学術図書館

米国図書館協会、米国図書館界の概況についての報告書 (2018年版)及び「2017年に最も批判を受けた図書」を公表

2018年4月9日、米国図書館協会(ALA)は全米図書館週間にあわせ、米国図書館界の概況をまとめた報告書“State Of America's Libraries Report”の2018年版を公開しました。報告書は「大学図書館」「学校図書館」「公共図書館」「課題と傾向」「国家的課題と傾向」などの項目ごとにまとめられています。

また、「2017年に最も批判を受けた図書トップ10」(Top Ten Most Challenged Books)もあわせて公開されています。1位は2007年に出版されたJay Asherの小説” Thirteen Reasons Why”でした。同書は2017年にNetflixでウェブドラマシリーズが製作・公開されています。自殺を題材とする小説であり、図書館に対し批判が寄せられた理由も自殺を扱ったものであったため、とのことです。

英国国立・大学図書館協会(SCONUL)、学術図書館の将来をまとめた報告書を公開

2017年12月8日、英国国立・大学図書館協会(SCONUL)が、報告書“Mapping the future of Academic Libraries” を公開しました。

図書館が組織内で重要な役割を果たし続けるための取組を支援することを目的としており、SCONULの会員館が直面している、人工知能・機械学習・デジタル研究の進展、図書館とその他機関との不鮮明な境界、サービスとしての図書館の開発といった課題を取り扱っています。

Mapping the future of academic libraries(SCONUL,2017/12/8)
https://sconul.ac.uk/news/mapping-the-future-of-academic-libraries

2017年の“Love Your Data Week”、2月13日から17日まで開催

今回で2回目となる“Love Your Data Week”(LYDW)が、2月13日から17日まで開催されます。

このキャンペーンは、研究図書館やデータアーカイブで働く研究データの専門家によって企画されたソーシャルメディアイベントです。研究データの管理、共有、保存、利活用、図書館ベースの研究データサービスに関連するトピックに関する意識を高め、コミュニティを構築することを目的としています。

2017年のテーマは“emphasizing data quality for researchers at any stage in their career”(研究者のキャリア段階に関わりなくデータ品質を重視する)で、期間中は日替わりでテーマに関する話題提供と情報共有がなされます。Twitter(#LYD17、#loveyourdata)やInstagram、Facebook(#LYD17、#loveyourdata)、Pinterest(LYD Pinterest board)で参加出来ます。

Love Your Data: a 5-day international event to help researchers take better care of their data(Love Your Data)

米国テキサス州の学術図書館等のコンソーシアム“Texas Digital Library”、データリポジトリの運用開始について発表

2016年9月19日、“Texas Digital Library”は、TDLに加盟する学術図書館によるデータセットのリポジトリである“Texas Data Repository”について発表しています。

TDLは、2005年の米国図書館協会(ALA)の研究図書館協会(ARL)に加盟する4大学の連携協力をもとにはじまった、テキサス州の高等教育機関が加盟する各機関のコンソーシアムです。

“Texas Data Repository”は、ハーバード大学によって開発・使用されているオープンソースのアプリケーション“Dataverse”を使用しています。

10月にウェビナーを開催するほか、11月にシンポジウム等を開催し、2016年12月1日に正式に公開される予定です。

Texas Data Repository
http://data.tdl.org/

学生の学びと成功に関する図書館の貢献に関する研究課題について、米国の大学・研究図書館協会(ACRL)とOCLC Researchが連携

2016年8月16日、米国の大学・研究図書館協会(ACRL)は、ACRLの“Action-Oriented Research Agenda on Library Contributions to Student Learning and Success”という研究課題に関し、OCLC Researchと連携することを発表しています。

2010年9月にACRLが刊行した大学図書館の価値に関する報告書である“Value of Academic Libraries: A Comprehensive Research Review and Report”以降の進展をアップデートすることを目的とした研究課題となり、これに両者は連携して取り組むことになります。

2017年6月ごろに最終文書がとりまとめられる予定です。

ACRL teams with OCLC Research for research agenda(ALA, 2016/8/16)
http://www.ala.org/news/press-releases/2016/08/acrl-teams-oclc-research-research-agenda

欧州研究図書館協会(LIBER)、オープンサイエンスについての研修教材等を提供する“FOSTER Portal”でオープンサイエンスと図書館に関する講座を開設

2016年8月17日、欧州連合(EU)の第7次研究開発枠組み計画(FP7)の助成を受けた、オープンサイエンスについての研修を推進するプロジェクトであるFOSTER(Facilitate Open Science Training for European Research:FOSTER)において研修教材等を管理・提供している“FOSTER Portal”で、欧州研究図書館協会(LIBER)が作成した、図書館・図書館員にとってのオープンサイエンスに関して解説した無料のオンライン講座“Open Science at the Core of Libraries”が公開されています。

