米国

米・ニューヨーク市立大学シティカレッジ(CCNY)図書館、著名なアフリカ系米国人アーティストのオーラルヒストリーのデジタル化実施を発表

2019年7月16日、米・ニューヨーク市立大学シティカレッジ(CCNY)図書館が、著名なアフリカ系米国人アーティスト(演劇、舞踊、視覚芸術、音楽、作家等)のインタビューやパネルディスカッションといった221のオーラルヒストリーの記録をデジタル化すると発表しました。

音楽を専門とするグラミー博物館が毎年実施している助成プログラムからの助成金2万ドルを得て、同大学の元教授が1960年代から取集し図書館に寄贈された録音テープ“Hatch-Billops Oral History Collection”の一部を対象に実施されます。

閲覧用のデジタル化データは、同大学や、ARTstorと契約している他のニューヨーク市立大学の機関からアクセスできるようになる予定です。

米国図書館協会(ALA)、大手出版社Macmillan社の新しい電子書籍貸出モデルへのエンバーゴ設定について非難する声明を発表

2019年7月25日、米国図書館協会(ALA)は大手出版社Macmillan社の新しい電子書籍貸出モデルを非難する声明を発表しました。

Macmillan社の新しい電子書籍貸出モデルでは、新刊書は各図書館1冊までしか購入できず、2冊目以降の購入は刊行から8週間のエンバーゴが設けられます。ALA会長のWanda Brown氏は、図書館の新規タイトルへのアクセスを制限することは、情報アクセスを図書館に依存する人々への情報アクセスの制限と同義であり、全ての人への情報アクセスを保証するという図書館の中心的使命を脅かすものであるとコメントし、同社の方針を受け入れることはできず、エンバーゴの撤回を求めています。

Macmillan社の新しい電子書籍貸出モデルは、2018年7月に同社傘下のTorが電子書籍新刊の図書館への販売を事前予告なく4ヶ月遅らせた措置を拡張するものであり、ALAは2018年7月当時も販売の遅延は図書館の読者と作家への献身を損なうものであるという声明を発表しています。

米・LYRASISが実施する資金助成プログラム“Catalyst Fund”の2019年の助成対象として5件のプロジェクトが選定される

2019年7月18日、米国の図書館等のネットワークLYRASISは、LYRASIS加盟館による新しい試みや革新的なプロジェクトへの資金助成プログラムとして実施している“Catalyst Fund”について、2019年の助成対象となる5件のプロジェクトを選定したことを発表しました。

以下の5件のプロジェクトが2019年の“Catalyst Fund”による資金助成対象として選定されています。

・オハイオ州のコロンバス・メトロポリタン図書館(CML)による、ウェブ上のオープンソースのアップロードツールを使って、図書館利用者が簡便にデジタルコレクションを構築できることを目指すプロジェクト“My Upload: Engaging Library Users in Digital Collections”

・ワシントン州イサカのキング郡図書館システム(King County Library System)による、Alexa、Siriなどの会話型人工知能システムと連携する図書館アプリケーション実装の需要と実現可能性を調査するプロジェクト“Conversational Artificial Intelligence: Bringing the Library to Your Living Room”

北米研究図書館協会(ARL)と米・バージニア大学(UVA)図書館、公民権法と著作権法の調和の下でのアクセシブルなテキスト提供方法を検討したホワイトペーパーを公開

2019年7月22日、北米研究図書館協会(ARL)と米・バージニア大学(UVA)図書館はホワイトペーパー“The Law and Accessible Texts: Reconciling Civil Rights and Copyrights”の公開を発表しました。

このホワイトペーパーはアンドリュー・W・メロン財団から助成を受けたプロジェクトの一環として作成されたものです。障害者の公民権保護のために、研究・学習教材へのアクセスを確保することが不可欠であるという背景から、高等教育研究機関が現在の法的枠組みの中でいかに全ての学生に情報への公平なアクセス機会を提供するという使命を果たしているかが分析されています。

特に高等教育研究機関によるアクセシブルなテキスト制作と配布を求める公民権法としばしば公平なアクセス提供の障壁とみなされる著作権法に焦点が当てられており、著作権法の制限と例外を利用して、アクセシブルなテキストを制作・配布して障害者の権利に関する法律を順守し、研究・学習教材への公平なアクセスを提供するという組織の使命を支援する方法に関する議論が展開されています。

【イベント】長野県内映画上映合同イベント「Re: Public」~『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』映画鑑賞&座談会(8/4-8/17・長野ほか)

2019年8月から、映画『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』の長野県内上映が始まることに合わせて、県立長野図書館と株式会社バリューブックスの協働企画(長野県内の3つの上映館と長野県内の塩尻市立図書館、長野県図書館協会が共催)として県内縦断合同イベント「Re: Public」が開催されます。

県内の映画館で映画を鑑賞後、株式会社バリューブックスの西山卓郎氏と県立長野図書館の平賀研也氏のファシリテートによる座談会形式で、公共図書館のあり方・地域のPublic(公共)について、どのように考えるか、どうあれば良いのかを「改めて」考え対話するという企画です。

