フィンランド

フィンランドの研究者グループ、Elsevier社の雑誌の編集・査読へのボイコット運動を実施中

フィンランドの研究者グループが、専用ウェブサイト“No deal, no review”を開設し、Elsevier社の雑誌の編集・査読をボイコットする運動を実施しています。

同国では、図書館コンソーシアム“FinELib”を支援することを目的に、2016年11月からウェブサイト“Tiedonhinta.fi”で実施されていた、学術雑誌の公正な価格とオープンアクセス(OA)促進のための、出版社との継続的な交渉を請願するオンラインでの署名活動において、2,700人以上の研究者からの署名が集まりました。署名者の2/3にあたる1,800人以上が、交渉が決裂し、購読が終了した際には、出版社をボイコットする覚悟ができていると表明しているとのことです。

その後、Wiley社、米国化学会(ACS)との交渉は進展しましたが、Elsevier社との交渉は進捗が見られないため、交渉を支援するため、今回実施されるものです。

ウェブサイトでは、世界からの署名を受け付けています。

OCLC Researchと欧州研究図書館協会、欧州の研究情報管理基盤での永続的識別子の採用と統合に関する共同調査を開始

2017年6月13日、OCLC Researchと欧州研究図書館協会(LIBER)は、欧州の研究情報管理基盤での永続的識別子(PIDs)の採用と統合に関する共同調査を開始すると発表しています。

欧州の研究情報管理の単館での実装に関する既存の研究を補完し、拡張することで、大学・研究図書館の指導者に、組織・グループ・国家・多国籍規模での研究情報管理の新たな動向や課題に対する有益な洞察を提供する事を目的としています。

永続的識別子の採用と統合や、曖昧さの解消や相互運用性の支援における役割に着目して、フィンランド・ドイツ・オランダ3か国での研究情報管理の実践を調査することで、国家規模での研究情報管理基盤や研究情報管理の実践、永続的識別子統合の具体例の事例研究を行ないます。

OCLC Research and LIBER to launch collaborative information management study(OCLC,2017/6/13)
http://www.oclc.org/en/news/releases/2017/201716dublin.html

ヘルシンキ市立博物館、写真コレクションの一部をCC BYライセンスで公開

2017年4月26日、フィンランドのヘルシンキ市立博物館が、デジタル化した高精細の写真コレクション4万5千点をCC BYライセンスで公開したと発表しています。

同館所蔵の写真コレクションの一部で、今回今回されたものには、19世紀から21世紀までの写真が含まれ、最も古いものでは1840年代の写真があります。

ワード検索のほか、美術館が作成したアルバムの閲覧や、自身のアルバムの作成が可能で、現在はフィンランド語のみの対応ですが、今後さらなる開発が予定されていると紹介されています。

また、適切な価格で、コレクション内の写真を活用したポスターや絵葉書を注文することができるようにもなっています。

フィンランド、「持続可能な開発のための2030アジェンダ」達成のための国家開発計画を発表:公共図書館を市民権・多様性・民主主義を促進するものとして位置付け

2017年2月2日、フィンランドが、国連「持続可能な開発のための2030アジェンダ」達成のための国家開発計画を発表しました。

フィンランド図書館協会の理事長Rauha Maarno氏が、国際図書館連盟(IFLA)のウェブサイトに寄稿した記事によると、同計画では、公共図書館は、市民権・文化の多様性・民主主義を促進するものとして位置付けられているとのことです。

2017年1月に改正された図書館法でも、図書館は、民主主義を構築し、社会の対話と繋がりを進展させるものとして位置付けられており、フィンランド図書館協会では、持続可能な開発に関する国の委員会とも連絡を取って会合を開催したり、国内のNGOの活動にも積極的に関与したり、政府の計画や文書を図書館に紹介したりするなどの活動を行なってきたとのことです。

Libraries included in the recently published Finnish National Development Plan(IFLA,2017/2/22)
http://www.ifla.org/node/11226

E1880 - オープンサイエンスの潮流と図書館の役割<報告>

2016年11月15日,国立国会図書館(NDL)東京本館で国際シンポジウム「オープンサイエンスの潮流と図書館の役割」が開催された。本シンポジウムは,欧州の研究図書館や国立図書館でのオープンサイエンスに対する取組の現状を踏まえ,日本におけるオープンサイエンスの在り方と図書館が果たすべき役割を考えることを目的としたものであり,当日は研究者や図書館員など200名を超える参加があった。...

