イベント】国際ワークショップ「デジタル文献学:東西の対話 ペルセウス・デジタル図書館(西洋古典)とSAT大蔵経DB(仏典)」(7/5・東京)

2018年7月5日、東京大学本郷キャンパスにおいて、科学研究費補助金基盤研究(S)「仏教学新知識基盤の構築―次世代人文学の先進的モデルの提示」主催、東京大学大学院人文社会系研究科人文情報学拠点共済、一般財団法人人文情報学研究所後援の国際ワークショップ「デジタル文献学:東西の対話 ペルセウス・デジタル図書館(西洋古典)とSAT大蔵経DB(仏典)」が開催されます。

同ワークショップではテクストデータベース(テクストDB)の老舗として、30年以上、西洋古典の全文テクストDBへの取組みを続けてきているペルセウス・デジタル図書館のリーダー、Gregory Crane氏と、同じく長年にわたり活動を続けてきている仏典のテクストDB、SAT大蔵経テキストデータベースの技術担当者、永崎研宣氏によるそれぞれの古典テクストDBの紹介を通じ、テクストDBが持てる様々な可能性について検討するとのことです。

参加費は無料で、使用言語は英語です。

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