学術雑誌

米・カリフォルニア大学の教員が連名書簡により大学とElsevier社の新契約締結までCell Press社刊行誌の編集委員としての活動を停止する可能性に言及

米・カリフォルニア大学に所属し、Cell Press社刊行誌の編集委員(editorial board)を務める31人の教員が、カリフォルニア大学とElsevier社が新たに契約を締結するまで、編集委員としての活動を停止する可能性に言及した連名の書簡を2019年8月7日付で公開しました。

Cell Press社はElsevier社を親会社とする学術出版社で、“Cell”をはじめとする生物学分野の著名な学術雑誌を刊行しています。カリフォルニア大学バークレー校が発行するBerkeley Newsの記事によると、この書簡にはゲノム編集技術「CRISPR-cas9」の共同開発者であるジェニファー・ダウドナ(Jennifer Doudna)教授をはじめ、Cell Press社刊行誌の編集委員を務めるバークレー校の研究者の約3分の1が署名しており、教員らの編集委員活動の停止が実施されれば、Cell Press社刊行誌はこれまで無償で得てきた編集委員らの名声と質の高い査読を失うことになる、としています。

米国情報標準化機構(NISO)、TRANSFER実務指針 Version 4.0を公開

2019年4月8日、米国情報標準化機構(NISO)が、TRANSFER実務指針(TRANSFER Code of Practice)Version 4.0を公開しました。

TRANSFER実務指針は、学術雑誌の出版元が変わる際に、移行元・移行先の出版社が実施すべき事項をまとめたガイドラインであり、図書館や利用者が引き続き円滑にアクセスできるよう保証することを目指したものです。今回のVersion 4.0では、旧版の公開以降に寄せられたフィードバックが反映されており、有料アクセス権を持つ顧客の分類、オープンアクセス、恒久的なアクセス保障、ライセンス情報の提供、ジャーナルURLのリダイレクトに関する事項について追加や改訂が加えられています。

NISO Publishes Updated Transfer Code of Practice(NISO,2019/4/8)
https://www.niso.org/niso-io/2019/04/niso-publishes-updated-transfer-code-practice

DOAJ収録の雑誌を対象にゴールドOAのジャーナルを調査した報告書“GOAJ3: Gold Open Access Journals 2012-2017”が刊行

2018年5月28日、クロフォード(Walt Crawford)氏が、自身のブログで“GOAJ3: Gold Open Access Journals 2012-2017”の刊行について発表しています。

オープンアクセス(OA)ジャーナルのディレクトリであるDOAJ(Directory of Open Access Journals)に収録されているタイトルを対象とし、特にゴールドOA(OAジャーナルの刊行)のジャーナルについて調査した、一連の報告書の第3弾です。今回は、2017年12月31日時点で収録されている約1万1,000タイトルを対象としています。

国・地域別に分析したものも公開されています。主題別の分析は、同氏が発行するCites & Insights誌の18巻4号(2018年7月刊行予定)で公開する予定とのことです。

科学技術振興機構(JST)、J-STAGE収録誌の一部でAltmetricsを試験的に表示

2018年5月26日、科学技術振興機構(JST)は、J-STAGE収録誌の一部の書誌画面で、ソーシャルメディアやマスメディア等の社会的な影響を加味した学術論文の評価指標Altmetricsの試験表示を開始しました。

J-STAGEの収録誌でAltmetricsのスコアを有する論文の点数をタイトル毎に累計し、タイトル全体で高いスコアを持つものを試験表示の対象誌としています。

ニュース(J-STAGE)
https://www.jstage.jst.go.jp/static/pages/News/TAB1/Current/Page1/-char/ja
※「2018年5月18日 Altmetricsを2018年5月26日より一部の資料の書誌画面に試行的に表示します。」とあります。

米国情報標準化機構(NISO)、異なる論文投稿システム間等での原稿転送を容易化する推奨指針策定のためのプロジェクトを開始

2018年5月9日、米国情報標準化機構(NISO)は、出版社やプレプリントサーバ等で利用されている論文投稿システム内や異なる論文投稿システム間での原稿転送(Manuscript Exchange)を容易化する推奨指針(Recommended practice)策定のための新プロジェクトの開始を発表しました。

現在の論文投稿システムでは、掲載拒否等となり別の雑誌に投稿しようとする場合、原稿を別の論文投稿システムに移動させるための容易な方法がないことから、このプロセスを簡素化し、研究者の時間と労力を減少できるよう、業界全体で採用可能なオープンなプロトコルを策定することを目指すものです。

同プロジェクトでは、HighWire、Aries、eJournalPress 、Clarivate Analytics、PLOSによるワーキンググループ“Manuscript Exchange Common Approach ”(MECA) が行なってきた、パッケージング、タグ付け、識別子、査読データの転送といった課題にも継続して取組むとしています。

【イベント】日本出版学会2018年度春季研究発表会・総会(5/12・東京)

