英国

“Library & Information History”誌創刊50周年を記念して、図書館・情報史における各種テーマや研究手法を示す同誌掲載論文を集成した特別版がオンラインで公開

2017年10月3日、英国図書館情報専門家協会(CILIP)図書館・情報史グループ(Library and Information History Group:LIHG)は、同グループが発行する“Library & Information History”誌の創刊50周年を記念して、同誌の元編集者が選んだ、図書館・情報史における各種テーマや研究手法を示す同誌掲載論文を集成した特別版をオンラインで無料で公開しました。

同誌は、1963年から発行されていたニュースレターに代わって、1967年に英国図書館協会(LA)図書館史グループによって“Library History”として創刊され、2002年のLAと英国情報専門家協会(Institute of Information Scientists)の統合によるCILIPの結成を受けて、2009年に“Library & Information History”にタイトルを変更し、現在に至っています。

OCLC Research、研究データ管理の実態に関する調査報告書シリーズの第2弾“Scoping the University RDM Service Bundle”を公開

2017年9月28日、OCLC Researchが、研究データ管理の実態に関する調査の報告書シリーズの第2弾“Scoping the University RDM Service Bundle”を公開しました。

今回の報告書では、第1弾の報告書を受けて、各大学のRDMサービスが、内外の要因・制度的要因・各大学の選択などの複雑な相互作用によって形成されていることをよりよく理解するために、世界の4つの研究大学(英・エジンバラ大学、米・イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校、豪・モナシュ大学、蘭・ヴァーヘニンゲン大学)における研究データ管理(RDM)サービスを考察したものです。

RDMは大学ごとに独自の内容であること、組織のニーズを満たすRDMサービスに焦点をあてることは必ずしもRDMに関する全ての領域のサービスを実施することを意味していない事、RDMサービスの3つの構成要素(教育・専門知識・キュレーション)各々でのサービス実施を考えている組織であっても重点を置く範囲や要素が異なる事、RDMサービスは大学の研究支援組織における対外的な顔の役割を果たすこと、RDMサービスは多かれ少なかれ外部のRDMサービスのエコシステムに接続していることが、図書館が考慮すべき点として指摘されています。

世界中の水彩画のデジタルアーカイブ“Watercolour World”、2018年3月公開

2017年9月28日、1900年以前に描かれた世界中の水彩画のデジタルアーカイブ構築事業“Watercolour World”が発表されました。

元外交官のホーラー(Fred Hohler)氏の企画によるもので、プリンス・オブ・ウェールズ夫妻やMarandi Foundationの支援を受けて2018年3月に公開される予定です。

デジタルアーカイブでは、インタラクティブな地図から水彩画が検索ができるようになる予定で、同事業では、該当する水彩画を所蔵する世界中の所蔵者・所蔵機関にプロジェクトへの参加を呼びかけています。

報道によると、ホーラー氏は、Public Catalogue Foundation(PCF)による油絵のデジタル化プロジェクトも支援していたとのことです。

英国国立公文書館と英国研究図書館コンソーシアム、覚書を更新

2017年9月13日、英国国立公文書館(TNA)と英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)が、締結している覚書を2020年まで延長したと発表しています。

2014年10月に締結した覚書では、共同研究の促進や合同会議“Discovering Collections, Discovering Communities”(DCDC)の開催といった成果をもたらしましたが、新しい覚書では、この関係性を強化するとともに、共同研究・知識の交換に関する機会のさらなる提供、図書館や公文書館等の間での連携を強化するという両館の責任が強調されています。

英国図書館情報専門家協会、暴風雨による被害を受けた世界中の図書館・情報労働者と連帯し支援する旨のメッセージを発表

2017年9月13日、英国図書館情報専門家協会(CILIP)が、Chief Executive名で、暴風雨による被害を受けた全世界の図書館や情報労働者と連帯し支援する旨のメッセージを発表しています。

被害を受けたコミュニティがこれらの出来事を理解し、再建を始めるために、図書館や情報労働者ができることをすべて行うことを知っており、CILIPでは、それらの努力に対して、できる限りの支援を行なう準備があると述べています。

また、長期的には、環境への気候変動の影響に対する世界的な対応は、証拠に基づかなければならないとし、私たち専門家は、より良い、証拠に基づいた決定の支援や協同のための対話を可能とする役割を果たすと述べています。

