米国

米国の全国医学図書館ネットワーク、研究データ管理の学習ポータル“NNLM RD3: Resources for Data-Driven Discovery”を公開

2017年6月8日、米国の全国医学図書館ネットワーク(National Network / Libraries of Medicine:NN/LM)が“NNLM RD3: Resources for Data-Driven Discovery ”を公開したと発表しています。

図書館員、情報専門家、図書館情報学の学生等が、科学研究における研究データのライフサイクルを通じて、研究データマネジメント(RDM)について学び、議論する場として作られたもので、米国国立医学図書館(NLM)とマサチューセッツ大学医学部図書館によって図書館員向けに開発された“eScience Portal”をもとに開発されました。

入門書(データリテラシー、物理学、生命科学、工学)、専門性開発に関するイベント、RDMの主要な構成要素(RDM、ストレージ、共有)に関する情報が搭載されています。

ニューヨークの地下鉄で、ニューヨーク・ブルックリン・クイーンズの公共図書館等によるプロジェクト“SubwayLibrary”が開始

2017年6月8日、ニューヨーク公共図書館(NYPL)・ブルックリン公共図書館(BPL)・クイーンズ公共図書館(QPL)及びニューヨーク地下鉄(MTA)、Transit Wireless社によるプロジェクト“SubwayLibrary”の開始が発表されました。

地下鉄で電子書籍を無料で提供するサービスで、列車内で無料のWi-Fiに接続し、無料の電子書籍アプリ“SimplyE”の技術を用いて開発された 専用サイトSubwayLibrary.comから利用することができます。

利用できるのは、一駅・二駅で読める分量である本の最初の章のみで(古典作品や短編小説については全文)、その本をもっと読みたい場合には、図書館の電子書籍アプリ“SimplyE”をダウンロードして、残りを読むことになります。

サービス開始にあわせ、NYPLの“Rose Main Reading Room”(大閲覧室)の内装に似せてデザインされた特別車両が走行しており、Transit Wireless社では、特別列車や駅構内の“SubwayLibrary”のポスターを写真をとってハッシュタグ等を付けてTwitterやInstagramで公開すると、Amazon Kindle Voyager等の賞があたるイベントを行っています。

65歳以上の高齢者の67%がインターネットを利用、42%がスマートフォンを所有(米国)

2017年5月17日、米国の調査機関Pew Research Centerは、高齢者のデジタル技術の採用に関する調査の結果を公表しました。

65歳以上の高齢者のうち、
・67%がインターネットを利用(2000年から55ポイント増加)
・42%がスマートフォンを所有(2013年は18%)
・51%が自宅にブロードバンド環境を整備(初めて半数以上に)
しています。

インターネット利用や情報機器所有の割合は、増加しているとはいえ、他の世代に比べるとその割合は低く、スマートフォンは半数以上の高齢者が所有していません。

また、他の世代と同様、年齢、所得、学歴によって差があり、たとえば65歳から69歳までの高齢者と80歳以上の高齢者とでは、インターネットの利用率はそれぞれ82%と44%、ブロードバンド環境の整備率は66%と28%、スマートフォンの所有率は59%と17%、となっています。

一方、34%の高齢者が電子機器の使用に「あまり」あるいは「まったく」自信がないと回答しており、48%は「新しい電子機器を入手したら、誰かに設定してもらったり使い方を説明してもらう」という問いに対して「とてもよく」当てはまると回答しています。

米・サンフランシスコ公共図書館、ノートパソコンとポータブルWi-Fiをセットで貸出すサービスを開始

米・サンフランシスコ公共図書館(SPFL)が、2017年6月末から、ノートパソコンとポータブルWi-Fiをセットで貸出す“Tech'd Out”サービスを開始すると発表しています。

高速インターネットにアクセスできない住民のデジタルデバイド解消を目的としており、同館の4つの分館で、Microsoft Office製品をインストールしたノートパソコンとポータブルWi-Fiに加え、マウス、電源ケーブル及び持ち運び用のカバンをセットにして3週間借りることができます。

SFPL Newsletters At The Library. 2017. 48(6).
https://sfpl.org/pdf/press-room/ATL-2017-06.pdf
※“Library Laptops Now on Loan”という記事があります。

Tech'd Out(SPFL)
https://sfpl.org/index.php?pg=2000992401

米・コロラド州でも、州内の公共図書館で高校卒業資格等が得られるプログラムを開始

2017年6月7日、Gale社は、米・コロラド州立図書館と連携し、州内の公共図書館において“Career Online High School”(COHS)を用いて、正式の高等学校の卒業資格と職歴認定資格を提供するプログラムを開始すると発表しています。