・研究公正、研究の再現性・インパクトにおけるオープンサイエンスの関連性
・オープンサイエンスを支援し進展させる上で、図書館に与える影響と、図書館にとっての機会
・オープンサイエンスに関して、現在あるイニシアティブやベストプラクティスについて
・オープンサイエンスに関する図書館サービスを拡充するために適切な資料やツールなど

を学ぶもので、6章から構成され、ウェブサイトに掲載されたテキストを読み進めたり、動画を視聴しながら学習を進めるものとなっています。

なお、受講にはアカウントが必要です。

米国の大学・研究図書館協会(ACRL)、学術図書館員による学術成果物へのオープンアクセスに関する方針について声明を発表

2016年7月11日、米国の大学・研究図書館協会(ACRL)は、学術図書館員の学術成果物のオープンアクセス(OA)に関する方針について、声明を発表したことが発表されています。

ACRLは、学術図書館員が学術成果を出版する際、OA雑誌で出版すること、そうでない雑誌で出版する場合でもオープンアクセス可能なリポジトリに保存することを慣行にすること、などを推奨する、としています。学術図書館員は、機関や資金提供者の方針に沿うことなどを考慮にいれつつ、リポジトリに保存した学術成果について、いつOAにするのかということについて責任を持つべきであるとしています。

また、ACRLは学術図書館員に対し、単行書、プレゼンテーション資料、灰色文献、データについてもOAにすることを奨励する、としています。

ACRL issues policy statement on open access to scholarship by academic librarians(ALA, 2016/7/11)
http://www.ala.org/news/press-releases/2016/07/acrl-issues-policy-statement-open-access-scholarship-academic-librarians

参考:

米国マサチューセッツ大学アマースト校図書館の魅せる年報

2016年6月21日、学術図書館振興開発ネットワーク(Academic Library Advancement and Development Network: ALADN)が、ALADN加盟機関による出版物をはじめ、さまざまなものを表彰する“ALADN Communication Awards”の最優秀賞に、米国マサチューセッツ大学アマースト校図書館の2015年の年報が選ばれたことを同館が発表しました。

この年報はトランプを模しており、ハート、スペード、クラブの1~13(K)と、ジョーカーの絵柄が各ページに用いられています。

最優秀賞の受賞は2016年6月1日から4日まで、マサチューセッツ大学アマースト校図書館及びボストン図書館協会をホストとして開催されたALADNの年次大会で発表されたもので、全部で14の賞が設けられ、その中から最優秀賞が選ばれます。14の賞のうち、同館の年報は「年報賞」を受賞していました。

なお、同館の年報は2年連続で最優秀賞を受賞しています。

Annualreport 2015 by UMass Amherst Libraries(ISSUU)

米国図書館協会(ALA)、ビジネス支援を行う図書館に関する報告書“The People’s Incubator: Libraries Propel Entrepreneurship”を公開

2016年6月20日、米国図書館協会(ALA)の情報技術政策局(OITP)が、ビジネス、起業のあらゆる場面で活用される公共図書館、学術図書館の事例を示した報告書“The People’s Incubator: Libraries Propel Entrepreneurship”を公開しました。

・ビジネスプランを立てるための講座や助言を行う図書館
・起業家のための仕事場としての役割を果たす3Dプリンター、デジタル黒板、ビデオ会議室などを備えた図書館
・米国中小企業庁(Small Business Administration:SBA)や、SBAの支援を受けて退職者の企業を支援するNPOであるSCORE(Service Corps of Retired Executive)と連携する図書館

等の事例が挙げられています。

The People’s Incubator: Libraries Propel Entrepreneurship
http://www.ala.org/advocacy/sites/ala.org.advocacy/files/content/ALA_Entrepreneurship_White_Paper_Final.pdf

EBSCO社、オープンアクセスに関するサービスを提供するカナダの1Science社と提携

2016年5月3日、オープンアクセス(OA)に関するサービス(oaFindr、oaFoldr、oaFigrなど)を提供するカナダの会社である1ScienceはEBSCO社と提携することを発表しました。

提携によってEBSCO Discovery Serviceを通じて学術図書館に提供されるOA学術論文が増加し、約1,550万のOAの学術論文にアクセスできるようになります。また、EBSCO Discovery Serviceで、1Science社のoaFindrが利用可能になると発表されています。

1SCIENCE AND EBSCO INFORMATION SERVICES ANNOUNCE PARTNERSHIP(1SCIENC, 2016/5/3)
http://www.1science.com/press_3.html

関連:
EBSCO Discovery Service
https://www.ebscohost.com/discovery

参考:
EBSCO Discovery Serviceが新機能Research Starterをリリース
Posted 2014年3月4日
http://current.ndl.go.jp/node/25612

CA1772 - 動向レビュー:ウェブスケールディスカバリの衝撃 / 飯野勝則

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