学術情報流通

I4OC、出版者に参考文献データの公開を求めるオープンレターを発表 Elsevier社等を名指し

2017年12月5日、引用データのオープン化を推進するイニシアティブI4OCが、複数の出版者に対し名指しで参考文献データの公開を求めるオープンレターを発表しました。

I4OCが進める参考文献データのオープン化には既に多くの出版者が協力しており、CrossRefに登録された参考文献データの半数以上が既にオープンになっています。しかし一部の出版者がまだ協力しておらず、具体的には米国化学会、Elsevier社、IEEE、Wolters Kluwer Health等が参加していないと名指しされています。特にElsevier社の雑誌には未公開参考文献データの65%が含まれていると見込まれるとのことです。I4OCはすべての出版者に、強く協力を要請するとしています。

Open citations: A letter from the scientometric community to scholarly publishers(ISSI、2017/12/5付け)
http://issi-society.org/open-citations-letter

PLOS、2016年は赤字転落 APC収入の減少が影響

2017年11月20日付けで米PLOSが2016年の財務状況を公開しています。2015年が約4,290万ドルの総収入であったのに対し、2016年は約3,820万ドルと大幅に減少し、2016年は財務状況も赤字に転落したとのことです。PLOSはAPC収入と資産運用益の減少を収入減の理由にあげています。

学術出版系ブログ“The Scholarly Kitchen”に2017年11月27日付けで投稿されたPhil Davis氏の記事でPLOSの赤字転落について、出版論文数の減少と関連付けて論じられています。この記事ではPLOSはPLOS ONE誌のAPC収入に収益のほとんどを依存しており、そのPLOS ONEの投稿・出版論文数が2014年以降、減少し続けていることを紹介しています。

2016 Financial Overview(PLOS、2017/11/20付け)
https://www.plos.org/financial-overview

スウェーデン王立図書館(NLS)、同国の2010年から2016年にかけてのオープンアクセスの進展状況を調査した報告書を公開

2017年12月6日、スウェーデン王立図書館(NLS)が、スウェーデン語で発表した2010年から2016年にかけての同国のオープンアクセス(OA)の進展状況を調査した報告書の概要を英語で紹介しています。

NLSは、2017年、政府から、同国の学術成果のOAへの転換を調整することを委任され、同調査は、その任務の一環として実施されたものです。

同国の42の高等教育機関(HEI)や研究機関のメタデータを集約する、同国の出版物データベース“SwePub”のデータや、APIを通じて論文のOA版への情報を提供する非営利のサービス“oaDOI”を用いて分析されました。

2016年にOA全体及びグリーンOAの割合が減少したのは、機関リポジトリへの登録の遅れや、搭載された論文のエンバーゴ期間が原因であろうこと、2016年のハイブリッドOAの増加は、Springer社とのSpringer Compactの締結によるものであろうこと、2015年のOA率42%は世界の動向(45%)と同じくするものであることを指摘しています。

E1977 - ORCIDによる情報発信強化に関するシンポジウム<報告>

2017年9月8日,日本教育会館(東京都千代田区)にて「ORCID 我が国の学術情報、研究者 - 情報発信強化を目指して」と題して,特定非営利活動法人UniBio Press主催による公開シンポジウムが行われた。UniBio Pressは国立情報学研究所(NII)の支援のもと国際的な出版活動を行う法人で,シンポジウムには,同じくNIIが支援するオープンアクセスリポジトリ推進協会(JPCOAR)のメンバー機関の職員のほか,各学会,大学,研究機関の職員などおよそ50人が参加した。シンポジウムでは,宮入暢子氏(ORCID Inc.),谷藤幹子氏(国立研究開発法人物質・材料研究機構(NIMS)),安達淳氏(NII)によるそれぞれの講演とパネルディスカッションが行われた。

【イベント】ORCID負担軽減と透明性向上(ORBIT)プロジェクトに関するセミナー(12/11・東京)

2017年12月11日、科学技術・学術政策研究所(NISTEP)において、「ORCID負担軽減と透明性向上(ORBIT)プロジェクトに関するセミナー」が開催されます。

