フランス

British Library Labs Symposium 2018におけるBLラボ各賞受賞者(記事紹介)

英国図書館(BL)が、2019年1月15日付けのブログにおいて、2018年11月12日に開催されたBritish Library Labs Symposium 2018におけるBLラボ各賞の受賞者を発表しています。

BLラボはBLの有するデジタルコンテンツの活用を支援しており、毎年、同館のデジタルコンテンツを用いた優れた取組に対して5種類の賞を授与しています。2018年の受賞者は次のとおりです。

・Research Award(研究部門賞)
“The Delius Catalogue of Works”
(Joanna Bullivant, Daniel Grimley, David Lewis and Kevin Page at the University of Oxford)

・Artistic Award(芸術部門賞)
“Another Intelligence Sings”
(Amanda Baum, Rose Leahy and Rob Walker)

・Teaching & Learning Award(教育・学習部門賞)
“Pocket Miscellanies”
(Jonah Coman)

Digital Science社、2000年以降のオープンアクセス(OA)の動向を分析した報告書を公開

2019年1月24日、Digital Science社が、2000年以降のオープンアクセス(OA)の動向を分析してまとめた報告書“The Ascent of Open Access”を公開しました。

同社の研究ディスカバリープラットフォーム“Dimensions”及びOA論文へのリンクを提供するブラウザ拡張機能Unpaywallのデータを用いて、2000年から2016年までのOAの動向を分析したものです。

得られた知見として、

・助成を受け国際協力による研究の成果として発表されたOA論文は全研究成果の6.3%、引用の15.2%を占める。

・英国の持続的なOAへの取り組みは重要な戦略的有意性となっており、OAの学術成果において高位置を占め続けることを可能とした。英国の学術成果の約52%がOAであり、全体の学術成果の7%を占める。

・ブラジルは英国に続く成功者であり、51.2%の学術成果をOAで入手できる。

・中国は2010年から2番目に多く学術論文を発表する国となり、2016年にはOA論文で3番目となった。

・米国は2012年から2016年にかけてOA率41%をピークに停滞し、OA論文に占める割合は、中国をはじめとした学術論文の世界的な増加により4%減少した。

仏・科学技術情報研究所(INIST)、コンソーシアムCouperinの購読雑誌を閲覧できるデジタルアーカイブPANISTを開設

2019年1月10日、仏・科学技術情報研究所(INIST)は、コンソーシアムCouperinの購読済みまたは購読中の学術雑誌へのアクセスを保証するために、国立のデジタルアーカイブPANISTを2019年1月7日に開設したことを発表しました。PANISTは、Couperinが購読している学術情報出版物をアーカイブし、出版者のウェブサイトを経由せずに、Couperinの会員が一元的にアクセスするプラットフォームとなります。

開設時点で、PANISTには2002年から2017年にElsevier社が刊行した雑誌記事670万件以上が登録されています。今後、SpringerNature社のSpringerLink Collectionの追加が予定され、PANISTのサービスとコンテンツの追加は2019年以降も継続される予定です。

プレスリリースでは、今後の学術雑誌の購読契約の継続が不確定な状況のため、購読停止になった場合に備えて、2019年初めから今回のサービスを提供することとしたと述べています。

京都国立近代美術館で展示「フランス映画ポスター名品選 国立映画アーカイブ デジタル・コレクションより」が開催:デジタル化した資料を活用して高精度の複製を制作・展示

国立映画アーカイブ(NFAJ)は、2018年12月26日付けのTopicsにおいて、京都国立近代美術館との共催による展示「フランス映画ポスター名品選 国立映画アーカイブ デジタル・コレクションより」の開催を紹介しています。

展示は京都国立近代美術館(京都市左京区)で2019年1月16日から2月24日にかけて開催されます。デジタル化したNFAJ収蔵資料の活用の試みであり、フランスの映画ポスターの伝統である大判ポスター10点を選び、高精度の複製を制作して展示を行うとあります。

NFAJでは、資料活用の幅を広げ、アクセシビリティを高めるためのデジタル化を実施しており、2018年3月31日には、ポスター等のデジタル化作業により得られたデジタル化の仕様、技術の標準化に関する情報をまとめた資料「東京国立近代美術館フィルムセンター映画関連資料デジタル化の手引(2017 年版)」を刊行しています(刊行当時は「東京国立近代美術館フィルムセンター」であり、翌4月1日にNFAJが設立)。

【イベント】若手セミナー「人文科学とデジタル」(12/8・東京)

2018年12月8日、東京都文京区の東京大学工学部で、若手セミナー「人文科学とデジタル」が開催されます。東京大学の総合文化研究科(超域・比較)三浦篤研究室、工学系研究科・情報理工学研究科、戦略的パートナシップ大学グランゼコール群が主催するものです。

参加費は無料で、申込み不要です。登壇者・題目は次のとおりです。

Léa Saint-Raymond氏(ENS, Université Paris-Sciences Lettres, Artl@s)
“When digital humanities help you see differently: another story of trends and tastes”

