カレントアウェアネス-E

E1916 - 情報の分散記述と共有をうながすWeb Annotation

ウェブ上での注釈(アノテーション)の表現方法を標準化するWeb Annotation(以下WA)が2017年2月にWorld Wide Web Consortium(W3C)の勧告となった。仕様は,注釈の表現方法であるデータモデル(WA Data Model),この注釈モデルをRDFで記述するための語彙(WA Vocabulary),および注釈の取得や管理のためのアプリケーションのやり取りを定めるプロトコル(WA Protocol)の3つから成る。

E1912 - ぬいぐるみお泊まり会:読書活動の促進と効果の持続性

ぬいぐるみお泊まり会は米国のペンシルバニア州の公共図書館で始まったと言われている。2007年1月の米国の新聞記事でぬいぐるみお泊まり会が紹介されており,「昨年の夏に行われていた公共図書館のプログラムからアイデアを得た」と記載されていることから,2006年頃にはすでに同様のプログラムがあったと思われる。ぬいぐるみお泊まり会では,子どもが図書館にぬいぐるみを預けて帰った後,ぬいぐるみたちが絵本を読んでいたり,他のぬいぐるみたちと一緒に遊んだりしている場面の撮影が行われる。そして,翌日以降,ぬいぐるみを迎えに来た子どもに写真と絵本が手渡され,この絵本はぬいぐるみが読んでいたと伝えられる。このような体験は子どもの読書活動を促進させるのではないかと期待されており,日本各地の図書館でもぬいぐるみお泊まり会が行われるようになった。しかし,ぬいぐるみお泊まり会が子どもたちの読書活動の向上に貢献しているかどうかは検証されておらず,効果は明らかになっていなかった。そこで,筆者らの研究グループでは,ぬいぐるみお泊まり会が子どもの読書活動に与える効果について検証を行った。

E1915 - JPCOAR「オープンアクセス方針策定ガイド」の公開

オープンアクセスリポジトリ推進協会(JPCOAR;E1830参照)は,2017年2月28日,「オープンアクセス方針策定ガイド」(以下,OA方針策定ガイド)及び「オープンアクセス方針リンク集」(以下,OA方針リンク集)を作成し,JPCOARのウェブサイトで公開した。本稿では,作成の背景・経緯や概要,今後の展望について紹介する。

E1913 - 「阪急文化アーカイブズ」の公開について

池田文庫・逸翁美術館・小林一三記念館を運営する公益財団法人阪急文化財団は,2017年4月1日,収蔵品の一部を検索できる阪急文化アーカイブズ(以下,アーカイブズ)を公開した。アーカイブズは主に,池田文庫が所蔵する(1)阪急・宝塚ポスター,(2)浮世絵・番付,(3)民俗芸能資料の3カテゴリで構成され,それぞれ約1万5,000点,3万点,3,000点の資料が収録されている。加えて,逸翁美術館所蔵の美術品など,これらに属さない資料を閲覧できる(4)特集欄も設けられている。

E1914 - 東京外国語大学オープンアクセス宣言・方針の策定経緯

2015年4月の京都大学でのオープンアクセス(以下,OA)方針の採択(E1686参照)を皮切りに,2017年4月5日現在,オープンアクセスリポジトリ推進協会(JPCOAR)によると国内では15機関がOA方針を公表している。

E1917 - 超高齢社会と図書館:国立国会図書館の図書館調査研究

国立国会図書館(NDL)では,2002年度から,図書館協力事業の一環として,図書館及び図書館情報学に関する調査研究を実施している。これは,調査研究の成果を広く図書館界で共有することにより,公共図書館・大学図書館等の各種図書館との協力関係の基盤整備や,各種図書館の業務改善に資することを目的としている。

E1907 - L-Crowdによる日本の書誌誤同定/書誌割れ問題の解決に向けて

日本の図書館における課題の1つに,図書の情報を表す書誌データが統一されていないという問題がある。この問題は書誌データの作成方法が担当者によって異なることや,入力ミスなどにより発生するものであるが,複数館の所蔵データを同時に扱う横断検索等において,本来同じ図書を別のものとして扱う書誌割れ,別の図書を同じものとして扱う誤同定などの原因となっている。

E1906 - 京都府立総合資料館が京都学・歴彩館として再出発

京都は日本文化の心のふるさとであり,京都に関する歴史・文化の研究は,日本文化全体と大きく繋がっている。京都府立京都学・歴彩館(以下,京都学・歴彩館)では,京都や京都との関わりの中で成立・発展してきた特色豊かな文化について,国内外からの幅広いアプローチにより研究していくことを「京都学」ととらえ,これを推進・発信することで京都文化のさらなる発展を目ざすことを目標としている。

E1910 - プログラミング教育と図書館:ALAによる調査と提言

2017年3月に公示された次期学習指導要領では,小学校でのプログラミング教育が2020年度から必修とされた。プログラミング教育の目的は,国の経済的発展や将来の雇用のために,子どもにプログラミング言語を用いたコーディング技術を身に着けさせることにあるのではなく,試行錯誤しながらコンピュータに意図した処理を実行させる体験をすることで,問題解決力・論理的思考力・創造性といった,これからの時代に必要な「プログラミング的思考」を育成することにあるとされている。

E1909 - 2017年NCCワークショップ・CEAL及びAAS年次大会<報告>

2017年3月,カナダ・トロントにて,13日から14日まで北米日本研究資料調整協議会(NCC)主催のワークショップ,15日から16日まで東亜図書館協会(CEAL)年次大会(E1671ほか参照),さらに16日から19日までアジア学会(AAS)の年次大会が開催された。国立国会図書館(NDL)からは,筆者を含め2名の職員が参加した。

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