米国

米国図書館協会、移民・GLBTQ・先住民等を支援するための情報を提供するウェブサイト“Libraries Respond”を公開

2017年2月28日、米国図書館協会(ALA)が、昨今の国内の状況を鑑み、移民、GLBTQ、先住民等を支援するための情報を提供するウェブサイト“Libraries Respond”を公開しました。

これは、ハッシュタグ“#librariesrespond”を用いて図書館員がこの問題が発生した時に情報を共有していたことを発展させたもので、共有が必要な情報を掲載することで、図書館員が、コミュニティーの要請に対応できるようにすることを目的としています。

掲載されている情報の例として以下が紹介されています。

・2016年の選挙、ダコタ・アクセス・パイプライン、移民、難民、亡命希望者、トランスジェンダーの生徒の保護に関するトピック
・ALAやその他関連団体の声明
・昨今の課題への図書館の対応例
・現場の図書館員によって作成されたリソース
・クイックレファレンスガイド

2017年の「全米図書館週間」(National Library Week)は4月9日から

2017年の「全米図書館週間」(National Library Week)は、4月9日から4月15日までの1週間となっています。

全米図書館週間は、米国図書館協会(ALA)の支援の下に毎年行われているもので、2017年は、昨年と同じく“Libraries Transform”をテーマにして行なわれます。

期間中には、

・4月10日:米国図書館界の概況をまとめた報告書“State of America's Libraries Report”の2017年版/2016年に最も批判を受けた図書トップ10の発表
・4月11日:全米図書館労働者の日(National Library Workers Day)
・4月12日:全米移動図書館の日(National Bookmobile Day)

が予定されています。

優れた准専門職図書館員を称える、2017年の“Paralibrarian of the Year”が発表される

米・Library Journal(LJ)誌(オンライン)が、優れた准専門職図書館員(=図書館情報学修士号(MLIS)を持たない)を表彰する“Paralibrarian of the Year”賞の2017年の受賞者を発表しています。選ばれたのは、バージニア州ラウドン郡公共図書館スターリング分館のPatricia Pacheco氏です。

ドミニカ共和国で20年近く幼稚園教諭を務めていたPacheco氏は、米国に移住して2年後に、同館の最初のバイリンガルの職員(library assistant)として採用されました。

分館が位置する地域は、教育水準の低さ、貧困、英語を第二言語とする移民への対応が課題となっており、Pacheco氏は、ヒスパニック系の子どもを対象としたイベントの開催(イベントを通じて、就職支援等を行なっている図書館の存在を保護者に知ってもらう)、地元のNPOと連携したリテラシーワークショップのスペイン語での実施、ヒスパニック系の商工会議所等と連携した起業・雇用・求職を結びつける事業の推進、自身の経験・知識を伝える館内外での活動等が評価されています。

HathiTrust、収録資料が1,500万点を突破

2017年2月22日、米国の大学図書館等によるデジタル化資料の共同リポジトリHathiTrustは、収録資料が1,500万点を突破したことを発表しました。

発表では、1,500万点目にデジタル化された、カルフォルニア大学アーバイン校の所蔵資料について解説されています。

2月10日には、2017年1月1日時点の収録資料は1,481万6,187点であること、2016年に617万人以上の利用者がHathiTrust Digital Libraryのウェブサイトを訪れたことが発表されていました。

15 Million Items in HathiTrust(HathiTrust, 2017/2/22)
https://www.hathitrust.org/15-million-items-hathitrust

引用分析の開拓者、ユージン・ガーフィールド氏死去

インパクトファクターの提唱等で知られる引用分析分野の開拓者、ユージン・ガーフィールド(Eugene Garfield)氏が、2017年2月26日に亡くなられたと報じられています。91歳でした。

ガーフィールド氏は1955年にInstitute for Scientific Information(ISI)を設立し、Science Citation Indexの作成やインパクトファクターの提唱等、引用・被引用関係に基づく文献探索や、現在に至る引用分析分野の基礎を作りました。

Scientometrics Pioneer Eugene Garfield Dies(The Scientist、2017/2/27付け)
http://www.the-scientist.com/?articles.view/articleNo/48636/title/Scientometrics-Pioneer-Eugene-Garfield-Dies/

米国図書館協会、低所得世帯のデジタルデバイト解消を目的に、コックス・コミュニケーションズ社と連携

2017年2月24日、米国図書館協会(ALA)が、低所得世帯のデジタルデバイト解消を目的に、ケーブルテレビ(CATV)・情報通信業のコックス・コミュニケーションズ社と連携すると発表しています。