ORCID, Inc.事務局長のLaure Haak氏が「ORCID活用による研究活動分析の負担軽減と透明性向上プロジェクト(ORBIT)について」という演題で講演します。ORCID活用による研究活動分析の負担軽減と透明性向上のためのプロジェクトORBITとその周辺の学術情報流通のアップデートに関して議論するとのことです。

言語は英語で、同時通訳はありません。参加を希望する人は、12月6日までに申し込む必要があります。

「ORCID負担軽減と透明性向上(ORBIT)プロジェクトに関するセミナー」(12月11日)開催の御案内(NISTEP, 2017/12/4)
http://www.nistep.go.jp/archives/35058

Digital Science社、学術コミュニケーションや研究に対するブロックチェーン技術の可能性に関するレポートを公開

2017年11月28日、Digital Science社は、学術コミュニケーションや研究に対するブロックチェーン技術の可能性に関するレポート“Blockchain for Research – Perspectives on a New Paradigm for Scholarly Communication”を公開しました。

ブロックチェーン技術の概要、ブロックチェーン技術が学術コミュニケーションや研究に与える影響のほか、学術分野におけるブロックチェーン技術の最近の活用事例などを取り上げています。また、学術分野の技術がブロックチェーン技術から将来どんな影響を受けるのか、専門家へインタビューしています。

PLOS、テキスト・データ・マイニングでの利用を目的に、20万点を超すOA論文のテキストとメタデータをAPIで提供

2017年11月28日、オープンアクセス(OA)誌を出版するPLOSが、テキスト・データ・マイニング(TDM)での利用を目的に、同社のAPIを通じ、20万点を超すOA論文のテキストとメタデータを、JATSに準拠したXMLフォーマットで提供すると発表しました。

同プロジェクト(allofPLOS)では、画像や補足データを除く論文のテキストデータ・メタデータの提供に加え、XMLの構文解析ツールも用意されています。

Unrestricted Text and Data Mining with allofPLOS (PLOS,2017/11/28)
http://blogs.plos.org/plos/2017/11/unrestricted-text-and-data-mining-with-allofplos/

オープンアクセスリポジトリ連合、次世代リポジトリの機能・技術指針を公開

2017年11月28日、オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)の次世代リポジトリワーキンググループが、次世代リポジトリの機能・技術指針に関する報告書“Behaviours and Technical Recommendations of the COAR Next Generation Repositories Working Group”を公開しました。

報告書では、ソーシャルネットワーキング、ピアレビュー、ノーティフィケーション、評価といった共同体的なネットワークを理解した上で構築される新しいサービスの開発を促進する11の新しい機能・技術・標準・プロトコルが記載されています。

Springer Nature社、論文シェア機能“SharedIt”の初年度のシェア数等を公表

2017年11月27日、Springer Nature社が、2016年10月に開始した、同社発行雑誌等を対象とした、無料での論文シェア機能“SharedIt”での初年度のシェア数が325万件であったと発表しています。

その他、シェアされた論文でアクセス数が多かった論文、購読者による国別シェア数(米国・英国・ドイツ・ブラジル・カナダ・イタリア・フランス・メキシコ・日本・スペイン)、著者による国別シェア数(米国・ドイツ・英国・インド・中国・カナダ・ブラジル・オーストラリア・イタリア・日本)のベスト10なども紹介されています。

Latest Press Releases (Springer Nature)
http://group.springernature.com/us/group/media
※「Springer Nature continues to advance sharing London, 27 November 2017」とあります。

引用データのオープン化を推進するイニシアティブI4OC、Crossrefに登録された雑誌論文の参考文献のOA率が50%を超えたと発表

2017年11月24日、引用データのオープン化を推進するイニシアティブI4OCが、Crossrefに登録された雑誌論文の参考文献のOA率が50%を超えたと発表しました。

Crossrefに登録された論文の参考文献9億5,605万193件の分析を行った結果で、その50.84%にあたる4億8,604万1,671件がOAの状態でした。

また、単行本・会議録といった雑誌以外の媒体に掲載された論文の参考文献の数は1億1,908万3,550件で、OAであったのは3,715万9,390件(31.20%)でした。

Milestone for I4OC - open references at Crossref exceed 50%(I4OC,2017/11/24)
https://opencitations.wordpress.com/2017/11/24/milestone-for-i4oc-open-references-at-crossref-exceed-50/

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