米国

Googleの検索結果にOverDriveの電子書籍が直接、表示されるように(記事紹介)

2017年10月12日付けの米Library Journal誌オンライン版記事で、2017年9月から開始されたGoogleの検索結果にOverDriveの電子書籍が直接表示される機能に関する概説が掲載されています。

この機能はOverDriveがGoogle側の機能提供を認めて実現したもので、検索結果に関連するOverDriveの電子書籍があり、利用者の所在地近くの図書館で提供されている場合、「図書館で電子書籍を借りる」リンクが検索結果に表示されるようになっています。

Library Journal誌の解説記事では、同機能についてはメディアミックスに対応できていなかったりうまく動かない場合があるほか、OverDrive以外の電子書籍を図書館から借りられる場合に対応できていない等の問題があるとしつつも、なじみのない人に図書館の電子書籍サービスの認知を高める等の効果があるだろうと評価しています。

Internet Archiveが1923年から1941年に出版された図書のデジタルコレクション「ソニー・ボノ・メモリアル・コレクション」を公開

2017年10月10日、Internet Archive(IA)は1923年から1941年にかけて出版された図書のデジタルコレクション「ソニー・ボノ・メモリアル・コレクション」(“The Sonny Bono Memorial Collection”)を公開しました。

米国では1998年に成立した著作権延長法により、1923年以降に出版された著作で、1998年時点で著作権の保護期間が終了していないものについては、著作権者自身がパブリック・ドメインとしない限り、2019年以降まで保護期間が延長されています。同法は起案者の一人で、その後事故死した米下院議員ソニー・ボノ氏の名を取って「ソニー・ボノ著作権延長法」と呼ばれています。

一方で、米国著作権法第108条(図書館等の権利制限・例外規定)においては、図書館に対して、既に市場で流通していない1923年から1941年までに出版された著作については、例外的にスキャン・デジタル化し、公開することを認めています。そこでIAはテュレーン大学(Tulane University)の著作権法研究者、Elizabeth Townsend Gard教授およびその学生たちとの協力の下で、機械的に公開できる図書のデジタル版を発見する手法を確立し、今回の公開に至ったとのことです。

米・公共図書館協会と医学図書館全米ネットワーク、公共図書館職員の健康情報に関する知識・能力を向上させる“Healthy Communities”イニシアチブを開始

2017年10月11日、米・公共図書館協会(PLA)と医学図書館全米ネットワーク(National Network of Libraries of Medicine:NNLM)が“Healthy Communities”イニシアチブの開始を発表しています。

住民に健康情報を提供する情報源となっている公共図書館の職員向けの9か月間のイニシアチブで、公共図書館における健康情報ニーズを評価するとともに、公共図書館員がそのようなニーズを満たすのに役立つ無料の情報源と専門開発の機会を提供するものです。

2018年初頭には、健康情報に関する研修・ツール・情報源を提供する公共図書館用のウェブサイトが公開されるほか、研修やウェビナー(ウェブセミナー)の開催や、成功事例の記事やポッドキャストの公開を通じて、多くの図書館員が健康情報専門家の認定資格を取得することが目指されています。

国際図書館連盟、米国とイスラエルのユネスコ脱退表明に関し声明を発表 すべての政府の加盟を望む

2017年10月16日、国際図書館連盟(IFLA)は米国とイスラエルがユネスコ(UNESCO)からの脱退を表明したことに関し、遺憾の意を示すとともに、すべての当事者の協力の下で解決策を見つけていくことを推奨しました。

同声明の中では、共通の目標を達成するために、教育・科学・文化の分野で図書館と協力しながら国際的に活動するユネスコの価値をIFLAは支持するとし、すべての政府が加盟することを推奨するとしています。

IFLA Statement on UNESCO: Education, Science and Culture: Shared Objectives Need Shared Efforts(IFLA、2017/10/16付け)
https://www.ifla.org/node/11888

米国図書館協会、“ALA Policy Corps”イニシアチブを開始

2017年10月3日、米国図書館協会(ALA)が、“ALA Policy Corps”イニシアチブの開始を発表しています。

同イニシアチブは、ALAの情報技術政策局(OTIP)の“Policy Revolution!”イニシアチブからうまれた、ALAの「戦略的方向性」と“National Policy Agenda for Libraries”に基づいており、ALAとALAのワシントン事務所で勤務する政策専門家の育成、新任者や中堅の専門知識や政策への関与の長期化、国家の公共政策においてALAの戦略目標にとって重要な分野への影響の行使が目標となっています。

