eサイエンス

eサイエンスにおける図書館サービスをテーマにしたオープンアクセス誌が2011年秋に誕生

2011年秋、査読付きのオープンアクセス誌“The Journal of eScience Librarianship”が誕生するそうです。このジャーナルはマサチューセッツ大学医学部の図書館が季刊誌として発行するもので、対象とする分野は、物理学、生物学、医学におけるデータ研究に関連した図書館サービスの理論と実践とのことです。ジャーナルのウェブサイトは機関リポジトリ用のソフトウェア“Digital Commons”によって作成されているようです。

Journal of eScience Librarianship
http://escholarship.umassmed.edu/jeslib/

Digital Commons
http://digitalcommons.bepress.com/

DuraSpace、研究者が研究データをアーカイブするためのクラウドサービス“Direct-to-Researchers”の開発を発表

米国の非営利団体DuraSpaceが、研究データをアーカイブ・管理するクラウドベースの“Direct-to-Researchers”というサービスを開発していくと発表しました。この新サービスは、現在DuraSpaceが提供しているDuraCloudというサービスを拡張したものという位置づけのようです。DuraSpaceのCEOであるキンプトン(Michele Kimpton)氏は、「研究者は、研究データをアーカイブして助成期間終了後もアクセス可能にしておかなくてはならないというプレッシャーの下にあるが、現在提供されている商用クラウドサービスは彼らのニーズを満足することはできない。我々は、代わりにデータを管理してくれるITスタッフがそばにいないような研究者たちに向けて、安全かつ柔軟にデータを管理するための使いやすいソリューションを提供する」などと語っています。2011年秋に開催予定ワークショップで科学者などのステークホルダーから意見を聞いた上で、“Direct-to-Researchers”に求められる要件を決定し、2013年中にリリースする予定だそうです。

NEWS RELEASE: DuraSpace to Bring Cloud-Based Platform “Direct-to-Researchers”

研究データを公開しているのは誰か? していないのは誰か?(文献紹介)

米国ピッツバーグ大学のHeather A. Piwowar氏による論文“Who Shares? Who Doesn't? Factors Associated with Openly Archiving Raw Research Data”がオープンアクセス誌PLoS ONEで公開されています。論文のアブストラクトからその内容を紹介します。

同論文のテーマは、研究で得られた生データが成果論文の出版後にどれくらい公開されているかというものです。

著者は、DNAマイクロアレイデータを対象に、2000年から2009年にかけて出版された11,603本の論文を機械的に抽出してビブリオメトリクスの手法で調査を行いました。その結果、これらの論文に登場するデータセットのうち25%が公開されていることが分かったそうです。また、2001年のデータの公開率は5%以下だったものの、2007-2009年のものは30-35%と増加していたとのことです。重回帰分析によってデータの公開に前向きな層も浮かび上がり、それらは、過去にデータの公開・再利用をしたことがある、掲載論文がオープンアクセスであるか比較的強いデータ共有ポリシーを持つジャーナルに掲載されている、米国国立衛生研究所(NIH)の助成を受けている、という場合だったそうです。一方、癌や人体実験といった研究分野では消極的だったようです。

北米研究図書館協会、Eサイエンス支援サービスの提供実態を調査

北米研究図書館協会(ARL)が、Eサイエンスの支援サービスの提供実態を調査し、その結果をまとめたレポートをウェブサイト上で公開しています。調査対象はARLのメンバー館で、回答のあった57館のうち44館が、サービスを実施している、あるいは計画している、と回答したとのことです。

E-Science and Data Support Services, Published by ARL(ARLのニュースリリース)
http://www.arl.org/news/pr/escience-12august10.shtml

E-Science and Data Support Services
http://www.arl.org/bm~doc/escience_report2010.pdf

E1041 - ドイツスタディツアー報告 ― 連携と革新

2009年11月22日から11月29日まで,ゲーテ・インスティトゥート(ドイツ文化センター)の主催により,日本とドイツの大学・研究所の図書館員が情報交換を行う,スタディツアーが開催された。日本から,国立情報学研究所(NII),科学技術振興機構(JST),物質・材料研究機構(NIMS),放射線医学総合研究所(NIRS),宇宙航空研究開発機構(JAXA),北海道大学,東北大学,一橋大学,筑波大学,京都大学,九州大学の12名の職員が参加し,ドイツ国立図書館,ゲッティンゲン大学図書館,技術情報図書館,バイエルン州立図書館,マックスプランク電子図書館の5機関を訪問した。主に,オープンアクセス,リポジトリ,電子化,デジタルアーカイブ等について,日独合計約50本のプレゼンテーションが5日間で行われ,活発な意見交換がなされた。本稿では,紙幅の許す範囲でこのツアーについて報告する。...

