学術情報流通

生命科学分野のプレプリントが一元的に手に入るリポジトリ構築を目指すASAPbioプロジェクト、支援の呼びかけを開始

2017年2月13日、生命科学分野のプレプリントが一元的に入るリポジトリの構築を目指すASAPbioプロジェクトが、資金提供等の支援の呼びかけを開始しました。

ASAPbioプロジェクトは有志の研究者らが立ち上げた活動です。生命科学分野のプレプリントはarXiv、bioRxivなど、複数のリポジトリ等に分散して存在していましたが、ASAPbioはプレプリントが一元的に手に入るリポジトリ(Central Repository)の構築を目指しています。すでに米国立衛生研究所、英ウェルカム財団等の助成機関がASAPbioを支持することを発表しています。

Request for Applications(ASAPbio、2017/2/13付け)
http://asapbio.org/rfa

Heavyweight funders back central site for life-sciences preprints(Nature、2017/2/13付け)
http://www.nature.com/news/heavyweight-funders-back-central-site-for-life-sciences-preprints-1.21466

参考:
米国化学会(ACS)、プレプリントサーバー“ChemRxiv”構築の意向を表明

日本学術会議、第23期学術の大型研究計画に関するマスタープランを公開 電子ジャーナル・バックファイル等へのアクセス基盤整備、オープンサイエンス推進のための研究データ基盤について言及

2017年2月8日付けで日本学術会議は「第23期学術の大型研究計画に関するマスタープラン(マスタープラン2017)」を公開しました。

このマスタープランは科学者委員会学術の大型研究計画検討分科会がまとめたもので、2010年の第21期、2014年の第22期に続いて策定されたものです。学術全般を展望・体系化しつつ、各学術分野が必要とする大型研究計画を網羅し、日本の大型研究計画のあり方について指針を与えることを目的としています。マスタープラン2017では179件大型研究計画が策定されており、うち28件が重点大型研究計画として選定されています。

重点大型研究計画のうちの一つには「電子ジャーナル・バックファイル等へのアクセス基盤の整備」(計画番号150)が挙げられており、国立情報学研究所(NII)がJUSTICEの協力の下で、海外主要学術出版社の提供する電子ジャーナル・バクファイルを体系的に導入・NII-REOに搭載し、大学等による共同利用を実現すると計画されています。

また、大型研究計画の一つとして「オープンサイエンス推進のための研究データ基盤」(計画番号158)が挙げられ、NIIが、機関リポジトリ推進委員会等を活用し、大学等との連携の下で、分野を超えた研究データの管理・公開を可能とする研究データ基盤を整備すると計画されています。

クロアチアの国レベルのリポジトリ“DABAR”(記事紹介)

OpenAIREのブログで、クロアチアの国レベルのリポジトリ“DABAR”が紹介されています。

オープンアクセス(OA)ジャーナル415誌を収録するリポジトリHRČAKと、3万以上のフルテキストの文献が収録されているCroatian Scientific Bibliography(CROSBI)を除いて、クロアチアには2015年まで機関リポジトリが7しかなかったこと、クロアチアの学術コミュニティ全体のためのリポジトリを開設するイニシアチブが2014年3月に立ち上がったこと、そのリポジトリとしてDABAR(Digital Academic Archives and Repositories)が2015年8月に開設されたこと、などが紹介されています。

Croatian national repository system DABAR & OpenAIRE(OpenAIRE Blog, 2017/2/7)
https://blogs.openaire.eu/?p=1767

全クロアチアリポジトリ"DABAR"(記事紹介)(STI Updates, 2017/2/10)
http://jipsti.jst.go.jp/johokanri/sti_updates/?id=9419

DABAR
https://dabar.srce.hr/

HRČAK

Ithaka S+R、宗教学研究者の研究活動を支援するためのレポートを公開

2017年2月8日、米国のIthaka S+Rは、宗教学研究者の研究活動を支援するためのレポート“Supporting the Changing Research Practices of Religious Studies Scholars”を公開しました。

このレポートは、米国神学図書館協会(ATLA)、米国宗教学会(American Academy of Religion:AAR)、聖書文学学会(Society of Biblical Literature:SBL)の援助を受け、Ithaka S+Rが18の研究図書館と協力して、宗教学における研究実践について調査したものです。調査チームが協力機関の宗教学の研究者にインタビューする質的調査を行なったほか、ATLAがイスラム研究の研究者などにもインタビューをしています。情報の発見とアクセス、情報管理、研究成果の公開方法、の3つの領域に焦点を当てて、宗教学の研究者に対しどのような支援を優先するか、提言をまとめています。

農学と公衆衛生学についても同様の調査が進行中で、2017年春には、アジア研究に関するプロジェクトを立ち上げる予定です。

調査に協力した研究図書館が各大学等で実施した個別調査の結果も公表されています。

Wiley社、論文シェア機能の試験運用を開始

2017年2月6日、ReadCubeは同社の拡張PDF機能を用い、Wiley社が新たに論文シェア機能の試験運用を開始したことを発表しました。

ReadCubeを用いた論文シェア機能はSpringer Nature社でも実装されているものです。Wileyの新たな試験運用では、論文の著者向け、Wiley Online Library購読者向け、メディア向けの3種類のシェア機能が実装されます。論文の著者はWileyの全雑誌に掲載された自分の論文について、購読者とメディアは180タイトルの雑誌について、拡張PDF版へのリンクを生成し、他者と共有することができるようになるとのことです。

