ライセンス契約

スウェーデン・Bibsamコンソーシアム、Springer Nature社とオープンアクセス(OA)出版等に関する契約で合意

2019年6月25日、Bibsamコンソーシアムを代表してライセンス契約の交渉を行っているスウェーデン王立図書館(NLS)は、Springer Nature社とオープンアクセス(OA)出版等に関する契約で合意したと発表しています。

この契約は2019年7月から2021年12月を契約期間とし、スウェーデン国内の4つの研究助成機関(スウェーデン研究評議会(The Swedish Research Council)、Formas、Forte、Vinnova)とBibsamコンソーシアム所属機関のうち31機関が参加しています。研究助成機関がSpringer Nature社のOAジャーナル出版費用の50%を負担することにより、契約参加機関に所属する研究者は、Springer Nature社が発行する576のOAジャーナルで研究成果を発表することができます。対象となるOAジャーナルには、近年スウェーデンの研究者が論文を多く発表している“Nature Communications”や“Scientific Reports”も含まれています。

米・オハイオ州の図書館コンソーシアムOhioLINK、Wiley社とオープンアクセス(OA)出版に関する契約を締結

2019年6月12日、米・オハイオ州の大学図書館等118館で構成されるコンソーシアムOhioLINKは、Wiley社と試験的なオープンアクセス(OA)出版に関する契約を締結したことを発表しました。

この契約により2019年の秋からOhioLINKに所属する研究者は、コンソーシアムが新たに設けたオープンアクセスアカウントをAPC支払のための中央基金として利用することができます。コンソーシアムによるOA化のための中央基金創設は今回のOhioLINKの事例が北米では初めてのことになります。

また、OhioLINKはこの契約によりオープンアクセスアカウントダッシュボードの利用が可能になり、ダッシュボード上で著者からのAPC支払リクエストへの対応やレポート機能による出版状況の確認を行うことができます。

ポーランドの高等教育機関コンソーシアム、Elsevier社とオープンアクセス(OA)プログラムを含む3年間のナショナルライセンス契約を締結

2019年6月13日、ポーランド・ワルシャワ大学(University of Warsaw)所属の研究センターICM(Interdyscyplinarne Centrum Modelowania Matematycznego i Komputerowego:Interdisciplinary Centre for Mathematical and Computational Modelling)は、Elsevier社と3年間のナショナルライセンス契約を締結したことを発表しました。

この契約により、ポーランド国内の500以上の大学と研究機関は、ScienceDirect、SciVal、ScopusといったElsevier社の製品が利用可能になります。また、同社から研究成果のオープンアクセス(OA)出版に関する支援を受けることができます。

この契約に含まれるOAプログラムにより、3年間で3,000本(1年目に500本、2年目に1,000本、3年目に1,500本)の論文のOA化が可能となり、出版にかかる費用はナショナルライセンス料によって賄われます。

米・カリフォルニア大学、学術出版社との転換契約交渉のためのツールキットを公開

2019年6月3日、米・カリフォルニア大学は学術出版社と転換契約(transformative agreements)交渉を行う際のツールキット“Negotiating with scholarly journal publishers: A toolkit from the University of California”の公開を発表しました。

このツールキットは、カリフォルニア大学の教員組織、大学図書館、カリフォルニア電子図書館(CDL)の代表者等で構成され、Elsevier社との契約交渉を担当したThe UC Publisher Strategy and Negotiation Task Forceによって作成されたものです。作成の背景として、Elsevier社との雑誌購読契約交渉の動向が学外からも広く注目を集めたことを挙げ、出版社との雑誌契約再構築に関心のある機関、特に北米の大学図書館員や教員に対して、支援と検討材料を与えることを目的としています。

Springer Nature社、カタール国立図書館(QNL)が組織するコンソーシアムと“Read and Publish”契約の締結で合意

2019年5月27日、Springer Nature社は、カタール国立図書館(QNL)と3年間の“Read and Publish”契約の締結で合意したと発表しています。

QNLは、コンソーシアムを組織しており、コンソーシアム参加機関の研究者は、同社の2,250誌にアクセスできるほか、1,850誌を超すハイブリッドジャーナルで無料で論文を公表することができます

同社の発表によれば、欧州以外の国で同社と同種の契約を締結したのは初めてとのことです。

欧州大学協会(EUA)、欧州の大学におけるビッグディール契約に関する調査報告書の第2版として“2019 Big Deals Survey Report”を公開

2019年5月13日、欧州大学協会(EUA)が、欧州の大学におけるビッグディール契約に関する調査報告書“2019 Big Deals Survey Report: An Updated Mapping of Major Scholarly Publishing Contracts in Europe”の公開を発表しました。本報告書は2018年4月に公開された報告書をアップデートした第2版に当たります。

