フィンランド

欧米4か国で実施されたフェイクニュースに対する意識調査についての報告書が公開される

2017年10月24日、英国のロイタージャーナリズム研究所(Reuters Institute for the Study of Journalism:RISJ)は、米国、英国、スペイン、フィンランドで調査した国民のフェイクニュースに対する意識調査についての報告書““News you don’t believe”: Audience perspectives on fake news”を公開しました。RISJは、英・オックスフォード大学の政治・国際関係学部(Department of Politics and International Relations)に拠点を置く、世界のメディアの動向等を調査する研究団体です。

同報告書は、2017年の上半期に米国、英国、スペイン、フィンランドの4か国で行った、フォーカスグループインタビューによる調査とオンラインニュースの利用者への調査をまとめたものです。調査結果からフェイクニュースは狭義にはねつ造されたニュースであるが、ニュースメディア・政治家・プラットフォームといった広範な情報環境への不満があることが示唆されたとしています。また、ねつ造されたニュースに取り組むことは重要であるが、それだけでは人々の情報環境への不満といった問題は解消されないと、述べています。

ハイブリッドオープンアクセスの成長(文献紹介)

オープンアクセス(OA)雑誌PeerJに、2017年9月29日付けで、2009年から2016年にかけてのハイブリッドOA(有料型雑誌掲載論文について、追加費用を支払うことでOAとするモデル)の成長状況を調査した論文”Growth of hybrid open access, 2009–2016”が掲載されています。著者はフィンランド・Hanken School of EconomicsのBo-Christer Björk氏です。

この論文ではハイブリッドOAモデルを採用している雑誌の数や、実際にハイブリッドOAとして公開されている論文数について調査した結果が報告されています。ハイブリッドOAを採用している雑誌は2009年に2,000誌前後であったのが2016年には約10,000誌に、ハイブリッドOA論文は2009年に8,000本程度であったものが2016年には45,000本程度にと、大きく成長していると見積もられています。特にヨーロッパにおいて、複数の研究助成機関がOAにかかるAPC(論文処理加工料)の集中処理スキーマを開始した、2014年から顕著にハイブリッドOA論文数が増加しているとのことです。

国際図書館連盟、インフォグラフィック「偽ニュースの見極め方」の世界の図書館での活用例を紹介するレポートを公開

2017年8月20日、国際図書館連盟(IFLA)が、2017年2月に公開したインフォグラフィック「偽ニュースの見極め方」(How to Spot Fake News)の世界の図書館での活用例を紹介するレポート“How to Spot Fake News Using the IFLA Infographic in Libraries”を公開しました。

ベトナム・ダナン大学図書館の図書館員が情報リテラシーの授業で活用した事例、マレーシアの公共図書館がパソコンの近くにポスターとして掲示した事例のほか、フィンランド、ジョージア、ドイツ、メキシコ、ナイジェリア、香港、スウェーデン、英国、米国での活用例が紹介されています。

Real Solutions to Fake News: How Libraries Help(IFLA,2017/8/20)
https://www.ifla.org/node/11584

フィンランドの研究者グループ、Elsevier社の雑誌の編集・査読へのボイコット運動を実施中

フィンランドの研究者グループが、専用ウェブサイト“No deal, no review”を開設し、Elsevier社の雑誌の編集・査読をボイコットする運動を実施しています。

同国では、図書館コンソーシアム“FinELib”を支援することを目的に、2016年11月からウェブサイト“Tiedonhinta.fi”で実施されていた、学術雑誌の公正な価格とオープンアクセス(OA)促進のための、出版社との継続的な交渉を請願するオンラインでの署名活動において、2,700人以上の研究者からの署名が集まりました。署名者の2/3にあたる1,800人以上が、交渉が決裂し、購読が終了した際には、出版社をボイコットする覚悟ができていると表明しているとのことです。

その後、Wiley社、米国化学会(ACS)との交渉は進展しましたが、Elsevier社との交渉は進捗が見られないため、交渉を支援するため、今回実施されるものです。

ウェブサイトでは、世界からの署名を受け付けています。

OCLC Researchと欧州研究図書館協会、欧州の研究情報管理基盤での永続的識別子の採用と統合に関する共同調査を開始

2017年6月13日、OCLC Researchと欧州研究図書館協会(LIBER)は、欧州の研究情報管理基盤での永続的識別子(PIDs)の採用と統合に関する共同調査を開始すると発表しています。

欧州の研究情報管理の単館での実装に関する既存の研究を補完し、拡張することで、大学・研究図書館の指導者に、組織・グループ・国家・多国籍規模での研究情報管理の新たな動向や課題に対する有益な洞察を提供する事を目的としています。