座談会は以下の日時に、映画の上映館が所在する市内の施設で行われます。

・2019年8月4日の15時から16時30分:県立長野図書館「信州・学び創造ラボ」
・2019年8月10日の14時から15時:Books & Cafe NABO(長野県上田市)
・2019年8月17日の16時15分から17時15分:塩尻市市民交流センターえんぱーく 3階

座談会への参加は無料(Books & Cafe NABO会場では1ドリンクオーダーが必要)ですが、メールまたはFacebookページから事前申し込みする必要があります。

米国議会図書館(LC)、ジェームズ・ガーフィールド大統領関係文書をオンラインで公開

2019年7月24日、米国議会図書館(LC)は、同館が所蔵するジェームズ・ガーフィールド第20代米国大統領関係文書をデジタル化し、初めてオンラインで公開したことを発表しています。

関係文書には、同氏の日記、手紙、スピーチ原稿、南北戦争時の従軍に関する記録、法的記録、系図資料、大学のノートや同氏の生涯や経歴、死に関するスクラップブック等が含まれています。約8万点からなり、その大部分は1850年から1881年にかけてのものです。

Papers of President James Garfield Now Online:Collection Includes Diaries, Correspondence, Speeches, Records and Scrapbooks from the 20th President’s Life and Assassination(LC, 2019/7/24)
https://www.loc.gov/item/prn-19-075

早稲田大学、米国物理学協会の出版部門(AIP Publishing)と試験的な“Read and Publish”契約を締結

米国物理学協会の出版部門(AIP Publishing)の2019年7月22日付のお知らせで、早稲田大学とAIP Publishingの試験的な“Read and Publish”契約締結が発表されています。早稲田大学はAIP Publishingの試験契約に参加するアジアで最初の学術機関となります。この試験契約は2019年中の出版物が対象となります。

試験契約に基づき、早稲田大学が現在購読するAIP Publishingのハイブリッドジャーナルにアクセプトされた論文について、同大学に所属する全ての著者は論文投稿料(APC)が免除されます。

米国図書館協会(ALA)、オンライン学習サービス“LinkedIn Learning”の利用者のプライバシーを侵害する規約変更に対して再考を要請

2019年7月22日、米国図書館協会(ALA)は、図書館が利用者へオンライン学習の機会を提供するプラットフォームとして活用している“LinkedIn Learning”に対して、利用者のプライバシーを侵害する規約変更の再考を促す声明をウェブサイト上で公開しました。

“LinkedIn Learning”の新しい利用規約では、“LinkedIn Learning”にアクセスするために図書館利用カード番号とPINの提供に加えて、フルネームとメールアドレスをLinkedInのプロフィール画面で公開することが必要になります。

ALAは、この変更が「図書館の権利宣言」(Library Bill of Rights)等で維持されている、全ての図書館利用者は個人の特定可能な情報を開示することなく図書館資料へアクセスする権利を有するという方針に相容れず、いくつかの州では図書館の守秘義務に関する法律に違反する可能性があるとしています。また、個人による図書館資料の利用の秘密を保つという図書館員の倫理的義務に反することも挙げ、規約変更について再考するように求めています。

米・LYRASIS、オンライン資料のアクセシビリティに関する調査レポートを公開

2019年7月17日、米国の図書館等のネットワークLYRASISは、オンライン資料のアクセシビリティに関する調査レポート“Understanding the Landscape of Library Accessibility for Online Materials”の公開を発表しました。

この調査は米国内の図書館、特に学術図書館がオンライン資料のアクセシビリティについて、図書館のポリシーと実践の観点からどのように取り扱っているかを把握する目的で、2019年1月31日から3月22日にかけて行われたものです。(1)購入等によるオンライン資料の受入、(2)図書館内でのオンライン資料制作、(3)オンライン資料の保存・配布・整理等に使用するシステムの3つのカテゴリーについて、多肢選択式の質問と自由回答の質問を組み合わせたアンケートにより、各カテゴリーの意思決定の責任の所在やアクセシビリティに関するポリシーの有無等が調査されています。

LYRASISは受付した回答から155件を分析する形式で調査レポートを作成し、次のような点を重要な知見として挙げています。

北米研究図書館協会(ARL)、加盟館・法律図書館・医学図書館の2017-2018年度版統計を刊行

2019年7月12日、北米研究図書館協会(ARL)が、2017-2018年度の3種類の統計を刊行しました。

コレクション、スタッフ、支出、サービス等に関する統計がまとめられており、それぞれ、米国とカナダのARL加盟館124機関(うち116館は大学図書館)、法律図書館72機関、医学図書館58機関が調査対象となっています。

ARL Statistics 2017–2018 Publications Describe Resources, Services of Member Libraries(ARL, 2019/7/12)
https://www.arl.org/news/arl-statistics-2017-2018-publications-describe-resources-services-of-member-libraries/

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