学術雑誌

米国情報標準化機構(NISO)、異なる論文投稿システム間等での原稿転送を容易化する推奨指針策定のためのプロジェクトを開始

2018年5月9日、米国情報標準化機構(NISO)は、出版社やプレプリントサーバ等で利用されている論文投稿システム内や異なる論文投稿システム間での原稿転送(Manuscript Exchange)を容易化する推奨指針(Recommended practice)策定のための新プロジェクトの開始を発表しました。

現在の論文投稿システムでは、掲載拒否等となり別の雑誌に投稿しようとする場合、原稿を別の論文投稿システムに移動させるための容易な方法がないことから、このプロセスを簡素化し、研究者の時間と労力を減少できるよう、業界全体で採用可能なオープンなプロトコルを策定することを目指すものです。

同プロジェクトでは、HighWire、Aries、eJournalPress 、Clarivate Analytics、PLOSによるワーキンググループ“Manuscript Exchange Common Approach ”(MECA) が行なってきた、パッケージング、タグ付け、識別子、査読データの転送といった課題にも継続して取組むとしています。

【イベント】日本出版学会2018年度春季研究発表会・総会(5/12・東京)

2018年5月12日、東京都千代田区の専修大学神田キャンパスで、日本出版学会2018年度春季研究発表会・総会が開催されます。

参加費は、会員1,000円、一般2,000円、学部生無料(学生証提示者のみ)です。事前の申込みが必要です。

内容は次のとおりです。

・研究発表 第1分科会
初期誌面内容の変化にみる『少女倶楽部』〈らしさ〉の創出(嵯峨景子氏)
近代メディアミックスの形成過程Ⅱ――出版の音楽化と音楽出版を中心に(本間理絵氏)
戦後出版界の一コマ――水上勉の虹書房・文潮社時代(掛野剛史氏)
近代木版口絵とその二次利用の可能性(常木佳奈氏)

・研究発表 第2分科会
書店員特性からみた営業担当者の信頼性に関する研究(横山仁久氏)
電子書籍 : 2014年と2015年の紙発行書籍の電子書籍化率(伊藤民雄氏)
「情報の自治」に寄与するための取材・編集活動に根ざした冊子制作の教育上の意義と効果に関する研究(酒井信氏)
業界出版社・紙業タイムス社に関する一考察――日米ビジネス文化比較の視点から(前田正晶氏)

・2018年総会
・日本出版学会賞授賞式

E2018 - 「学術出版における透明性の原則と優良事例」第3版が公開

2018年1月,オープンアクセス学術出版協会(OASPA),Directory of Open Access Journals(DOAJ),出版倫理委員会(COPE),世界医学雑誌編集者協会(WAME)の出版関連4団体が「学術出版における透明性の原則と優良事例」(Principles of Transparency and Best Practice in Scholarly Publishing)の第3版を公開した。初版は2013年12月に公開されている。同原則は16の項目からなり,出版者が4団体に加盟する際の評価基準と位置付けられている。また,加盟後に原則を満たしていないことが判明した場合,4団体は当該出版者と連携してその事項に対処することとなっている。もし,当該出版者が対応不可能,あるいは,対応することを望まない場合,会員資格の停止や取り消しといった措置が取られる。本稿では,今回発表された第3版の概要を紹介するとともに, 2015年6月に公開された第2版との主な違いについてもあわせて触れておく。なお,第3版と第2版には項番にも大きな変更があることから,第3版の項目名の後に,丸括弧と算用数字を記載し,第2版における項番を示した。

カナダ研究図書館協会(CARL)、国際的な学術雑誌の価格高騰問題に関するブリーフィングペーパーを公表

2018年2月15日、カナダ研究図書館協会(CARL)が、ブリーフィングペーパー“Responding to Unsustainable Journal Costs”を公表しました。

国際的な学術雑誌の価格高騰問題の現状を概観するとともに、問題の原因となっているシステム上の問題について考察し、国による適切な対応を明確にすることを目的にしています。

CARL Releases New Brief on the Unsustainability of International Journal Costs(CARL,2018/2/15)
http://www.carl-abrc.ca/news/brief-unsustainability-international-journal-costs/

【イベント】研究会「美術雑誌の情報共有に向けて」(3/16・東京)

2018年3月16日、東京文化財研究所において、研究会「美術雑誌の情報共有に向けて」が開催されます。

明治から昭和戦前期の美術雑誌を具体的に取り上げ、あらためて美術史研究資料としての意義を検証するとともに、その情報の整理、公開、共有のあり方について検討する機会として開催されるものです。

受講料は無料ですが、事前の申し込みが必要で、定員は80人(先着順)です。

内容は以下の通りです。

・東京文化財研究所の美術雑誌 ーその収集と公開の歩み
塩谷純氏(東京文化財研究所 文化財情報資料部 近・現代視覚芸術研究室長)