地域の図書館やオンラインを通じて、低所得層の子どもやその家族が、デジタルリテラシー能力を習得し、デジタル資源の利用を可能とするもので、アリゾナ州ツーソン、カンザス州トピカ、ルイジアナ州バトンルージュの図書館においてパイロットプロジェクトが実施され、あわせて、実施成果を測定する調査も行われます。

また同社がサービスを提供している18の州において、地域の図書館と協力して、この取組みについての宣伝キャンペーンがCATVの番組を通じて行われるとのことです。

米・ニューハンプシャー州立図書館創立300年:2017年は「州立図書館の年」

米・ニューハンプシャー州立図書館が、1717年1月25日に設立されて今年で創立300年を迎えることから、同州知事が、今年を「州立図書館の年」とすると発表し、関連活動やイベントを行なって、コミュニティにおける図書館を重視する同州の長い伝統を理解し、祝うように州民に求めています。

同館でも、300周年にちなんで、州立図書館の歴史や、同州の文学史に関する記事300件を、FacebookやTwitterに投稿していくと発表しています。

同館は、同州の著者・イラストレーター、同州の出来事、図書館情報学に関する資料を収集し、住民・研究者・観光客・議員・図書館員に対してサービスを行なっているほか、“van delivery service”により、毎年50万点以上の書籍、DVD、CDなどを州内の公共図書館や研究図書館に配送し、州内での資料の共有をはかっているとのことです。

図書館員が研究データ管理を遂行するにあたって影響を与える要因に関する調査(文献紹介)

米国の大学・研究図書館協会(ACRL)が刊行するCollege & Research Libraries(C&RL)誌が、図書館員が研究データ管理(RDM)を遂行するにあたって影響を与える要因について調査した結果をまとめた論文“Librarians’ Perspectives on the Factors Influencing Research Data Management Programs” のプレプリントを公開しています。

論文の著者が所属するOCLCによる内容紹介によると、同論文は、36人の米国の図書館員にインタビューを行なった成果をまとめたもので、RDMを促進する要因として、

・組織間でのコミュニケーション、調整、連携
・継続的な学習やOJT
・専門家の配置
・文化の転換や関係性構築のためのリーダーシップへの支持
・デジタルリポジトリ

をあげ、制約する要因としては、

・データストレージや電子資料保存のための資金面、技術面での課題
・限られた労働時間内での多大な要求
・RDMについての能力がある職員の不足
・研究者の図書館に対する認識の古さ

を指摘しています。

米国の大学・研究図書館協会、連邦政府による研究成果の公開に関する声明を採択し、公表

2017年2月23日、米国の大学・研究図書館協会(ACRL)の理事会が、連邦政府による研究成果の公開に関する声明を採択し、公表しました。

声明では、環境保護局(EPA)の研究成果公表にあたっての事前確認の要請や国民への情報提供の禁止などにみられる、最近の連邦政府による動向は、ACRLの掲げる学術の発展という目標の実現に危機をもたらすもので、米国図書館協会(ALA)の「図書館の権利宣言」やライブラリアンシップの中核的価値にも反すると指摘しています。

そして、ACRLには、事実の正当性へ疑問を投げかける試みに対して挑戦する倫理的・専門的な責任があると考えると述べています。

ACRL Statement on the Dissemination of Federal Research(ACRL insider,2017/2/23)
http://www.acrl.ala.org/acrlinsider/archives/13255

米・ジョージア州立大学図書館、デモ行進“Women's March”関連資料を収集し、オンラインで公開

米・ジョージア州立大学図書館が、2017年2月21日付の同館のブログで、1月21日に首都・ワシントンで行われたWomen's Marchと連携して行われた、“Atlanta March for Social Justice and Women”やその他ジョージア州の住民が参加したデモ行進に関する資料の収集に取り組んでいることを紹介しています。

既に、デモ行進参加者へのオーラルヒストリーインタビューや、写真・動画・エフェメラ類などの寄贈の受付を始めており、コレクションの利用方法などを知らせる“Research Guide”も公開されました。

収集された資料は、同館のデジタルコレクションで利用できるほか、米国アーキビスト協会(SAA)の Women Archivists Sectionが実施している“Women’s March on Washington Archives Project”とも共有されます。

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