研究図書館

Library Publishing Coalition(LPC)、大学・研究図書館の出版活動に関するダイレクトリーの2019年版を公開

2018年11月29日、図書館による出版活動を進める大学図書館のイニシアティブ“Library Publishing Coalition”(LPC)が、大学・研究図書館の出版活動に関するダイレクトリー“Library Publishing Directory”の2019年版の公開を発表しました。

PDF版、EPUB版での公開のほか、掲載情報を検索できるオンラインデータベースも提供されています。

ダイレクトリーには、米国・カナダ・英国・オーストラリア・ドイツ・アイルランド・スウェーデン・ルーマニア・イタリア・カザフスタンの138の大学・研究図書館での出版活動について、各館ごとの担当部署、ウェブサイト、出版活動の概観、職員数、財源、OAのタイトル数、出版媒体、分野、査読誌の割合、APCが必要な学術雑誌の割合、出版プラットフォーム、デジタル保存戦略等がまとめられています。

米・Ithaka S+R、イシューブリーフ“Scholars ARE Collectors: A Proposal for Re-thinking Research Support”を公開

2018年11月28日、米・Ithaka S+Rが、イシューブリーフ“Scholars ARE Collectors: A Proposal for Re-thinking Research Support”を公開しました。

同報告書では、近年の大学における研究支援サービスは特定の研究課題やコンテンツに取り組む際の研究者支援に焦点があてられているものの、対象が拡大ししばしば資金提供が不十分であることから、効果的な研究支援サービスの実施には、研究者の研究方法の総体を反映させるような仕組みの構築が必要であると指摘します。

そして、学者を研究者として識別するものは、研究の過程で多様なコンテンツを集め管理する収集家であるとし、学者のコレクションの定義、現在の収集課題やニーズの概観、収集を支援するための現状調査を行ない、同分野における学術機関の今後について検討しており、大学が進化する研究環境に動的に対応・支援する事に引き続き取り組むには、研究支援のための新たな中央集権的な原則を確立することが不可欠であるとしています。

欧州研究図書館協会(LIBER)、研究データリポジトリの“FAIRness”の実態に関するアンケート調査を実施中

2018年11月27日、欧州研究図書館協会(LIBER)の研究データ管理に関するワーキンググループが、研究データリポジトリの“FAIRness”の実態に関するアンケート調査の実施を発表しています。

同調査は、リポジトリや搭載されているデータの“FAIRness”に関する分析、FAIR原則遵守のための勧告リストの作成、FAIR原則の定義や遵守に関する誤解の分析、リポジトリ関係者にとってのFAIR原則の遵守と重要性が複雑であることの分析が目的とされています。

リポジトリ管理者や図書館員向けの40項目からなるアンケートと、リポジトリの開発や保守を担当する技術スタッフ向けの25項目からなるアンケート2種類が実施されています。

〆切は2018年末までとなっており、2019年1月にデータの統合・分析が行われます。

Data Repository Survey: Please Share Your Views(LIBER,2018/11/27)
https://libereurope.eu/strategy/digital-skills-services/

米・ジョンズホプキンス大学、ハーバード大学やマサチューセッツ工科大学(MIT)と連携し、助成機関と所属機関のOAポリシーに則った研究成果公開を支援するアプリケーションを開発

2018年11月13日、米国のジョンズホプキンス大学Sheridan図書館は、米・ハーバード大学のOffice for Scholarly Communicationや米・マサチューセッツ工科大学(MIT)図書館と連携し、研究者が助成機関と所属機関の双方のオープンアクセス(OA)ポリシーに準じているかを同時に確認できるウェブアプリケーションPublic Access Submission System(PASS)の開発を行うことを発表しました。

2018年7月、PASSはジョンズホプキンス大学のOAポリシー策定の一環として始まりました。同学のブログでは研究者は助成機関と所属機関内のOAポリシーに従った研究成果公開を、個別に行っている現況を指摘し、PASSを用いるとPubMedCentralと機関リポジトリに論文を同時に登録することが可能であると述べています。PASSは自動的にDOIに基づいてメタデータフィールドを完成させ、助成金の情報を論文に添付し、自由記述欄への入力の支援等を行うとしています。

PASSはオープンソースでGitHubに公開されています。2019年春には試行プログラムを実施する予定で、ハーバード大学は保健科学分野で、MITは生命科学分野でテストを行う予定です。

英・JiscとElsevier社、Publications RouterへのScienceDirectのメタデータの提供に関して合意

2018年11月26日、Elsevier社は、英・Jiscと、研究評価の枠組であるREFにおけるオープンアクセス(OA)の基準を履行する機関の共同支援に関して合意したと発表しました。

2016年のScienceDirectのコンポーネントに関する合意を更新するもので、ScienceDirectに搭載された論文・ジャーナルのメタデータ(受理日、エンバーゴ、助成金ID等)を、Elsevier社のAPIを介して、JiscのPublications Routerにより、各機関の機関リポジトリからアクセスできるようにするもので、カスタマイズしたフィードを入手することも可能です。

