英国

英ウェルカム・トラスト、オープンアクセス助成基金COAFの助成状況に関する報告を発表

2017年3月21日、英ウェルカム・トラストは同財団を含む英国の医療関係助成機関6機関からなるオープンアクセス(OA)助成基金、COAF(The Charity Open Access Fund)の2015-2016年度の助成状況に関する報告を発表しました。報告の対象期間は2015年10月から2016年9月までで、同期間中にCOAFの助成を受けてOAで出版された論文は3,552本でした。

2015-2016年度のCOAFによる助成状況の概要は以下の通りです。

・3,552本のCOAF助成論文に費やされた費用は約730万ポンドであった。これは前年度(2014-2015年度)の約160万ポンドから大きく増加している。

・91%の助成論文はCOAFのOA要件(Euro PMCでも公開すること、CC-BYライセンスを付与すること)を満たしている。前年度の74%から顕著に改善している。

・OA出版にかかるコストは増加し続けている。ハイブリッドOA誌は完全OA誌よりも割高である。

英国図書館、インドの貴重書や冊子体目録の自動テキスト化を目的としたコンペティションを開催

2017年3月22日、英国図書館(BL)が、同館の“Two Centuries of Indian Print”プロジェクトで現在デジタル化中のインドの貴重書や冊子体目録の、正確で自動でのテキスト化の方法を見つける事を目的としたコンペティションを開催すると発表しています。

米・スタンフォード大学のPRIMA Research Labと連携し、2017年11月10日から15日にかけて京都で開催される第14回文書解析・理解国際会議(International Conference on Document Analysis and Recognition:ICDAR)において行なうもので、優勝者は会議中に発表されるとのことです。

課題は2つあり、1つ目は、ベンガル語で書かれた19世紀の印刷本の自動テキスト化で、2つ目は、1867年から1967年までにインドで出版された図書が出版地や価格とともに記載されている“Quarterly Lists”と呼ばれる冊子体目録の自動テキスト化です。

米国の大学・研究図書館協会、情報リテラシーに関する各国の事例の情報共有を目的としたホワイトペーパーを公開

2017年3月13日、米国の大学・研究図書館協会(ACRL)の“Student Learning and Information Literacy Committee” (SLILC) が、ホワイトペーパー“Global Perspectives on Information Literacy: Fostering a Dialogue for International Understanding”を公開しました。

情報リテラシーの国際的な見方、考え方、概念化のされ方を示す各地域の事例を共有することが目的で、アフリカ、カナダ、欧州、オセアニア、アジア、ラテンアメリカ各国の情報リテラシーの専門家が寄稿しています。

ホワイトペーパーは13章に分かれており、研究傾向、情報リテラシーの枠組み、理論と実践、図書館員の役割、将来のビジョンという要素が、各著者の地域的・文化的視点から記述されています。

英・Jisc、デジタルコレクション共同購入のパイロットプロジェクトを開始

2017年3月7日、英・Jiscが、ProQuest社、Adam Matthew Digital社、Brill社の3社と連携し、一次資料(primary source)のデジタルコレクションを各機関が無理のない価格で購入できるようにするための共同購入のパイロットプロジェクトを実施すると発表しています。

高等教育機関が、より効率的で、調整され、透明性のある方法で、デジタルアーカイブコレクションを購入することを支援することを目的としており、会員の要請に応じてJiscが設立したものです。

各出版社が、今回のプロジェクトで対象となるデジタルコレクション(人文・社会科学が中心)を提示し、購入する分量に応じた割引が設定されています(当初から20%の割引で開始されます)。

各機関は、2017年の3月から7月までの間に、Jisc Collectionのウェブサイトから関心があるコレクションを選定し、期間終了後、各々のコレクションの価格が計算され、出版社が図書館に料金を請求します。

Jiscでは、パイロットプロジェクトと並行し、各機関が購入を希望するコレクションのウィッシュリストを集め、パイロット事業の第2弾の際に関連企業に知らせて、製品や参加企業の規模の拡大を目指すとのことです。

ゲティ財団、美術作品の来歴調査用データベース“Getty Provenance Index”に、英国の1680年から1780年までの競売記録を追加

2017年3月1日、ゲティ財団が、美術作品の来歴調査用データベース“Getty Provenance Index”に、英国の1680年から1780年までの美術作品の競売記録を追加したと発表しています。