永続的識別子の採用と統合や、曖昧さの解消や相互運用性の支援における役割に着目して、フィンランド・ドイツ・オランダ3か国での研究情報管理の実践を調査することで、国家規模での研究情報管理基盤や研究情報管理の実践、永続的識別子統合の具体例の事例研究を行ないます。

OCLC Research and LIBER to launch collaborative information management study(OCLC,2017/6/13)
http://www.oclc.org/en/news/releases/2017/201716dublin.html

ヘルシンキ市立博物館、写真コレクションの一部をCC BYライセンスで公開

2017年4月26日、フィンランドのヘルシンキ市立博物館が、デジタル化した高精細の写真コレクション4万5千点をCC BYライセンスで公開したと発表しています。

同館所蔵の写真コレクションの一部で、今回今回されたものには、19世紀から21世紀までの写真が含まれ、最も古いものでは1840年代の写真があります。

ワード検索のほか、美術館が作成したアルバムの閲覧や、自身のアルバムの作成が可能で、現在はフィンランド語のみの対応ですが、今後さらなる開発が予定されていると紹介されています。

また、適切な価格で、コレクション内の写真を活用したポスターや絵葉書を注文することができるようにもなっています。

フィンランド、「持続可能な開発のための2030アジェンダ」達成のための国家開発計画を発表:公共図書館を市民権・多様性・民主主義を促進するものとして位置付け

2017年2月2日、フィンランドが、国連「持続可能な開発のための2030アジェンダ」達成のための国家開発計画を発表しました。

フィンランド図書館協会の理事長Rauha Maarno氏が、国際図書館連盟(IFLA)のウェブサイトに寄稿した記事によると、同計画では、公共図書館は、市民権・文化の多様性・民主主義を促進するものとして位置付けられているとのことです。

2017年1月に改正された図書館法でも、図書館は、民主主義を構築し、社会の対話と繋がりを進展させるものとして位置付けられており、フィンランド図書館協会では、持続可能な開発に関する国の委員会とも連絡を取って会合を開催したり、国内のNGOの活動にも積極的に関与したり、政府の計画や文書を図書館に紹介したりするなどの活動を行なってきたとのことです。

Libraries included in the recently published Finnish National Development Plan(IFLA,2017/2/22)
http://www.ifla.org/node/11226

E1880 - オープンサイエンスの潮流と図書館の役割<報告>

2016年11月15日,国立国会図書館(NDL)東京本館で国際シンポジウム「オープンサイエンスの潮流と図書館の役割」が開催された。本シンポジウムは,欧州の研究図書館や国立図書館でのオープンサイエンスに対する取組の現状を踏まえ,日本におけるオープンサイエンスの在り方と図書館が果たすべき役割を考えることを目的としたものであり,当日は研究者や図書館員など200名を超える参加があった。...

台湾やペルーでも、2017年からElsevier社の電子ジャーナルの閲覧が不可能に

台湾の図書館コンソーシアムCONCERTは、Elsevier社と、2017年のライセンス契約において契約料を下げるよう交渉していましたが、台湾の大学図書館の75%以上が同社の提案を拒否したことにより、交渉が決裂したと発表しています。

CONCERTでは、Google Scholor、図書館間貸出し、郵送複写サービス、学術コミュニティのネットワークを通じた学術情報資源へのアクセスを提案しています。

台湾科技大学においては、当初、2016年末までCONCERTを支持するとともに、2017年1月からはElsevier社と個別交渉することを予定していましたが、台湾教育部の政策や、他の大学との友好精神にもとづき、他の大学とともに、交渉をしないと決めたと発表しています。同大学では、影響を最小限に抑えるため、代替計画を策定し、教職員を支援するとしています。

2016年12月23日付けのNatureオンライン版記事では、ペルーにおいても、政府が国立科学技術委員会(CONCYTEC)に対して、アクセスに必要な経費を支出しないため、2017年からElsevier社製品へのアクセスできなくなることが紹介されています。

Google特許検索に、日本を含め世界11か国の特許関連資料が追加

2016年8月30日、Googleは、Google特許検索に、世界11か国からの4,100万を超える特許に関する資料を追加したと発表しています。

今回検索対象となったのは、日本、韓国、英国、スペイン、フランス、ベルギー、ロシア、オランダ、フィンランド、デンマーク、ルクセンブルクの特許及び特許出願書類です。

今回の追加により、世界の17の特許当局からの8,700万を超える特許関連資料を利用できるようになりました。

11 New Countries Available in Google Patents (Gogle Public Policy Blog,2016/8/30)
https://publicpolicy.googleblog.com/2016/08/11-new-countries-available-in-google.html

Google 特許検索
https://patents.google.com/

参考:
Google、米国の特許検索“Google Patents Search”を開始
Posted 2006年12月15日
http://current.ndl.go.jp/node/5075

Google特許検索に中国、ドイツ、カナダ、世界知的所有権機関(WIPO)の特許関連資料が追加

ページ