カレントアウェアネス-E

E1936 - セミナー「研究データマネジメントの理想と現実」<報告>

京都大学学術情報メディアセンターでは,月に1度を目安に各分野から講師を招き,セミナーを開催している。2017年5月26日には,「研究データマネジメントの理想と現実」と題したセミナーを開催した。

E1934 - 東北大学附属図書館の24か国語ベーシックガイド整備事業

東北大学附属図書館(以下,当館)では,2017年3月に,留学生のための24か国語(中国語の簡体字・繁体字版を含め全25種類)による「図書館ベーシックガイド」(以下,ガイド)を整備した。この整備事業に着手する契機となったのは,「留学生には,(英語を母語とせず,かつ母語以外は不得手という学生がいるため)何でも英語で対応すればいいというものではない」という学習支援委員会での教員からの一言である。学習支援委員会とは,2016年4月に発足した,教員と図書館の協働による学生の総体的学習支援を推進する当館の委員会である。確かに,日本人の間では「英語=世界共通語」という公式がほぼ常識化しており,大学においてもグローバル人材育成というミッションの下に,英語習得が推奨されている。しかしこの発言は,これまで疑うことがあまりなかった英語万能観に対して「一喝」を加えたような瞬間であった。

E1931 - 韓国の国立図書館におけるデジタル化資料の送信サービス

韓国では,図書館が,自館でデジタル化した資料の他館への送信を可能とする規定が著作権法に設けられ,この規定に基づき,韓国の国立中央図書館(NLK)と国会図書館(NAL)が他の図書館等に対して送信サービスを行っている。韓国の場合,すべての図書館等に対して送信することを認めていたり,海外の機関が送信先に含まれていたり,資料のデジタル化や他の図書館等への送信にあたり補償金の支払いが必要であったりといった,日本における国立国会図書館(NDL)によるデジタル化資料送信サービスとは異なる特徴がみられる。

E1932 - 国立国会図書館の分野横断統合ポータルの構築に向けた取組

国立国会図書館(NDL)は,国内の様々な機関が持つ豊富な「知」を活用するための単一のアクセスポイントの提供を目指し,国立国会図書館サーチ(以下,NDLサーチ)の構築を通じて,全国の図書館,公文書館,博物館・美術館や学術研究機関等との連携拡張に取り組んできた。2017年3月には,NDLサーチと文化庁の文化遺産オンラインの一部との連携を実現し,NDLサーチを通して文化遺産オンラインの国指定文化財等データベースのデータ約3万2,000件を検索することができるようになった。2017年5月現在,NDLサーチは約70機関(これらの機関にデータを提供する機関を含むと数千機関)と連携し,検索可能なメタデータ件数は約100データベース・約1億2,000万件に及ぶ。NDLサーチが連携先をさらに拡張し,多様なコンテンツのメタデータを統合的に検索可能にすることは,NDLが2016年3月に策定した第四期国立国会図書館科学技術情報整備基本計画でも知識の循環を促進する情報基盤整備の一環として目標に掲げているが,同時に,以下で紹介するデジタルアーカイブの利活用促進に向けた国の動きの中でも求められている。

E1930 - HathiTrustの米国連邦政府文書コレクション分析

“U.S. Federal Documents in HathiTrust: A Collection Profile”は,米国の大学図書館等による共同リポジトリHathiTrust(CA1760参照)が有する米国連邦政府文書のデジタルコレクションに関する分析調査報告書である。HathiTrustは,デジタルライブラリーへのアクセス改善や様々な形式の学術資料の保存に向けた共同プログラムに取り組んできた。その共同プログラムの一つであるHathiTrust U.S. Federal Government Documents Programの一環として,この報告書は,2017年3月20日にHathiTrustのウェブサイトで公表された。14ページの簡潔な報告書であるが,コレクション分析に伴う数々のトピックが調査結果とともに紹介されている。

E1923 - 大阪府立中央図書館の蔵書評価の取組みについて

大阪府立中央図書館(以下,当館)では,2013年度から2015年度にかけて「蔵書評価」に取り組み,その結果を2017年3月刊行の『大阪府立図書館紀要』第45号で報告した。

E1926 - JSTオープンサイエンス方針の策定について

科学技術振興機構(JST)は,2017年4月1日付で「オープンサイエンス促進に向けた研究成果の取扱いに関するJSTの基本方針」及び「同運用ガイドライン」を公表した。これは,国際的にオープンサイエンスに関する議論が高まる中,JSTとしても,JSTの研究開発から創出された成果の取扱いについて方針を策定し研究実施者に対して示す必要があるとの認識から,半年以上の時間をかけて議論し策定したものである。本稿では,その背景・経緯・今後の展望等について述べる。

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