Marco Jalla氏(ENS, Université Paris-Sciences Lettres, Artl@s)
“Raphael.data: maps, charts, data visualizations about the afterlife of an old master’s oeuvre”

柴美春氏(東京大学総合文化研究科・三浦篤研究室)
「ゴッホの文学的芸術的嗜好の再検討—書簡の統計学的分析から」

英国図書館及びフランス国立図書館、両館の協力プロジェクトにより中世の手稿類800点をデジタル化して公開

2018年11月21日、英国図書館(BL)は、フランス国立図書館(BnF)との協力プロジェクトにより、西暦700年から1200年頃に英・仏等で製作された、両館所蔵の手稿類800点の全文を初めてオンラインで公開したと発表しました。

このプロジェクトは英国のポロンスキー財団の支援を受けて実施されたものであり、その成果として二つのウェブサイトが構築されました。

一つ目は、BnFのプログラム“Gallica marque blanche”のプラットフォームを利用したウェブサイト“France-England:medieval manuscripts between 700 and 1200”です。“Gallica marque blanche”は、BnFのデジタル図書館“Gallica”の技術を提携機関に提供し、新しい電子図書館を構築するプログラムです。

同サイトでは、英語、フランス語、イタリア語によるインターフェースを提供しており、手稿類800点をテーマ、作者、地域、年代、使用言語等から検索することが可能です。また、IIIFの技術を用いており、ビューワーとしてMiradorを採用しています。

カタール国立図書館(QNL)、フランス外務省文書館と覚書を締結

2018年11月12日、カタール国立図書館(QNL)が、フランス外務省文書館(French Diplomatic Archives)と覚書を締結したと発表しました。

今回の連携により、共同研究プロジェクト等を含む連携を促進させるとしています。

カタール国立図書館は、今回の連携は、カタールや湾岸地域の歴史的記録のカタールデジタルライブラリ(Quatar Digital Library)のためのデジタル化プロジェクトの第一歩であるとしています。

米・エモリー大学、サミュエル・ベケットの手紙データベースを公開

2018年11月5日、米・エモリー大学は、米国の25以上のアーカイブが所蔵するサミュエル・ベケットの手紙に関する所在記録データベースの公開を発表しました。

サミュエル・ベケットはフランスで活躍したアイルランド出身の作家、劇作家、詩人で、1969年にノーベル文学賞を受賞しました。

同データベースでは、手紙の宛名、所蔵機関、使用言語、送付元・宛先住所による検索が可能です。今後、手紙中で言及されている人名、場所、組織名等の情報についても索引化を進めるとしています。

Locate Samuel Beckett letters online with new website hosted at Emory(Emory University, 2018/11/5)
http://www.news.emory.edu/stories/2018/11/upress_beckett_letters_location_register/index.html

E2073 - 第29回日本資料専門家欧州協会(EAJRS)年次大会<報告>

2018年9月12日から15日まで,リトアニアの第2の都市カウナスに所在するヴィータウタス・マグヌス大学にて,第29回日本資料専門家欧州協会(EAJRS;E1969ほか参照)年次大会が開催された。欧州で活動する日本資料専門家グループにより毎年のこの時期に開催される集会で,本年度は「(グ)ローカル化する日本資料 (G)localizing Japanese Studies Resources」をテーマとして,14のセッションで構成され,31の発表(英語22,日本語9)をメインに,リソース・プロバイダー・ワークショップ,EAJRS和古書保存ワーキンググループの活動報告やEAJRS事務会議,エクスカーションが実施された。参加者は82人にのぼり,その内訳は欧州から44人,アジアから34人(日本33人),北米から4人であった。発表は大別すると概ね以下に分類される。(1)在外日本資料の研究・施設紹介,(2)欧州における日本学研究に関する活動やデータベースの紹介,(3)欧州での日本語教育の状況,その分析,(4)日本機関による日本資料に関する国外向けの活動やサービスの紹介,である。また本大会の大きな特徴としては開催の地リトアニア,とりわけ第二次世界大戦中にこの国で外交官として多くのユダヤ難民を救った杉原千畝に関する発表が複数あったことが挙げられるだろう。以下,筆者の発表および,関心を持った発表について紹介する。

フランスのコンソーシアムCouperin、Springer Nature社が購読料の値下げに応じることを発表

2018年10月16日、フランスの学術機関のナショナルコンソーシアムCouperinは、Springer Nature社が購読料の値下げに応じることを発表しました。今回の交渉は約21か月間続き、値下げは購読料とAPCの二重支払の解消のために行われます。

今回の契約は、前回の契約よりも雑誌の数を少し減らし1,121誌の購読となります。2018年から2020年の3年間で購読料を値下げするオプションが複数示されており、最初に大きく割引し2年目以降は少しずつ値上げする案と、3年間で段階的に割引を行う案があります。

プレスリリースでは、2018年10月10日現在、80近くの機関がいずれかのオプションを選択のうえ購読を更新し、約10機関は更新しないことを決定し、約30機関はまだ最終的な決定を下していないとしています。

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