米国

米・Educopia Institute等による図書館出版の学術雑誌の出版ワークフロー調査プロジェクトが米国博物館・図書館サービス機構(IMLS)から研究助成を獲得

2019年7月2日、米国のMLAおよびその他の文化資源保存機関の連携促進を目的とする非営利組織Educopia Instituteは、図書館による出版活動を進める大学図書館のイニシアティブ“Library Publishing Coalition”(LPC)、及び提携12大学図書館と実施を予定している、図書館出版の学術雑誌の出版ワークフロー調査プロジェクトが米国博物館・図書館サービス機構(IMLS)から研究助成を獲得したと発表しています。

IMLSのウェブサイトで公開されたプロジェクトの概要によると、図書館出版による学術雑誌はワークフローが多様で、アグリゲータへのメタデータ提供等の重要事項の省略が頻繁に発生していることを背景に、様々な図書館出版の学術雑誌の出版ワークフローの調査等を行うことで、他の図書館でも適用可能なワークフローのモデル化を企図している、とされています。

プロジェクトは2019年8月1日に正式に開始し、LPCのウェブサイト上で定期的なブログの更新が行われるなどの形で情報提供される予定です。

米・テキサス州のコンソーシアム“Texas Digital Library(TDL)”、米・カリフォルニア大学サンディエゴ校図書館との共同による機密データのデジタル保存サービスの計画を発表

2019年7月2日、米・テキサス州の学術図書館等コンソーシアム“Texas Digital Library(TDL)”は、機密データに関する初めての全国的な分散デジタル保存(distributed digital preservation:DDP)サービスについて、米・カリフォルニア大学サンディエゴ校図書館と共同計画を進めていることを発表しました。

米国では、機密データのDDPサービスが提供されておらず、図書館や健康科学センター、文書館の管理下にある、個人を特定可能な情報(personally identifiable information:PII)や個人の健康情報(personal health information:PMI)の損失リスクが高まっており、この計画は機密データ保存サービスの欠如という現在の不備を埋められるように全国的なDDPサービスモデルを展開するものである、としています。

この計画の成果物には、米国での機密データのDDPサービス構築をモデル化したレポート、法的合意事項に関するテンプレート、データ転送に関する技術的要件等が含まれる予定で、TDLとカリフォルニア大学サンディエゴ校のDDPサービスの強化を支援するとともに他のDDPサービスでも同様のサービスが提供できるようにするものである、としています。

米国図書館協会(ALA)、図書館が実施するプログラムの特徴とプログラムを担当する専門家に必要な技能や研修等に関する調査報告書を公表

2019年7月11日、米国図書館協会(ALA)が、同国の図書館プログラムの特徴・利用者・成果・価値、および、同分野において成功するために要求される能力について調査した研究の結果を概説する報告書“National Impact of Library Public Programs Assessment: Phase 1: A White Paper on the Dimensions of Library Programs and the Skills and Training for Library Program Professionals”を公開しました。

米国博物館・図書館サービス機構(IMLS)の助成を受けた2年間のプロジェクトNILPPA(National Impact of Library Public Programs Assesment)によるもので、調査は、社会科学のシンクタンクNew Knowledge Organizationと連携して行われました。

報告書の前半では、図書館のプロファイル、プログラムの特徴、プログラムの利用者、プログラムの管理等、図書館のプログラムの主要的側面と副次的側面を識別するための、図書館プログラムの分類フレームワークを紹介しています。

米国議会図書館(LC)の法律図書館、貴重書を保管する新しい書庫の開設を発表

米国議会図書館(LC)の法律図書館は、貴重書を保管する新しい書庫の開設記念式典を、2019年6月28日に開催したと発表しています。

同館の貴重書は、これまで、同館の小規模な貴重書保管室や、LCの他部門から借りたスペースで保管していましたが、今回の新書庫開設により、コレクションが統合され、安全性とアクセスが向上すると説明しています。

新書庫は、現在の保管室の4倍にあたる直線で9,000フィートの棚があり、貴重書の保管に最適な最先端の空調・防火・安全システムを備えています。

デューイ十進分類法(DDC)で優先的に開発が必要なトピックや改訂・更新が必要な主題に関する図書館員向け調査の結果が公開される

デューイ十進分類法(DDC)編集チームによるブログ“025.431: The Dewey blog”の2019年7月9日付の投稿において、2019年4月に行われた、優先的に開発が必要なトピックや改訂・更新が必要な主題に関する図書館員向けに調査の結果が公開されています。

