欧州

SPARC Europe、Plan Sの実現にかかる手引きへのフィードバックを発表

2019年2月8日、SPARC Europeは、Plan Sの実現にかかる手引きへのフィードバックを発表しています。

フィードバックの内容をまとめた文書は2019年2月1日付けであり、Plan Sの成功のためには研究評価方法の改善が重要と述べるとともに、OA出版がその著者及び所属機関に与える経済的影響を十全に理解するためにOA出版への助成内容を明確に示すこと、転換契約(Transformative Agreements)に関するより詳細な手引きの提供、OAリポジトリをOAジャーナル・OAプラットフォームと同格に扱うこと、OAリポジトリやOAジャーナル等に課せられた必須要件の一部を推奨要件とすること、非営利のOAジャーナル等のサポートなど、多岐にわたる要望が述べられています。

また、書籍の各章とモノグラフについては、例えば人文学・社会科学分野において学術コミュニケーションの改革が立ち遅れることのないよう、後回しにせず、今すぐ他の形態の出版物と等しく重要なものとして扱うよう求めています。

欧州物理学会、Plan Sの実現にかかる手引きへのフィードバックを発表

2019年2月12日、欧州物理学会(EPS)がPlan Sの実現にかかる手引きへのフィードバックを発表しました。

EPSによるフィードバックでは、Plan Sを歓迎・支持するとしつつ、完全OAへの急激な移行は多くの雑誌に経済的困難をもたらし、編集・査読者のネットワークを破壊してしまうのではないか、また、小規模な学会・雑誌はとりわけ急激な移行に耐えられず、出版の多様性が失われるのではないか、といった懸念を示しています。また、APC助成が存在しないような、欧州以外の国々への対応も懸念点としてあげられています。

Plan S: Accelerating the transition to full and immediate Open Access to scientific publication(EPS、2019/2/12付け)
https://www.eps.org/news/437914/

Science Europe、「研究データ管理の国際的な調整に関する実践ガイド」を発表

2019年1月29日、欧州の研究助成財団・研究実施機関が加盟するScience Europeは、「研究データ管理の国際的な調整に関する実践ガイド」(“Practical Guide to the International Alignment of Research Data Management”)を発表しました。

研究データ管理(RDM)について、研究助成機関、研究機関、研究者がそれぞれ異なるニーズと要件を持っていることを踏まえて、欧州の研究助成及び研究機関におけるRDMの要件を調整することを目的として作成されたものです。

データ管理計画(DMP)の中核となる要件と、信頼できるリポジトリの選択基準を示すとともに、これらの要件・基準をどのように実践に移すかについての具体的な手引きも示しています。また、付録としてこれらの要件・基準とFAIR原則との対照表も収録されています。

PLOS、Plan Sの実現にかかる手引きへのフィードバックを発表

2019年2月10日、PLOSはブログ上でPlan Sの実現にかかる手引きに関するフィードバック(2019年1月31日付け)を発表しました。

Plan SがPLOSの目標に完全に合致するものであるとして指示しつつ、以下の点等についてコメントしています。

・研究評価について、DORAへの署名以外にどのような変革促進の構想があるのか

・購読型契約からオープンアクセス(OA)モデルまでの「移行契約」は購読雑誌を出版している大規模出版社に有利である。移行の終期を明文化することが要件であるべきである

・OAリポジトリへの登録について、少数のよく知られたリポジトリに対象を限定したほうがコスト増・煩雑さを防げるのではないか

・APC上限を設けると、上限までAPCを値上げする雑誌が増える可能性を考えるべき。英国の大学の学費で実際にそうした現象が起こった

Plan Sへの反応や関連ニュース等をまとめたリンク集公開

2019年2月10日、ケンブリッジ大学Office of Scholarly Communicationのブログ”Unlocking Research”において、Plan Sに関連するニュースやPlan Sへの反応等をまとめたリンク集” Plan S – links, commentary and news items”が公開されました。

このリンク集ではcOAlition Sによる公式発表等に加え、Plan Sに対する多様な反応へのリンクがまとめられています。随時更新を続けるとのことで、加えるべきものがあれば指摘してほしい旨がリンク集の冒頭で述べられています。

また、そのほかにPlan S関連の情報をまとめて入手する方法として、ソーシャルタギングでオープンアクセスに関するニュースを集約する試み“OATP”でタグ“oa.plan_s”を閲覧すること等が紹介されています。

