学術情報流通

カナダの医学誌CMAJ、オープンアクセスから一部有料制に変更へ

カナダ医師会(CMA)がオープンアクセスで発行してきた雑誌“CMAJ”が、2010年1月から、CMA会員以外の利用者は、一部の論文について有料制になるとのことです。厳しい経済状況が原因の模様で、得られる購読料は赤字を埋めるのに使われるとのことです。

No longer free for all(CMAJ,181(11),2009/11/24の記事)
http://www.cmaj.ca/cgi/content/full/181/11/E245

デジタル学術コミュニケーションを最もうまく支援できるリポジトリとは?

“Beyond Institutional Repositories”(『機関リポジトリを超えて』)の筆者であるロマリー(Laurent Romary)氏とアームブラスター(Chris Armbruster)氏が、再び共著により、“Comparing Repository Types: Challenges and Barriers for Subject-Based Repositories, Research Repositories, National Repository Systems and Institutional Repositories in Serving Scholarly Communication”(『リポジトリタイプの比較:学術コミュニケーションへの奉仕における主題リポジトリ、研究リポジトリ、国営のリポジトリシステム、機関リポジトリの課題と障害』)を著しています。これは、現在あるリポジトリを主題リポジトリ、研究リポジトリ、国営のリポジトリシステム、機関リポジトリの4つに分類し、どのタイプのリポジトリが、また、リポジトリのどんなサービスが、最もよく学術コミュニケーションを支援しうるのかを考察するものです。

JISC、「ウェブスケールでのオープンサイエンス」に関する報告書を刊行

英国情報システム合同委員会(JISC)が、「ウェブスケールでのオープンサイエンス」に関する報告書を刊行しました。これは、広範囲に渡る情報源から、オープンサイエンスに関するエビデンスや意見を総合することを試みたものとなっています。この報告書で取り上げているのは、(1) 透明性の高い研究実践を通じて、メソドロジー、データ、結果をインターネット上で利用可能とするオープンサイエンス、(2) 科学的な訓練を受けていないボランティアが、観察や測定といった研究に関連のあるタスクを運営するという市民サイエンス、(3) 特定の結果の予測を可能にするデータ駆動型の予測サイエンス、という3つのエリアだということです。

Open science at web-scale: Optimising participation and predictive potential
http://www.jisc.ac.uk/publications/documents/opensciencerpt.aspx

E992 - オープンアクセス支援のための国際連携組織“COAR”が発足

2009年10月21日,オープンアクセスの実現を支援するための国際連携組織「オープンアクセスリポジトリ連合」 (Confederation of Open Access Repositories(COAR))が発足し,日本からはデジタルリポジトリ連合(DRF)及び国立情報学研究所が参加した。COARは欧州委員会第 七次基本計画に基づく「欧州における学術研究のためのデジタルリポジトリ基盤構想」(Digital Repository Infrastructure Vision for European Research (DRIVER);E939参照)プロジェクトを中心に,世界各地の研究者,図書館関係者により,設立が検討されていたものである。...

DeepDyve社が学術論文の「レンタル」サービスを開始

米国カリフォルニア州のDeepDyve社が、学術論文を24時間のみ閲覧できるという「レンタル」サービスを開始したとのことです。3000万本以上の論文があり、料金は1本99セントとのことです。スクリーンでの閲覧のみが可能で、ダウンロード・キャプチャー・印刷はできないとのことです。一月9.99ドルで20本までを7日間借りるプランや、一月19.99ドルで本数無制限のプランもあるとのことです。組織に属さない、個人利用者をメインターゲットにしているようですが、図書館による利用も見込まているようです。

DeepDyve’s Rent-to-Own Service(2009/10/29付けInformation Todayの記事)
http://newsbreaks.infotoday.com/NewsBreaks/DeepDyves-RenttoOwn-Service-57680.asp

DeepDyve Unveils Online Rental Service for Research(DeepDyve社のプレスリリース)
http://www.deepdyve.com/corp/about/press/20091027

国際STM出版社協会、科学・学術雑誌出版に関するSTMリポートの2009年版を公開

国際STM出版社協会(The International Association of Scientific, Technical, and Medical Publishers)は、2009年10月13日に、科学・学術雑誌出版に関する“STMリポート”の2009年版を公開しています。

STM publishes ‘The STM Report: An overview of scientific and scholarly journal publishing.”
http://www.stm-assoc.org/news.php?id=255

The STM Report: An Overview of Scientific and Scholarly Journal Publishing(2009/10/13付けDigitalKoansの記事)
http://digital-scholarship.com/digitalkoans/2009/10/13/the-stm-report-an-overview-of-scientific-and-scholarly-journal-publishing/

参考:
STM出版社協会、『STM出版の概要と研究成果に与える付加価値』日本語訳を公開

SPARC、オープンアクセス誌の収入モデルについてのガイドを公表

SPARCが、オープンアクセス誌の収入モデルについてのガイド“Income models for Open Access: An overview of current practice” を公表しています。供給サイド、需要サイドでの収入モデルを検証し、現在オープンアクセス誌で用いられている各種の収入モデルについて、その実例とともに概観しているとのことです。

Income models for Open Access: An overview of current practice
http://www.arl.org/sparc/publisher/incomemodels/imguide.shtml

スウェーデンの研究助成機関、研究成果のオープンアクセス化を義務化

スウェーデンの研究助成機関であるスウェーデン・リサーチ・カウンシル(Vetenskapsrådet、英語名Swedish Research Council)が、同機関の助成金を受けた研究成果のオープンアクセス化を義務付けたとのことです。

Swedish Research Council Adopts Open Access Mandate(2009/10/7付けDigitalKoansの記事)
http://digital-scholarship.com/digitalkoans/2009/10/07/swedish-research-council-adopts-open-access-mandate/

CA1693 - 動向レビュー:オープンアクセスは被引用数を増加させるのか? / 三根慎二

1. オープンアクセス効果は神話か オープンアクセス(以下、OA)を支持・推進する論拠の一つとして、「OA論文は非OA論文よりも頻繁に引用される」というものがある。つまり、インターネットに接続可能であれば誰でも読むことができる論文は、オンライン上に無いあるいは契約上読むことができない論文よりも頻繁に読まれ引用される、という主張である(ここでは、これを「オープンアクセス効果(以下、OA効果)」と呼ぶことにする)。分野に関わらず研究者が電子ジャーナル(以下、EJ)で学術雑誌論文を入手するようになったこと(1)、EJの閲読可能性は所属機関の図書館の契約状況に依存しかつ機関間格差があることを考慮すれば、この主張は一見理にかなっているように思われる。...

ケンブリッジ大学、著者による機関リポジトリへの論文登録を可能に

ケンブリッジ大学は、著者による機関リポジトリ“DSpace@Cambridge”への学位論文の登録が可能になったと発表しています。学位論文を提出した大学院生に、リポジトリ担当からリポジトリへの電子媒体の論文の登録を促すメールを届けるとのことです。また教員、卒業生らも、既に提出済みの学位論文を登録することができるようです。

DSpace@Cambridge unveils e-thesis depositing
http://www.lib.cam.ac.uk/newspublishing/index.php?c=#news137

Deposit of electronic theses
http://www.lib.cam.ac.uk/repository/theses/

ページ