ドイツ

オランダ大学協会と独・De Gruyter社、オープンアクセス出版について合意

2016年6月13日、ドイツの学術出版社De Gruyter社が、オランダ大学協会(VSNU)とオープンアクセス出版について合意したと発表しています。

VSNU加盟の大学の研究者が、APC(論文処理費用)を支払わずに、決められた数の論文をオープンアクセスとして、De Gruyter社のハイブリットジャーナルの査読誌370誌から出版できる内容で、契約期間は2016年から2018年までの2年間です。

ただし、研究者が投稿しようとしているジャーナルを、所属機関が購読している必要があります。

De Gruyter Signs Open Access License Agreement with Dutch Universities(De Gruyter,2016/6/13)
https://www.degruyter.com/dg/newsitem/197/de-gruyter-schliet-lizenzvertrag-mit-niederlndischen-universitten-ber-open-access-

参考:
オランダ大学図書館・王立図書館コンソーシアム、Karger社とオープンアクセス出版について合意
Posted 2016年6月1日
http://current.ndl.go.jp/node/31713

独ヘルムホルツ協会がオープンアクセス方針を発表 2025年までに研究成果の100%をOAにすることを目標に設定

2016年5月30日、ドイツのヘルムホルツ協会がオープンアクセス(OA)方針を発表しました。

ヘルムホルツ協会は18の研究機関から構成されるドイツ最大の研究組織で、構成員は38,000人以上、年間予算は40億ユーロ以上にのぼります。今回、発表されたOA方針では、所属研究者に対し、すべての査読論文について、著者最終稿もしくは出版者版をリポジトリに登録するよう求めています。その上で、出版者版がOAで利用できない論文については、自然科学分野の論文は出版後6カ月以内、人文・社会科学分野については12カ月以内に、リポジトリを通じて論文を公開するよう義務付けています。また、専門書についてもリポジトリへの登録・公開を義務付けており、その場合のエンバーゴは自然科学分野では12カ月、人文・社会科学では24カ月とされています。

さらにヘルムホルツ協会のOA方針では今後のOA実現の数値目標とモニタリングの方法についても言及されており、2020年には前年に出版された研究成果の60%をOAとすることを目標に設定しています。以降、1年ごとに目標値は10%上がり、2025年には全ての研究成果をOAとすることを目標としています。

Helmholtz Association adopts open access policy(Helmholtz Association、2016/5/30付け)

ビッグディール購読費用とAPCを一括して支払う「OAオフセットモデル」についての共通理解

ドイツのマックス・プランク・デジタル・ライブラリ(MPDL)に拠点を置く、オープンアクセス(OA)におけるAPC(論文処理費用)の管理等に関わるイニシアティブESAC(Efficiency and Standards for Article Charges)が、電子ジャーナルのビッグディール購読費用と所属研究者のAPCを研究機関が一括して支払う、いわゆるOAオフセット(offsetting)モデルの共通理解に関する文書を公表しました。

この文書は2016年3月に行われた、欧州を中心とする各国の図書館員やコンソーシアム関係者を招いた2日間のワークショップの中で、参加者間の合意を得られた事項をまとめたものです。OAオフセットモデル導入の目的はなんであるか、どのような仕組みとするべきか、どのようなツールが必要か等がまとめられています。ESACはこの文書を、OAオフセットの動きへの参入を検討する研究機関や図書館が参照する、出発点となるものであるとしています。

Joint Understanding of Offsetting(ESAC、2016/5/20付け)
http://esac-initiative.org/joint-understanding-of-offsetting/

参考:

【イベント】東京文化財研究所とアート・ドキュメンテーション学会の研究会「アート・アーカイヴのいま」(5/14・東京)

2016年5月14日、東京文化財研究所で、アート・ドキュメンテーション学会美術館図書室SIG及び国立文化財機構東京文化財研究所による研究会「アート・アーカイヴのいま」が開催されます。

