大学図書館

米・テキサス州のコンソーシアム“Texas Digital Library(TDL)”、米・カリフォルニア大学サンディエゴ校図書館との共同による機密データのデジタル保存サービスの計画を発表

2019年7月2日、米・テキサス州の学術図書館等コンソーシアム“Texas Digital Library(TDL)”は、機密データに関する初めての全国的な分散デジタル保存(distributed digital preservation:DDP)サービスについて、米・カリフォルニア大学サンディエゴ校図書館と共同計画を進めていることを発表しました。

米国では、機密データのDDPサービスが提供されておらず、図書館や健康科学センター、文書館の管理下にある、個人を特定可能な情報(personally identifiable information:PII)や個人の健康情報(personal health information:PMI)の損失リスクが高まっており、この計画は機密データ保存サービスの欠如という現在の不備を埋められるように全国的なDDPサービスモデルを展開するものである、としています。

この計画の成果物には、米国での機密データのDDPサービス構築をモデル化したレポート、法的合意事項に関するテンプレート、データ転送に関する技術的要件等が含まれる予定で、TDLとカリフォルニア大学サンディエゴ校のDDPサービスの強化を支援するとともに他のDDPサービスでも同様のサービスが提供できるようにするものである、としています。

英国国立・大学図書館協会(SCONUL)、年次統計を基に英国の研究支援活動における図書館の役割を分析した結果を発表

2019年7月15日、英国国立・大学図書館協会(SCONUL)が、2017年-2018年度の年次統計の公表とあわせ、その分析結果である“Research support offered by UK academic libraries”を発表しました。

同分析は、オープンアクセス(OA)・研究データ管理(RDM)・デジタルリテラシー講習・ジャーナルの購読契約・ILLなど、英国の研究支援活動における図書館の役割に焦点をあてたものです。

主な知見として、

・英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)の会員館や創立年が古い大学は、新しい大学と比較して、職員の勤務時間全体で、5%以上研究支援に費やす傾向がある。

・回答のあったSCONULの会員館の4分の3が機関リポジトリを所管しており、同じく回答のあったうちの半数が、RDMに関して少なくとも一部の責任が図書館にあることを示した。

・ジャーナルの提供は増加しており、その結果、ILLに関する図書館への依存度は低下しているように見え、SCONULの会員館全体の平均の申し込み件数は10年前と比べて56%減少している

をあげ、図書館が学術界を支援できるように多様化し続けていることを指摘しています。

トルコ統計局、2018年の国内図書館統計を公表

2019年7月11日、トルコの政府機関であるトルコ統計局(Turkish Statistical Institute)は、2018年の国内図書館統計を公表しました。

統計では以下の点等が紹介されています。

・トルコ国内の図書館総数は3万1,451であること
・トルコ国立図書館の蔵書数は146万3,488点であること
・トルコ国立図書館の受益者(beneficiaries)は63万3,999人で、2017年より0.6%増加
・公共図書館の登録利用者数は284万504人で、2017年より29.1%増加
・大学図書館の蔵書数は1,760万15点で、2017年より7.4%増加
・公式・非公式の教育図書館(education libraries)の総数は2万9,690で、2017年より12.4%増加

名古屋大学附属図書館、「高木家文書デジタルライブラリー」「伊藤圭介文庫 錦窠図譜の世界」「古典籍内容記述的データベース」搭載の同館所蔵資料の画像にCC BY-SAを適用

2019年7月11日、名古屋大学附属図書館が、「高木家文書デジタルライブラリー」「伊藤圭介文庫 錦窠図譜の世界」「古典籍内容記述的データベース」搭載の同館所蔵資料の画像にクリエイティブコモンズライセンス(CC BY-SA)を適用したことを、名古屋大学特定基金附属図書館支援事業のFacebookで発表しています。

他機関所蔵資料の画像は対象外です。

学術図書等に掲載した場合には、同館に成果物を提供するよう呼び掛けています。

@Nagoya.Univ.info.lib.kikin(Facebook,2019/7/11)
https://www.facebook.com/Nagoya.Univ.info.lib.kikin/posts/677761115983140

早稲田大学図書館、「早稲田大学における電子ジャーナルの利用実態に関するアンケート調査」の調査結果を公表

2019年7月12日、早稲田大学図書館は、「早稲田大学における電子ジャーナルの利用実態に関するアンケート調査」の調査結果を公表しました。

同調査は、全学的な学術情報基盤の維持および発展に関する施策の一環として、同大学に所属する常勤教員・大学院学生・学部学生を対象に行われたものです。概要報告によれば、調査の実施期間は2019 年 3 月 4 日から3 月 22 日までであり、有効回答数は999票でした。

今回の調査により、契約により現在提供されている電子ジャーナルの重要性が改めて浮き彫りとなったとし、特にElsevier社など大手出版社7社との「ビッグディール契約」に基づき提供される学術雑誌等は、同大学の研究・教育を支える学術情報基盤として、分野を問わず必要不可欠であることが確認されたとしています。