各機関では、それらのメタデータを図書館システムや機関リポジトリに取り込むことで、所属研究者の出版活動を深く洞察し、OAポリシーを遵守するための措置を講じることができるようになるとしています。

これにより、既にPublications Routerを通じて通知・転送されているものとあわせて、74%の英国の著者の論文を把握できるようになると発表されています。

欧州研究図書館協会(LIBER)、資金提供者、研究機関や大学図書館等がオープンサイエンス促進のために果たし得る役割を述べたレポート“A Vision for Open Science”を公開

2018年11月19日、欧州研究図書館協会(LIBER)は、資金提供者、研究機関や大学図書館等がオープンサイエンス促進のために果たし得る役割を述べたレポート“A Vision for Open Science”を公開しました。

2018年7月にフランス・リールで開催されたLIBERの第47回年次大会におけるワークショップ“Research Institutions and Libraries and the role of Funders in the European Open Science Cloud”での議論を踏まえて作成されたもので、オープンサイエンスが標準となる未来を実現するためには、各キー・プレイヤーの協調・協力が必要であると強調されています。

A Vision for Open Science(LIBER)
https://libereurope.eu/blog/2018/11/19/a-vision-for-open-science/

北米の研究図書館センター(CRL)、2018年にCLOCKSSに行った監査の結果を公開

2018年11月7日、北米の研究図書館センター(Center for Research Libraries: CRL)が、電子ジャーナルのアーカイブプロジェクトCLOCKSSに対して2018年に行った監査結果のレポートを公開しました。

主に「信頼できるデジタルリポジトリのための監査及び認証(Trustworthy Repositories Audit & Certification:TRAC)」のチェックリストに基づいて行われたもので、2013年9月から2014年5月まで行われた前回監査に続き、今回の監査においてもCLOCKSSは電子ジャーナルについての信頼できるリポジトリ(trustworthy digital repository)であると認証されたと発表しています。

前回監査では、プロジェクトが終了した場合の後継計画が策定されていないことが課題の一つとなっていましたが、CLOCKSSは2018年11月に後継計画の策定を発表しています。今回の監査では前回の監査よりも高い評価が与えられていますが、CRLはこの点を高評価につながった重要な要素として挙げています。

北米研究図書館協会(ARL)が報告書シリーズ“SPEC Kit”第361号を公開:アウトリーチ活動がテーマ

2018年11月6日、北米研究図書館協会(ARL)が報告書シリーズ“SPEC Kit”第361号を刊行しました。

アウトリーチの活動のタイプや実施対象、資金調達やスタッフ、企画、図書館外との協働等について会員館に調査が行われ、アウトリーチ活動の定義や、活動を主導する主体、プログラムの効果の測定方法等の点からまとめられています。

報告書では調査結果の他に、アウトリーチの使命と目的に関する声明や、プログラム、イベントの企画書、成果報告、職務記述書といった文書類の実例が紹介されています。

Outreach and Engagement, SPEC Kit 361, Published by ARL(ARL,2018/11/6)
https://www.arl.org/news/arl-news/4670-outreach-and-engagement-spec-kit-...

英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)・英国国立公文書館(TNA)・Jisc、特別コレクションの引用方法の一貫性・正確性の改善に関する課題・条件、及び、引用データの効率的な収集に必要な戦略やツールについて考察した報告書を公開

2018年11月1日、英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)は、英国国立公文書館(TNA)・Jiscと共同で実施した、現在の特別コレクション(Unique and Distinct Collections:UDC)の引用方法の一貫性や正確性の改善に関する課題や条件及び、引用データの効率的な収集に必要な戦略やツールについて考察した報告書“Citation Capture: Enhancing Understanding of the Use of Unique and Distinct Collections within Academic Research”を公開しました。

引用方法を標準化することでアーキビスト・図書館員等が利用状況を把握し、情報に基づく意思決定を容易にすることや、資金調達の際に事実に基づく評価指標を提供できるようにすることが目的とされています。

図書館の所蔵資料共有のためのオープンソースソフトウェアの共有プラット フォーム構築を目指す“Project ReShare”が創設

2018年11月5日、図書館の所蔵資料共有のためのオープンソースソフトウェアの共有プラットフォーム構築を目指す“Project ReShare”が創設されました。

運営委員会には、米・デューク大学、米国中西部の大学図書館コンソーシアム“Greater Western Library Alliance(GWLA)、デンマークのIndex Data社、モジラ・ファウンデーション、ハンガリー国立セーチェーニ図書館、米・ノースカロライナ州立大学図書館、米・ノースウェスタン大学図書館、“Open Library Environment”(OLE)、米・ペンシルバニア大学図書館コンソーシアム(PALCI)、米・ノースカロライナ州の大学図書館ネットワーク“Triangle Research Libraries Network (TRLN)”、米・シカゴ大学図書館、米・ペンシルバニア大学、米・ヒューストン大学等が参加しています。

同プロジェクトで公開されるソフトウェアは、ユーザー中心設計を重視したモジュラアーキテクチャにより構築されます。利用者はプラットフォームのローカルへのインストール、もしくは、ホスティング・保守のためのベンダーを選ぶことで利用することができます。

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