英国図書館、18世紀後半から19世紀後半の芝居のビラ(playbill)の検索性向上のためのクラウドソーシングプロジェクトを開始

2017年9月7日、英国図書館(BL)が、18世紀後半から19世紀後半の芝居のビラ(playbill)の検索性向上のためのクラウドソーシングプロジェクト“In the Spotlight”を開始したと発表しています。

同館では、1730年までさかのぼる、劇場等で宣伝のために配布されたビラである“playbill”を所蔵しており、そこには忘れられた演目や曲が掲載されているものの、過去において雑多な一枚ものの固まりとして整理・登録されたため、演目名や曲名からは調べることができない状態となっています。

そこで、クラウドソーシングにより、プロジェクト参加者が、“playbill”に掲載されている演目、出演者・演出家・劇作家等の名前、劇場名などの情報をテキスト化することで同館のOAPCでの検索を容易にすることを目指すものです。また、作業完了と同時に自動的にそのようなデータが再利用可能な型式で公開されることとなっています。

現在は、少数の資料を公開して、試行的に実施しているところです。

英・Jiscと英国国立公文書館が覚書を締結

2017年9月4日、英国国立公文書館(TNA)が、英・Jiscと覚書を締結したと発表しています。

両機関間での初めての正式な合意で、コレクションの発見可能性の向上、デジタルスキルの開発、共同研究の支援を目的としており、期間は2017年から2019年までです。

The National Archives and Jisc sign a new agreement(TNA,2017/9/4)
http://www.nationalarchives.gov.uk/about/news/memorandum-of-understanding-with-jisc/

英国国立公文書館、地方公共団体の公文書館が20年ルールに対応するための資金援助の今年度分を実施

2017年9月6日、英国国立公文書館(TNA)は、地方公共団体の公文書館60館が20年ルールに対応するための資金援助の今年度分66万ポンドを実施したと発表しています、

2015年の法改正により、公記録法(Public Records Act)で指定された地方公共団体の公文書館でも20年ルールが導入されたことに対応するもので、2016年から2025年までの10年をかけて、公的記録を保管する機関に対し、TNAから660万ポンドの資金が提供され、地方政府による20年ルールへの変更を支援するものです。

Funding for local authority archives for taking in public records (TNA,2017/9/6)
http://www.nationalarchives.gov.uk/about/news/funding-for-local-authority-archives-for-taking-in-public-records/

デジタル・文化・メディア・スポーツ省、図書館条例のモデル条例(Model Library Byelaws)改訂版を公開(英国)

2017年8月24日、英・デジタル・文化・メディア・スポーツ省が、図書館条例のモデル条例(Model Library Byelaws)の改訂版を公開しました。

適切な規制・保護を維持しながら、人々の図書館利用の変化に合わせるため改定したものです。

このモデル条例は、図書館が安全で快適な環境のもとサービスを提供するとともに、図書館の蔵書を保護することを目的に作成されているもので、地方公共団体によって運営され、公共図書館及び博物館法(Public Libraries and Museums Act 1964)に基づいて設置された図書館のみ適用可能です。

地方公共団体は、このモデル条例の改定により、既存の条例を改正する必要はありませんが、改定を行なう際には、今回のモデル条例を用いることが求められています。

Revised Model Library Byelaws for England Template (August 2017)(GOV.UK)
https://www.gov.uk/government/publications/local-byelaws

英国図書館、全ての公共図書館のための単一のデジタルプラットフォームの可能性に関する調査を実施

2017年8月30日、英国図書館(BL)が、同国における全ての公共図書館のための単一のデジタルプラットフォーム(single digital presence)への需要や可能な形態を調査するためのプロジェクトを実施すると発表しました。

公共図書館のための単一のデジタルプラットフォームは、文化・メディア・スポーツ省が2014年に発表した、英国政府や地方自治体等への公共図書館サービスに関する提言をまとめた報告書“Independent Library Report for England”での提言の一つでもあり、今回、イングランド芸術評議会(ACE)やカーネギー英国財団(Carnegie UK Trust)の助成を受けて、地域のコレクションやサービスへのアクセスを提供する全国規模のプラットフォームの可能性やその領域を評価するために実施されるものです。

18か月間の調査は、市場調査、関係者へのインタビュー、ワークショップ等の手法によって行なわれ、その結果は、可能な形態の一連の選択肢、調査での知見、今後の進め方への勧告からなる草案としてまとめられます。

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