学術情報流通

英国のウェルカム・トラスト、オープンアクセス(OA)ポリシーの全体的な見直しを発表

2018年3月5日、英国のウェルカム・トラストが、オープンアクセス(OA)ポリシーの全体的な見直しを初めて行なうと発表しました。

見直しの背景として、学術コミュニケーションの変化、OA化のためのコストの上昇など、研究論文の公開に関してこの10年間で大きな変化があったことをあげています。

ウェルカム・トラストがOAポリシーを推進する目的は、人間の健康を改善するという同団体の使命を果たすことにありますが、今回の見直しでは、完全なOAへの移行の支援、準拠するのにできるだけ明瞭・完結であること、ポリシー遵守のコストが校正でバランスの取れたものであること、の3点を目標に加えるとしています。

見直しはウェルカム・トラスト内で6か月かけて実施されますが、作業の参考とするため、オンライン調査や関係機関との相談、英国研究会議(RCUK)・英高等教育助成会議(HEFCE)のOAポリシーの調査等がおこなれます。

またOAポリシーが変更された場合、適用まで十分な時間を確保するとしています。

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)、「NISTEP大学・公的機関名辞書」「大学・公的機関名英語表記ゆれテーブル」の最新バージョン(Version2018.1)を公開

2018年3月1日、科学技術・学術政策研究所(NISTEP)が、「NISTEP大学・公的機関名辞書」及び「大学・公的機関名英語表記ゆれテーブル」の最新バージョン(Version2018.1)を公開しました。

「NISTEP大学・公的機関名辞書」には、大学及び公的研究機関を中心に、研究活動を行っている日本の約1万9,000機関の情報を掲載しています。また、「大学・公的機関名英語表記ゆれテーブル」は、日本の約1万8,000の機関とその主な下部組織を対象に、機関名英語表記のゆれを調査・分析し、リスト化したものです。

「NISTEP大学・公的機関名辞書(Version2018.1)」及び「大学・公的機関名英語表記ゆれテーブル(Version2018.1)」の公表について(NISTEP, 2018/3/1)
http://www.nistep.go.jp/archives/35918

米国のコピーライト・クリアランス・センター(CCC)、論文処理費用(APC)の助成を効率化・自動化する“RightsLink OA Agreement Manager”を公開

2018年2月27日、米国のコピーライト・クリアランス・センター(CCC)が、論文処理費用(APC)の助成を効率化・自動化する“RightsLink OA Agreement Manager”を公開しました。

“RightsLink OA Agreement Manager”には、出版者が、OAに関する契約条件を、助成機関や研究機関に示すための専用の請求書一覧の設定や、その後の管理・追跡を可能とする機能があり、様々なタイプの相殺契約に対応するほか、オンラインのダッシュボードにはAPC支払助成に必要な情報が掲載され、APCの支払いに関して、助成機関や研究機関が著者に助言できるようになっています。

Project MUSE、新しいウェブサイトのbeta版を公開

2018年2月28日、人文・社会科学系の電子資料提供サービスProject MUSEが、新しいウェブサイトのbeta版を公開しました。

beta版では、脚注や参照がテキストと共に「インライン」で表示されるほか、ファセット検索・個人アカウントなどの新しい機能や、HTML5形式のオープンアクセス(OA)の単行書のサンプルが搭載されています。

正式公開は今夏を予定しており、beta版への意見を募集しています。

@ProjectMUSE(Twitter,2018/2/28)
https://twitter.com/ProjectMUSE/status/968562224385191937

Project MUSE(beta)
http://beta.muse.jhu.edu/

ScienceOpen、“Unpaywall”のOA論文に関するデータを統合:OAの出版社版が存在すると緑色ボタンを表示

2018年2月27日、研究・出版ネットワークScienceOpenが、altmetricsサービス“Impactstory”が開発した“Unpaywall”のオープンアクセス(OA)論文に関するデータを取り込んだと発表しています。

ScienceOpenの検索結果画面で、当該記事にOAの出版者版が存在する場合、緑色の“Publisher”ボタンが表示されます。その他、PubMed CentralやSciELO等、ScienceOpenが連携しているプラットフォームでOAで公開されている論文が存在する場合も各々の記事に緑色のボタンが表示されます。

Read what you are looking for! ScienceOpen integrates more Open Access data(ScienceOpen,2018/2/28)
http://blog.scienceopen.com/2018/02/scienceopen-open-access-data/

