米国

米・Ithaka S+R、学術図書館と連携したデータの利活用に関する2件の研究プロジェクト計画を発表

米・Ithaka S+Rは、2019年7月29日付けのブログ記事において、学術図書館と提携したデータの利活用に関する2件の研究プロジェクトを計画しており、プロジェクトに加わる学術図書館を募集していることを発表しました。

1件目は、学部レベルの社会科学におけるデータを用いた教育に関するプロジェクト“Teaching with data”です。社会科学分野の学部レベルの講師に対してインタビューを実施し、適切なデータセットを見つけ、学生によるデータの操作、理解、視覚化を援助するツールを特定することへのニーズを調査するものです。

2件目は、ビッグデータ研究支援に関するプロジェクト“Supporting big data research”です。学術図書館との連携により、ビッグデータとデータサイエンスの方法論の利用に関する研究支援のニーズを調査するものです。

Ithaka S+Rは、ワークショップ等でプロジェクト参加館へ研究手法を指導した後、各組織へ調査の所見に関するレポートを提出させ、集めたデータの総合的な分析に基づく報告書を公表する予定です。

フェイクニュースに対する各国の取り組みを扱った米国議会図書館(LC)の2件の調査レポート(記事紹介)

2019年7月29日、米国議会図書館(LC)は、フェイクニュースに対する各国の取り組みを扱った同館の調査レポートを紹介したブログ記事“Law Library Reports Address Foreign Initiatives to Counter “Fake News””を公開しました。

サイバー空間上のフェイクニュース拡散への対抗手段は、表現の自由等の民主主義の基本原則や政府の行動の透明性・監視に関わる規則への困難を突きつける可能性があるという背景の下、LCはマスメディア・ソーシャルメディアを利用したフェイクニュース拡散への対処のために各国が採用した法的アプローチの調査レポートを2019年に2本公開しています。

米国図書館協会(ALA)、移民向けの公共図書館サービスの改善を提言するホワイトペーパーを公開

2019年7月30日、米国図書館協会(ALA)が、 移民が「成功」するために必要なサービスを米国の公共図書館がどのように提供できるかを検討したホワイトペーパー“Library Programs and New Americans: A White Paper” を公開しました。

シンクタンクの協力を得て、ALAの公的プログラム部(Public Programs Office)及び公共図書館員と関連組織によるチームで実施した“New Americans Library Project”による半年間の調査の成果で、移民向けサービスの調査、サービスの格差の把握を行い、公共図書館員向けの9つの推奨事項が提言されています。

推奨事項は以下の通りです。

1.コミュニティのニーズの評価
2.地域団体との連携の促進
3.職員とボランティアの専門能力開発促進
4.意思決定と実施において移民を含める
5.特定のコミュニティが共感する用語を使う
6.多言語資源の開発
7.移民と現住民との繋がりを促す
8.より多くの世代間プログラムを作成する
9.持続可能なサービスの開発

米国学校図書館員協会(AASL)、包摂的な学習者・市民を育成するための学校図書館員向けのガイドを公開

2019年7月30日、米国学校図書館員協会(AASL)が、包摂的な学習者や市民を育成するための学校図書館員向けのガイド“Developing Inclusive Learners and Citizens”を公開しました。

同ガイドは、AASLの学校図書館基準における6つの共通認識のうちの1つ「包摂(Include)」に基づくものです。

学校図書館員と学習者が、バランスのとれた視点、グローバルな学習、共感、寛容性、公平性を追求するために利用可能なシナリオ・活動・リソース(学習者にとっての包摂的な指導と環境の重要性に関するインフォグラフィック、思考(Think)・創造(Create)・共有(Share)・成長(Grow)という4つの学習領域(domains)を反映させた学習者・学校図書館員・学校図書館のためのシナリオ)が含まれています。

米国の研究大学におけるデータ・ライブラリアンの配置状況(記事紹介)

米・Ithaka S+Rは、2019年7月29日付けのブログ記事において、米国の研究大学におけるデータ・ライブラリアンの配置状況を紹介した記事を公開しました。

記事では、米国のR1(最高度の研究活動を行う博士号授与機関)に分類される131大学について、ウェブサイトで公開された情報を基に、主としてデータサービスに従事する図書館員の数を調査したことが報告されています。調査の結果として、R1大学のうち約4分の1がデータサービス専任の図書館員を置いていないこと、データサービス専任の図書館員を1人だけ置く大学が同じく約4分の1程度であったこと、3分の1程度の大学は2人から3人のデータ・ライブラリアンの小チームを置いていること、4人から10人の規模の大きいデータ・ライブラリアンのチームを置く大学は少数に留まること、データサービス専任スタッフの平均人数は2人強であったこと、などが紹介されています。