調査対象には、2017年から2018年に欧州30ヵ国の31のコンソーシアムが、Elsevier社、Springer Nature社、Taylor & Francis社、Wiley社、アメリカ化学会(American Chemical Society)の5大主要出版社と締結した167のビッグディール契約が含まれています。報告書では以下のような調査結果が示されています。

大学図書館コンソーシアム連合(JUSTICE)、2018年度に実施した論文公表実態調査の結果を公開

2019年5月10日、大学図書館コンソーシアム連合(JUSTICE)は、2018年度にSPARC Japan運営委員会と共同で実施した論文公表実態調査の調査結果を公開したことを発表しました。

同調査は、Web of Science(WoS)から2017年に抽出した、日本の機関に所属する著者が2012年から2016年に発表した論文のデータと、各出版社の価格表やDOAJ (Directory of Open Access Journals)のデータを参照して作成したAPC価格リスト等を用いて、日本の研究機関に所属する研究者の公表論文数・オープンアクセス(OA)率・APC支払推定額を調査したものです。

公表された報告書では調査結果として、公表論文数・OA論文数・APC支払推定額の出版社別・雑誌別・著者所属機関別の集計結果が示されており、APC支払状況の規模感の把握や雑誌購読額の把握によって、今後の新たな契約モデル検討にあたって活用できるものである、としています。

E2135 - 私達の人生を変える図書館:第3次図書館発展総合計画(韓国)

韓国の大統領所属図書館情報政策委員会は,所管官庁を跨いだ館種横断的な図書館政策の審議・調整・策定等を担う大統領直属組織であり,図書館法第14条で,法に準じた効力を持つ図書館発展総合計画を5年ごとに策定することになっている。その委員会が,2019年1月,第3次図書館発展総合計画(以後「第3次計画」)を発表した。第1次計画(2009年から2013年;E797参照),第2次計画(2014年から2018年)に続く2023年までの計画で,第2次計画の成果と課題,近年の情報・技術・社会環境や図書館へのニーズの変化をふまえ策定された。人間疎外・地方消滅・経済の二極化といった社会の変化に市民が適応できるよう,課題に能動的に対応できる図書館制度を構築することが目的である。本稿では,ビジョン「私達の人生を変える図書館」を掲げ,3つのコアバリュー「人への包容性」「空間の革新性」「情報の民主性」のもと,4つの戦略目標に13の中心的課題((1)から(13)を付与),36の推進課題を配置した第3次計画について戦略目標ごとに見ていきたい。

韓国・教育部、「2019年度学術資源共同管理体系構築事業施行計画」を公表

2019年4月23日、韓国・教育部が、「2019年度学術資源共同管理体系構築事業施行計画」を公表しました。

大学における学術資源の共同活用及び大学図書館の機能強化を支援するため、「大学図書館振興総合計画(2019~2023)」に基づいて、学術情報の流通及び共同活用体系や、大学の研究と教育を効率的にサポートすることが策定の目的です。

計画の方向性として、

・大学図書館統計の信頼度向上及び連携機関による共同活用
・ニーズに基づいた教育課程の運営による大学図書館の専門人材の能力向上
・大学図書館評価体系の改善による図書館振興支援
・外国学術誌支援センターの運営による学術資源共同活用の拡大
・学術DBの大学ライセンス共同契約の採用による予算削減の拡大

があげられています。

ノルウェー・Unitが組織するコンソーシアム、Elsevier社と試験的なナショナルライセンス契約を締結

2019年4月23日、ノルウェー国内の研究機関等の高等教育および研究におけるICTや共同サービスを担当するUnit(Direktoratet for IKT og fellestjenester i høyere utdanning og forskning:Norwegian Directorate for ICT and Joint Services in Higher Education and Research)は、Unitが組織するノルウェーの高等教育・研究のためのコンソーシアムとElsevier社が試験的なナショナルライセンス契約を締結したことを発表しました。

契約期間は2年間で、ノルウェー国内の7つの大学と39の研究機関は、この契約により、Elsevier社や提携学会等が出版するジャーナルへアクセス可能な他、所属する研究者は自身の研究成果をOAで出版することができます。

また、Unitとエルゼビア社は、ノルウェー研究組織の需要に即して、さらにエルゼビア社のOA提供が改善されるように、共同してこの試験的なライセンス契約の監視等を行う、としています。

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