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「ホライズン・レポート」の2017年図書館版が刊行

2017年3月23日、米国のニューメディア・コンソーシアム(NMC)が、「ホライズン・レポート」(Horizon Report)の2017年図書館版(Library edition)を公開しています。

今後5年間の大学図書館・研究図書館界の変革を推進する傾向や技術を解説したもので、チュール応用科学大学(スイス)、スイス連邦工科大学チューリヒ校図書館(ETH-Bibliothek)、ドイツ国立科学技術図書館(TIB)及び米国の大学・研究図書館協会(ACRL)の協力を得て作成したものです。

報告書では、教育、調査、情報管理といった、図書館の戦略、運営、サービスに影響を与える

・6つの主要な傾向(組織横断的連携、学術レコードの進化、クリエイターとしての利用者、図書館空間の再考、研究データ管理、ユーザエクスペリエンスの評価)

・6つの主要な課題(図書館サービスとリソースへのアクセシビリティ、デジタルリテラシーの改善、組織設計の将来の業務への適用、継続的な統合・総合運用性・連携プロジェクトの維持、経済的・政治的圧力、根本的な改革の必要性の受け入れ)

持続可能な開発のためのブロードバンド委員会のWG、女性がインターネットにアクセスし利用するにあたって直面する障壁に対処するための推奨事項を概説した報告書を公開

ユネスコと国際電気通信連合(ITU)が設立した持続可能な開発のためのブロードバンド委員会(Broadband Commission for Sustainable Development)のジェンダーに基づくデジタル・デバイドに関するワーキンググループ(Working Group on the Digital Gender Divide)が、女性がインターネットにアクセスし利用するにあたって直面する障壁に対処するための報告書“Recommendations for action: bridging the gender gap in Internet and broadband access and use”を公開しました。

様々な利害関係者(政府、政策決定者、民間セクター、政府間組織、NGO、学界、研究機関)にとっての具体的な推奨事項を概説しています。

世界の全ての地域において女性のほうが男性より女性のインターネット普及率が低く、その格差も拡大しており、特に、後発開発途上国やアフリカにおいてその格差が大きいとのことです。

静岡県立中央図書館、地域資料398タイトルと『静岡県の絵葉書』2,898点をデジタル化して公開

静岡県立中央図書館が、同館のデジタルライブラリー「ふじのくにアーカイブ」に、『静岡県の絵葉書第二期』2,898点(外袋含む)、『豆州志稿』など郷土貴重書388タイトル、『静岡県写真帖』など郷土資料10タイトルを追加したと発表しています。

地域資料398タイトルと『静岡県の絵葉書』2,898点をデジタル化・公開しました(静岡県立中央図書館)
http://www.tosyokan.pref.shizuoka.jp/contents/info/2017/H28Sdigital.html

ふじのくにアーカイブ
http://www.tosyokan.pref.shizuoka.jp/contents/library/index.html

デジタル包摂社会実現のための“Mi Wifi”プロジェクト(英国)(記事紹介)

2017年2月28日付けの、英・Libraries Taskforceのブログで、大ロンドン庁(Greater London Authority:GLA)の職員が、社会的統合政策の一環として、デジタル包摂社会を実現するためにロンドンで試行的に行なおうとしている“Mi Wifi”プロジェクトを紹介しています

デジタル環境から除外されているグループを対象に、基礎的なデジタススキルの訓練とあわせて、公共図書館やコミュニティセンターを通じて、Wi-Fi対応のデバイスを貸出し、その効果や価値を調査するものです。

デジタル環境から除外される理由としては、インターネットへの関心の欠如、難しくて使えないという思い込み、機器の価格等が考えられるが、“Vodafone Mobile Devices project”による最近の調査で、モバイルWi-Fiがデジタル包摂のための最も効果的な方法とされたことから、実施されるようです。

米国図書館協会、低所得世帯のデジタルデバイト解消を目的に、コックス・コミュニケーションズ社と連携

2017年2月24日、米国図書館協会(ALA)が、低所得世帯のデジタルデバイト解消を目的に、ケーブルテレビ(CATV)・情報通信業のコックス・コミュニケーションズ社と連携すると発表しています。

地域の図書館やオンラインを通じて、低所得層の子どもやその家族が、デジタルリテラシー能力を習得し、デジタル資源の利用を可能とするもので、アリゾナ州ツーソン、カンザス州トピカ、ルイジアナ州バトンルージュの図書館においてパイロットプロジェクトが実施され、あわせて、実施成果を測定する調査も行われます。

