デンマーク

E2165 - 欧州の国立図書館における複写サービスの現状

筆者は2018年11月にイタリア,英国,デンマーク,スウェーデンの国立図書館を訪問し,複写サービスの現状について調査を行った。本稿では,その概要を報告する。

北欧におけるオープンアクセス(OA)誌の状況(文献紹介)

2019年3月19日付けで、フィンランド・Hanken School of EconomicsのBo-Christer Björk氏による“Open access journal publishing in the Nordic countries”と題したLearned Publishing誌の記事が公開されています。記事では、北欧5か国(デンマーク、フィンランド、アイスランド、ノルウェー、スウェーデン)におけるオープンアクセス(OA)誌の状況についての調査結果が紹介されています。

要点として下記の点が挙げられています。

・調査で存在が判明した北欧のOA誌は437誌あり、これは北欧の学術誌全体の約3分の1である。
・上記OA誌のうち、OA誌のディレクトリであるDOAJに収録されているのは42%のみであり、また、現地語で刊行されたものは少ない。
・上記OA誌の39%はボーンデジタルであり、残りはある時点でOAに移行したものである。
・非営利のポータルの提供や、政府からの経済的支援、OAの認知度の向上が、北欧におけるOA誌増加を促進している。

E2117 - スウェーデン王立図書館によるラボ設置のための調査報告書

近年,主に海外の図書館において,館内にラボを設置する館が増えてきている。スウェーデン王立図書館(NLS)でも図書館ラボ設置のための検討が行われ,2018年にはNLSのラボ(以下「NLSラボ」)に求められる要件について委託調査を行った。その調査の報告書である“datalab.kb.se:A Report for the National Library of Sweden”(以下「報告書」)が,2018年10月,調査に携わったスウェーデンのウメオ大学教授Pelle Snickars氏の個人ウェブサイト上で公開された。章立ては,(1)欧米の国立図書館ラボの調査,(2)デジタル研究(Digital Scholarship),(3)NLSラボ設置のための推奨事項となっている。本稿では報告書の概要を紹介することで,図書館ラボに関する知見を深める材料としたい。

E2085 - 第15回電子情報保存に関する国際会議(iPRES2018)<報告>

2018年9月24日から27日までの4日間にわたり,第15回電子情報保存に関する国際会議(iPRES2018;E1863ほか参照)が,米国マサチューセッツ州のハーバード大学ジョセフ・B・マーティン会議場で開催された。2004年に始まったiPRESは,電子情報の保存に係る政策や具体的な事例の紹介,国際的な取組からNPO団体のような比較的小さな組織の活動まで,様々なトピックを幅広く扱っている。

E2053 - EU一般データ保護規則(GDPR)と図書館への影響

個人データの保護を受ける権利は,欧州連合(EU)において基本的な権利と位置付けられている。EU一般データ保護規則(General Data Protection Regulation:GDPR)はその保護を強化し,域内のルールを統合する規則として,2016年4月に採択された。同年5月に公布・施行された後,2年間の猶予を経て,2018年5月25日から適用が始まった。以下では,GDPRの概要及び諸外国で検討される図書館におけるGDPRへの対応等を紹介する。

国際図書館連盟(IFLA)の「ディスレクシアの人のための図書館サービスのガイドライン改訂・増補版」がもたらした効果(文献紹介)

2018年8月24日からマレーシアのクアラルンプールで開催されている第84回世界図書館情報会議(WLIC)・国際図書館連盟(IFLA)年次大会での発表資料として、国際図書館連盟(IFLA)の「ディスレクシアの人のための図書館サービスのガイドライン改訂・増補版」がもたらした効果に関する文献“The Impact of the IFLA Guidelines for Library Services to Persons with Dyslexia: Revised and extended”が公開されています。

文献では、同ガイドラインが用いられたデンマーク及びスウェーデンの事例が紹介されています。

デンマークでは、2017年から2018年にかけて、国による助成を受けた10の公共図書館と、デンマークディスレクシア協会、デンマーク図書館協会等、関係団体とが連携し、同ガイドラインを基にディスレクシアの人への図書館サービス向上のためのツールや職員研修等を含むキットを開発し、検証したことが報告されています。

CA1922 - 動向レビュー:スカンジナビアにおける難民・庇護希望者に対する公共図書館サービス / 和気尚美

 2015年頃から顕在化した欧州難民危機により、北欧(1)に滞在する難民の数は急激に増加している。北欧諸国に難民申請する者の数は2014年には10万3,915人であったが、2015年には23万9,555人になった(2)。2017年3月に欧州連合(EU)が発表した統計によると、2015年および2016年の2年間に難民申請があった件数は、北欧全体で27万7,560件であり、これはEU全体での難民申請件数の約11.3%にあたる(3)

Knowledge Exchange、連携により構築・運営されている研究データ基盤の現状を概観・分析した報告書を公開

2017年11月29日、高等教育・研究向けインフラの活用と開発を目的に、英・JiscやオランダのSURF等6か国の研究機関によって共同で運営されているKnowledge Exchangeが、連携により構築・運営されている研究データ基盤(FRDI)の現状を概観・分析した報告書“The evolving landscape of Federated Research Data Infrastructures”を公開しました。

KEへの参加機関が所在する、6か国(英国、フランス、ドイツ、オランダ、デンマーク、フィンランド)において、連携により構築・運営されている16の研究データ基盤を対象に、2017年前半、それらインフラを運営する組織の専門家へのインタビューの形式で調査は実施されました。

連携を促進する要因、連携による便益、研究・研究者への影響、今後の課題などを理解することが目的で、報告書では9つの主要な結論としてまとめられています。

CA1895 - 動向レビュー:デジタルレファレンスサービスの変化 / 渡辺由利子

An Answer for Everything: 10 Years of “Ask a Librarian”(あらゆる質問への答え:Ask a Librarianの10年)。2012年6月28日、このようなタイトルのお知らせが、米国議会図書館(LC)のウェブサイトに掲載された。インターネット上でレファレンスを受付けるAsk a Librarianのサービスが始まって10年が経ち、この間に58万件近くの問い合わせに答えてきたという内容であった。

“THE BIG ISSUE JAPAN”304号に、特集「にぎやか、問題解決――いいね!図書館」掲載

“THE BIG ISSUE JAPAN”304号(2017年2月1日発行)が、「にぎやか、問題解決――いいね!図書館」と題した特集を組み、以下の記事を掲載しています。

・鳥取県立図書館
本気を伝えられるか! ビジネス支援で「役に立つ図書館」

・まちとしょテラソ(長野県小布施町)
人々の居場所。本を演出すれば"動かなかった本が動く"

・武蔵野プレイス(東京都武蔵野市)
館内で住み分ける来館者。行列のできるライブラリー

・伊丹市立図書館「ことば蔵」(兵庫県伊丹市)
「公園のような図書館」、市民が年200回のイベント運営

・走れ東北! 移動図書館プロジェクト
6万人以上が利用、交流生み、住人の声を拾った

・「出会い」と「公論」をつくる
世界一にぎやかでラフなデンマークの図書館
/吉田右子、和気尚美

THE BIG ISSUE JAPAN 304号
http://www.bigissue.jp/latest/index.html

図書館は「無料貸本屋」ではない!全国の「本気の図書館」を知ろう(THE BIG ISSUE ONLINE,2017/2/1)
http://bigissue-online.jp/archives/1064079998.html

参考:

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