米・教育省の調査によると、同州では、全人口の9%にあたる約50万人の成人が高校卒業資格を持っていないとのことです。

Ithaka S+R、農学研究者の研究活動支援へのニーズを調査したレポートを公開

2017年6月7日、Ithaka S+Rが、米国の農学研究者の研究支援ニーズに関する調査報告書を公開しました。

研究者の分野別の研究活動調査プログラムの一環で、情報サービスによる農学研究者の研究支援に資することを目的としています。

報告書は、“United States Agricultural Information Network” (USAIN)及び“Centre for Agriculture and Biosciences International”(CABI)の支援を受けたプロジェクト“Supporting the Changing Research Practices of Agriculture Scholars”の研究成果です。

農学研究者は、農学研究が価値あるものと国民に思われていないと認識しており、そして、その価値を伝えるための方法・手段を整備することが重要と考えていることから、報告書では、そのためのベストプラクティスやインフラ整備の必要性を指摘しています。

調査に協力した機関が各地で実施した個別調査の結果もあわせて公表されています。

2017年の米国の“Library of the Year”が発表される:ナッシュビル公共図書館

2017年6月6日、Library Journal(LJ)誌とCengage Learning傘下のGale社は、2017年の米国の“Library of the Year”に、テネシー州のナッシュビル公共図書館(Nashville Public Library)を選出したと発表しました。

記事では、

・学生の成功を予測するための最も重要な要因である小学校3年生時の読解力を高めることを目指した早期読書プログラム“Bringing Books to Life” (BBTL)

・読書、歌、ライティング、お話、演奏を、授業や家庭生活に組み込むためのヒントを教師、保護者、家族に与えるために英語とスペイン語で行っているプログラム

・iPad、3Dプリンター、貸出し用ノートブック(宿題用)といったICT機器や図書館の資料を、学校図書館に貸出すプログラム“Limitless Libraries”の実施や、学校図書館の改装支援

・人形劇を活用した活動(人形劇用移動図書館車や常設人形劇団による講演)

・同地のアフリカ系アメリカ人による公民権運動に関するコレクションの収集と提供

・STEM分野のメンターがいる若者向けメイカースペース“Studio NPL”

米国の著作者団体“Authors Guild”、IMLSを所管する連邦議会の委員会宛に書簡を送付:図書館は作家を育み読者を育てる出版エコシステムの基盤

米国の著作者団体“Authors Guild”が、2017年5月22日付けで、博物館・図書館サービス機構(IMLS)を所管する米・連邦議会上院・下院の委員会宛に、作家や国全体における図書館の重要性を強調する書簡を送付したと発表しています。

米・トランプ政権の2018年度の予算教書で、博物館・図書館サービス機構(IMLS)の廃止に向けた予算が計上される事に対して、健全な図書館は、作家を育み読者を育てる出版エコシステムの基盤であると主張しています。

Guild to Congress: Preserve Library Funding(Authors Guild,2017/6/5)
https://www.authorsguild.org/industry-advocacy/guild-congress-preserve-library-funding/

米・ワシントンD.C.公共図書館、5か年の戦略計画“Know Your Neighborhood”を発表:26分館が各コミュニティにあわせたサービスを実施

2017年6月5日、米国のワシントンD.C.公共図書館が、5か年の戦略計画“Know Your Neighborhood”を発表しました。

計画では、包摂と公平を重視し、地区住民の生活や福祉を改善させるために、住民の読書振興(リテラシー)、デジタル・シチズンシップの推進(ICTへのアクセスとトレーニング)、強固なコミュニティの構築(学習と市民参加の拠点)、郷土愛の涵養(地域の歴史や文化へのアクセス等への支援)の4つを優先事項として定めています。

一方で、地域により、図書館サービスへの住民のニーズが異なる事から、例えば、コンピュータ利用へのニーズが多い地域の分館では、設置台数や関連講座を増やす対応を行なうなど、26の分館が、各々のコミュニティのニーズに合わせてカスタマイズした図書館サービスを実施することとしています。

これらの計画により、住民の満足度を向上させ、図書館カード保持率75%、年間来館者数500万人、年間500万点の貸出し、を目指すとしています。

米国著作権局、著作権実務概要第3版の改訂草案を公開

2017年6月1日、米国著作権局は、著作権実務概要“Compendium of Copyright Office Practices”第3版の改訂草案を公開しました。

今回の改訂には、著作権局の実務や手続きを全般的に見直した結果が反映されています。また、フォーマットが変更され、オンラインでもオフラインでも読みやすくなっているほか、著作権局のウェブサイトなどへのリンクも改善される予定です。

この改訂草案は6月30日までパブリックコメントを受け付けており、7月3日に発効する予定です。

Copyright Office Releases an Updated Draft of the Compendium of U.S. Copyright Office Practices, Third Edition(Copyright.gov, 2017/6/1)
https://www.copyright.gov/newsnet/2017/666.html

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