デジタルリポジトリのコレクションに研究データを加える際のポリシー決定に関するガイド(英国)

英国情報システム合同委員会(JISC)の助成のもと、英国の高等教育機関間で研究データの共有を図るため、その意義についての認識を喚起したり事例・情報を共有したりすることをめざす専門家委員会“DISC-UK(Data Information Specialists Committee - United Kingdom)”が活動を行っています。このDISC-UKが中心となり、エディンバラ、オックスフォード、サウザンプトン、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスの4大学が協同して、機関リポジトリのデータの共有・アーカイビングを行い、データ共有の望ましいモデル・ワークフロー・ツールの開発をめざす“DataShare”プロジェクトが、2007年から2009年まで行われました。

2009年5月、その成果物として、デジタルリポジトリのコレクションに研究データを加える際のポリシー決定に関するガイド“Policy-making for Research Data in Repositories: A Guide”が公表されています。収録するデータ、メタデータ、データの登録、データへのアクセスと再利用、データの保存、データの撤回と継承計画、今後のステップといった構成で、研究データの扱いについて考慮すべき事項が整理されています。

英国の各研究助成機関における、データキュレーションに関するポリシーの状況

英国のデジタルキュレーションセンター(DCC)が2009年4月、芸術人文科学研究評議会(AHRC)など英国の各研究助成機関における、データキュレーションに関するポリシーの状況を調査した結果を発表しています。

Digital Curation Centre: Curation Policies
http://www.dcc.ac.uk//resource/curation-policies/

英国の学術研究データ管理に関する課題は?-UKRDSのフィージビリティに関する国際会議

2009年2月26日にロンドンで開催された、英国研究データサービス(UKRDS)のフィージビリティに関する国際会議の資料が公開されています。

UKOLN | Events | A national research data infrastructure for the UK Conference | February 2009 | Programme
http://www.ukoln.ac.uk/events/ukrds-2009/programme/

UKOLN | Events | A national research data infrastructure for the UK Conference | February 2009 | Home Page
http://www.ukoln.ac.uk/events/ukrds-2009/

英・米・加の4研究機関が合同で、大規模データ解析を利用した人文・社会科学の共同研究を募集

英国情報システム合同委員会(JISC)、米国の全米人文基金(NEH)、全米科学財団(NSF)、カナダの社会科学・人文科学研究評議会(SSHRC)の4機関がこのほど合同で、大規模データ解析を利用した人文・社会科学の国際共同研究を促進するプロジェクト“Digging into Data Challenge”を立ち上げ、助成対象の研究の公募を開始しました。

Digging into Data Challenge
http://www.diggingintodata.org/

International Challenge launched: 'Digging into Data’ : JISC
http://www.jisc.ac.uk/Home/news/stories/2009/01/diggingfordata.aspx

NII、機関リポジトリとeサイエンスに関する文献の日本語訳を公開

国立情報学研究所(NII)が、英国ロンドン大学における機関戦略へのデジタルリポジトリの組み込みの事例を紹介した文献と、北米研究図書館協会(ARL)による各大学学長・ディレクター等向けにeサイエンスの論点を解説した文献とを日本語訳し、公開しています。

未来を見つめて:ロンドン大学にデジタルリポジトリを組み込む(SHERPA-LEAPコンソーシアムへの報告書)
http://www.nii.ac.jp/irp/2009/01/sherpaleap.html

管理職のためのeサイエンスの論点
http://www.nii.ac.jp/irp/2009/01/post_8.html

参考:
戦略的に機関リポジトリを運営する―意思決定者向けの報告書
http://current.ndl.go.jp/node/9154

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