【結果報告】早稲田大学における電子ジャーナルの利用実態に関するアンケート調査(早稲田大学図書館, 2019/7/12)
https://www.waseda.jp/library/news/2019/07/12/6828/

九州大学附属図書館、「福岡城下町・博多・近隣古図」のデジタル化画像を高精細化

2019年7月11日、九州大学附属図書館が、公開していた「福岡城下町・博多・近隣古図」のデジタル化画像を高精細化したと発表しています。

同画像はパブリックドメインのため、事前の利用申請は不要であり、無償で、改変・商用利用も含めた自由な利用が可能です。

「福岡城下町・博多・近隣古図」のデジタル化画像を高精細化しました(九州大学附属図書館,2019/7/11)
https://www.lib.kyushu-u.ac.jp/ja/news/26383

参考:
九州大学附属図書館、貴重書等デジタル化画像を追加公開
Posted 2015年11月25日
http://current.ndl.go.jp/node/30055
※[福岡城下町・博多・近隣古図]が公開

米・Open Textbook Network及びCollaborative Knowledge Foundation、オープン・テキストブック作成のためのプラットフォーム構築事業を実施

2019年7月1日、米・ミネソタ大学を中心とする、オープン・テキストブックの高等教育での活用を進めるコミュニティOpen Textbook Network(OTN)が、米国博物館・図書館サービス機構(IMLS)の助成を受けて、オープン・テキストブック作成のためのプラットフォーム構築事業を実施することが発表されています。

この事業は、学術コミュニケーションのオープンな基盤の構築を目指す米国の団体Collaborative Knowledge Foundation(Coko)と連携して実施するもので、Cokoのオープンソースのソフトウェア“Editoria”が用いられます。執筆を支援する機能のほか、教員、図書館員、編集者、査読者等が協同して作業を進めるための機能を持つものになるとしています。

アムステルダム自由大学図書館(オランダ)の植物預かりサービス(記事紹介)

オランダの英語メディアプラットフォームであるIamExpatの2019年7月6日付けの記事で、オランダのアムステルダム自由大学(Vrije Universiteit Amsterdam)の図書館が行っている植物預かりサービスが紹介されています。

学生寮で植物を栽培する学生が増えていることを背景に、夏季休暇期間に寮を不在にする同大学の学生を対象として、栽培している植物を一時的に同館で預かって世話をするというサービスです。世話は同館のスタッフと、休暇中も大学に残る予定の学生が担当します。

記事中では同館のHarm Derks氏によるコメントが紹介されており、同館ではさらにサービス対象を広げることを検討するとあります。

国立大学図書館協会学術情報システム委員会、「これからの学術情報システムに向けてII―アクションプラン検討のための試案に関するレポート―」を公開

2019年7月9日、国立大学図書館協会(JANUL)学術情報システム委員会は、「これからの学術情報システムに向けてII―アクションプラン検討のための試案に関するレポート―」の公開を発表しました。

2018年6月に同委員会が公開した「これからの学術情報システムに向けて―現状・課題・当面の方向性に関するレポート―」が、学術情報システム全体を俯瞰する現状の「見取り図」として作成されたのに対し、今回のレポートは、その現状改善のための具体的なアクションプランを検討するための資料として、解決策の試案を取りまとめたものとなっています。

レポート冒頭の「趣旨」によれば、想定されるアクションプランを前レポートで示した7 つのテーマ(統合的検索システム、印刷体コレクションとメタデータ、ILLサービス、電子リソースとメタデータ、オープンアクセス、オープンデータ、デジタルアーカイブ)に分けて整理しており、全体で 21 のアクションプランを提示しているとあります。

米・カリフォルニア大学、Elsevier社の新規発行論文等へのアクセスが遮断される

2019年7月10日、米・カリフォルニア大学バークレー校は、同日付でカリフォルニア大学からElsevier社の新規発行論文等への直接のアクセスができなくなったことを発表しました。

カリフォルニア大学からElsevier社の雑誌へのアクセスは、2019年2月28日に発表された購読契約の停止後も維持されていましたが、同日付でアクセス遮断が実施されました。

カリフォルニア大学バークレー校図書館は、構成員向けに購読契約停止後のElsevier社発行論文へのアクセス方法を案内する“How to access Elsevier articles”をウェブサイト内に設け、

・ScienceDirectでは2019年以降に新たにElsevier社の雑誌で発行された論文へのアクセスができないこと
・購読契約停止後もScienceDirect上で、過去の発行済論文へのアクセスが引き続き維持される雑誌タイトルと収録範囲を示したExcel形式のリスト
・購読契約停止によりScienceDirect上で、過去の発行済論文へのアクセスが不可能になる雑誌タイトルと収録範囲を示したExcel形式のリスト
・Scopus等を含むElsevier社の電子書籍・データベースに購読契約停止の影響は及ばないこと

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