研究図書館

Ithaka S+RとOCLC Research、共同研究プロジェクト “University Futures; Library Futures”を発表

2017年4月10日、Ithaka S+RがOCLC Researchとの共同研究プロジェクト “University Futures; Library Futures”を発表しています。

高等教育の変化のなかでの研究図書館の未来をテーマとしており、図書館がこれまでのような蔵書量ではなく、サービスを基準に区別した時に何が起こるか、また、その成功のためのモデルはあるかという研究課題のもと実施されます。

University Futures; Library Futures OCLC Research and Ithaka S+R Join Forces on New Research Project(Ithaka S+R,2017/4/10)
http://www.sr.ithaka.org/blog/university-futures-library-futures/

米国図書館協会、米国図書館界の概況についての報告書 (2017年版)及び「2016年に最も批判を受けた図書」を公表

2017年4月10日、米国図書館協会(ALA)が、全米図書館週間にあわせ、米国図書館界の概況をまとめた報告書“State Of America's Libraries Report”の2017年版を公表しています。

報告書では、図書館が、(1)あらゆる種類の情報を質の評価に必要な知識や訓練を利用者に提供していること、(2)幼児のリテラシー・コンピュータスキル・労働力開発支援に大きな役割を果たしていること、(3)資料・プログラム・サービスにコミュニティの多様性を反映させることで住民にとって安全な場所を提供していること、を示しています。

その他、館種別では

・大学図書館
学術コミュニケーション、デジタルアーカイブス、データキュレーション、デジタルヒューマニティーズ、可視化、ボーンデジタルの分野で新しい役割を担いつつある。新興領域として、計量書誌学、オルトメトリクス、e-Learning、custom information solutions、研究データ管理がある。

国立情報学研究所(NII)、「オープンサイエンス基盤研究センター」を新設

国立情報学研究所(NII)は、2017年4月1日付けで、「オープンサイエンス基盤研究センター」を新設しました。

このセンターは、大学や研究機関におけるオープンサイエンス活動を支えるためのICT基盤の構築と運用を行います。研究データも含めた研究成果の「公開基盤」を整備し、また組織や研究分野のリポジトリで公開される膨大な情報を集約・分析した知識情報が検索できる「検索基盤」を構築します。さらに、共同研究者間で研究データ等を構造的に管理し、必要に応じて簡便に公開基盤に登録する機能を提供する「管理基盤」を構築します。これらにより、研究のワークフローを多面的にサポートします。

「オープンサイエンス基盤研究センター」を新設/ICT基盤の構築と運用で日本のオープンサイエンス展開に貢献(NII, 2017/4/3)
http://www.nii.ac.jp/news/2017/0403/

ニュースリリース
http://www.nii.ac.jp/userimg/press_20170403.pdf

米・ITHAKA S+R、大学図書館の指導者層の意識調査2016年版を公開

2017年4月3日、米国のITHAKA S+Rが、大学図書館の指導者層を対象とした意識調査の結果をまとめた“Ithaka S+R US Library Survey 2016”を公開しました。

研究図書館や高等教育機関の指導者層に、図書館長の認識や、彼らが直面しているチャンスや課題についての情報を提供することを目的としており、2016年11月に、米国の4年制大学の図書館長等1,488人に電子メールで調査票を送信し、回答を得た722の結果をまとめたものです。

大学の種類や、館長としての在職年数により、戦略の方向性や優先度、認識している課題、図書館の役割についての考え方に違いがあると紹介されています。

US Library Survey 2016(ITHAKA S+R,2017/4/3)
https://doi.org/10.18665/sr.303066

Library Journal誌、図書館システムの展望に関する特集記事の2017年版を公開

2017年4月3日、Library Journal(LJ)誌(オンライン)が、図書館システムの展望についての特集記事“Library Systems Landscape 2017”を公開しました。2014年から続く、4回目の特集です。

掲載されている記事は6本で、図書館システムの様々な企業や製品について近年の動向をまとめた記事、Equinox Open Library Initiative(元・Equinox Software社)に関する記事、The Library Corporation社の共同創業者へのインタビュー記事、SirsiDynix社がコミュニティにおける図書館の価値を住民に説明する際に図書館に利用してもらうことを目的に作成したアニメに関する記事、研究図書館に勤める図書館員156人を対象に実施したオンライン調査に関する記事、図書館システムのベンダーに関するニュースがまとめられています。