台湾やペルーでも、2017年からElsevier社の電子ジャーナルの閲覧が不可能に

台湾の図書館コンソーシアムCONCERTは、Elsevier社と、2017年のライセンス契約において契約料を下げるよう交渉していましたが、台湾の大学図書館の75%以上が同社の提案を拒否したことにより、交渉が決裂したと発表しています。

CONCERTでは、Google Scholor、図書館間貸出し、郵送複写サービス、学術コミュニティのネットワークを通じた学術情報資源へのアクセスを提案しています。

台湾科技大学においては、当初、2016年末までCONCERTを支持するとともに、2017年1月からはElsevier社と個別交渉することを予定していましたが、台湾教育部の政策や、他の大学との友好精神にもとづき、他の大学とともに、交渉をしないと決めたと発表しています。同大学では、影響を最小限に抑えるため、代替計画を策定し、教職員を支援するとしています。

2016年12月23日付けのNatureオンライン版記事では、ペルーにおいても、政府が国立科学技術委員会(CONCYTEC)に対して、アクセスに必要な経費を支出しないため、2017年からElsevier社製品へのアクセスできなくなることが紹介されています。

Google特許検索に、日本を含め世界11か国の特許関連資料が追加

2016年8月30日、Googleは、Google特許検索に、世界11か国からの4,100万を超える特許に関する資料を追加したと発表しています。

今回検索対象となったのは、日本、韓国、英国、スペイン、フランス、ベルギー、ロシア、オランダ、フィンランド、デンマーク、ルクセンブルクの特許及び特許出願書類です。

今回の追加により、世界の17の特許当局からの8,700万を超える特許関連資料を利用できるようになりました。

11 New Countries Available in Google Patents (Gogle Public Policy Blog,2016/8/30)
https://publicpolicy.googleblog.com/2016/08/11-new-countries-available-in-google.html

Google 特許検索
https://patents.google.com/

参考:
Google、米国の特許検索“Google Patents Search”を開始
Posted 2006年12月15日
http://current.ndl.go.jp/node/5075

Google特許検索に中国、ドイツ、カナダ、世界知的所有権機関(WIPO)の特許関連資料が追加

カラオケブースを設置するフィンランドのティックリラ図書館(記事紹介)

2016年8月10日付けのBBC NEWSで、フィンランドの南部のウーシマー県ヘルシンキ郡ヴァンター市にあるティックリラ図書館が取り上げられています。

報道によると、2016年はじめに同館はカラオケブースを設置したとのことで、約3,300曲のリストが同館のウェブサイトに掲載されています。

防音ブースとなっており、誰からも批判されることなく、また、お酒を飲むバーなどではなく、誰でも歌を歌える場所を提供するものとなっています。

Finland library installs karaoke booth(BBC NEWS, 2016/8/10)
http://www.bbc.com/news/blogs-news-from-elsewhere-37034264

Karaokea kirjastossa(Helmet)
http://www.helmet.fi/fi-FI/Musiikki/Uutta_musiikissa/Karaokea_kirjastossa

Tikkurilan kirjastossa joka paiva on karaokepaiva: "Moni on huomannut, etta laulaminen on mukavaa ilman alkoholiakin"(Yle Uutiset, 2016/8/9)

フィンランドの大学・研究機関における学術雑誌購読費用の詳細が公開される 出版者ごとの詳細までの公開は世界初?

フィンランドの大学・研究機関が、2010-2015年に学術雑誌購読のために支出した費用の詳細を、同国の教育文化省のオープンサイエンス推進担当部門、Open Science and Research Initiativeが公開しています。各機関が対象期間中の毎年、どの出版者に対し何ユーロ支出したかをCSV形式で公開しており、一国単位で、出版者ごとの詳細な金額まで公開するのは世界初とのことです。

今回公開されたデータは元々、2014年にOpen Knowledge Foundationのフィンランドにおける地域グループ、Open Knowledge Finlandが大学等に対して直接、公開を要求していたものでした。出版者から契約違反を訴えられることを恐れた大学等は公開を拒否しましたが、公開要求者らが行政裁判所に訴え、行政裁判所が購読契約費用は公開すべきデータであると認めたことにより、今回の公開に至ったとのことです。

今回公開されたデータによれば、フィンランド全体では2010-2015年の期間中、平均して毎年2,200万ユーロを学術雑誌購読に費やしており、2011年以降毎年、支出金額は増額していました。

人文・社会科学分野におけるaltmetricsの可能性・課題・技術(記事紹介)

2016年8月に開催される第82回世界図書館情報会議(WLIC)・国際図書館連盟(IFLA)年次大会の資料として、フィンランドのヘルシンキ大学図書館のJohanna Lahikainen氏による“Altmetrics in Social Sciences and Humanities: Possibilities, Challenges, and Experiences”と題する記事が公開されています。

ヘルシンキ大学図書館が、EBSCO社の研究成果評価分析ツール“PlumX”を用いて2015年に実施したaltmetricsの試験結果の概要が述べられており、英語で執筆される医学・自然科学分野に対し、人文・社会科学分野の文献はフィンランド語・スウェーデン語といった現地の言語で執筆されるため、医学・自然科学分野ほどは評価ツールが効果的に機能しなかったことが述べられています。

そして、そのような分野に適したaltmetricsツールを作成することが重要であるとし、その解決策として、フィンランド語の雑誌へのDOIの付与、ORCIDの採用、2016年中に運営が開始される研究成果登録簿・データウェアハウスである“VIRTA”とAltmetrics社のaltmetricsデータの統合などが指摘されています。

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