ゲティ研究所とナショナルギャラリー(ロンドン)が共同で行っている収集・来歴調査“British Sales 1780-1800: The Rise of the London Art Market”の第2フェイズの成果で、現存する最古のカタログである1,085点の売立目録からの13万7,780件を超す記録をインデックスに追加したものです。

“Getty Provenance Index”の“Sale Catalogs”インタフェイスから検索が可能です。

Twiter(@thegetty,2017/3/1)
https://twitter.com/thegetty/status/837085307380121602

デジタル包摂社会実現のための“Mi Wifi”プロジェクト(英国)(記事紹介)

2017年2月28日付けの、英・Libraries Taskforceのブログで、大ロンドン庁(Greater London Authority:GLA)の職員が、社会的統合政策の一環として、デジタル包摂社会を実現するためにロンドンで試行的に行なおうとしている“Mi Wifi”プロジェクトを紹介しています

デジタル環境から除外されているグループを対象に、基礎的なデジタススキルの訓練とあわせて、公共図書館やコミュニティセンターを通じて、Wi-Fi対応のデバイスを貸出し、その効果や価値を調査するものです。

デジタル環境から除外される理由としては、インターネットへの関心の欠如、難しくて使えないという思い込み、機器の価格等が考えられるが、“Vodafone Mobile Devices project”による最近の調査で、モバイルWi-Fiがデジタル包摂のための最も効果的な方法とされたことから、実施されるようです。

「ゴールド中心」のオープンアクセス実践(文献紹介)

Journal of the Association for Information Science and Technology誌に掲載予定の論文、”A “Gold-centric” implementation of open access: Hybrid journals, the “Total cost of publication,” and policy development in the UK and beyond”の早期公開版が2017年2月27日から公開されています。著者はシェフィールド大学のStephen Pinfield氏らです。同誌は有料ですが、当該論文はオープンアクセス(OA)で公開されています。

この論文はOA雑誌に論文を掲載する、いわゆるゴールドOAを推奨する政策が取られている英国において、高等教育機関がOA出版に関しどのような状況に直面しているかを報告したものです。24機関から得たデータを分析しています。

Digital Science社と米・カーネギーメロン大学図書館、研究のライフサイクル全体を支えるエコシステムの開発で連携

2017年2月14日、英国のDigital Science社と米・カーネギーメロン大学図書館が連携し、研究のアイデアから普及までを研究のライフサイクル全体を支えるエコシステムの開発を行なうと発表しています。

カーネギーメロン大学図書館が、Elements、Figshare、Altmetricなどの同社の製品を導入することで、出版・引用情報・altmetrics・助成金・研究に関するデータを取得し、同大学の研究の状況を把握・分析し、教員・助成機関・政策決定者に提供する事を目的としています。

Carnegie Mellon University Partners with Digital Science to Create a C21st Library(Digital Science,2017/2/14)
https://www.digital-science.com/press-releases/carnegie-mellon-university-partners-digital-science-create-c21st-library/

Digital Science Partnership(カーネギーメロン大学図書館,2017/2/14)

E1884 - 第27回保存フォーラム「デジタル時代の資料保存」<報告>

2016年12月7日,国立国会図書館(NDL)は,東京本館において第27回保存フォーラム「デジタル時代の資料保存」を開催した。保存フォーラムは資料保存の実務者による知識の共有,情報交換を意図した場である(E1642E1761参照)。...

英・Jisc、コレクション管理や発見可能性の改善を目的とした“National Bibliographic Knowledgebase”の開発を開始

2017年2月2日、英・Jiscは“National Bibliographic Knowledgebase” (NBK)の開発に関する契約を、OCLCと締結したと発表しています。

NBKは、Jiscの“National monograph strategy”の提案に基づくもので、学術分野の書誌データを大規模に集約し、図書館のコレクション管理と学生・研究者による資料の発見を改善する事を目的としており、英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)の総合目録であるCOPACの機能の拡張を目指しています。

開発は、RLUK、英国国立・大学図書館協会(SCONUL)、英国図書館(BL)や、その他個々の研究図書館、出版社、著作権管理団体、サービスプロバイダーと緊密に協力して行われることとなっており、2018年1月にはβ版でのサービスが開始される予定です。

New UK-wide service will transform library collaboration: The National Bibliographic Knowledgebase(Jisc,2017/2/2)

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