中部大学客員教授/慶應義塾大学名誉教授の前田富士男氏と、次期ドクメンタ・アーカイヴ所長・ビルギト・ヨース氏による研究発表と全体討論があります。

研究会「アート・アーカイヴのいま」(東京文化財研究所)
http://www.tobunken.go.jp/info/artdoc/

東京文化財研究所ホームページ
http://www.tobunken.go.jp/index_j.html
※2016/4/20付で「研究会「アート・アーカイヴのいま」のお知らせ」とあります。

関連:
Japan Art Documentaion Society
http://www.jads.org/index.htm

参考:
【イベント】東京文化財研究所の研究会「アート・アーカイヴの諸相」(2/25・東京)
Posted 2013年12月13日
http://current.ndl.go.jp/node/25069

CA1749 - 研究文献レビュー:MLA連携-アート・ドキュメンテーションからのアプローチ / 水谷長志

オープンアクセスの学術ウェブリソースを検索できるBASE、検索対象が9,000万件を突破

オープンアクセスの学術ウェブリソースを検索できる“Bielefeld Academic Search Engine”(BASE)の検索対象が9,000万件を突破したことが、BASEのTwitterアカウントで発表されています。

BASEは、ドイツのビーレフェルト(Bielefeld)大学図書館が運用しており、4,000件を超えるソース(機関等)からデータを収集しています。

なお、2016年4月15日時点で、国(Country)が日本(jp)となっているソース数は376で、収載されている検索対象のデータは約170万件です。

BASE
https://www.base-search.net

Content Source(BASE, 2016/4/15更新)
https://www.base-search.net/about/en/about_sources_date_dn.php?menu=2

Twitter(BASEsearch, 2016/4/12)
https://twitter.com/BASEsearch/status/719813504258215936

関連:
Bielefeld University Library
http://www.ub.uni-bielefeld.de/english/

参考:

【イベント】講演会「図書館はひらかれている ~いつでも、どこでも、だれにでも~ ケルン市立図書館の取組」(4/23・横浜)

2016年4月23日、横浜市中央図書館で、講演会「図書館はひらかれている ~いつでも、どこでも、だれにでも~ ケルン市立図書館の取組」が開催されます。

東京ドイツ文化センター・ケルン市立図書館・横浜市中央図書館の協働開催で、横浜市が誘致した「東京ドイツ文化センター横浜校」の開校に伴い来日する、ケルン市立図書館のハンネローレ・フォークト氏が登壇し、同館の取組について講演するものです。

逐次通訳があり、参加は無料です。

東京ドイツ文化センター・ケルン市立図書館・横浜市中央図書館が講演会を協動開催 「図書館はひらかれている ~いつでも、どこでも、だれにでも~ ケルン市立図書館の取組」(横浜市, 2016/3/18)
http://www.city.yokohama.jp/ne/news/press/201603/20160318-022-22861.html
http://www.city.yokohama.jp/ne/news/press/201603/images/phpu0mKHB.pdf
※2つ目のリンクは記者発表資料です。

Tokyo - 催し物カレンダー(Goethe-Institut)

ドイツ国立医学図書館、ライプニッツ協会から連邦と州による財政支援の終了についての勧告を受ける

2016年3月18日、ドイツ・ライプニッツ協会評議員会が、ドイツ国立医学図書館(ZB MED)が、専門情報分野での広範囲な変化にむけてそのサービスを調整するような十分な進歩を遂げていないとして、連邦と州による財政支援の終了を勧告しました。

それを受けて、ZB MEDは、同館が国内的にも国際的にもデジタルサービスの分野で大きな進歩を遂げていることを無視していることや、同館のドイツ国内での生命科学・医学分野での情報提供やオープンアクセスにおける貢献をあげて、資金提供を停止することは、ドイツにおける科学と研究部門の劣化を招くと反論しています。

