学術情報流通

欧州委員会(EC)、社会科学・人文学と理工学を統合する必要性に関するレポートを公開

2017年2月24日、欧州委員会(EC)は、社会科学・人文学と理工学を統合する必要性に関するレポート“The need to integrate the Social Sciences and Humanities with Science and Engineering in Horizon 2020 and beyond”を公開しました。

レポートでは、技術的なイノベーションが置かれる社会的文脈に注意を払う必要性について分析し、工学、自然科学から社会科学・人文学までにわたる学際的な研究に対してさらなる支援を提供することを提言しています。

オープンアクセスメガジャーナル:学術コミュニケーションの未来か、それとも学問のごみ捨て場か(文献紹介)

Journal of Documentation誌の73巻2号に、オープンアクセスメガジャーナル(OAMJ)に関する文献レビュー”Open-access mega-journals: The future of scholarly communication or academic dumping ground? A review”が掲載されています。著者はラフバラ大学のValerie Spezi氏らです。同誌は有料ですが、当該論文はオープンアクセス(OA)で公開されています。

この論文ではPLOS ONEに代表される、科学的な妥当性の確認等の最低限の査読のみを行い、大量の論文を出版し、主に論文処理加工料(APC)で運営される、いわゆるOAMJに関する言説等の文献レビューが行われています。OAMJを巡る言説や学術出版において占める位置を検証し、学術界のOAMJに対する態度を考察することが目的であるとのことです。

「ゴールド中心」のオープンアクセス実践(文献紹介)

Journal of the Association for Information Science and Technology誌に掲載予定の論文、”A “Gold-centric” implementation of open access: Hybrid journals, the “Total cost of publication,” and policy development in the UK and beyond”の早期公開版が2017年2月27日から公開されています。著者はシェフィールド大学のStephen Pinfield氏らです。同誌は有料ですが、当該論文はオープンアクセス(OA)で公開されています。

この論文はOA雑誌に論文を掲載する、いわゆるゴールドOAを推奨する政策が取られている英国において、高等教育機関がOA出版に関しどのような状況に直面しているかを報告したものです。24機関から得たデータを分析しています。

韓国・国会図書館がドイツ・ベルリン自由大学と学術情報相互協力協定を締結:国会電子図書館で提供する原文情報の利用が可能に

2017年2月27日に、韓国・国会図書館がドイツ・ベルリン自由大学と、学術情報相互協力協定を締結したことが報じられています。

2002年に同館が開始した国外学術機関との学術情報相互協力協定事業での協定締結は50機関目とのことで、今回の締結により、ベルリン自由大学では、国会電子図書館が提供する420万点、2億2千万ページのデジタル化された原文情報が利用できるようになるとのことです。

국회도서관, 독일 베를린자유대학교와 학술정보상호협력협정 체결(NSP通信,2017/2/27)
http://www.nspna.com/news/?mode=view&newsid=210107

자유와 통일의 현장 독일 베를린에서 국회전자도서관을 만남(대한뉴스,2017/2/27)
http://www.dhns.co.kr/news/articleView.html?idxno=165520

米国の大学・研究図書館協会、連邦政府による研究成果の公開に関する声明を採択し、公表

2017年2月23日、米国の大学・研究図書館協会(ACRL)の理事会が、連邦政府による研究成果の公開に関する声明を採択し、公表しました。

声明では、環境保護局(EPA)の研究成果公表にあたっての事前確認の要請や国民への情報提供の禁止などにみられる、最近の連邦政府による動向は、ACRLの掲げる学術の発展という目標の実現に危機をもたらすもので、米国図書館協会(ALA)の「図書館の権利宣言」やライブラリアンシップの中核的価値にも反すると指摘しています。

そして、ACRLには、事実の正当性へ疑問を投げかける試みに対して挑戦する倫理的・専門的な責任があると考えると述べています。

ACRL Statement on the Dissemination of Federal Research(ACRL insider,2017/2/23)
http://www.acrl.ala.org/acrlinsider/archives/13255

ラテンアメリカのOAジャーナルプラットフォームSciELO、プレプリントサーバ“SciELO Preprints”の開発を計画

2017年2月22日、 ラテンアメリカにおけるオープンアクセスの電子ジャーナルプラットフォームSciELOは、プレプリントサーバ“SciELO Preprints”の開発を計画していることを発表しました。

SciELOに収録されている電子ジャーナルの掲載記事の編集・公開プロセスを効率化することを目的としています。2018年半ばまでに本格運用を開始する予定とのことで、それまでに効果が期待できそうな、プレプリントの普及、サーバの運用体制の明確化、サーバの実験的な運用、の3つの活動を計画しています。

SciELO Preprints on the way(SciELO, 2017/2/22)
http://blog.scielo.org/en/2017/02/22/scielo-preprints-on-the-way/

Altmetric社の機関向けサービスExplorer for Institutions上でWeb of Scienceの被引用数データ等が閲覧可能に

2017年2月15日、Altmetric社は機関向けサービスExplorer for Institutions(EFI)に、新たにClarivate Analytics社のWeb of Scienceのデータを統合したことを発表しました。この統合により、EFIのプラットフォーム上でWeb of Scienceにおける被引用数等を閲覧することができるようになります。Altmetric社によれば、いわゆるオルトメトリクスを提供しているサービスのうち、Web of Scienceのデータを併せて閲覧可能にしたのはEFIが初とのことです。

Hindawi社、新規の投稿論文についてはデータの可用性に関する言及を含めるよう要求する方針を発表

2017年2月16日、オープンアクセス(OA)出版を手掛けるHindawi社は、今後新たに同社の雑誌に投稿される論文については、用いた研究データの可用性に関する言及(Data Availability Statement)を含めるよう求める方針を発表しました。今後、より包括的なオープンデータ方針を構築していくための第一段階であるとのことです。

Data Availability at Hindawi(Hindawi、2017/2/16付け)
http://about.hindawi.com/opinion/data-availability-at-hindawi/

Hindawi、論文投稿時にData Availability Statementを要求(STI Updates、2017/2/21付け)
http://jipsti.jst.go.jp/johokanri/sti_updates/?id=9444

Center for Open Science、農学分野のプレプリントサービスAgriXivを立ち上げ

2017年2月14日、非営利団体Center for Open Science(COS)は新たに農学分野を対象とするプレプリントサービス、AgriXivを立ち上げたことを発表しました。COSの提供するオープンソースプレプリントサービス、OSF Preprintsを利用しているとのことです。

The Center for Open Science Releases Another Branded Preprint Service With AgriXiv(Center for Open Science、2017/2/14付け)
https://cos.io/about/news/center-open-science-releases-preprint-service-agrixiv/

AgriXiv
https://osf.io/preprints/agrixiv

Elsevier社、ライセンス契約交渉中のドイツの研究機関に対して、同社の電子ジャーナルへのアクセス権を回復させる

2017年2月13日、Elsevier社が、2016年をもって契約を解除したドイツの研究機関に対して、同社の電子ジャーナルへのアクセス権を回復させることを発表しています。

DEALプロジェクトとElsevier社によるドイツの全国規模でのライセンス契約交渉が決裂したため、ドイツ国内の60以上の主要な研究機関では、2017年1月1日からElsevier社の電子ジャーナルへのアクセスができなくなっていました。

Science誌によると1月の交渉は予定が合わなかったため、次回の交渉は2017年3月23日に予定されているとのことです。

Continued Elsevier access in support of German science(Elsevier,2017/2/13)
https://www.elsevier.com/connect/continued-elsevier-access-in-support-of-german-science

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