ブログの投稿では以下のようなことが紹介されています。

・図書館にとって優先的に開発が必要なトピックとして、食物不耐性(food intolerance)、電子タバコを吸うこと(vaping)、低所得地区(low-income neighborhoods)などが挙げられたこと
・コンピューターサイエンス、情報、総記を扱う0類、技術(応用科学)を扱う6類、社会科学を扱う3類が、利用者にとって改訂が有用な分野であるとみなされていること

米・Open Textbook Network及びCollaborative Knowledge Foundation、オープン・テキストブック作成のためのプラットフォーム構築事業を実施

2019年7月1日、米・ミネソタ大学を中心とする、オープン・テキストブックの高等教育での活用を進めるコミュニティOpen Textbook Network(OTN)が、米国博物館・図書館サービス機構(IMLS)の助成を受けて、オープン・テキストブック作成のためのプラットフォーム構築事業を実施することが発表されています。

この事業は、学術コミュニケーションのオープンな基盤の構築を目指す米国の団体Collaborative Knowledge Foundation(Coko)と連携して実施するもので、Cokoのオープンソースのソフトウェア“Editoria”が用いられます。執筆を支援する機能のほか、教員、図書館員、編集者、査読者等が協同して作業を進めるための機能を持つものになるとしています。

LYRASISとDuraSpace、合併完了を発表

2019年7月9日、米国の図書館等のネットワークLYRASISと、非営利団体DuraSpaceが、2019年7月1日に合併を完了したことを発表しました。

LYRASISが親組織となることのほか、DuraSpaceブランド、Dspace、Fedora、VIVOのスタッフはLYRASISの新部門である“DuraSpace Community Supported Programs (DCSP) Division”に移ったこと、DuraSpaceの提供サービスであるDuraCloud、DSpaceDirect、ArchivesDirectはLYRASISの“Digital Technologies Division”に引き継がれることが発表されています。

米・カリフォルニア大学、Elsevier社の新規発行論文等へのアクセスが遮断される

2019年7月10日、米・カリフォルニア大学バークレー校は、同日付でカリフォルニア大学からElsevier社の新規発行論文等への直接のアクセスができなくなったことを発表しました。

カリフォルニア大学からElsevier社の雑誌へのアクセスは、2019年2月28日に発表された購読契約の停止後も維持されていましたが、同日付でアクセス遮断が実施されました。

カリフォルニア大学バークレー校図書館は、構成員向けに購読契約停止後のElsevier社発行論文へのアクセス方法を案内する“How to access Elsevier articles”をウェブサイト内に設け、

・ScienceDirectでは2019年以降に新たにElsevier社の雑誌で発行された論文へのアクセスができないこと
・購読契約停止後もScienceDirect上で、過去の発行済論文へのアクセスが引き続き維持される雑誌タイトルと収録範囲を示したExcel形式のリスト
・購読契約停止によりScienceDirect上で、過去の発行済論文へのアクセスが不可能になる雑誌タイトルと収録範囲を示したExcel形式のリスト
・Scopus等を含むElsevier社の電子書籍・データベースに購読契約停止の影響は及ばないこと

E2153 - 大学図書館の成果を測る:Project Outcome大学図書館版

2019年4月,米国の大学・研究図書館協会(ACRL)が,大学図書館向けの利用者調査のためのオンラインツール“Project Outcome for Academic Libraries”を正式公開した。同ツールはACRLのウェブサイト上で公開されており,大学図書館員や図書館情報学を学ぶ学生であれば,登録後,無料で利用することができる。

ジョン・F・ケネディ大統領図書館、アポロ11号のミッションを追体験できるARアプリを公開:月面着陸50周年を記念して

2019年6月17日、米国のジョン・F・ケネディ大統領図書館(John F. Kennedy Presidential Library and Museum)は、1969年7月20日のアポロ11号月面着陸からまもなく50周年を迎えることを記念し、AR(拡張現実)を利用してアポロ11号のミッションを追体験できるアプリ“JFK Moonshot”の公開を発表しました。iOS版・Android版が提供されています。

アポロ11号の打ち上げからちょうど50年後となる2019年7月16日午前9時32分(米国東部標準時)に、アプリ内でも打ち上げが行われ、月面着陸までの5日間のミッションをリアルタイムで追跡できます。

また、ボストンにあるジョン・F・ケネディ大統領図書館の外には、高さ363フィート(約111m)、実物大のアポロ11号(サターンV型ロケット)がARオブジェクトとして設置されており、アプリを通じて、現地では実物大ロケットの打ち上げシミュレーションを体験できるとあります。

その他、アプリ内ではアポロ11号のミッションをより深く学ぶことができるARゲーム等も提供されています。

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