カナダ研究図書館協会による研究データ管理に関するプロジェクト“Portage”が、“Dataverse”を用いた実践コミュニティを創設

2017年3月23日、カナダ研究図書館協会(CARL)による研究データ管理(RDM)に関するプロジェクト“Portage”が、カナダの研究図書館に、RDMの専門知識、サービス、インフラを提供するための図書館界の能力強化を目的とした実践コミュニティを創設すると発表しています。

オープンソースのデータリポジトリ“Dataverse”を用いた実践コミュニティ“Dataverse North Working Group”を立ち上げ、トレーニング、インフラ開発、研究者支援など“Dataverse”を用いた国家規模での戦略やサービスによって対処するための課題や条件を調査するものです。

Call for Participation in the Portage Dataverse North Working Group(Portage,2017/3/23)
https://portagenetwork.ca/news/call-participation-portage-dataverse-north-working-group/

CA1896 - 動向レビュー:共同運用による図書館システム導入の新たな可能性 / 上野友稔,香川朋子,片岡 真

日本の学術機関で運用する図書館システムは、冊子資料の書誌ユーティリティであるNACSIS-CATを中心とした構成により30年以上の歴史を持つ。図書館システムは安定、成熟した状態にある一方、急速に進展した電子リソースの管理やサービスの利活用など、学術情報流通の変化に十分に対応できていない。

OCLC Researchが、研究データ管理の「現実」を調査する報告書シリーズの第1弾を公開

2017年3月30日、OCLC Researchが、研究データ管理(RDM)の「現実」を調査する報告書シリーズ“The Realities of Research Data Management”の第1弾として“A Tour of the Research Data Management (RDM) Service Space”を公開しました。

RDMサービスに関して異なる選択をした世界の4つの研究大学(英・エジンバラ大学、米・イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校、豪・モナシュ大学、蘭・ヴァーヘニンゲン大学)の、計画時の意思決定、開発、導入に焦点をあてた調査で、これらの機関が如何にしてRDMに関する能力を獲得したかを検証しています。

第1弾の報告書では、4大学の事例に加え、北米・欧州・豪州の研究大学におけるRDMサービスを調査し、以下の3つをRDMサービスにおける主要な構成要素として指摘しています。

・教育:研究者や利害関係者に、自身のデータ管理や長期的なキュレーションの仕組みを整える重要性や、時には必要性を伝える。

・専門知識:RDMの課題に取り組む研究者に対して、意志決定の支援やカスタマイズされたソリューションを提供する。

米・図書館情報資源振興財団と英・Jisc、デジタルライブラリや研究データリポジトリの開発に関する連携を発表

2017年3月29日、米・図書館情報資源振興財団(CLIR)が、英・Jiscとの、デジタルライブラリや研究データリポジトリの開発に関する連携を発表しています。

両機関では以下の目標に関して協力することに合意しています。

・将来にわたる“digital empowerment”の可能性を支援するためのデジタルに関する技術や知識の習熟度の向上

・ベストプラクティスや効果的で安定的なツール・アプリの共有などを通じて、デジタルを基礎とした教育プログラムのための品質の良いコンテンツと接続性を促進

・教育、研究の革新、教育と実践のコミュニティの促進、あらゆるデジタルを基盤とした学術成果の相互連携の強化、を支援する一貫した、良く管理されたデジタル環境の開発の促進

Elsevier社とドイツとの全国ライセンス契約交渉、再び不調

2017年3月24日、ドイツ大学長会議(HRK)は、2017年3月23日に行われたElsevier社との契約交渉が不調に終わったことを発表しています。

HRKは学術出版社の出版物に関し、ドイツ全国規模でのライセンス契約を目的とするDEALプロジェクトを主導しています。そのDEALプロジェクトとElsevier社との交渉が決裂したために、ドイツの研究機関は一時同社の電子ジャーナルにアクセスできなくなっていました。2017年2月に電子ジャーナルへのアクセス権は回復されましたが、交渉は引き続き継続されていました。

HRKの会長であるHorst Hippler教授は「5回にわたる交渉を終えて、Elsevier社が(プロジェクトDEALが目指す)ゴールドオープンアクセスに基づく契約を結ぶ気が真剣にあるのか、疑わざるを得ない」とコメントしています。それでもElsevier社が交渉に値する提案を出してくるのであれば、協議は継続していくつもりであるとのことです。

一方、Elsevier社も3月24日に見解を発表しました。HRKが事前の要求とは異なる要求をしてきて、それが満たされない限りは交渉できないと言って同社に提案の機会を与えずに議論を拒否したとして、HRKに交渉に戻るよう求めています。

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