欧州委員会研究・イノベーション総局、学術出版と学術コミュニケーションの将来に関する報告書を公開

2019年1月30日、欧州委員会(European Commission) の研究・イノベーション総局(Directorate-General for Research and Innovation)が、報告書“Future of scholarly publishing and scholarly communication”を公開しました。

学術コミュニケーションの将来のためのビジョンを提案したもので、現在のシステムの長所・短所や主要なアクターについて検証し、研究者・研究機関・助成機関・政策立案者・出版者・市民の役割を検討し、各々に対しての提言を行っています。

同報告書では、研究者とそのニーズを将来の学術コミュニケーションの中心を位置付け、研究者によって作成された知識等を公共財と見なします。そして、研究評価を全てのアクターに影響を与える学術コミュニケーションの要であるとし、研究者・コミュニティー・全ての組織(特に助成機関)は現在の学術コミュニケーションや出版システムを改善する可能性を持っていることから、その要である研究評価システムに変化をもたらすことから始めるべきと指摘しています。そして、アクター同士の連携は、将来の学術コミュニケーションと出版システムの積極的な変化と革新を実現するための不可欠であるとしています。

オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)、Plan Sの実現にかかる手引きへのフィードバックの更新版を発表

2019年2月6日、オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)が、2018年12月13日に発表したPlan Sの実現にかかる手引きへのフィードバックについて、更新版を発表しました。

内容の大部分は初版と共通していますが、「10.2 Plan Sに準拠したOAリポジトリの要件」(10.2 Requirements for Plan S compliant Open Access repositories)に関して、各リポジトリが要件に準拠するための移行期間の設定を新たに求めているほか、初版では欧州のリポジトリを念頭に置いてOpenAIREによるリポジトリのハーベストを求めていた箇所が、「国、地域、又は国際的なアグリゲーター」(“national, regional or international aggregator”)によるリポジトリのハーベストを求める内容となっている等、いくつかの変更が行われています。

arXiv、Plan Sの実現にかかる手引きへのフィードバックを発表

2019年2月4日、米・コーネル大学が運営するプレプリントサーバarXivが、Plan Sの実現にかかる手引きに関するフィードバック(2019年1月31日付け)を発表しました。

Plan Sの目標に対する支持とともに、手引きの「10.2 Plan Sに準拠したOAリポジトリの要件」(10.2 Requirements for Plan S compliant Open Access repositories)で挙げられている必須要件のうち、「文献の自動取り込み機能」「全文テキストのJATS相当のXMLでの搭載」などの5要件に対してコメントしています。

欧州研究図書館協会(LIBER)のオープンアクセス作業部会がPlan Sの実現にかかる手引きへの声明を発表

2019年2月4日、欧州研究図書館協会(LIBER)のオープンアクセス作業部会(Open Access Working Group)が、Plan Sの実現にかかる手引きへの声明を発表しました。

手引きにおいて、即時かつ完全なオープンアクセス(OA)の履行に関し、「1. OAジャーナル又はOAプラットフォーム」「2. OAリポジトリへの学術記事の登録」「3. 転換契約(Transformative Agreements)」という3つのシナリオが示されていることに触れ、シナリオ別に計6点のコメントを行っています。

また、「1. OAジャーナル又はOAプラットフォーム」に求められている要件が、新規参入者にとっては詳細かつ高度すぎるものであることや、「2. OAリポジトリへの学術記事の登録」に関し、技術的要件が詳細であるため、オープンサイエンス基盤に十分な投資が行えない国々のOAリポジトリを排除してしまう可能性についても指摘しています。

オランダ大学協会(VSNU)、Plan Sに対する声明を発表

2019年1月31日、オランダ大学協会(VSNU)がPlan Sに対する声明を発表しました。

オランダのオープンサイエンスに関する国家計画である“National Plan Open Science” (NPOS)で述べられているとおり、VSNUが積極的にオープンサイエンスに関わってきたことに触れ、オープンアクセスはオープンサイエンスの一部であるとし、Plan Sの目標に対する支持を表明しています。

その上で、全世界規模でPlan Sが求める効果をもたらすためにはCOAlition Sのメンバーシップを欧州内外で拡大していく必要があるとしています。

また、Plan Sが適切に取組むべき点として、十分な移行期間の確保、信頼できるジャーナルの明確化など科学出版の質向上のための取組、科学の独立性保証、出版コストの抑制・透明化、若手あるいはキャリアが浅い研究者の立場への十分な配慮等、全7点を挙げています。

ページ