Counting Data Librarians(Ithaka S+R,2019/7/29)
https://sr.ithaka.org/blog/counting-data-librarians/

Elsevier社、人工知能を用いたSTM分野の曖昧性除去技術等を提供するParity Computing社を買収

2019年7月29日、Elsevier社は、米国を拠点とし人工知能を用いたSTM分野の曖昧性除去技術等を提供するParity Computing社の買収を発表しました。

Elsevier社のデータベースへParity Computing社から曖昧性除去技術が提供されることにより、著者名、機関名や論文・助成金・特許の引用状況・帰属状況など、出版物に現れる実体や関係性の曖昧さが解消され、Scopusの分析・意思決定支援機能の基盤が支えられる、としています。両社は協調して、Parity Computing社の既存の機能を強化しながら統合を深め、Parity Computing社の持つ機能をElsevier社の研究プラットフォームへ広く拡大する予定です。

Parity Computing社の機械学習・自然言語処理等に長けたコアチームは、Scopus、SciVal等を支えるElsevier社の研究製品チームへ参加する予定です。

米国議会図書館(LC)、長期保存のための推奨フォーマットのガイド“Recommended Formats Statement”の2019-2020年版を公開

米国議会図書館(LC)が、長期保存のための推奨フォーマットのガイド“Recommended Formats Statement”の2019-2020年版を公開しています。

同ガイドは、年1回更新されており、LJ infodocketによると、今回の版では、特に、動画とオーディオの分野での価値ある更新を提供することが目指されているとのことです。

Library of Congress Recommended Formats Statement 2019-2020(LC)
https://www.loc.gov/preservation/resources/rfs/TOC.html

北米研究図書館協会(ARL)、加盟図書館員の給与調査レポートの2018-2019年度版を公開

2019年7月26日、北米研究図書館協会(ARL)が、124の加盟館を対象とした図書館員の給与調査レポートの2018-2019年版“ARL Annual Salary Survey 2018-2019”を公開しました。

116の大学図書館に勤務する1万718人と、8の非大学系図書館に勤務する3,318人が対象で、総合図書館・健康科学図書館・法律図書館に分けて報告されています。

・加盟館におけるマイノリティ(人種・民族・性別における)の図書館員の割合は16.2%である。管理職でも割合が低い。
・マイノリティの図書館員の68.7%が女性である。
・116の大学図書館の女性図書館員の給与は男性の94.8%であり、給与格差は続いている。

等が指摘されています。

米国国立衛生研究所(NIH)、figshareと連携し、NIHから助成を受けた研究データを公開するリポジトリを開設

2019年7月23日、米国国立衛生研究所(NIH)は、figshareと連携し、研究データリポジトリを開設したと発表しています。

NIHはデータサイエンス戦略絵企画の一環として、NIHから助成を受けた研究成果のデータセットへのアクセス向上に取り組んでおり、今回開設されたものは、助成を受けた研究成果のうち、投稿する分野別のリポジトリが指定されていない研究データを試験的に保存することを目的としています。

試験事業では、研究データを同リポジトリに投稿すると、公開前に、同データやメタデータに個人情報が含まれていないかや、発見・アクセス可能で、総合運用性があり、二次利用が可能で、FAIR原則に従っているかについて確認されます。

その他、DOIやライセンスの付与、助成データとのリンク、エンバーゴの設定、Googleなどの検索エンジンでのインデックス化、利用評価指標といった機能も提供されます。

米国政府印刷局(GPO)及び米国国立公文書館連邦官報事務局(OFR)、1929年から1991年までの『米国大統領関係文書』をデジタル化

2019年7月10日、米国政府印刷局(GPO)が、米国国立公文書館連邦官報事務局(OFR)とともに、ハーバート・フーバー大統領在任の1929年からジョージ・H・W・ブッシュ大統領在任の1991年まで(フランクリン・ルーズベルト大統領時代を除く)の『米国大統領関係文書(Public Papers of the Presidents of the United States)』の各巻をデジタル化したことを発表しました。

『米国大統領関係文書』は、OFRが1957年から発行しているものです。各巻に、大統領による序文や公文書、演説、発言、写真が収録されています。なお、フランクリン・ルーズベルト大統領の関係文書は、OFRの『米国大統領関係文書』発行開始前に、民間の印刷会社により発行されました。

今回デジタル化されたものは、既にデジタル版が存在するジョージ・H・W・ブッシュ大統領在任の1991年からバラク・オバマ大統領在任の2013年までの文書と併せ、連邦政府の情報を利用できるデータベースgovinfoで閲覧可能です。

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