欧州大学協会(EUA)、欧州の大学のオープンアクセスの進捗状況を調査した報告書を公開

2018年2月21日、欧州大学協会(EUA)が、報告書“Open Access Survey Report 2016-2017”を公開しました。

同種調査の第3版にあたり、各機関でのポリシーの策定や実践の程度を調査することで、欧州の大学でのオープンアクセス(OA)の進捗状況を追跡したもので、調査へは欧州39か国の338の大学・高等教育機関から回答が寄せられました。

調査結果からは、学術刊行物へOAポリシーを適用する大学が増加している一方、研究データのオープン化は余り進展していない事が明らかになったとしています。

また、2016-2017版の報告書の公開に合わせて、2017-2018年度の調査を開始したことを発表しています。

オープンサイエンスについての研修を推進するプロジェクト“FOSTER”、“Open Science Training Handbook”へのコメントを募集中

2018年2月19日、オープンサイエンスについての研修を推進するプロジェクト“FOSTER”が、オープンアクセス(OA)、研究データのオープン化、オープンピアレビューといったオープンサイエンスに関する取組や原則について若手研究者等に知らせることを目的に作成した“Open Science Training Handbook”へのコメントの受付を開始しています。

同ハンドブックは、公募で選ばれた10か国のオープンサイエンスに関する講師14人が、2018年2月12日から2月16日にかけてドイツで開催された“FOSTER Book Sprint”で作成したものです。

意見募集は3月4日までです。

The Open Science Training Handbook (FOSTER,2018/2/19)
https://www.fosteropenscience.eu/node/2150

Springer Nature社の雑誌掲載論文へのORCID idを義務化するトライアルの結果(記事紹介)

2018年2月21日付けのORCIDのブログで、Springer Nature社が同社の46誌を対象に2017年4月から6か月間実施した、ORCID idを義務化するトライアルの結果を同社の担当者が報告しています。

記事では、義務化を拒否する著者はおらず、研究コミュニティからの反応は肯定的と判断でき、また、同社の14のNature系の雑誌では、論文の受理時にORCID idを提供した責任著者の割合が試験期間中37%から96%に増加したこと(100%とならなかったのは技術的な問題)に加え、トライアル対象外のNature系の雑誌でも26%から45%へ増加したことや、同社のBMCやSpringer系の雑誌では、ORCID idについて責任著者と共著者をわけて追跡することができなかったものの、トライアルに参加した雑誌のORCID id付与率の増加が、義務化していない他の雑誌と比較すると2.5倍速かったことが紹介されています。

また、Nature系の雑誌では、トライアル開始とともに原稿追跡システム(Manuscript Tracking System)上で新しいユーザアカウントとORCIDとをリンクする割合が増加したことも紹介されています。

オーストリア科学財団(FWF)とオーストリア学術コンソーシアム、Wiley社と論文のOA化に関する3年間の契約を締結

2018年2月12日、オーストリア科学財団(Austrian Science Fund: FWF)、オーストリア学術コンソーシアム(Austrian Academic Consortium: Kooperation E-Medien Österreich)とWiley社は、FWFが出資した、同コンソーシアムに所属する著者の論文をオープンアクセス(OA)で出版することと、同社のコンテンツ購読を組み合わせた3年間の契約を結びました。

契約では、同コンソーシアムに参加する22機関に所属する著者がFWFの出資を受けて、同社のハイブリッドOAの雑誌に投稿した論文を、著者の費用負担なしにOAにすることができます。契約は2018年1月1日以降、同社のハイブリッドOAの雑誌で受理された論文に適用されます。受理された論文の著者が条件を満たしている場合、OAで出版可能であることが本人に自動的に通知されます。

Elsevier社、同社製品のアノテーション機能の相互運用性向上を目的に、アノテーションを普及促進する非営利団体Hypothesisと提携

2018年2月20日、Webアノテーションを普及促進する非営利団体HypothesisとElsevier社は、Elsevier社製品のアノテーション機能を、オープンな基準や技術に基づいた相互運用可能な新しいエコシステムに適合させる事を目的とした提携を発表しています。

Elsevier Collaborates with Hypothesis to Integrate Open Annotation(Hypothes.is,2018/2/20)
https://web.hypothes.is/blog/elsevier-hypothesis/

@ElsevierNews(Twitter,2018/2/21)
https://twitter.com/ElsevierNews/status/965986596779683840

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