2018年5月12日、東京都千代田区の専修大学神田キャンパスで、日本出版学会2018年度春季研究発表会・総会が開催されます。

参加費は、会員1,000円、一般2,000円、学部生無料(学生証提示者のみ)です。事前の申込みが必要です。

内容は次のとおりです。

・研究発表 第1分科会
初期誌面内容の変化にみる『少女倶楽部』〈らしさ〉の創出(嵯峨景子氏)
近代メディアミックスの形成過程Ⅱ――出版の音楽化と音楽出版を中心に(本間理絵氏)
戦後出版界の一コマ――水上勉の虹書房・文潮社時代(掛野剛史氏)
近代木版口絵とその二次利用の可能性(常木佳奈氏)

・研究発表 第2分科会
書店員特性からみた営業担当者の信頼性に関する研究(横山仁久氏)
電子書籍 : 2014年と2015年の紙発行書籍の電子書籍化率(伊藤民雄氏)
「情報の自治」に寄与するための取材・編集活動に根ざした冊子制作の教育上の意義と効果に関する研究(酒井信氏)
業界出版社・紙業タイムス社に関する一考察――日米ビジネス文化比較の視点から(前田正晶氏)

・2018年総会
・日本出版学会賞授賞式

E2018 - 「学術出版における透明性の原則と優良事例」第3版が公開

2018年1月,オープンアクセス学術出版協会(OASPA),Directory of Open Access Journals(DOAJ),出版倫理委員会(COPE),世界医学雑誌編集者協会(WAME)の出版関連4団体が「学術出版における透明性の原則と優良事例」(Principles of Transparency and Best Practice in Scholarly Publishing)の第3版を公開した。初版は2013年12月に公開されている。同原則は16の項目からなり,出版者が4団体に加盟する際の評価基準と位置付けられている。また,加盟後に原則を満たしていないことが判明した場合,4団体は当該出版者と連携してその事項に対処することとなっている。もし,当該出版者が対応不可能,あるいは,対応することを望まない場合,会員資格の停止や取り消しといった措置が取られる。本稿では,今回発表された第3版の概要を紹介するとともに, 2015年6月に公開された第2版との主な違いについてもあわせて触れておく。なお,第3版と第2版には項番にも大きな変更があることから,第3版の項目名の後に,丸括弧と算用数字を記載し,第2版における項番を示した。

カナダ研究図書館協会(CARL)、国際的な学術雑誌の価格高騰問題に関するブリーフィングペーパーを公表

2018年2月15日、カナダ研究図書館協会(CARL)が、ブリーフィングペーパー“Responding to Unsustainable Journal Costs”を公表しました。

国際的な学術雑誌の価格高騰問題の現状を概観するとともに、問題の原因となっているシステム上の問題について考察し、国による適切な対応を明確にすることを目的にしています。

CARL Releases New Brief on the Unsustainability of International Journal Costs(CARL,2018/2/15)
http://www.carl-abrc.ca/news/brief-unsustainability-international-journal-costs/

【イベント】研究会「美術雑誌の情報共有に向けて」(3/16・東京)

2018年3月16日、東京文化財研究所において、研究会「美術雑誌の情報共有に向けて」が開催されます。

明治から昭和戦前期の美術雑誌を具体的に取り上げ、あらためて美術史研究資料としての意義を検証するとともに、その情報の整理、公開、共有のあり方について検討する機会として開催されるものです。

受講料は無料ですが、事前の申し込みが必要で、定員は80人(先着順)です。

内容は以下の通りです。

・東京文化財研究所の美術雑誌 ーその収集と公開の歩み
塩谷純氏(東京文化財研究所 文化財情報資料部 近・現代視覚芸術研究室長)

・『日刊美術通信』から見えてくる、もうひとつの昭和10年代アートシーン
大谷省吾氏(東京国立近代美術館 美術課長)

・「美術」雑誌とは何か ―その難しさと価値をめぐって
森仁史氏(金沢美術工芸大学柳宗理記念デザイン研究所シニアディレクター)

・ディスカッション、質疑応答
塩谷純氏、大谷省吾氏、森仁史氏
司会:橘川英規氏(東京文化財研究所 文化財情報資料部 研究員)

『情報管理』誌、2018年3月刊行の60巻12号をもって休刊

『情報管理』60巻10号(2018年1月)に、同誌が2018年3月刊行の60巻12号をもって休刊する旨のお知らせが掲載されています。

休刊後も、同誌のすべての記事はJ-STAGEで閲覧可能とのことです。

「情報管理」誌休刊のお知らせ. 情報管理. 2018, 60(10), p. 765.
https://doi.org/10.1241/johokanri.60.765

参考:
『情報管理』が50周年
Posted 2008年1月4日
http://current.ndl.go.jp/node/7085

科学技術振興機構(JST)、20周年記念事業のWebサイトに情報事業50年の年表掲載
Posted 2016年8月10日
http://current.ndl.go.jp/node/32295

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