ALAでは、同イニシアチブへの参加者の募集を開始しており、様々な館種や地域を代表する10から12人からなる合格者からなるメンバーが、公共政策の課題に関する知識と情熱を涵養し、法制化や政策に影響を与えるためのスキルを身に着け、課題や成功事例を共有し、最終的には、国・州・各地域の政策に影響を与えることが目標とされています。

スミソニアン協会、米国の美術関係者による対談イベントを記録した音声・映像資料のコレクションを取得

2017年10月5日、米・スミソニアン協会のArchives of American Artは、“Art Talk on Art”(ATOA)のコレクションを取得したことを発表しました。

“Art Talk on Art”は、1974年に芸術家が始めたパネルディスカッションのイベントで現在も継続して行われており、米国の美術史を語るうえで重要な情報源となっています。同コレクションは、1975年から2015年までにニューヨークで開催された、美術に関する500件以上のパネルディスカッションや対談を記録した録音資料と映像資料、文書類を含んでいます。イベントでは数千人のアーティストや、批評家、歴史家、美術商、学芸員、ライターなどが米国の美術に関する問題について語っています。“Art Talk on Art”は60テラバイトにものぼる音声と映像をデジタル化し、原資料とともにスミソニアン協会に寄贈しました。

同コレクションは現在、検索手段の準備中ですが、音声と映像資料は、同協会の事務局にて利用可能です。

Bowker社、米国の自費出版の動向を発表:昨年比8%増

2017年10月11日、米国の書誌情報サービス企業で、ProQuest社の関連企業であるBowker社が、米国における自費出版について、2011年から2016年までのデータをまとめたレポートを発表しています。

レポートでは、昨年と比較して自費出版が8%増加したことや、2016年にISBNが割り当てられた自費出版物の数(78万6,935点)が、2011年(24万7,210点)と比較して218.33%増加したことが報告されています。

また、2015年と比較して、紙媒体での自費出版は11%の増加で昨年の34%増より減速していること、電子書籍については3%減少しているが昨年の11%減より減少幅が少ないこと、昨年出版された自費出版物の84%超が3つのサービスプロバイダによる出版で占められていることなどが指摘されています。

米・ボストン公共図書館、同館所蔵の商業音楽コレクション(レコード類)をInternet Archiveに移管:デジタル化しての公開を計画

2017年10月11日、米・ボストン公共図書館(BPL)は、同館が所蔵する、1900年代初頭から1980年代までの、蝋管・SPレコード(78rpm)・LPレコードなど様々な媒体から構成される商業音楽のコレクションを、Internet Archive(IA)に移管すると発表しています。

これらコレクションは、数十年にわたり同館の書庫で保管され、目録化もされず、一般に公開されていませんでした。

IAに移管されることで、デジタル化され、無料でオンラインで公開される予定です。

米国デジタル公共図書館、図書館のための電子書籍市場のモデル構築を目的としたパイロット事業“DPLA Exchange”を開始

2017年10月10日、米国デジタル公共図書館(DPLA)が、パブリックドメインやオープンライセンスのものも含めた、図書館による図書館のための安価な電子書籍市場のモデル構築のためのパイロット事業“DPLA Exchange”を開始すると発表しています。

図書館を通じた利用者の電子書籍へのアクセスの最大化を実現するためのDPLAによる取組の一環で、複数のリソースからなる多様なコレクションを、図書館のデジタルコンテンツに容易に追加できるようにすることを目的とした事業です。

米国の図書館ネットワークLYRASISと共同で行なわれるもので、パイロット事業参加館6館の職員は、システムにログインして電子書籍を選定することができます。

北米研究図書館協会、図書館員による“Open Science Framework”を用いたデジタル研究支援のためのツールキットを公開

2017年10月3日、北米研究図書館協会(ARL)が、図書館員による、非営利団体Center for Open Science(COS)が開発した研究プロジェクト管理システム“Open Science Framework”(OSF)を用いてのデジタル研究の実施と管理へのsさらなる関与を支援するためのツールキットを公開しました。

米国議会図書館(LC)のデジタル保存専門家を育成するプロジェクト“National Digital Stewardship Residency”(NDSR)としてARLが受け入れたMegan Potterbusch氏が、米・ジョージワシントン大学で実施した作業の成果であり、教員・図書館員への説明資料、研究者との共同作業のためのリソース、プロジェクトの構造や作業空間の事例を含むものとなっています。

ページ