Wiley launches content sharing pilot providing greater access to research(readcube、2017/2/6付け)
https://www.readcube.com/press/wiley-share

Wiley Launches Content Sharing Pilot Providing Greater Access to Research(Digital Sience、2017/2/6付け)

リポジトリ向けオープンピアレビューモジュール(文献紹介)

Code4Lib Journal誌のIssue 35(2017年1月30日掲載)に、”OPRM: Challenges to Including Open Peer Review in Open Access Repositories”と題する記事が掲載されています。この記事はEUのOpenAIREの一環として開発された、リポジトリ向けのオープンピアレビューモジュール(OPRM)について紹介するものです。

OPRMはDSpace向けに開発されており、スペイン科学研究高等会議のリポジトリDIGITAL.CSIC、スペイン海洋研究機構のe-IEOという2つのリポジトリで実装されています。ソースコード、ドキュメント等はGitHubで公開されています。

OPRM: Challenges to Including Open Peer Review in Open Access Repositories
http://journal.code4lib.org/articles/12171

Open Peer Reviw Module
https://github.com/arvoConsultores/Open-Peer-Review-Module/wiki

参考:
オープンピアレビュー実験に関する報告
Posted 2016年4月19日

オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)、次世代リポジトリ機能開発のための利用シナリオ草案を公開 パブリックコメントを募集

2017年2月7日、オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)の次世代リポジトリプロジェクト(”Next Generation Repositories Project”)は、リポジトリの新機能開発の指針となる12の利用シナリオ草案を公開しました。2017年3月3日まで、パブリックコメントが募集されています。

COAR次世代リポジトリプロジェクトは2016年4月に立ち上げられた、次世代リポジトリのコアとなる機能と、それを実現するために必要なシステム設計・技術の特定を主な目標とするワーキンググループです。今回公開された利用シナリオ案は次世代リポジトリに優先して備えるべき機能について紹介するためにまとめられたもので、公開ウェブサイトのコメント機能を利用し、閲覧者は直接コメントを付与することができます。付与されたコメントはすべてワーキンググループによってレビュー・検討されるとのことです。

COAR Next Generation Repositories Draft for Public Comment
http://comment.coar-repositories.org/

参考:
オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)、次世代リポジトリプロジェクトを立ち上げ
Posted 2016年5月17日

奈良文化財研究所、全国遺跡報告総覧とWorldCatとのデータ連携を開始

奈良文化財研究所が、2017年2月3日に、全国遺跡報告総覧とWorldCatとのデータ連携を開始したと発表しています。

全国遺跡報告総覧とWorldCatのデータ連携開始(なぶけんブログ,2017/2/7)
https://www.nabunken.go.jp/nabunkenblog/2017/02/worldcat.html

WorldCatにある全国遺跡報告総覧のデータ
http://www.worldcat.org/search?q=sitereports.nabunken.go.jp&qt=results_page

参考:
奈良文化財研究所、全国遺跡報告総覧の英語自動検索機能を公開
Posted 2016年8月25日
http://current.ndl.go.jp/node/32393

CiNii Books、全国遺跡報告総覧とデータ連携開始
Posted 2016年3月23日
http://current.ndl.go.jp/node/31083

全国遺跡報告総覧、ProQuest社のディスカバリサービスSummonに対応
Posted 2015年9月8日
http://current.ndl.go.jp/node/29385

E1700 - 「全国遺跡報告総覧」の機能と期待される効果

デジタルリポジトリ連合(DRF)、平成28年度 機関リポジトリ担当者オンラインワークショップ「第2回 研究データから研究プロセスを知る」の成果物を公開

2017年2月1日、デジタルリポジトリ連合(DRF)は、2016年10月から2017年1月にかけて実施していた、研究データについて調査するオンラインワークショップの成果物を公開しました。

参加者それぞれが研究者にインタビューを実施し、その結果を分野ごとにまとめた事例集となっています。

平成28年度DRFオンラインワークショップ「第2回 研究データから研究プロセスを知る」(DRF, 2017/2/1)
http://drf.lib.hokudai.ac.jp/drf/index.php?onlineworkshop2016

参考:
デジタルリポジトリ連合(DRF)、平成27年度 機関リポジトリ担当者オンラインワークショップ「研究データから研究プロセスを知る」の成果物を公開
Posted 2016年3月29日
http://current.ndl.go.jp/node/31160

Elsevier社、Plum Analytics社を買収

2017年2月2日、Elsevier社が、研究成果評価分析ツール“PlumX”を提供するEBSCO社の子会社Plum Analytics社を買収したと、両社が発表しています。

The most comprehensive source of altmetrics joins Elsevier - Plum Analytics(Elsevier,2017/2/2)
https://www.elsevier.com/connect/the-most-comprehensive-source-of-altmetrics-joins-elsevier-plum-analytics

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