リソースシェアリング

オーストラリア・ニュージーランド両国の図書館間の資源共有促進を目的としたサービス“Trans Tasman Interlending”(文献紹介)

2017年8月にポーランドのヴロツワフで開催される第83回世界図書館情報会議(WLIC)・国際図書館連盟(IFLA)年次大会での発表資料として、オーストラリア国立図書館(NLA)のモニカ(SZUNEJKO, Monika)氏及びニュージーランド国立図書館(NLNZ)のケイ(FORAN, Kaye)氏による“Linking up Australia and New Zealand: Trans-Tasman collaboration and the evolving resource sharing ecosystem”と題する文献が公開されています。

2006年にオーストラリアとニュージーランドの図書館間での資源共有促進を目的に開発された“Trans Tasman Interlending”の概要と現状をまとめたもので、同サービスは、両国の国立図書館により、VDXソフトをベースとした“Trans-Tasman gateway”を介したシステム間の相互運用や集中型の課金制度により運用されてきました。

米国13大学のコンソーシアムCICが開発したコンソーシアム内ILLシステム“UBorrow”

米国の13大学から構成されるコンソーシアム“Committee on Institutional Cooperation(CIC)”のプロジェクト“UBorrow”が、“Rethinking Resource Sharing Innovation Awards”を受賞しました。同賞は、グローバルなインターネット時代における図書館資源共有の在り方を再考する団体“Rethinking Resource Sharing”の主催している、図書館などにおけるリソースシェアリング(資源共有)を通じてユーザの情報アクセスを改善した個人・機関を表彰するものです。

CICには、イリノイ大学やインディアナ大学など「ビッグ10」と呼ばれる12大学およびシカゴ大学が加盟しています。CICが開発したUBorrowはこのコンソーシアム内での資源共有を効率的に行うための仕組みです。CIC加盟大学の構成員は、CIC内および研究図書館センター(CRL)が所蔵する計9,000万冊の図書に対して、図書館員を介さず直接、貸出リクエストを行うことができるということです。UBorrowのシステムは、Relais社のRelais D2D、CICの蔵書目録、OCLC ILLiadを組み合わせて構築されているようです。

UBorrow

リソースシェアリングにおける優れた取組を表彰する“Rethinking Resource Sharing Innovation Awards”

グローバルなインターネット時代における図書館資源共有の在り方を再考する団体“Rethinking Resource Sharing”が主催する、“Rethinking Resource Sharing Innovation Awards”が自薦・他薦によるノミネートを募集中だそうです。同賞は、図書館などにおけるリソースシェアリング(資源共有)を通じてユーザの情報アクセスを改善した個人・機関を表彰するもので、2011年で4年目になるとのことです。評価においては、ユーザへ与えた影響力、拡張性、持続可能性、他機関で応用できるかどうか、イニシアティブとリスクへの挑戦、などの点が考慮されるそうです。締切は2011年7月31日で、受賞者は9月に行われるInterlending and Document Supply Conferenceで発表されるそうです。

Rethinking Resource Sharing Innovation Awards 2011
http://rethinkingresourcesharing.org/innovation.html

過去の受賞者一覧
http://rethinkingresourcesharing.org/innovation_awards.html

Rethinking Resource Sharing

リソースシェアリングについてのNISOフォーラムの講演資料

米国情報標準化機構(NISO)が10月に開催した、リソースシェアリングについてのフォーラムのプレゼンテーション資料が公開されています。

ILL、ドキュメントデリバリーを中心として、各地域のコンソーシアム活動、リソースシェアリングのためのシステムや規格がテーマとなっています。オープンアクセスや大規模デジタル化の動きなども取り上げられています。

Collaborative Library Resource Sharing: Standards, Developments, and New Models for Cooperating
A NISO Educational Forum
http://www.niso.org/news/events/2008/resshar08/agenda/

参考:

CA1575 - オーストラリア国立図書館における資源共有へ向けての新たな取り組み / 大島薫

オーストラリアは日本の約20倍という広大な面積に人口約2,000万人。国土の大部分は高温で乾燥した内陸の不毛地帯で,国民の84%は大陸の東西の端に広がる沿岸地域の都市部に居住する。オーストラリアではこの人口分布と地理的特性のため,つねに全国的な図書館の総合目録と図書館協力の必…

CA1450 - イリノイ州におけるILL評価プロジェクト / 古賀香織

イリノイ州の大規模図書館26館によって,ILLの評価を行うプロジェクトが実施された。プロジェクトでは,州内の図書館間で貸借されている雑誌論文の特徴を把握し,コレクションの利用状況やその費用対効果を明らかにすることを目的として,1996年7月から1997年5月の11ヶ月間の学術雑誌論文の…

CA1412 - チリにおける大学図書館の協力体制 / 藤代亜紀

1993年,チリ国内の研究者・大学生・専門家に最新情報を提供する民間団体「アレルタ・アル・コノスィミエント(Alerta al Conocimiento:スペイン語で「カレントアウェアネス」というような意味)」が創設された。チリの9大学が設置した,逐次刊行物に関するリソースシェアリングのためのコンソー…

CA1258 - リソースシェアリングに関する仮説検証 / 塩塚理絵

図書館が自館の蔵書だけで提供できるサービスには限界がある。そのため,相互貸借は利用者サービスにとって必要不可欠なものとなっている。近年,日本では大学図書館間でNACSIS-ILLによる相互貸借サービスが発展し,公共図書館では各地域や県域での相互貸借が進展している。また,平成10年…

CA1123 - イリノイ州の共同蔵書構築 / 伊藤直美

出版物が急増・多様化している現在,複数の図書館が協力して,資源の共有を図ることが必要とされている。その有効な手段の一つとして,共同蔵書構築がある。自分のところで,あれもこれもと買い揃えるのではなく,足りない資料を余所のところで分担してもらうという,この効率的な方法…

E443 - 写真で残すオーストラリアの「現在」−NLAとYahoo!の写真バンク

オーストラリア国立図書館(NLA;CA1575参照)とYahoo! Australia & NZは,1月13日付プレスリリースにおいて,オーストラリアの現在の様子を伝える写真を保存するデータバンクを,Yahoo!が運営する画像共有ウェブサイト"Flickr"の中に協同で設置すると発表した。Flickrは現在利用者約200万人,7,000万点…

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