・『日刊美術通信』から見えてくる、もうひとつの昭和10年代アートシーン
大谷省吾氏(東京国立近代美術館 美術課長)

・「美術」雑誌とは何か ―その難しさと価値をめぐって
森仁史氏(金沢美術工芸大学柳宗理記念デザイン研究所シニアディレクター)

・ディスカッション、質疑応答
塩谷純氏、大谷省吾氏、森仁史氏
司会:橘川英規氏(東京文化財研究所 文化財情報資料部 研究員)

『情報管理』誌、2018年3月刊行の60巻12号をもって休刊

『情報管理』60巻10号(2018年1月)に、同誌が2018年3月刊行の60巻12号をもって休刊する旨のお知らせが掲載されています。

休刊後も、同誌のすべての記事はJ-STAGEで閲覧可能とのことです。

「情報管理」誌休刊のお知らせ. 情報管理. 2018, 60(10), p. 765.
https://doi.org/10.1241/johokanri.60.765

参考:
『情報管理』が50周年
Posted 2008年1月4日
http://current.ndl.go.jp/node/7085

科学技術振興機構(JST)、20周年記念事業のWebサイトに情報事業50年の年表掲載
Posted 2016年8月10日
http://current.ndl.go.jp/node/32295

英国王立協会、同協会が1665年から1996年に発行した学術雑誌のデジタルコレクションを期間限定で無料公開

2017年11月28日、英国王立協会は、同協会が発行した学術雑誌のバックナンバーのデジタルコレクション“Royal Society Journal Collection: Science in the making”を2018年1月24日まで無料で公開すると発表しています。

1665年創刊の『フィロソフィカル・トランザクションズ』から、同協会が学術雑誌の電子出版を開始する直前の1996年までに発行した雑誌の74万ページ分をフルカラーでデジタル化したものです。

『フィロソフィカル・トランザクションズ』に掲載された影響力のある論文のリスト“a list of some influential papers”も併せて公開されています。

同デジタルコレクションへの恒久的なアクセスやリポジトリへの投入、データマイニングが可能な拡張版の購入も可能となっています。

米国国立医学図書館とウェルカム・トラストによる150年分の生物医学分野の雑誌のデジタル化事業、50万ページに到達

2017年9月27日、米国国立医学図書館(NLM)が、ウェルカム・トラストと共同で実施している、150年分の生物・医学分野の雑誌のデジタル化事業が、4万5,000記事・50万ページのデジタル化を達成したと発表しています。

デジタル化された雑誌は、PubMed Central及びEurope PMCから無料で公開されています。また、公開されているタイトルは、テキストマイニング・再利用が可能です。

Wellcome Trust and NLM Partnership to Provide Free Access to 150 Years of Medical Research Reaches Half-Million Page Milestone(NLM,2017/9/27)
https://www.nlm.nih.gov/news/nlm-wellcome-trust-milestone.html

日本の学協会誌掲載論文のうち、ソーシャルメディアから言及されているものは約1~2%(文献紹介)

情報知識学会誌の第27巻1号に、日本の学協会誌に掲載された論文を対象にオルトメトリクス付与状況を分析した論文、「日本の学協会誌掲載論文のオルトメトリクス付与状況」が掲載されています。著者は同志社大学の佐藤翔氏と豊橋技術科学大学の吉田光男氏です。

同論文では2006~2015年に日本の学協会誌に掲載された論文約100万本を対象に、オルトメトリクスの付与状況を分析しています。その結果、日本の学協会誌掲載論文のうち、ソーシャルメディアから言及されているものは約1~2%とわずかにとどまっていることがわかったとのことです。分野としては人文社会系の論文でソーシャルメディアからの言及が多いとされています。

佐藤翔, 吉田光男. 日本の学協会誌掲載論文のオルトメトリクス付与状況. 情報知識学会誌. 2017, 27(1), p.23-42. http://doi.org/10.2964/jsik_2017_009

国立大学協会、国立大学における学術情報の状況及び課題に関するアンケート結果を公開

2017年5月8日、国立大学協会は国立大学図書館の雑誌及び電子ジャーナル契約状況等に関し、把握・整理するために実施したアンケート調査の結果を公開しました。対象は国立86大学で、全大学が回答しています。

主な調査結果として、2014年と2016年を比較すると、雑誌受け入れタイトル数は91%の大学で減少し、雑誌購入経費も71%で減少していました。電子ジャーナルについては購入費用・利用可能タイトル数とも増加した大学が29大学ある一方、購入費用は増加したものの利用可能タイトルは減少した大学が30大学、購入費用が減少した一方で利用可能タイトル数が増加した大学が5大学、いずれも減少した大学が20大学、変化なし1大学、非回答1大学で、全体として購入費用は増加しているものの、利用可能タイトル数は減少している傾向が見られました。

アンケート結果ではそのほかに学術情報に関する課題意識や電子ジャーナル等の契約状況、電子ジャーナルに関する自由意見等がまとめられています。

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