ZB MEDは、大学外研究機関の共同体であるライプニッツ協会に所属しており、同協会に所属する機関は、少なくとも7年に一度同協会の審査を受け、その機関の業務が公的な資金で運営されるに値する質を保っているかを問われます。

A Black Day for ZB MED and German Life Sciences Research(ZB MED,2016/3/18)
http://www.zbmed.de/en/about/press/latest-news/article/a-black-day-for-zb-med-and-german-life-sciences-research/

学術雑誌のオープンアクセス化を目指すイニシアチブ“OA2020”が始動

2016年3月21日、学術雑誌のオープンアクセスへの迅速・円滑で学術指向な転換を誘導することを目的とするイニシアチブ“OA2020”が創設されました。

このイニシアチブは、「自然・人文科学における知識へのオープンアクセスに関するベルリン宣言」(2003年)に基づいて、マックスプランクデジタルライブラリ(Max Planck Digital Library)が主催するもので、2015年に開催されたベルリン12会議での議論を基に作成された関心表明(Expressions of Interest:EOI)やロードマップも発表しています。

学術出版社、大学、研究機関、助成団体、図書館、出版社を含む学術的な出版に関係する団体に対して、このイニシアチブへ参加することを求めており、2016年3月22日現在、ドイツ、オランダ、オーストリア、韓国、ノルウェイ、デンマーク、イタリア、スペイン、バチカン市国、ポルトガルの32機関がEOIへの支持を表明しています。

New initiative to boost Open Access(MAX-PLANK-GESELLSCHAFT,2016/3/21)
https://www.mpg.de/10398752/new-initiative-to-boost-open-access

OA2020

ドイツにおけるORCID導入・利用を推進する"ORCID DE"プロジェクト

2016年3月11日付のORCIDのブログで、ドイツ国内でのORCIDの導入促進を図る"ORCID DE"プロジェクトが、2016年2月から開始されていることが紹介されています。

ドイツ研究財団(DFG)からの資金を得て行なわれているもので、3年間のプロジェクトで、ORCID導入を検討している国内の大学や研究機関への支援を行うほか、

・オープンアクセスのリポジトリや出版サービスにおけるORCIDの使用等
・ドイツの統一典拠レコードであるGND(Gemeinsame Normdatei)とORCIDの連携

について取り組むようです。

本プロジェクトは、ドイツ・ネットワーク情報イニシアチブ(DINI) が創始し、ヘルムホルツ協会ドイツ研究センターのHelmholtz Open Science Koordinationsburoや、ドイツ国立図書館(DNB)、ビーレフェルト大学図書館などがパートナーとなって行われます。

ORCID Blog(2016/3/11付け)
http://orcid.org/blog/2016/03/14/announcing-orcid-de-project-foster-orcid-adoption-germany

英国・電子情報保存連合、ソーシャルメディアの保存に関するレポート“Preserving Social Media”を公開

2016年2月、英国の電子情報保存連合(DPC)が、ソーシャルメディアの保存に関心がある機関を対象としたレポート“Preserving Social Media”を公開しました。

研究者にとって重要な資料で、また、21世紀の重要な生活記録であるソーシャルメディアの収集には、新しい技術が必要であるとし、このレポートでは、ソーシャルメディアの長期アクセスのためのアーカイブ戦略の概要を、政策面・実装面で概説しています。

また、確立された標準や優良事例がない場合には、英国・アイルランド・ドイツにおける研究者・文化遺産機関・政府アーカイブによって行われている近年の取組みを紹介しています。

そして、ソーシャルメディアをめぐる現状や、実例を明示した知識に基づいた、研究や文化遺産コレクションのためのソーシャルメディアの保存の進展についての提案が述べられています。

Preserving Social Media(DPC)
http://dx.doi.org/10.7207/twr16-01

Digital Preservation Coalition(電子情報保存連合)
http://www.dpconline.org/

参考:
米国議会図書館(LC)のTwitterアーカイブの実現に向けた課題(文献紹介)
Posted 2015年7月16日

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