また同社がサービスを提供している18の州において、地域の図書館と協力して、この取組みについての宣伝キャンペーンがCATVの番組を通じて行われるとのことです。

カナダ・トロント公共図書館、無料のWi-Fi、パソコン、タブレット等を備えた移動図書館車の運行開始

カナダ・トロント公共図書館が、図書に加え、無料のWi-Fi、パソコン、タブレット等を備えた移動図書館車の運行を、2017年5月から開始するとのことです。

2017年2月21日に開催された、同館の図書館委員会(Library Board)に提出されたレポートで報告されており、地元メディアの報道によると、現在2台ある移動図書館車に換えて、30万ドルで作成されたものです。

取材に対し、図書館委員会の委員は、就職活動や研究のために来館している住民にとって素晴らしいことであるし、新しい移動図書館の運行で、より多くの住民にサービスを提供できるようになると述べています。

米国情報標準化機構、ウェブリソースの同期に関する規格“ResourceSync Framework Specification”の改訂版(バージョン1.1)を公開

2017年2月16日、米国情報標準化機構(NISO)が、2つのウェブサーバの間でのコンテンツの同期を行うためのプロトコルResourceSyncのコアとなる規格“ResourceSync Framework Specification”の改訂版(バージョン1.1) (ANSI/NISO Z39.99-2017)を公開しました。

NISO Announces Updated Version of ResourceSync Framework Specification(NISO,2017/2/16)
http://www.niso.org/news/pr/view?item_key=96962d7722cc13a1e20c40e2ca3c2ca8ca80359d

「ホライズン・レポート」の2017年高等教育機関版が刊行

米国のニューメディア・コンソーシアム(NMC)とEDUCAUSE Learning Initiative(ELI)による「ホライズン・レポート」(Horizon Report)の2017年高等教育機関版が刊行されました。今後5年間における高等教育機関での教育に変化をもたらす傾向や課題、技術の発展を解説するものです。

今後発展する技術としては、主流となるまでの期間別に、以下の6つがあげられています。

・1年以内:アダプティヴラーニングの技術、モバイルラーニング
・2年から3年:モノのインターネット(Internet of Things)、次世代学習管理システム
・4年から5年:人工知能、ナチュラルユーザーインターフェース

It’s Here! Get the 2017 NMC Horizon Report(NMC)
https://www.nmc.org/news/its-here-get-the-2017-nmc-horizon-report/

欧州委員会、EU域内で購入したオンラインコンテンツについて、域内の他国でも購入国と同様にアクセスできるようにすることを求める新規定について発表

2017年2月7日、欧州委員会(EC)は、欧州議会、EU加盟国およびEC担当の交渉の結果、購入したオンラインコンテンツについては、EU域内であれば国境を越えてアクセス可能とする新たな規定を設ける方針について合意に達したことを発表しました。

この新規定はデジタル単一市場に関する政策の一環として設けられるものです。EU域内のある国、例えばフランスで有料の動画サービスコンテンツを購入した場合には、利用者はクロアチアやデンマーク等、域内の他の国にいる時でも、購入した国で利用するのと同様にアクセスできるようにすることを、コンテンツ提供者に対して要求するとしています。

欧州議会で正式に承認されれば、2018年初頭から発効される見込みとのことです。

Digital Single Market: EU negotiators agree on new rules allowing Europeans to travel and enjoy online content services across borders(European Commission、2017/2/7付け)
http://europa.eu/rapid/press-release_IP-17-225_en.htm

参考:

米国図書館協会会長、米国連邦通信委員会による低所得層向けブロードバンド接続支援プログラムの指定プロバイダー取り消し等を受けて声明を発表

米国連邦通信委員会(FCC)が、2017年2月3日に、低所得層向けブロードバンド接続支援プログラムLifelineに基づく9つのプロバイダーの指定を取り消したこと、また、“E-rate Modernization Progress Report”“Improving the Nation's Digital Infrastructure”等の複数の報告書の撤回を命じた事に対し、米国図書館協会(ALA)会長のトダーロ(Julie Todaro)氏が声明を発表しています。

Lifelineによる選択肢をなくすことは、宿題支援やデジタルデバイト解消への取組を後退させるもので、ALAでは、低所得者層の教育や経済的機会を設けるものとして、Lifelineによるブロードバンドの選択肢の増加をFCCに求めるとともに、公の歴史的記録は変更されるべきではなく、FCCの透明性を高めるためにも、いかなるドキュメント類の削除はしないことをFCCに求めるとしています。

ALA denounces recent FCC Lifeline revocations, report retractions(ALA,2017/2/6)

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